「まさかS級2人を倒すとはな」
「まあ、所詮人間ですね」
ジェノスは横を見る。其処には気絶しているシリュウとぐるぐるサイクロンが。聖に大差で負けたからである。
「だが俺は一筋縄ではいかないからな、聖白蓮」
「ええ、期待してますよ。サイタマさんの弟子と名乗るのですからね」
聖とジェノスは構えて激突した。ぬえと響子はゾンビマンの元で見ている。だが竜崎の姿はなかった。
「あれ?この人達って…」
竜崎は永遠亭にいた。其処で治療を受けたばかりのアトミック侍と超合金クロビカリがベッドに横たわっていた。2人は気を失っている。
「あの、医者さん、何があったのですか?」
「旧都で勇儀と対決して大敗したのよ、それがサイタマが運んでくれたのよ」
永琳は竜崎に説明した。アトミック侍とクロビカリが重症を負ってる理由を。
数時間前…
「ハッハッハ!準備体操にもならんね!!」
勇儀は腕を回しながら言う。前にはアトミック侍とクロビカリが無残な姿で倒れていた。
「勇儀、つまらなかったろ」
「当たり前だ、けど今日はお前さんとはいいよ」
「そうか、ならこの2人を永遠亭まで運んでおくわ」
「暇な時にやろうぜ」
「おう!」
サイタマと勇儀は互いに拳をぶつけた。そしてサイタマはアトミック侍とクロビカリを肩に担いで永遠亭まで向かった。
「成程ねぇ〜じゃあ俺が元の世界に返しておきますわ」
「あら、助かるわ」
竜崎はアトミック侍とクロビカリを元の世界に返した。その時竜崎は…
「ちょっくらサイタマのいた世界覗いてみるか」
少しだけ滞在する事にした。
命蓮寺
「それだけしかできないのですか!?」
「くっ…!!」
ジェノスは反撃をする。だが聖は避け続ける。隙を見たのか聖の拳がジェノスの顔に命中し、飛ばされてしまった。
「サイタマさんとは比べならない程弱いですね(笑)」
「貴様…!」
ジェノスは立ち上がる。だがボロボロである。
「(本来は"いざと言う時に使え"とクセーノ博士が言っていたが…やむを得ない!!)」
ジェノスは両手を前に突き出し合体させる。しかし右手がボロボロの為出来なかった。だが背中や肩から砲台が現れた。
「おぉ…!」
「「すごーい!!」」
聖及び、ぬえと響子は目を輝かせた。しかしゾンビマンはいつもと変わらずに見ている。
「標準固定……発射!!」
ジェノスは狙いを定めて波動砲を放った。赤、青、黄色、緑の波動は合わさり合い光り輝く色となった。それが聖に命中した。
「これで決着がついたな」
彼はそう思っていた。だが
「あらら…これが貴方の最後の悪あがきですか?」
「なっ!?」
聖は法のシールドで守られていた。呆気にとられたジェノスに聖はすかさず首元を叩いた。
「俺は…まだまだ…実力不足なの…か…?」
ジェノスは膝を付き、倒れてしまった。
「鬼サイボーグ殿!」
「ジェノスさん!」
意識を取り戻したシリュウとサイクロンがジェノスの運ぶ。
「中々の才能でしたよ。けどまだまだですね」
聖は嬉しそうにゾンビマンのいる元に向かった。
サイタマ達がいた世界
「話にならないね…」
竜崎は溜息をつきながら言う。彼の下には…
「マサカ…俺ガ…負ケルトハ…」
ボフォイ(メタルナイト)の遠離隔操作で動くロボットだった。
「それと…こんなお嬢さんがS級2位とはね…」
竜崎はタツマキを掴んで言う。タツマキは酷く無残な姿だった。
「貴方方もそう思いませんか?もし俺が怪人だったら命はなかったですよ?」
竜崎は野次馬達に言う。何故こんな事になったかと言うと…
竜崎はアトミック侍とクロビカリを元の世界に返す為、紫に頼んでサイタマ達がいた世界に行った。竜崎は"ヒーロー協会総合病院"に向かい2人を入院させた。その帰りの途中、怪人と間違われていまいヒーロー達に襲われてしまったがそれを返り討ちにした。そしてフブキ率いる"フブキ組"と対立した。フブキを倒した時にタツマキが現れ、無残な姿で倒れていたフブキを見たのか怒りに震えたタツマキは竜崎に容赦なく超能力を与えた。だが竜崎にそれは通じずタツマキも勇儀と同じようにやられてしまった。そして兵器を試すために来たメタルナイトにも動けなくなる程攻撃をした。
「まあ、俺は深手の傷を負ったS級のお2人さんを返しに来ただけだし…帰るわ」
竜崎は呆れて幻想郷にへと帰った。その後ヒーロー達は病院に運ばれた。
幻想郷、サイタマの家
「ふーん、そんな事があったのか」
サイタマが茶を飲みながら言う。
「そうだよ。それとジェノス君達は帰ったってよ」
竜崎はジェノス達が帰った事を教えた。
「まあ、命蓮寺に行って終わっただけか」
「聖さんと勝負して大敗したって」
「アイツ結局戦ったのかよ…」
竜崎の言った事にサイタマは呆れた。
「じゃあ俺も帰るわ」
「おう、じゃあな」
竜崎は帰った。竜崎が帰ったと同時にサイタマは床に寝転がり、こう言った。
「また協会は信頼性失ったな」と
次回新章です。あの3人組出ます。