東方一撃男   作:つじかみーん

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寝不足日和です。


百十八撃目:危うし!?ヒーロー協会

ヒーロー協会

「何という事か…!」

職員達は驚きを隠せなかった。何故なら幻想郷に送り込んだヒーローの大半が息絶たえたからである。運良く帰れた者でも深手を負っている。

「調べによると亡くなったヒーローの大半がC級ヒーローです。無免ライダー以外幻想郷に送り込みましたが残ったのは僅かに5人です」

「B級はほぼ全員が生き残ったな、しかし大半は深手を負っている」

「A級は全員無事だった。だが1位のアマイマスクまでもが苦戦するとはな…」

「こうなればS級に調査してもらうしかありませんね」

職員達の会議が続いた。

 

 

 

 

 

「先生、送り込まれたヒーローの状況はどうでしょうか?」

「永琳によると大半死んでたって、生き残った奴全員元の世界に返したってよ」

「わかりました」

とある喫茶店。ジェノスはサイタマに電話していた。また、横にはジェノスと同じS級の童帝、超合金クロビカリ、タンクトップマスターもいる。

「つまり、生き残ったのは僅か数人って事だね」

「幻想郷の住人はそんなに強いのか…」

「俺らでも危ういかもしれないな」

4人はその事で話し合っていた。

「そういえばジェノス君、君は幻想郷に一時期いたって言ってたよね?また行く事はできないのか?」

クロビカリがジェノスに問う。この中で唯一幻想郷に行った事があるのはジェノスだけである。

「行く事は可能だ。俺は事情ありで帰ってきたからな。サイタマ先生及びバング、ゾンビマン、キングは幻想郷に住むことに決めて元の世界には帰れなくなっている」

「じゃあ八雲紫さんの所に行けば行けるって事?」

「ああ、博麗神社に行けばな」

「そうと決まれば行くしかないな」

こうしてジェノス、童帝、クロビカリ、タンクトップマスターは幻想郷に行く事にした。

 

 

 

 

 

幻想郷、サイタマの家

「随分と酷い事書かれているな…」

サイタマは自分の家で新聞を見ていた。見出しには…

『ヒーロー協会所属のヒーロー、無残に敗北!役立たずとしか言いようがないのか?』

内容はかなり酷かった。しかしサイタマはヒーロー協会を脱退している為に関係ない。

「てか神子、俺の評判下がったりしてないよな?」

「大丈夫ですよ。サイタマさんの人気に変わりはありませんので」

「よかった。ま、気にしてないけどな」

サイタマは安心した。たとえ趣味でやってたとしてもヒーローとして見られなかったら活動しづらかったのだ。

 

 

 

 

 

命蓮寺

本堂ではゾンビマンはヒーロー協会の事を話していた。

「酷すぎませんかね…」

「ああ、今のヒーロー協会は信用されてないっていうからな」

ゾンビマンの言う通り、今のヒーロー協会は信用されていない。理由は"沢山の人材を雇っていながら大した偉業を成し遂げてない"や"ヒーロー自身が被害を及ぼしている"等である。

「ま、1番の原因はタツマキだがな」

「タツマキ…?」

全員が首を傾げる。第一ヒーロー協会は幻想郷に無いためどういうヒーローがいるのか知らないのだ。

「階級が1番上のS級2位のヒーローだ。ヒーロー協会を代表するヒーローでもある。だが1部からは"彼女自体が災害の原因になる"と言われ、危険視されている」

この事に聖達は背筋が凍る。しかしタツマキは幻想郷入りする際に紫にやられている為、幻想郷住人の前では無力なのかもしれない。

「だが俺はもう協会から脱退している。気にする事はなにもない」

ゾンビマンはそう言って自身の部屋へと帰った。

 

 

 

 

 

 

太陽の畑、風見幽香の家

「よくそんな所に入ろうと思ったわね」

「俺が入った時はまだ信用されていたからな」

キングもヒーロー協会の事を幽香に話していた。

「けど…貴方は脱退したのでしょ?」

「幻想郷に行く際にな。俺は此処で平穏に暮らしたい」

「だけどそのオーラじゃ難しいそうね」

「…はい」

幽香の言ったことにキングは落ち込む。キング自身は平穏に暮らしたいと思っているのだが強面な見た目と自身の異常に大きい心臓音(キングエンジン)、更に強者のオーラのおかげで強者から狙われるハメになっている。

「安心して、もし危なくなったら私を呼んでね」

「すまない…」

幽香は普段、人間との交友関係が最悪なのだがキングには好意的だった。

 

 

 

 

 

バングの道場

「ヒーロー協会のヒーローはそんなにも欲深いのですか!?」

「大半がそうじゃ、自分の業績を上げる為には手段を選ばない輩が多いからな」

バングも弟子達にヒーロー協会の事を話していた。

「だから"昇格間違いなしだ"とか言ってたのか!」

「それと、ヒーロー協会は問題児も多く、更には人助け等をしない薄情なのもおる」

「ええ…」

この発言に弟子は引いた。

「さて、話はここまでじゃ。明日も早いから早めに帰るように!」

「はい!ではまた!」

弟子達は全員帰っていった。なお、華扇は道場に住み込みでいる為残っている。

「華扇」

「何でしょうか?」

「お主だけにヒーロー協会の事を更に教える」

「あ…はい!」

バングは華扇だけにヒーロー協会の事を更に教えた。




次回、ジェノスが再び幻想郷に行きます。S級連れて

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