「着いたか?」
「それ以前に頭抜け」
「おう」
砂浜に頭から刺さっていたサイタマは自力で抜け出す。隣には針妙丸が全体的に埋まっていたがサイタマに救出された。
「此処がサマーアイランドか?」
「そうらしいな」
辺りを見渡す。前方には透明感のある青い海が広がっている。
「てか…キングは…?」
「え?確かアイツは………キング!?」
ゾンビマンの目の先には岩の上で気絶したキングがいた。どうやら落ちた衝撃で気絶したらしい。
「どうする?」
「とりあえず…ホテルまで運ぶか」
〜移動中〜
「はっ!此処は!?」
目を覚ましたキングが辺りを見渡す。リゾート感溢れる部屋だった。
「サマーアイランドのホテルの部屋だよ」
「サイタマ氏!?」
目の前にサイタマがいた。キングは気絶してたとこサイタマに運ばれてベッドの上に置かれたのだ。
「ところで他の人は?」
「皆ホテルにいるよ」
「そ…そうか」
キングは一安心した。サイタマの話によると砂浜に落ちたのはサイタマ、ゾンビマン、針妙丸、ぬえ、キングだけらしく他は海に落ちたのだが紫に救出されたのだ。そして今は全員がホテルにいる。
ちなみに部屋の分担はこれ↓
101号室:霊夢、早苗、紫
102号室:魔理沙、アリス
103号室:妖夢、幽々子
104号室:文、椛
201号室:聖、響子、ぬえ、ゾンビマン
202号室:サイタマ、神子、針妙丸
203号室:妹紅、慧音
204号室:キング
「キング、お前1人でよかったのか?」
「1人の方が満喫できるからな」
「そうか」
サイタマは疑問に持ったがキングは"1人の方がいい"との事で納得した。
「じゃ、海行くか」
サイタマとキングは海へと向かった。
海、幻想郷の住人達にとってはまず見る事の出来ない光景である。その大半(特に文)はカメラに収めようと写真を撮る。
「久しぶりだな、海は」
「ああ、幻想郷にいる頃は見れなかったからな」
サイタマとゾンビマンは懐かしんでいた。海を見たのはヒーロー協会の旅行以来だ(S級ヒーロー+サイタマ)。2人は当たり前の事水着姿である(サイタマは水泳選手が履いてそうな海水パンツでゾンビマンは膝までとどく海水パンツ)。そして幻想郷住人達も水着姿である。だが…
「聖…その格好はなんだ…?」
「え?水着ですけど?」
ゾンビマンは聖と合流した。しかし聖の格好が結構ヤバかった。
「通販で間違えてしまったのですが…捨てるのが勿体なかったので着ました☆」
「自分の歳の事考えろよ…」
どうやら聖は水着を持ってなかったらしく、(つい最近幻想入りした)通販で注文したのだが注文する物を間違えてしまった。しかし捨てるのが勿体なかった為着たのだ。※噂によると弟子からは"やめた方がいい"と言われたらしい。
「では!楽しんできます!」
聖は楽しげに行った。その姿を見て硬直していた響子とぬえに
「いつまで見とれてんだ、俺らも行くぞ」
「「おう!」」
ゾンビマンは響子とぬえを連れて海へ向かった。
一方サイタマは神子と針妙丸と合流した。
「神子…それは…?」
「こ…これしかなかったんですよ!!」
神子は顔を赤くしながら言う。フリル付きの水着だったからだ(しかも子供が着そうな)。どうやらこれしかなかったらしい。
「けど別にいいか」
サイタマは全く気にしてなかった。しかし
「師匠…すごく恥ずかしいです…」
肩にいた針妙丸が顔を赤くして言う。格好がスク水だからだ。しかも名前は平仮名で。
「仕方が無いだろ、これしかないんだしよ」
「むー」
冷めた返事で返すサイタマに針妙丸は頬を膨らませる。そして3人は海に向かった。
俺達の夏は多分終わらない。