東方一撃男   作:つじかみーん

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進撃2回目です。


百九撃目:幻想郷住人と元ヒーローの進撃②

早苗・神奈子side

「………どうした?何故動かない?」

怪人は問いただすが神奈子は動かない。今戦っているのはカミキリムシ、クワガタ、カブトムシ、アリ等の蟲が合わさったような怪人、インセクト・バグである。

「しかし…お前のとこの巫女は頑張っているのに何故お前は動かない…マゾなのか?"山坂と湖の権化"八坂神奈子」

早苗はインセクト・バグが出した蟲達を相手するのに精一杯である。しかし神奈子は腕をクロスして攻撃を受け続けている。

「それはお前の弱さにガッカリしたからだよ」

今まで黙っていた神奈子が喋り出した。

「何だと…?俺が弱い…?よかろう!俺の本気を見せてやる!」

インセクト・バグは"弱い"と言われ怒りに震えた。手が6本になり、腹筋が割れ、肌も黒くなり目つきが変わった。

「我が下僕の餌となれ!」

インセクト・バグは神奈子に向かって無数の拳を放つ。しかし

「残念だったね、あたしは肉弾戦の方が好みなんでね」

神奈子のパンチでインセクト・バグの上半身が粉々に砕けた。と、同時に早苗が懸命に相手していた蟲も消えてなくなった。

「さて…早苗!行くよ!」

「はい!神奈子様!」

神奈子と早苗は奥へと進む。

 

 

 

 

 

霊夢side

「ガーハッハッハ!俺様はガマグチ!お前を丸呑みにしてやらぁ!」

霊夢の前にガマ口の男が現れた。怪人のガマグチである。

「煩い、死ね」

「ぐわあああ!?」

霊夢は無数の弾幕を放つ。ガマグチはあとかなもなく消えた。

「消えて地獄に堕ちろ」

霊夢はそう言って先へと進む。

 

 

 

 

 

バング・華扇side

「華扇!避けろ!」

バングに言われ、華扇は避ける。しかし怪物の攻撃は止まない。骨格塔で飼われていると思われるペット、ジャイアントケルベロスである。

「ケルベロスは地獄にいるはずなのに!何故地上にいる!」

「考えても無駄じゃ!あやつを倒す事が最優先!」

「はい!」

バングと華扇はジャイアントケルベロスの横に入る。そして

「奥義!"龍牙の爪"!」

華扇の右手が龍の鉤爪となり、ジャイアントケルベロスを切り裂く。しかし

「無傷!?」

ジャイアントケルベロスは何事もなかった。華扇に気づいたかそちらに向かって氷弾を放つ。その時

「流水岩砕拳!」

バングが流水岩砕拳を放つ。その目にも止まらぬ速さで放たれる拳はジャイアントケルベロスの身体にヒットする。

「すごい…!」

華扇はバングの手捌きにみとれた。だが

「何じゃと!?これだけやっても平気というのか!?」

バングの流水岩砕拳でもジャイアントケルベロスは無傷だった。

「バング先生の攻撃も通じないなんて!此処でおすわりしてなさい!」

するとジャイアントケルベロスはおすわりした。

「座った…?」

バングと華扇は一瞬戸惑うが座っている隙に先へと進む。

 

 

 

 

 

 

キング・神子・針妙丸side

「流石です…!」

「すごい…!」

神子と針妙丸は唖然していた。何故ならキングが遭遇した怪人を戦意喪失させたり、気絶させたりしたからだ。

「(まさか此処の怪人や怪物にも通用するとは…自分が怖い)」

しかし内面では結構びびっている。

「よし!これならキングさんを盾にして進めば行けるかもしれません!」

「なんでそうなるの!?」

神子は無理矢理キングを盾にして進んだ。

「(もう此処で死ぬかもな…俺)」

キングは死を覚悟していた。




元になった怪人はこれです。
インセクト・バグ→蟲神
ガマグチ→ダイショッカン
ジャイアントケルベロス→育ちすぎたポチです。
なお、華扇の"龍牙の爪"はオリジナルです。

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