東方一撃男   作:つじかみーん

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夏日和編、完結です。


百六撃目:サマーアイランドで起きた殺人事件?

夜、ホテルの浜辺近くでBBQが行われた。しかしその後いつもと変わらぬ宴会となってしまった。その後…誰も想定していなかった事件が起きる…

 

 

 

 

翌朝…事件が起きた。すぐさま皆が駆けつける。其処にあったのは…ゾンビマンの死体だった。背中には刀が刺さっている。

「誰がこんな事を…?ひどい!」

ぬえは愕然とした。自分にとってゾンビマンはいつも遊び相手にしてくれてたからだ。

「フフフ…此処は私が解決しましょう!」

突然入口から声がしたので皆が入口に顔を向ける。其処にいたのは…探偵の格好をした文だった。

「文さん…コスプレですか?」

「違います!探偵になりきっただけです!」

文はコスプレではないと言い切る。しかし本来は新聞記者である為、周りから見ればコスプレにしか見えない。

「まず!ゾンビマンさんを殺した凶器は…この刀ですね!」

文はゾンビマンに刺さってる刀を指す。

「刀使う人といえば…」

全員が一斉に指す。それは…妖夢だった。

「ちょっと待って下さい!何で私なんですか!?」

「いや…剣使いって…お前しかいないだろ」

「だからっておかしくないですか!?」

確かにこの中で剣使いは妖夢だけである。妖夢は"自分じゃないと"反論する。

「妖夢…私は貴女をそんな風に育てた覚えはないわ…!」

「何保護者面してんのアンタ!?」

何故かいきなり保護者になった幽々子に妖夢は突っ込む。

「まぁまぁ落ち着いて下さい。まだ妖夢さんが犯人と決まった訳ではないですから…」

文が2人を落ち着かせる。そこに…

「そういえば…紫、貴女ゾンビマンを見ていたわよね?」

霊夢が紫に聞く。実は紫は土産コーナーを見ていたゾンビマンを柱に隠れて見ていた。それに霊夢は気づいたのだ。

「いや…ちょっと…いいなぁって思って」

「何が!?」

照れながら話す紫に対し霊夢は突っ込む。

「それに…私は寝てる時しか襲わないわよ!」

「お前が原因かぁ!」

霊夢がいきなり紫に飛び蹴りをくらわす。実は霊夢は何度か寝てる時に紫に襲われていた。

「いたたた…けど皆も寝てる人の寝顔見るの楽しいでしょ!?」

起き上がって紫が皆に聞く。しかし誰も"そう思わない"と答えて落ち込む。

「とりあえず紫さんは犯人じゃないですよね…私的にはサイタマさんが犯人だと思うんですけどね…」

「何故!?」

文は何故かサイタマを犯人扱いした。それが気に入らなかったのか

「おい貴様…サイタマさんを犯人扱いするのか…?」

サイタマの隣にいた神子が反論する。しかも口調がいつも以上に違う。

「違います、これは先入観です」

「第一サイタマさんは武器を使わなくても…待てよ!?」

神子は突然考え出した。"確かサイタマさんはゾンビマンが死なない事を知っててやったのかもしれない…!"と思った。そして

「サイタマさん、たとえ世間が貴方を敵にまわしたとしても、私は貴方の味方です。それと…裁判になったとしたら…私が弁護側につきます」

「やってねぇって!!」

神子はある意味名言らしき事をサイタマに言った。しかしサイタマは"自分はやってない"と言う。

「疑ってすみません…けどもう一つ思いました。第一発見者は誰なんでしょうか?」

文はサイタマに謝った。そして誰もが気にしてる事を言った。まず第一発見者は誰なのか?その時

「俺だ」

「え?」

声の主は…キングだった。

「"百獣の王"…キングさんですね?今まで何処にいたのですか?」

「ずっと此処にいた。だが誰も声をかけなかった…それだけだ」

どうやらキングは最初からいたのだが気づいてもらえなかったの事。

「いつ見つけたのですか?」

「飲み物を買おうと自販機に行った時にゾンビマンが倒れてるのを見て係員に報告した」

キングはいつゾンビマンが倒れていたのかを言う。

「まさか…貴方が犯人じゃないですよね…?」

「何故そうなる」

キングは文を睨む。

「よくあるのですよ、第一発見者が犯人だって事が」

「成程…だが俺は見つけただけで殺してはいない」

「よく言えますね…その"キングエンジン"を鳴らしながら」

今の状況、キングは自身の心臓音、キングエンジンを鳴らしていた。

「確かそれは…怪物を戦意喪失させたり気絶させたり出来ますよね…?したがって貴方は戦闘態勢と見させていただきます」

「ここまで言われてしまっては…仕方が無いな!!」

文とキングは互いに睨む。その時だった!

「ん…」

ゾンビマンが動いたのだ。誰もが驚く。

「くっ…!サイタマ…これ抜いてくれ…」

ゾンビマンにそう言われサイタマは剣を抜く。と、同時に

「ソ゛ン゛ヒ゛マ゛ー゛ー゛ー゛ン゛!゛」

ぬえがゾンビマンに抱きつく。

 

 

 

 

「一体誰がゾンビマンさんを刺したのでしょうか…?」

「いや…あの時…俺も相当酔ってたから覚えてない…」

どうやらゾンビマンは覚えてなかった。前日、アルコールの強い酒を飲んでいた為はっきりと覚えていなかったのだ。

「だけど…俺は気にしてない。宴会ではよくある事だからな」

ゾンビマンは照れながら話す。しかし一同(サイタマとキング以外)は唖然する。

「ま、けどゾンビマンは生きてたし一件落着だな。神子、風呂行くぞ」

「はい!」

サイタマは温泉に向かった。そして他の人も向かう。

「一体誰がゾンビマンさんを刺したのか…?」

その場に残った文は考え込む。

 

 

 

 

 

そして数時間後、犯人がわかった。それは早苗だった。前日の夜、慣れてない酒を霊夢に上げようとした時にゾンビマンに取られた挙句に馬鹿にされた事に怒り、アルコールの強い酒を飲み、妖夢から剣を奪ってゾンビマンを刺したのだ。しかし早苗自身も覚えてなかったのだがその時の映像が監視カメラに映っていた事が解決の導きだ。そして幻想郷に帰った直後、神奈子と諏訪子にこっぴどく叱られたそうだ。

これで幻想郷の夏日和は終わった。




次回新章です。
元ネタはワンパンマンOVA"不可能すぎる殺人事件"です。

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