東方一撃男   作:つじかみーん

11 / 183
妖々夢編突入です


妖々夢編
十一撃目:終わりのない冬


暦は5月。この季節は春なのだが幻想郷に春はなかった。何故ならまだ雪が積もっているからである。サイタマは幻想郷に来て数ヶ月が経っていた。常識が通用しない世界ではあるが次第に慣れていた。

「この前のこと大きく書かれているな」

サイタマは文文。新聞を見る。大きく書かれていたのは紅魔の紅い霧についてだった。

『ヒーローと名乗る者、異変を解決!』

と書かれていた。が写真を見ると何故か魔理沙の方が目立っている。異変の解決後、紅魔館だけでなく近くの名所等に被害があったらしく復興の手伝いをされていた。その後博麗神社で宴会があったがレミリアとフランのことを考えて夜に行った。フランはあの戦い(遊び)でサイタマのことを気に入り、宴会の途中でありながらもサイタマと遊んだ。

「てか、寒っ!」

あまりに寒いのかサイタマは電気ストーブを出す。幻想郷は明治に近い場所である。そのため近代的な暮らしをしているのはサイタマだけである。

「てか5月なのになんで雪積もってんだ?」

奇跡的なことにサイタマがいた世界と幻想郷は時間の進む速さが同じで幻想郷が5月であれば元の世界も5月だ。しかし幻想郷ではまだ雪が積もっている。

「ひょっとして異変なのか?調べてみるか」

サイタマはジャージ姿からヒーロースーツに着替え外に出たがやはり手掛かりがなかった。

「さて…どうするか」

その時

「サイタマ!」

「サイタマさ〜ん!」

俺に対して声がしたので見てみたらチルノと大妖精だった。

「お前らか、何の用だ?」

「フフフ…聞いて驚くなよ?その異変の原因がわかったのだ!」

「マジで?」

サイタマはチルノの話に興味を持つ。しかし大妖精は心配そうに見る。

「この異変の原因は…レティだ!」

「レ…レティ…?」

サイタマは誰だと思った。レティとはレティ・ホワイトロックのことであり冬に現れる妖怪である。

「チルノちゃん…レティさんは別に関係ないと思うけど…」

「大ちゃん!騙されたら駄目だよ!異変を起こす奴は許さないからね!」

「そのレティって奴はあれか?」

「「えっ?」」

チルノと大妖精はサイタマの指さす方を見る。そこにはレティがいた。

「ほんとだ!あたい行ってくる!」

「ちょっとチルノちゃん!?」

チルノはレティに向かって飛んでいった。大妖精は頭を抱えておりサイタマは呆れていた。

「おいレティ!」

「あらチルノちゃんじゃない。どうしたの?」

レティは優しく話す。チルノにとっては母親的な存在である。種族違うのに。

「レティ!お前がこの異変の原因か?」

「え?」

チルノはストレートに聞いた。それを見ていたサイタマと大妖精は呆れてた

「チルノ…「チルノちゃん…」」

戸惑うレティ。

「えっと…何のことかなぁ…?私そのこと知らないよ?」

「嘘つくな!そんなこと出来るのはレティだけだ!」

「だからね、チルノちゃん?私は単に冬がいつもより長かったから出てきただけで私は関係ないのよ?」

「え?そうなの?」

チルノは納得した。バカなのに理解力があった。チルノに納得したのかレティは帰っていった。

「レティじゃなかったら…誰がやったんだろ…」

チルノ、大妖精、サイタマは悩む。

 

~博麗神社~

「霊夢!これ絶対異変だそ!」

「寒いからヤダ。気が向いたら行く」

「わかった、絶対に遅れるなよ!」

「はいはいわかったからさっさと行ってなさい」

魔理沙は異変を原因を探りにほうきに跨り飛んでいった。霊夢はというと

「寒い…」

コタツから出る気がなかった。




次回冥界行きまふ

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。