「お前は何者だべ…」
白髪の女性が剣を持った男に名前を聞こうとする。
「俺か?俺はハードボイルドかつ人情派の侍、カミカゼ参上!」
「いや参上じゃなくて…カミカゼか…うちは坂田ネムノ。この山に住む山姥だべ」
男はカミカゼと名乗った。彼はヒーロー協会における最高峰のランク、S級ヒーローアトミック侍として活動しているヒーローだ。しかし何故彼はヒーロー名ではなく本名で名乗ったのだろうか?まあいい
女性はツッコミを入れるも自身の名を名乗った。坂田ネムノである。彼女は幻想郷に住む山姥の妖怪である(実は天空璋まで山姥のキャラは全く登場しなかった)。
「しっかしお前さん…うちにいきなり斬りつけるとは…無礼じゃなか?」
「はっはっはっヒーロー…いや侍と妖怪遭えば勝負する…当然のことだろう?」
カミカゼ曰く侍と妖怪が遭えば勝負するのが当たり前だとの事。
「ヒーロー…?もしや外の世界の人間だべな?」
「いかにも。だが今の俺はただの侍だ。俺はこの地で活動する事にしたからな。」
どうやらカミカゼはヒーロー協会を脱退したらしい。どうやら活動拠点を幻想郷に変えたからだ。そうとしか考え用がない。
「俺は幾度となく怪人を斬り殺していったが…山姥は初めて見たな。お前は昔から此処に住んでいたのか?」
「いやうちは此処に住み着いた者だべ。この"聖域を操る能力"で縄張りを創り種族間で不可侵条約を結んで独自に暮らしておる。天狗とは結ぶ気は無いし外の世界にも興味はない。」
ネムノは自身の能力(※詳しい内容は不明)で縄張りを創り勝手に独自に暮らしていた。
「まあなんせ、うちの縄張りに無断で入った事やし…天日天干ししたるべ!」
ネムノは怒りを表した。なんせ勝手に自分の縄張りに入って来たからだ。
「縄張りにすんならもっとわかりやすくしろ。だがその包丁を構えたという事は…俺の勝負を受け入れる事だな?」
実際縄張りの位置やら目印が無い為何処から何処までが縄張りなのかがわからない。それで無断侵入だ!と言われても理不尽な気がする。
「望む所だべ、うちの力見せつけたる!」
「なんなら…いざ尋常に勝負!」
ネムノはカミカゼの勝負を受け入れ侍と山姥の勝負が始まった。
「なんか音しねえか?」
サイタマと駆動騎士は異変のてかがりを探していた。エタニティラルバと会ってから以降何も掴めていない。その時サイタマがある音に気づいたのだ。
「あれは…妖怪の山の方だな」
「もしかすると…そっちの方なのかもな」
「いって見るか」
サイタマと駆動騎士は妖怪の山に向けて走っていった。
一方…霊夢と魔理沙はというと
「何にもねぇな」
「確かにそうね」
全く手がかりが見つからない状態だった。色々と調べたが成果はゼロ。全て無駄足だったようだ。
「だーから言ったろ紅魔館やら白玉楼やら命蓮寺じゃないって」
「そこ行こうぜって言ったのはどこの誰だったかなー?」
「ぎく!図星…」
この無駄足の原因は魔理沙だったようだ。2人は疲れたのか岩に座って休む。その時
「私、登場!」
当然2人の前に何かが現れた。腰下まで伸ばした緑の髪に1本角、耳は狛犬のようであり、アロハシャツみたいな服に服と同じ色の短パン。素足に下駄を履いた少女がいた。
「お久しぶりです!霊夢さん!」
「え?」
霊夢はキョトンとした。何故なら前にいる少女が霊夢の事を知っていたからだ。
「霊夢…顔見知りか?」
「いや知らん」
魔理沙の問いに霊夢は"知らん"と即答。これにショックを受けたのか
「私ですよ!わ・た・し!高麗野あうんですよ!」
少女は高麗野あうんと名乗った。狛犬の種族で神社や寺に居候し勝手に守護しているのだ。
「高麗野あうん…?あ!あの時の!」
「思い出してくれましたか!?」
「いや分からん」
「がはっ!」
霊夢は結局分からないままだった。これにあうんはズッコケる。
「私はあの時からその時まで!霊夢の博麗神社を護ってたんですよ!?」
「いや知らねーし分かんねぇよ。てか勝手に住み着くんじゃねぇーよ、家賃くらい払えやコラ」
「霊夢…狛犬に言っても意味ねーぞそれ…」
霊夢のひねくれた発言に魔理沙は呆れる。
「思い出してくれないのなら思い出すまでです!」
散々貶されたのかあうんは戦闘態勢にはいった。
「やめてよねそうゆうの。めんどくさいから」
霊夢はやる気なしなのかゆるーく構えた。そして
「「いざ尋常に勝負(!)」」
霊夢とあうんの勝負が始まった。魔理沙は…
「どうすりゃええねんこれ…」
呆れながら白い目で見ていた。
カミカゼが6人目ですね。
実はカミカゼは八雲紫にある事をされて幻想入りしました。それは次回以降書くと思います。