「君は外の世界から来たのか!?」
「うん」
慧音は驚いた。サイタマは外の世界の者だということに。
「それで何故此処に来たんだ?」
「紫とかいう奴に無理矢理連れてこられた。それだけ」
「あーあのスキマ妖怪か…」
「ん?知ってんのか?」
「ああ、アイツは結構気まぐれだからな…遊びで外の世界の者を連れてきてる噂もある」
「なんだよそれ…」
サイタマは呆れた。しかしもしかしたら自分も遊びで連れてこられたこともありえると思った。
「しかしあの怪物を一撃で倒すとは…そこまで強くなるまでなにかやったのか?」
「ああ、やったよ。聞きたいか?」
私は頷いた。サイタマ君の強さの秘訣を聞けると
「あれは3年前のことだった…俺は就職活動で行き詰まったがある出来事でヒーローになろうという夢を思い出し強くなるために就職活動を辞めてトレーニングをした…その内容こそが俺を強くした秘訣だ!」
私は期待した。何故か心臓が止まらない。
「腕立て伏せ100回上体起こし100回スクワット100回そしてランニング10kmこれを毎日やる!!!もちろん一日三食キチンと食べる!朝はバナナだけでもいい!極めつけは精神を鍛えるために夏も冬もエアコンを使わないこと!それだけだ!これが俺を強くした秘訣の内容だ!」
「…は?」
私は唖然した。内容があまりにも普通だったことに
「サイタマ君…本気で言ってるのか?」
「うん。本気だけど?」
「どうもふざけてるとしか思えないのだが…」
「それ弟子からも言われた」
「…わかった。もういい……それより博麗の巫女のとこに挨拶に行ったのか?」
「博麗の巫女?誰だソイツ」
「博麗霊夢。博麗神社の巫女だ」
「あーあの神社か。んじゃ挨拶しに行くわ」
「わかった。あ、あとこれ地図な」
サイタマは慧音から地図を貰い博麗神社まで向かった。
~博麗神社~
「此処が博麗神社か」
サイタマは博麗神社に着いた。外の世界にあったのよりも若干綺麗だった。
「おーい霊夢!居るのかー?」
戸を叩く。すると大きなリボンをつけた巫女が現れた。
「うるさいわねぇ…昼寝の邪魔しないでくれ…ってアンタ人里に現れた怪物を倒した外来人でしょ」
「俺のこと知ってんのか」
「当たり前よ。逆に知らないほうが可笑しいわよ」
「そうか」
サイタマは思った。もう俺のこと知れ渡っているのかと
「んで、私に何の用?」
「慧音が挨拶してこいって言うから来た。それだけ」
「あらそう、とりあえず上がりなさい」
「おう」
サイタマは霊夢に言われるがままに神社の中に入っていった。
「で何故ここに来たのよ」
サイタマは霊夢から出されたお茶を飲みながら答えた
「紫とかいうスキマ妖怪に無理矢理連れてこられた」
「あー紫からねぇ…てかアンタ名前は?」
話変わるの早すぎだろ。とサイタマは思った。そして自己紹介(?)をした
「俺は趣味でヒーローをやってるサイタマだ」
「趣味でヒーロー…?結構変わってるね。アンタ」
「そうか?」
「趣味でやる時点で変わってるわよ」
「ふーん」
俺はやる気の無さそうに返した。すると霊夢が
「そういや紫がアンタに家を作るってあげるとか言ってたわよ」
「え?マジで?ありがてぇわ!」
「それを言うなら紫に言いなさいよ」
「それもそうだな」
「とりあえず家が出来るまで此処の神社に住んでもいいわよ」
「おう、サンキュー」
「その代わり食事とかはアンタがやってよね」
「わかった。弟子が来る前は1人で暮らしてたから慣れてる」
「なら話が早いわ。宜しく頼むわね」
「おう」
こうしてサイタマは家が出来るまで霊夢の神社で住むことになった。
次回サイタマの家が完成します。そしてあの新聞記者が登場します