東方一撃男   作:つじかみーん

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完結です。


百二十三撃目:しょーもない姉妹喧嘩

「流石です…!」

「お…おう」

目を輝かせながら言うさとりにサイタマは引く。周りを見てみると何処で手に入れたのかと疑いたくなるサイタマの写真が飾られている。

その時

「痛ッ!?」

サイタマに何かが噛み付いた。ペットのハムスターだ。

「あっ!コラ!やめなさい!」

さとりはサイタマに噛み付いているハムスターを外す。

「大丈夫ですか…?」

「大丈夫。気にしてないから(このハムスターは妖怪じゃないよな…?)」

「ハムスターはお燐が拾った普通のハムスターですので安心して下さい」

「拾ったの!?」

さとりから予想外の事を言われ驚く。サイタマに噛み付いたハムスターは捨てられたペットだった。それをお燐が偶然見つけ飼ったのだ。

「ん?誰だ?」

突然スマホが鳴り出したので見てみる。メールだった。

「竜崎からか」

宛主は竜崎からだった。サイタマとはかつて激戦を繰り広げた相手で怪人組の元会長である。今は幻想郷とは別の地で豊かに暮らしているの事。

「えっと…なになに…?」

サイタマは竜崎のメールを見た。さとりが後ろから覗く。

 

 

 

『サイタマへ 久しぶりだな。俺は相変わらず1人で暮らしているよ。だが仲間が増えた。元々怪人組で飼っていたジャイアントケルベロスが見つかったんだよ、けど今は小さいけどな(笑) 竜崎』写真には竜崎と小さくなったジャイアントケルベロスの姿が。

 

 

 

「ケルベロスって飼えるんですか!?」

「竜崎も飼ってたから飼えるんじゃね?」

「ですよね」

2人の会話はまだ終わりそうでない。

 

 

 

 

 

 

地霊殿の外…

「此処の主さんは動物好きなのかな?」

「いや、能力上ペットに好まれているだけかもしれない」

ジェノスと童帝はサイタマに付けた監視カメラらしき物とリンクした機械で地霊殿の様子を見ていた。

「あれ?ところでタンクトップマスターさんとクロビカリさんは?」

「あの2人か?先に帰ったよ」

童帝の問に神子が答えた。実はタンクトップマスターと超合金クロビカリは先に帰ったのだ。未だ落ち込んでいるクロビカリをほっとけないとタンクトップマスターが連れて帰ったのだ。再び相手に立ち向かえるよう慰める為になんだとか。

「てか…いつまで続くんだろうね…」

 

 

 

 

 

地霊殿、さとりの部屋

「お兄さん久しぶり〜♪」

「あ、こいし」

さとりと妹こいしが現れた。サイタマと会うのは幻想郷格闘大会以降である。

「ねぇねぇ1つ聞きたい事あるけどいい?」

「何だ?」

「私を弟子にして!」

「ヤダ」

サイタマはきっぱりと断った。だが

「何でダメなの!?」

こいしはサイタマの肩を掴み揺らす。こいしは1度サイタマに弟子入りする事を諦めたのだが再び弟子にしてもらおうとしていた。

「いやだってお前充分強いじゃん」

「弱いもん!強くなりたいから弟子にして!」

こいしは諦める気がない。流石にサイタマもうんざりする。

「こいし、諦めなさい」

「ヤダ!」

「諦めなさい!」

「ヤダヤダヤダー!!」

こいしは泣きながらさとりをポカポカと叩いた、それに怒ったのかさとりも反撃する。姉妹喧嘩が始まった。しかしサイタマや地霊殿で飼われているペットから見ればいちゃついてる様にしか見えない。

「お姉ちゃんの悪魔!鬼!人でなし!まな板!サディスト!」

「"まな板"はこいしの方よ!」

「お姉ちゃんの方がまな板だもん!悪魔で鬼でサディストの馬鹿姉!」

「なんですって!?もう許さない!」

遂にさとりの堪忍袋の尾が切れた。顔が真っ赤になったさとりは弾幕を放つ。こいしも負けずと弾幕を放つ。それを見ているサイタマは完全に呆れていた。ペットを守りながら。

 

 

 

 

 

結果。さとりの勝ちで終わった。だがこいしは弟子になる事を諦めていない。それでもサイタマは断り続けた。結果、こいしは完全に諦めた。

こうして幻想郷の調査は終わり、ジェノスと童帝は元の世界へと帰った。




次回は新章です。

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