「え?」
サイタマは驚いた。何故ならフラッシュが自分に対して何かを誘うように行ってきたからである。そして…
「………へへへ…じゃあ掘りに行くか!」
サイタマは西行妖まで走っていった。しかし不気味な笑みを浮かべて。ダークマター編でゲリュガンシュプが教えた出口の方向と逆の方向に進もうとした時と同じ顔だった。
「「サイタマ!?」」
流石に霊夢、魔理沙、驚いた。しかし1番驚いたのは幽々子だった。
「ちょっと何してるの!?やめなさい!」
幽々子はサイタマに向かって弾幕を放つ。しかし
「連続・普通のパンチ」
全て叩き落とされてしまった。そして
「ここら辺でいいかな」
サイタマは西行妖の根本で止まり掘り始めた。人間とは思えない速さで。
「すげー!」
「サイタマ…」
魔理沙は目を輝かせ、霊夢は呆れていた。しかし幽々子は
「待って!私が悪かった!幻想郷の春を返すから!だからやめて!!!」
幽々子は慌てて言った。しかしサイタマは聞く耳を持たない。すると
「おっ!なんかあったぞ」
サイタマは掘り出した物を見せた。それは幽々子とそっくりな女性だった。
「え?」
サイタマは幽々子と幽々子そっくりの女性を見比べた。
「お前…死んでたの?」
「今更!?」
サイタマの発言に魔理沙がツッコンだ。サイタマは今まで幽々子を人間として見てたらしい。そこに
「その西行妖には沢山死体があるから掘り出してほしくなかったのよ…」
幽々子が悲しそうに答える。
「そうだったのか…悪ぃな」
サイタマは謝る。それに対して幽々子は
「けど…貴方の勝負よかったわ。それと教えてあげるわ。私は単にこの西行妖の満開の姿を見たかった。それだけよ」
「けどお前のおかげで5月になった今でも冬のまんまだったんだぞ」
「それは悪かったわ。けどこれで春になるでしょ?」
「まぁ…確かにそうだが…で、どうやんの?」
サイタマは尋ねる。それに対し幽々子は
「こうやるのよ…」
幽々子は眩い光を放った。その光はサイタマ、霊夢、魔理沙、フラッシュを巻き込んで
「「「え?ちょっと待て…あああああ!!!」」」
4人は光に包まれてしまった。それから数時間後…
「ここは…何処だ?」
「私の神社よ」
「え?マジで?」
気がつくと4人は博麗神社にいた。そして
「おっ、桜だ」
見てみると桜が満開だった。幻想郷に春が戻ったのだ。
~数日後~
桜の木の元で宴会が行われた。
「はぁ…また参拝者が減る…」
「いつものことだろ?霊夢」
ため息をつく霊夢に対して魔理沙は当たり前のように言った。
「で、あと2人は?」
「あぁ、川辺にいたぜ」
「まさかA級の俺と一緒にいるのは珍しいぜ」
「俺もだ。しかしお前の実力はS級に等しい」
サイタマとフラッシュは川辺にいた。
「けどフラッシュ、お前この後どうするんだ?」
この質問に対しフラッシュは
「この地で活動することにした」
「え?お前S級だろ?此処にいていいのか?」
「俺も以外にもS級はいる。1人いなくなっても問題はないだろう」
「確かにそうだな」
サイタマはフラッシュは笑いながら会話を弾んだ。その様子を…
射命丸文が見ており、気づかれないように写真を撮った。
こうして終わらない冬の異変が解決し、幻想郷に平和が戻った…はず
なんか変な気がする。なにがともあれ妖々夢編完結です。
次回から永夜抄編に入ります。そしてあの男が登場します。