「皆様お待たせ致しました!まもなく準決勝です!まずは1回戦から勝ち進んだ命蓮寺の住職、聖白蓮!」
聖はステージ上に上がり、周りに礼をする。
「対するは!シード枠であり、特別試合で圧倒的な強さを見せつけてくれたこの方!サイタマ!」
サイタマは手を振りながらステージへと上がった。
「皆様も待ちきれないでしょう、では…準決勝を開始します!」
「両者構えて…開始!」
レフェリーの合図で試合が始まった。この時、聖は不思議に思った。
「(あれ?全く動かない…)」
それはサイタマは腕を組んだまま動いてないからだ。聖は徐々にサイタマとの距離を縮める。
「サイタマさん…自分が強いからって私を舐めていませんか?」
「別にそのつもりはねぇよ」
「そうですか…なら遠慮なくやらせてもらいますね!」
聖は拳を振り上げてサイタマを殴る。が
「いない!?」
しかしサイタマがいなかった。
「!?」
聖は何かを感じ後ろを向く。そこにサイタマがいたからだ。
「普通のパンチ」
サイタマは普通のパンチを繰り出す。しかし避けられてしまった。聖はパンチを繰り出す。サイタマはそれを受け止める。聖は外そうとするがガッチリと掴まれていてとれない。
「よっと」
サイタマは聖を地面に叩きつけた。が、聖は地面に当たる寸前に避けた。
「やりますね…流石です」
「お前も中々の才能だな」
両者は互いに褒め合い、激突した。
「凄い!凄すぎる!両者全く譲る気がありません!」
文は興奮しながら実況をしている。今はどのような状況かと言うと………サイタマと聖が殴り合ってるのである。とはいえ、両者は受け止めたり、避けている。だが拳同士がぶつかり合ったりもする。と、その時
「よっ」
サイタマは聖を殴り飛ばす。壁にぶつかった聖に更に追い討ちをかける。がしかし聖も隙を見てサイタマを吹き飛ばす。この時サイタマは思い出した。
「これボロスの時と一緒だな」
サイタマはダークマター編でボロスとやり合った時と同じ状況だったのだ。しかし思い出してる暇ではない。聖が追い討ちをかけてるのだ。
「油断大敵ですよ!サイタマさん!」
聖はサイタマを上空に飛ばし、そして地面へと突き落とした。地面に叩きつけられたサイタマの上から聖が追い討ちをかける。が、サイタマは当たる寸前に避けて聖の後ろに回り込み
「連続・普通のパンチ」
連続・普通のパンチを放つ。聖は全発命中し、よろけてしまった。サイタマは普通のパンチをする。聖は飛ばされ壁にめり込んだた。
「これで終わりかな」
と、その時聖が動いた。しかし様子がおかしい。
「キシシシシ…」
聖は歯を見せて笑う。目は狂ったかのような風になっていた。
「な…なんだ?」
サイタマは不信に思う。と、その時聖が後ろに回り込み
「ヒャッハー!」
サイタマは殴り飛ばす、そして追い討ちをかける。サイタマは反撃する事が出来ず受け続ける。
「これで終わりだぁぁぁ!」
聖はサイタマをステージの方向に蹴り飛ばす。サイタマは地面にめり込んでしまった。だが聖の猛攻は終わった訳では無い。
「まだまだぁ!!」
聖は動けないサイタマに対し容赦なく叩きのめす。周りから見ればリンチに近い。これに耐えれなかったのか
「サイタマさん!」
神子が観客席から飛び出そうとするが隣りいた者に止められてしまった。と、その時
「ストップ!ストップ!」
聖はレフェリーに止められる。
「な、何という事だ!サイタマ選手、聖選手の猛攻にダウンしてしまった!あと少しレフェリーが止めに来るのが遅ければ命に危機があったでしょう!この勝負、聖白蓮のしy「勝手に終わらすんじゃねぇよ」え!?」
文は驚きを上げる。しかし驚くのは文だけでない。聖やレフェリー、観客全員も驚きを上げる。何故ならサイタマが立っていたからである。
「なんと!サイタマ選手、立ち上がった!!試合は続行です!」
「まさか…あれだけやってまだ立てるというのですか…!?」
「当たり前だ、俺はお前よりも強い奴とやり合った事がある。そん時も俺はさっきと同じ状況になった。だがその時俺は本気を出してなかった。したがって……俺は本気でやらせてもらうぞ」
会場全員が驚く。それはサイタマが今までのやり合いで本気を出してないと言ってたからだ。
「そうですか…なら、貴方の本気を見せて下さい!」
「おうわかった」
サイタマは返すと立ち位置を意識始めた。
「此処か?いやもう少し奥か?」
周りから見れば謎の行動に近い。聖も首を傾げる。
「よし!此処だな」
サイタマは決まったのかその場所で止まる。
「何をするのですか?」
「見せてやるよ、俺の必殺技をな」
そう言うとサイタマは瓦礫に手を突っ込み
「必殺マジシリーズ…………
マジ卓袱台返し!!」
次回決着です。
ちなみにサイタマの必殺技であるマジシリーズはラストワードのつもりでやらせていただきます。