東方一撃男   作:つじかみーん

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零vsサイタマです


五十四撃目:魔界の王vs最強の男

「師匠!アイツヤバイですよ!」

妹紅は焦りながらサイタマに言う。何故なら零が一撃で倒れなかったからである。

「だが、黒鉄の鎧を壊したのはお前が初めてだ。サイタマ」

「そうか。けどお前、そんな重いの着てたら戦いにくいだろ?」

「一応な」

サイタマと零は普通に会話していた。その様子を見ていた妹紅は…

「何で普通に話し合えるの?」と、小声で言った。

「さて…お前とは本気で戦いたくなった…な!」

零は精神統一し、そして魔力を開放した。体から不気味なオーラが出ている。

「サイタマ…私は退屈という名の苦痛に悩まされていた。それは平等に戦える者がいなかったからだ。だがお前が私の最高幹部を倒した!それで私は確信した。お前となら私を楽しませてくれるとな!」

と、その時、再び零の体に衝撃が走る。サイタマが殴ったからだ。

「楽しませるか。馬鹿かお前は?」

「師匠ー…それは流石にマズイのではー…?」

妹紅がサイタマの肩を叩きながら言う。

「不意打ちとは随分と卑怯ではないのか?」

零は立ち上がり言う。

「俺は単に頑丈かどうか試しただけだ」

「そうか…すまなかった」

零は謝る。サイタマは全く気にしてなかった。

「けど今のでも倒れないという事は…全力で戦ってもいいって事だな?」

「無論そちらの方が有り難い。ならば…全力で戦おうではないか!」

「ああ、そうだな!」

サイタマと零は激突した。妹紅は巻き込まれないよう比較的安全な場所に隠れて様子を見る事にした。

 

 

 

 

 

霊夢達は…

「ん?あれは…」

霊夢は何かに気づいた。

「誰かいるのか?」

「確かあれって…」

魔理沙と早苗も気づいた。其処には…サイタマの弟子である妹紅がいた。

「妹紅、何やってんの?」

「え?何って…師匠が此処の親玉と戦ってる所を見てるだけだけど?」

「「え?」」

霊夢と早苗は妹紅の指さした方を見る。其処にはサイタマと零が激戦を繰り広げていた。

「師匠とやり合ってるのが、此処の親玉です」

霊夢達は呆然としていた。そして

「ちょっと乱入してくるわ」

「私もです」

「え?ちょっと待てよ!」

霊夢と早苗が向かっていくなか、魔理沙が止めようとする。

「「何故止める(のですか)?」」

「当たり前だろ!何かアイツヤバそうだしよ!」

「あ。ちなみに師匠、アイツに殴りましたが一撃で倒せなかったす」

妹紅から思いもよらぬ発言が出た。

「「「マジで…?」」」

霊夢、魔理沙、早苗は震えた。

「とりあえず霊夢さん、サイタマに援護するのはどうですか?」

「そんなみみっちい事はしたくない」

「わかりました」

早苗は霊夢の返事で納得し、サイタマと零が戦ってる場所に向かった。

「魔理沙さんは行かなくていいのですか?」

追いついた星が魔理沙に尋ねる。

「いや…私は行く気になれないぜ…」

魔理沙はいつも以上に震えていた。

 

 

 

 

「サイタマ…まさか覚醒した私と張り合えるとはな」

「お前も中々やるな」

2人は互角だった。しかし零の方が傷だらけである。

「だがまだ勝負はついてない。第2Rといこうか!」

零は力を貯める。その時

「夢想封印!」

突然零の周りに結界が発生した。

「何だこれは!?」

零は驚く。そしてカラフルな光弾が零にぶつかり爆発する。

「大したことなかったわね」

「霊夢!やっぱりお前か!」

「まぁね♪」

霊夢は勝ち誇ったかのような態度をとる。が

「誰だ…私とサイタマの勝負を邪魔した者は…!」

零は怒り狂っていた。不気味なオーラが更に激しくなり、目つきが変わっていた。

「あ、今の?やったの霊夢だぞ」

「サイタマ!何でばらすのよ!」

サイタマはあっさりと霊夢がやったと言った。

「貴様か…!」

零は目にも見えぬ速さで霊夢に近づき横蹴りをする。

「ぐっ!」

霊夢は耐えるが吹っ飛ばされてしまった。

「霊夢さん!」

早苗が吹っ飛ばされた霊夢の所に行き、助け出す。

「私は魔界に君臨する王だ。力も実力も貴様ら人間とは違う。サイタマは別だかな」

零は嘲笑うかのように霊夢に言った。

「さて…邪魔が入ってしまったが再開しようか、サイタマ」

「そうだな」

サイタマと零は再び激突した。




次回決着つきます

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