「先生、ここですか」
「うん」
サイタマとジェノスは向日葵のある場所に着いた。見渡す限り向日葵だらけだった。
「確かに今は春のはず…なのに何故向日葵が…?」
「これも異変なんだろうな(笑)」
ジェノスは考え込む。しかしサイタマは相変わらず呑気だった。
「しかし先生、もし異変ならば何かしら元凶があるはずです」
「けどそれがないんだよな。」
確かにそうだ。今回も手掛かりがなかった。
「此処に来るまでに春以外に咲く花もありましたからね」
「ああ、確かにな。けどこれくらいは異変に入らない気がするな」
「言われてみればそんな気がしますね」
深く考えても仕方がないと思ったのか2人は向日葵畑に足を踏み入れた。と、その時
「無断で入らないでくれる?」
声がしたのでそちらに顔を向けた。其処には日傘らしきものを指し、緑色の髪をした女がいた。その時ジェノスは右手を向けて戦闘態勢になっていたがサイタマに止められた。
「誰だ」
「私は風見幽香。この太陽の畑の管理者よ」
「太陽の畑?」
疑問に思ったサイタマの耳元でジェノスが
「おそらくこの向日葵畑の事だと思います」
「そうか」
サイタマは納得する。
「…貴方、外来人ね」
幽香が尋ねる。
「そうだけど知ってんのか?」
「当たり前よ。貴方の活躍を新聞で見たから」
「俺ってそんなに知れ渡ってたのか」
サイタマは少し驚き、嬉しかった。確かにサイタマは幻想郷に来てから異変を解決したりしてた。その事を新聞に報道されて知名度が上がっていた。人里に行くたびに名前をかけられる程だ。
「それと…私と勝負しない?」
「いいけどお前強いのか?」
「私は長年幻想郷で生きる妖怪。甘く見たら怪我するわよ?」
「なら期待してもいいって事だな?」
サイタマは目つきが変わった。
「そうと決まればやりましょうね。場所を変えて」
幽香はそう言うと場所を変えた。当たり一面木に囲まれていた。
「言っとくけど本気じゃなくていいんだよな」
「何言ってるの?本気で決まってるじゃない」
「そうか……!?」
サイタマは唖然した。目の前に幽香が現れたからだ。
「貴方…隙だらけね♪」
幽香はそう言うとサイタマをぶっ飛ばした。
「先生!!」
ジェノスは声をかける。しかし返事はなかった。
「けどこの程度で倒れないわよね?」
幽香が言ったことはあっていた。其処にはサイタマがいたからだ。ほぼ無傷で。
「貴方…私の攻撃を受けたのに平気なのね」
「当たり前だ。伊達に体を鍛えてないからな」
サイタマはそう言うと力を込めて
「俺も本気で行くぞ」
サイタマは連続・普通のパンチを放つ。これに幽香も連続でパンチを放つ。互いにぶつかりあって衝撃が発生した。その衝撃は余りに激しく周りの木や草に被害が及ぶ程だった。それにジェノスは
「(まさかサイタマ先生の攻撃に対抗するとは…風見幽香は只者ではない。仮に奴が怪人だとしたら災害レベルは鬼か竜であろう…しかし先生が負けるはずがない)」
その衝撃はやみ、2人は
「貴方、人間の割には中々のものね♪」
「こっちもだ。こんなに強い奴は久しぶりだ…!」
サイタマは興奮していた。久しぶりに自分と対等に戦える者と会ったからだ。
「けど、今日はこれくらいしときましょう」
幽香は思いがけないことを言った
「え?なんでだ?」
「まさか戦闘放棄するつもりか」
サイタマとジェノスは尋ねる。それに幽香は
「もしかしたらだけど…私の向日葵たちに被害が及ぶかもしれないからね」
「それもそうだな」
サイタマは納得する。ジェノスはやや不満だった。
「もし良かったら私の家まで来ない?貴方達のことを聞きたいの」
「おう、いいぜ。行くぞジェノス」
サイタマは幽香について行った。
「ん?ジェノスどうした?」
サイタマはジェノスに声をかける。
「いえ、なんでもありません。行きましょう」
ジェノスもサイタマ達について行った。
今回は若干バトルらしきものです。(´・ω・`)