突然茂みから声がした。全員が動きを止めて声がした方に向ける。すると無数の兎が現れた。
「な、なんだ!?」
「ここの竹林には兎が沢山いると聞いたが…まさかこんなにいるとは…!」
サイタマとフラッシュは動揺する。
「くっ!数が多すぎる!」
「何がなんでも魔理沙は守る!」
「そういう事はいいから手を止めるなアリス!」
ジェノスは必死に兎達に攻撃する。魔理沙とアリスもそうだった。
「これってまさか!」
鈴仙は気づきた。誰がしたのかが
「危なかったウサね。鈴仙」
「てゐか!」
鈴仙は茂みから出てきた兎に言った。それは因幡てゐという兎だった。
因幡てゐ…長年生きた兎が妖怪化した者で人に幸福にする能力を持っている。
「てゐ!なんでアンタが!」
「いやーちょっと散歩してたら鈴仙が其処の連中と戦ってる所を見たもんでね。協力しただけウサ」
ここで鈴仙は思った。なにか企んでないかのことに。てゐは悪戯好きである。鈴仙自身も何度か引っかかったことがある。その為協力するも何かしらするのではないかと思ったのだ。
「てゐ…何もしないよね?」
「当たり前ウサ。」
てゐは普通に答える。ますます怪しい。
「ま、これでアイツらも倒れ「誰が倒れたって?」え?」
てゐは声がした方に向けた。其処には無数の兎達が倒れていた。ジェノスとフラッシュ、魔理沙、アリスにより。
「な…なんでウサ!?」
「当たり前だ。兎に負けるほど弱くはない」
「鬼サイボーグと同じく。初戦コイツらの災害レベルは狼くらいだろう」
ジェノスとフラッシュは余裕の雰囲気を出していた。が、しかし
「てか…アリス、お前何かしたか?」
「魔理沙を守った。…それだけ…よ」
「お前ボロボロじゃねーか!大丈夫か!?」
「大丈夫だ…問題ない」
「イヤイヤ大ありだから!」
魔理沙の言う通りアリスはボロボロだった。何故か。理由は簡単だ、兎の攻撃をアリスが庇ったからである。何しろ魔理沙Loveである。魔理沙になにかあれば守ると思ってるからである。
「所でサイタマは?」
魔理沙は尋ねる。
「ああ、先生なら…先生?」
ジェノスは振り向いた。其処にはサイタマがいた。しかし様子がおかしい。
「鬼サイボーグ、サイタマの様子がおかしいが…どうしたんだ?」
「確か先生は正々堂々と戦うのが好ましい方だ。だが今回は奇襲を受けた。それに対して怒りを表したのだろう」
正解だった。サイタマは怒りを表していた。てゐの奇襲が原因で
「随分と卑怯なことしてくれるじゃねぇか、真面目に戦う気はないのか?」
怒りを表したサイタマに対し、鈴仙とてゐは怯えてしまっている。そしてサイタマは思いがけないことを言った。
「今日の宴会の料理は兎鍋だな!」
サイタマは何故か宴会の料理のことを言った。それにジェノス以外は呆れるが鈴仙とてゐは背筋が凍った。それは…
「ま、待つウサ!私より鈴仙の方がいいウサよ!?」
「ちょ!てゐ!?何言ってるの!?ああ、サイタマさん…異変の話しますので材料にするのは勘弁を…」
「え?マジで?わかった。回りの兎達で我慢するか。ジェノス、捕まえておいてくれ」
「わかりました」
ジェノスは回りで気絶している兎を集めた。それを見たのかフラッシュも協力した。
「じゃあ、話せ」
「わかりました…」
鈴仙は言われるがままに話した。
その頃霊夢達は永遠亭に着いた。
「さあ!出てきなさい!」
霊夢は怒鳴る。その様子を見た紫達は
「霊夢(さん)あんたって人は…」
呆れながら言う。(妖夢だけがさん付け)と、その時
「もう来たみたいですね。姫様」
「ええ、けど博麗の巫女だけではないみたいね」
前に女性2人が現れた。
次回ついにあの方々が登場します。てかわかりますよね?
アリスの怪我は次回治ってます(笑)