あれから鈴奈は先代の巫女による厳しく鬼畜な修行を積み重ね…ついに!(※霊夢は先代の巫女により"お前は参加しなくていい"と言われた)
「うおおおおお!!」
鈴奈は岩の上に立ち、朝日に向かって叫ぶ。
「まさかこの短期間でここまで強くなれるとは…!」
先代の巫女は驚きを隠せない。自分でも鈴奈がここまで成長するとは思ってなかったからだ。
「鈴奈、"アレ"を使ってみろ」
「はい!」
鈴奈は岩から飛び降り、先代の巫女の横で"アレ"を使った。それは…
「夢想封印!!」
ご存知、霊夢が得意とするスペルカードの1つ"夢想封印"である。今まで鈴奈は当たり前の如く失敗ばかりだったが先代の巫女により鬼畜なトレーニングのお陰でちゃんと放てるようになったのだ。ちなみにバリエーションも豊富。
「は…放てるようになったぁぁぁぁぁ!!」
今までの努力が報われたのか鈴奈の目から滝のように涙が溢れた。
「やったな!(この子…霊夢より努力家でよかった…)」
先代の巫女は鈴奈の肩を叩く。心の中では"霊夢より努力家だった"と思っている。実際、霊夢は努力が報われるとは思ってないからな(笑)。
「鈴奈!次は…」
「次は!」
「それは…………これを飲み込め」
「え?」
先代の巫女の手には何かおぞましい物が。
「何ですか…これ?」
「先祖代々博麗の巫女にまつわる秘薬」
先代の巫女によると博麗の巫女として立派になった者の証として飲むことになる秘薬。しかし匂いがキツい上に物凄く苦くて不味い。(※霊夢によると)。
「これ…飲むのですか?」
「うん。けど…これしかないんだよねぇ〜」
「えー…」
呑気に言う先代の巫女に対し鈴奈は不安しかなかった。だが証なので飲むしかない。鈴奈は仕方が無く飲むことにした。口に入れた直後、全身が雷に撃たれた感じになった。
「み…水を!」
「ごめん、ない」
「ふざけんな!!」
本来、秘薬は水と飲めば苦味と不味みは消えてなくなる。だが鈴奈は水無しで飲んだ為苦味と不味さが全体に伝わり、痺れたのだ(※ちなみに霊夢も水無しで口に入れた)。その後、苦味と不味さにに耐えて飲み込めた。
「し…死ぬかと思った…」
「よー頑張った」
危うく天国に行く寸前だった鈴奈に対し先代の巫女は相変わらず普通に肩を叩く。
数日後
「鈴奈!今回はとある人と戦ってもらうぞ」
「それって…誰ですか…?」
幻想郷にあるとある荒野。其処に先代の巫女と鈴奈がいた。何なら鈴奈は誰かと戦うの事。
「この人だ」
先代の巫女は紹介した。その人物とは…
「君が博麗の巫女後継者の風鈴鈴奈か」
「あ…貴方は!?」
鈴奈の前に現れたのは黒い人造人間。元ヒーロー協会S級6位(原作及び村田版は9位)、"漆黒の殺戮兵器"駆動騎士だった。
「最近幻想郷に住むと決めた外来人だ」
「この人って…ヒーロー協会の駆動騎士さんですよね!?」
「元ヒーロー協会のヒーローだ。今はフリーだ」
駆動騎士は幻想郷に行く際にヒーロー協会から脱退している(※理由は信頼を失った場所では活動しづらいから)。
「結構手強いらしいぞ、じゃ後は自由に」
「ちょっと!先代の巫女様!?」
鈴奈は止めようとしたが先代の巫女はその場を去った。場は急に静かとなった。
「せ…先代の巫女はいないですけど!は…始めましょう!」
「そうだな」
鈴奈は若干噛みながらも駆動騎士との勝負を始めた。
博麗神社
「何で私はダメなんですか」
霊夢が頬を膨らませながら先代の巫女に言う。
「お前じゃ宛にならんからだ」
「むー」
先代の巫女にばっさりと言われ霊夢は再び頬を膨らませる。
「可愛い…"パシャ"」
「撮らないでよ!」
あまりに可愛かったのか先代の巫女は携帯を取り出し頬を膨らませた霊夢を撮った。これに霊夢は赤くなり先代の巫女をポカポカと叩いた。なんとも微笑ましい光景ですな。
次回、鈴奈vs駆動騎士です。