「てな感じ」
妹紅のサイタマに弟子入り志願した理由を慧音に話した。慧音は納得、すると思いきや…
「ちょっと単純すぎないか?」
「何処がァ?」
「何処がって…サイタマ君の強さを理解していたのか?」
「してたよ」
「ならそれでいいが…」
どうやら慧音は妹紅がサイタマの強さを理解して弟子入り志願したのかっていうのに納得していなかったが妹紅が"してた"と聞いて納得した。更に
「ところでサイタマ君の弟子になってから何か変わったのか?」
「まー師匠がやってたトレーニングは続けてるんだけどね…」
「そのトレーニング法ってまさか…」
「そう、まさかのあれ」
妹紅が言った"師匠がやってたトレーニング"に慧音は引いた。まさか本当にやる奴がいたとは…という顔で。
ちなみにサイタマが実際にやって強くなったトレーニングがこれ
・腕立て伏せ100回
・上体起こし100回
・スクワット100回
・ランニング10km
これを毎日やる。
・1日3食必ず食べる。
朝はバナナだけでもいい。
・夏も冬もエアコンを使わない。
サイタマにとってはこれが精神を鍛えれたんだとか。
サイタマはこれを3年間やって今の圧倒的な力と強靭な肉体を手に入れた。だが内容はあまりに一般的である為"ふざけているのか"と言われる(※本人にとっては過酷だった)。
「で、強くなれたのか?」
「試した事ないからわかんね」
トレーニングはしてたのに試した事のない妹紅に慧音はズッコケた。しかし直ぐに立ち直り
「わかった、妹紅、外に出てみろ」
「何でぇ?」
「いいからはよ来い!」
「うーす」
慧音に言われ妹紅は渋々外に出た。
「で、何させんの?」
「この岩に向かって拳を当ててみろ」
そういう慧音の横には何かデカイ岩があった。
「わかった」
妹紅は岩に近づき構える。そしてゆるーく拳を当てた。その時
「え?」
慧音は目を疑った。妹紅が拳を当てた場所からヒビが割れ、岩は粉々に砕けてしまった。
「嘘だろ!?」
慧音は驚く。まさかあのトレーニングで強くなったのか!?の顔で。だが1番驚いたのは妹紅だった。
「え…ええええええ…………師匠ー!!」
妹紅は震えた。まさかあのトレーニングで本当に強くなれたと思わなかったからだ。心の中では"師匠の言う通り努力は必ず報われるのか!"と言っているが外は信じれてなかった。妹紅はサイタマの家まで走って行った。しかしその走りも凄く速くなっていた(※だがサイタマよりは遅い)。
サイタマの家
「今日もいい天気だな」
サイタマは外に出て背伸びをする。肩にいた少名針妙丸も。その時
「師匠ー!!」
妹紅が物凄い速さで向かってきた。だがサイタマは慌てる事なく妹紅を受け止めた。
「どうした妹紅」
「師匠!聞いてください!あの…その…」
「まず落ち着け」
サイタマに言われ妹紅は深呼吸をする。落ち着いたか話した。あの事を
「マジか!俺が言ったトレーニングしてたのか!」
「はい!師匠の言った通りの事を毎日続けました!」
「結果は?」
「強くなれました!努力は必ず報われるのですね!」
「よかったな!じゃあ実戦するか!」
「それは嫌です!」
サイタマは自身がやったトレーニングを妹紅がやってくれた事と強くなった事に喜んだ。そして実戦しようと言ったが妹紅はやはり断った。
「てか思うけど何で俺と実戦したくないの?」
「死にたくないからです」
「お前は死なんだろ」
「いや師匠の攻撃当たると生死をさまようのです」
「どんな言い訳だ…」
妹紅は無茶苦茶すぎる言い訳にサイタマは呆れる。
「まあいい、俺もそんな気分じゃなかったし」
「なら何で聞いたんですか!?」
「言ってみただけだ。それでもお前は嫌がるんだな」
サイタマは笑いながら妹紅を撫でる。
「恥ずかしいです…」
妹紅は顔を朱色に染め、照れた。
「けど、サボらずに頑張れよ」
「はい!」
妹紅は帰って行った。サイタマは自分の家へと入って行った。その様子を見ていた影が2つ…聖白蓮と豊聡耳神子である。
「師弟って…いいものですね…」
聖は涙を流しながらサイタマと妹紅のやり取りを見ていた。と、横から神子が
「君の所にも弟子の妖怪がいるだろ?」
「いますけど…大半がならず者で役立たずで迷惑かけるし(以下略)…やっぱり妖怪を弟子にするのはよくないのでしょうか…?」
「それ矛盾してないか?人と妖怪が仲良く暮らせる平和な世界を望むというのに…」
「確かにそうです。ま、ストレス発散に使える道具ですからね( ◜ᴗ◝ )」
「えぇ…」
聖は笑顔で内容は若干酷い事を話した事に神子は思わず引いてしまった。
次回新章です