東方一撃男   作:つじかみーん

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鈴奈、初めての妖怪退治


百六十四撃目:初めての妖怪退治

鈴奈です!立派な博麗の巫女後継者になる為の修行をして数ヶ月が経ちました!そしてその朝…霊夢様から

「鈴奈、妖怪退治に行くわよ」

「え!?」

朝食を食べてる最中に霊夢の発言で鈴奈は茶を口から吹き出そうになった。

「今…何て言いました…?」

「何って…妖怪退治よ」

「本気ですか!?私はまだ未熟ですよ!?」

鈴奈は慌てて言う。鈴奈は霊夢や先代の巫女からの厳しい修行を毎日休まずに続けた。だが不安である。

「けど先代の巫女様から結構鬼畜なトレーニング受けたんでしょ?大丈夫しょ」

「全然大丈夫じゃないですよ!?」

「じゃ、行きましょうか♪ほら早く支度して♪」

「顔が怖いです…」

嬉しそうに言う霊夢に対して鈴奈は背筋が凍る。何故なら霊夢の顔が結構ゲスかったからである。

 

 

 

 

 

 

道中

「あのー霊夢様…?」

「何?」

「妖怪って…どのような感じで出るのですか…?」

鈴奈は不安しかない。第一妖怪退治をするのは初めてである。博麗の巫女、次期後継者になる前はごく普通の暮らしをしていた。更に霊夢が妖怪退治する姿を見た事が無い為参考にできない。

「普通によ、普通に」

「具体的に言って下さい…」

霊夢の大雑費すぎる説明に鈴奈は項垂れる。その時

「シャー!!」

「な、何!?」

突然声がした為鈴奈は首を慌ただしく振る。そしてその声の主が姿を現した。霊夢は相変わらず普通である。

「シャーシャシャシャ!お前が博麗の巫女の後継者だな?」

「あ…貴方は!?」

「俺はカマノジャク!怪人さ」

声の主はカマノジャクと名乗った。どうやら怪人らしい。

「か…怪人!?妖怪じゃないのですか!?」

「妖怪?そいつ等とは別者だ。だが細かい事はいい!お前の命を頂戴いたす!」

戸惑う鈴奈にお構い無しにカマノジャクは鋭く尖った刃物の腕を振り下ろした。

「おわわわ!?」

「チッ…避けられたか…」

鈴奈はギリギリだが避ける。カマノジャクは舌打ちをするが再び腕を振り下ろす。鈴奈はやはりギリギリで避ける。

「どうした!?避けてばかりでは勝てぬぞ?」

「ぐぬぬぬ…こうなったら…」

鈴奈は覚悟を決め、カマノジャクに向かって拳にを振り下ろした。

「グワッ!?」

「お…?」

その拳は見事命中し、カマノジャクは倒れた。鈴奈自身も信じられなかった。"あの数ヶ月間でこんなに強くなれたのか!!"と心の中で言う。其処に霊夢が

「やればできるじゃない」

「霊夢様!何処にいたのですか!?」

「彼処」

霊夢の指さす先には低木があった。実は霊夢は隠れて鈴奈の様子を見ていたのだ。

「後は…私がやっておくわ」

霊夢は倒れているカマノジャクに向かいお祓い棒を変化させてカマノジャクの身体に突き刺した。血が吹き出し霊夢の顔に浴びる。

「霊夢様…?」

「まだ動いていたからトドメ刺しただけよ?」

「そ…そうです…か」

「鈴奈!?ちょっと!しっかりしなさい!」

鈴奈は気を失い倒れてしまった。霊夢が慌てて意識を取り戻そうとする。実は鈴奈は血を見たり、グロテスク系は 大の苦手である。その為怪我をしないように用心深く歩いたりする。今回気絶した理由は霊夢の顔に返り血があったからだ。

 

 

 

 

 

 

博麗神社

「まさか…血を見るのが嫌いだったとはね…」

「ごめんなさい…」

鈴奈は深く謝る。だが霊夢は"そんな深く謝らなくてもいいのに…"という目で見ていた。

「ま、とりあえず怪人を倒せた事は褒めてあげるわ」

「ありがとうございます!」

鈴奈は深くお辞儀をする。霊夢は"もうどうにでもなれ"と思っていた。

「じゃ、克服しましょうか」

「何をですか?」

「アンタの血を見るのが嫌いを克服する為に」

「遠慮しておきます…」

鈴奈は断ろうとする。だが

「逃がさないわよ?」

霊夢は結界を貼り、鈴奈を逃げれなくした。

「さぁ…行きましょう♪」

「嫌だー!!」

嫌がる鈴奈をお構い無しに霊夢は奥の部屋へと連れていき、R-15向けや残酷な描写のある映像を見せて鈴奈の"血を見るのが苦手"を克服させようとした。だがあまりにアレだったのか鈴奈は翌日の朝まで気絶したまんまだった。




妖怪ではなく怪人になってしまいましたな

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