東方一撃男   作:つじかみーん

66 / 183
神霊廟編完結です。


六十六撃目:しつこすぎる忍者

「いい加減諦めろよ…」

「俺はお前に勝つまで諦めん!」

「もう好きにしろ…」

サイタマは完全に呆れ果てていた。ソニックに会ったのはこれで6回目である。6回共全部ソニックが仕掛けてきたのだがサイタマは全て返り討ちにしてある。

「第一お前に恨みを持ってる事を忘れるなよ…!」

「恨み?何の事だ?」

ソニックの意外な発言にサイタマは考え込む。

「忘れたと言うのか…!?信じられぬ!俺は…!俺は…!…………お前に股間を殴られた事をだよ!!」

「「「「え?」」」」

サイタマ以外の者が驚く。当のサイタマは

「あ、あれか。あん時は…すまん」

サイタマは申し訳無さそうに謝る。しかしその時からすごく経ってる為今では遅い。

「今更申し訳無さそうに謝っても遅い!俺はあんな負け方は屈辱的だった…!」

ソニックは悔しそうに言う。確かにソニックはサイタマに股間を殴られて負けたのである。その負け方が屈辱的でサイタマをライバル視するようになった。その後もサイタマに勝負を仕掛けるがことごとく返り討ちになっている。

「ところでサイタマさん…?」

「何?」

神子がサイタマの耳元で聞く。

「股間殴られるって…どれ程痛いのですか?」

「神子!お前は知らなくていい!」

「けど気になります!」

「だから気にしなくていいからな!?」

「お願いします!」

「お前…」

サイタマは仕方が無くどのくらい痛いのかを話した。

「納得です…!」

「もうこれ以上聞くなよ」

神子が納得したとの事でソニックの方に向ける。

「で、どうしたいんだ?」

「決まった事だ。お前を倒す!」

ソニックは目にも止まらぬ速さでサイタマに近づく。が

「またこれか?」

サイタマの発言にソニックは足を止める。

「いや、少し違う」

「?」

「俺はお前を倒す為に妖怪の山にこもり修行をした。天候が悪くも凶暴な怪物に襲われようがも俺は一切休まずに行った。今!new音速のソニックが誕生したのだ!」

「そうか」

ソニックは自分が生まれ変わったかのように言った。サイタマはそっけなく返す。

「じゃあ見せてみろ」

「ああ、いいさ。これで後悔する事になるがな!!」

ソニックは素早く動き始めた。そして残像が現れる。

「特殊な歩行技術と超高速な身のこなしによって残像を発生させる奥義十影装改め、真・十影装!」

ソニックの残像が10人になった。しかし周りからみると10人以上である。

「おおぉ…!」

そのソニックの姿に聖は見とれる。

「君、聖って…」

「いや…聖はね…流行とかに乗せられやすいって…ナズさんが言ってたから…ね」

「どうりであの様な顔になったのか」

「まぁ…魔界にいた時間がすごく長かったらしいから仕方が無いか」

「しかし、ソニックとやらは人間とは思えぬ速さじゃな」

神子、聖、ぬえ、マミゾウはその様子を見ていた。

「サイタマ!これで終わり………のぉ!?」

ソニックの顔に衝撃が走った。サイタマが殴ったからである。

「またこれかよ。目が慣れてるから無駄だっつーの」

サイタマは反射神経が非常に良い為残像わ発生させたソニックの姿にが見えたのだ。

「俺に…勝ち星というのは…あるの…か?」

ソニックは気絶してしまった。というより気を失ったか。

「死んだようじゃな」

「いや殺してねーから!!」

マミゾウのそっけない発言にサイタマがツッコム。

「サイタマ…!」

「まだ息あんのかよ」

ソニックが再び立ち上がった。

「俺は…絶対に…諦めない…!次会った時がお前の最期だ!サイタマ!」

ソニックは遺言を残り去っていった。

「アイツも諦め悪いな」




またソニックで完結してしまったよ。ま、いいか。
ちなみにサイタマが神子に言った事は「小指をタンスの角にぶつけた」です。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。