「で、何しに来たの?」
"さっきも言ったろ、遊びに来たって"
サイタマは茶を飲みながらサグメに幻想郷に来た理由を話した。サグメは能力のせいなのかスケッチブックで話している。
「本当は?」
"散歩"
「だろうな」
サグメの目的は幻想郷各地を散歩する事だった。サイタマの予感は当たっていた。
「永琳の所に行かなくていいのか?」
"今回は八意様には用がないから行かない。じゃ、散歩してくる"
「そうか」
サイタマは納得する。するとサグメはその場から立ち上がった。
「散歩か……え?」
サイタマが気づいた。しかし遅すぎた。何故なら…サグメが外にいたからである。サイタマは頭をフル回転させて考えた。
「確かサグメの能力って…"口に出すと事態を逆転させる能力"だっけ…?それだとしたら…ヤベェ!!」
サイタマはすぐ様にヒーロースーツに着替えた。そして針妙丸を肩に乗せて
「絶対口止めしてやる!!」
サイタマは家から出てサグメの後を追った。しかし言ってる事がフラグに近い。
サグメの能力である"口に出すと事態を逆転させる程度の能力"をある意味簡潔に説明します。byTrip辻上
・何らかの事態に対して口にするとその事態が逆に進み始める。
・何かを成そうとしているのならそれは尽く失敗し、悪い事が起きているのなら何らかの打破が見られる能力である。
・但し使う条件がややこしい上に"言ったことと正反対の事が起きる能力ではない。
・なお、サグメ本人が事象の当事者に対してその事象を語らなければないない。
「お、いた」
サイタマは茂みに隠れながらサグメの後を追った。しかしやってる事がストーカーに近い。と、その時
「川を汚すな!!」
「変なガラクタ作るな!!」
サイタマは声のする方を見た。其処には…喧嘩をしているヤマメとにとりがいた。
「ちょっと土蜘蛛さぁん?川汚すとやめれくれへんかえ?我々河童達が困ってるんですけど?」
「それを言わせてもらうならアンタら河童達もガラクタ作るのやめてくれませんかなぁ?」
どうやらにとりは川を汚される事に、ヤマメは河童の発明品(※ヤマメから見ればガラクタ)で喧嘩しているらしい。其処にサグメは近づいたが2人は気づいていない。
「これってまさか…」
サイタマは嫌な予感がした。
「口で駄目なら実力で勝負だな!ちょっと新しい発明品があるから試してみたいと思ってたんだわさ!!」
「どうせ使い物にならないガラクタだろ!?」
「そんな訳なかろうぞ!見よ!この河童の新発明品を!くらえ!モチモチバズーカ!!」
にとりはバズーカ砲を構えて放とうとした。その時
「成程…見た目も性能も良さそうだな…」
サグメが口にした。そしてバズーカ砲が変な音を出して爆発した。その結果…
「何故!?何故なんだ!?」
にとりは餅に包まれて動けなかった。
「m9(^Д^)ザマァ!やっぱりガラクタじゃねぇーか!!」
ヤマメが泣きながら笑う。しかも馬鹿にしてるように。
「動けない所悪いが私のこの頑丈な蜘蛛糸を利用してドロップキックをお見舞いしようじゃないか!!」
ヤマメはそこら辺にあった木の枝に糸を巻いてその反動を利用してにとりに向かってキックをした。だが
「ほう…頑丈な糸をだな」
その時、ヤマメの蜘蛛糸がプツンと切れた。
「え?」
ヤマメはそのまま川に落ちてしまった。しかも溺れている。
「あーあ…やっちまったか…しかも笑ってるし…」
サイタマは頭を抱えていう。サグメ本人は笑ってる。そしてサグメはその場を去った。動けないにとりと溺れているヤマメを無視して。
「「誰か助けて!!(泣)」」
「ちょっと待ってろ」
サイタマが茂みから出て、溺れているヤマメを助けた。そしてにとりを包んでいる餅も取った。
「盟友!」「サイタマ!」
「お前ら大丈夫か?」
「何かバズーカ砲がいきなり爆発して…」
「私は蜘蛛糸が外れて…」
「そうゆう事じゃない。大丈夫なのか?」
「「大丈夫!!」」
にとりとヤマメは大丈夫だった。
「そうか、ならよかった。…あ!ヤベェ!」
サイタマはサグメを追うことを思い出し、再び茂みに隠れてサグメの後を追う。
明日祭りですが天候が不安です。