東方一撃男   作:つじかみーん

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黒谷ヤマメ初登場です


四十一撃目:いざ地下の世界へ

「霊烏路空の暴走を止めろ…どういうことだ?」

ジェノスは1人考え込んでいた。それは昨日の出来事である。ジェノスは暇を持て余す為に散歩に出た。霧の湖の近く歩いていた時の出来事だった。

「先生の言う通り、風が気持ちいい」

幻想郷の夜は風が非常に心地いい。それと怪物等が活発に活動する時間帯でもある。ジェノスは襲ってきた怪物等を容赦なく排除した。最後の1体を倒した時にその言葉が聞こえた。

「ん?なんだ?」

ジェノスは声の主を方に顔を向ける。其処にはドクロの顔をした亡霊がいた。しかしジェノスには気づいていない。その亡霊はこう言い続けた。

 

 

 

「霊烏路空の暴走を止めろ…」と

 

 

 

「あの間欠泉と関係があるのか?」

ジェノスはつい先月サイタマが掘り当てた間欠泉と何か関係があるのではないかと想定した。しかしわからなかった。その時

「ジェノスどうした?」

考え込んでいたジェノスが気になったのかサイタマが声をかける。

「いえ、なんでもありません」

「そうか」

サイタマは座り込んでこう言った。

「悩み事があるなら俺に相談しろよ。ある程度ならのってやるからな」

「先生…!今の言葉、メモさせてもらいます!」

「何故!?」

サイタマは驚き、ジェノスは高速でノートに書いた。そして書き終えると

「先生、霊烏路空の暴走を止めろ…って何の事かわかりますか?」

「霊烏路空?何だそれ」

「昨日霧の湖ら辺を歩いていたら亡霊がその事を繰り返し言ってましたので」

「俺もよくわからないな…けど1つ心当たりがある」

「本当ですか!」

「ああ、この前温泉の近くにデカイ穴があってな、其処からお前が言う亡霊が出てきたんだよ」

「そうだったんですか…!先生!其処に向かいましょう!」

「わかった。行こう!」

「はい!」

話を終えるとサイタマはヒーロースーツに着替えてジェノスと共に家から出た。

 

 

 

 

博麗神社では…

「暇」

「お前なぁ…」

霊夢は相変わらず暇だった。それに魔理沙は呆れている。

「そういや霊烏路空の暴走を止めろって知ってるか?」

「何よソレ、興味ない」

霊夢はキッパリと言う。

「あ、そーすか」

魔理沙は霊夢の余りの興味のなさに呆れてしまい神社から出た。

「しょーがない、私1人で行くか…」

魔理沙はほうきに跨りサイタマの家に向かった。

 

 

 

その頃サイタマとジェノスは温泉の近くの穴に来ていた。

「ここですか」

「うん」

サイタマとジェノスは穴を覗く。見るかぎりかなり深いということがわかる。

「じゃ…行くか」

「待って下さい、これを」

ジェノスはサイタマにある物を渡した。それは一つ目のロボだった。

「なんだこれ?」

「クセーノ博士が発明してくれたロボです。先生にとって役立つと思います」

「ありがとな、てかお前はどうするんだ?」

「俺はそのロボを使って先生をサポートします。ここにテントを建てて!」

「どっから出したんだそれ…」

サイタマは何処から出したのかわからないテントを張るジェノスに呆れた。

「じゃ、行ってくるわ」

「お気を付けて!」

サイタマはその穴に飛び込んだ。ロボもサイタマの後を追う。

 

 

 

 

一方魔理沙はサイタマの家の前にいた。

「サイタマー!いないのか?」

ドアを叩く。しかし反応がない。

「留守なのか?」

「旦那なら妖怪の山に行きやしたぜ」

「え?」

魔理沙は声のする方に顔を向けた。其処には和服を着た人物がいた。しかし色々とおかしい部分がある。

「えっ…と、誰?」

「俺は旦那に助けられた妖怪でっせ、嬢さんは何の御用で?」

「いや…サイタマに用があってな…で、サイタマは妖怪の山に行ったて?」

「ええ、そうっすよ。ジェノス君と一緒に」

「そうか…ありがとな!」

「いえ、なんの!」

魔理沙はその妖怪にお礼を言い、妖怪の山に向かった。

 

 

 

 

その頃サイタマは…

「結構深いな…」

落ちながら思っていた。と、その時足に何か粘着のある物が当たった。

「何だこれ?」

よく見てみると蜘蛛の糸だった。

「誰のだ?」

「それ私のだよ」

サイタマは声のする方に顔を向けた。其処にはこげ茶色の服を着て、金髪で下の方が若干膨れている少女がいた。

「お前のか、てか誰?」

「私は黒谷ヤマメ。土蜘蛛の妖怪さ」

「そうか、けどこの糸すげーな」

サイタマは関心する。

「そりゃそうだよ、私の糸は頑丈だから「ブチッ!」え?」

突然音がした。それはサイタマがヤマメの蜘蛛の糸をちぎったからである。

「悪ぃ、急いでるもんでね。じゃあな」

サイタマはそのまま飛び降りた。それにヤマメは

「私の糸は鬼じゃないと引きちぎれない程の強度にしたのに!」

彼女は悔しがっていた。しかしそれがサイタマに届く筈がない。

「むー!私の能力の怖さを思い知らせてやる!」

彼女の能力は病気(主に感染症)を操る程度の能力である。その為人間からは嫌われている。しかし明るい性格の為地下に堕とされた妖怪達からは人気者である。そして蜘蛛の糸から飛び降り、サイタマを追いかける。




最近コメント来ないね(´・ω・`) 別にいいけど
今回は少し長くなりましたわ。

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