ソードアート・オンライン~黒の剣士と謎の少女~   作:雪安

8 / 28
どうも 雪安です。

かなり久しぶりですね


第七章 ビーター

 「いいか、手順はさっきまでと何も変わらない、行くぞ!」

 

 『オウ』

 

 キリトの掛け声で私達はボスに向かって駆け出した。

 

 アオが曲刀スキル「ベア・ノック」をボスにあて、そこにユウキが片手剣スキル「ソニック・

リープ」で技使用後の硬直状態のアオから、ボスのタゲを自分に移してアオとは反対側に移動し、

そこにアスナが細剣スキル「リニアー」をボスの脇腹に叩き込んだ

 

 アスナの攻撃で、スタンしたボスにランが片手剣スキル「スラント」を私が槍スキル

「ソニック・チャージ」を叩き込んだ、それでスタンから回復したボスが刀スキルを使おうと

したが、キリトがそれを先読みしてスキルの発動を不発に終わらせた。

 

 しかし、流石のキリトでも、完全に先読みが出来るわけではなかった。

 

 「しまった!」

 

 スキルの発動動作が似た物が多い刀スキルの動きを読み間違えてしまいもろに攻撃を受けて

しまい更にその後の連携の準備でキリトの後ろに居たアスナごと吹き飛ばされた。

 

 「っ!キリト君!」

 

 ボスの攻撃でキリトのライフがレッドゾーン手前まで減っていた。そこにボスが追撃しよう

としたが、後方からエギルの斧スキル「グランド・ディストラクト」でボスが吹き飛ばされた。

 

 「あんた」

 

 「回復済むまで、俺達が時間を稼ぐ、いつまでもアタッカーにディフェンダ―をさせていちゃ

盾持ちの面子がたたねぇからな」

 

 「キリト大丈夫」

 

 エギル隊のおかげで一旦ボスと距離を開けだれたのでユウキがアスナとキリトの元に

駆け寄った。

 

 しかし、ボスの攻撃でエギル隊の一人がスタンしてしまった。更に走っていたためそのまま、

ボスの下を通って反対側にいってしまった。これによりボスのAIが包囲されたと判断して

範囲技の発動動作を起こした。

 

 「!させるかー!」

 

 ボスの行動に気付いたキリトは走りだして、片手剣スキル「ホリゾンタル」でボスの攻撃を

キャンセルした。

 

 「アスナ最後の攻撃合わせてくれ」

 

 「わかったわ」

 

 キリトはアスナに声を掛けると走りだした。

 

 アスナのリニアーがボスの腹に命中しそこにキリトが片手剣スキルを放ったが僅かに足りない、

ゲームのデータでしかないはずのボスがまるで自分の勝利を確信したかのように笑った。

 

 だがキリトの攻撃はまだ、終わっていなかった。

 

 技使用後の硬直状態にあると思われたキリトがそのまま、更に攻撃をボスにあたえた。

 

 『グオオオオオオオオオ!』

 

 キリトの攻撃でボスが死亡のポリゴンを出して消滅した。

 

 システム表示でボス撃破とフロアクリアの標示が出た。

 

 「やった」

 

 誰かのその呟きでボス攻略のメンバー達が一斉に『やったー!勝てた!』とお互い近くに居る

相手と喜び合った。

 

 「キリト何時までその恰好のままでいるの?」

 

 どうやら、キリトは自分がボスを倒した体制ままの事に気付いていなかったようだ

 

 私はディアベルの傍に移動した。

 

 相手も目が覚めたようだ

 

 「目が覚めたようね」

 

 「ああ、丁度キリト君がボスを倒した所で、だがな」

 

 「しかし、いきなり口にポーションを押し込むとは思わなかったよ」

 

 「そうでも、しないとあんたあのまま、死んでいたわよ」

 

 私の言葉聞いて苦笑いしていた、そこにこの場の空気を台無しにする叫び声が響いた。

 

 「なんでだ!なんで、ボロを見殺しにした!」

 

 「み、見殺し?」

 

 何を言っている?と私達は思った。

 

 「だってそうだろう!そいつはボスのスキルの事を知っていたんだ!その情報をディアベルさん

に話していれば、ディアベルさんが単身でボスに突っ込んだりしなかったし、ボロがディアベル

さんを助けに入ろうとしてボロが死ぬ事もなかったんだ!」

 

 「お、俺知ってるアイツ元βテスターだ!知ってたんだ、知っていて黙ってたんだ!」

 

 「クソ、他にもいるんだろ薄汚いβども!」

 

 まずいわね、ディアベルを助ける事にばかり気にしていって他の死亡者の事を忘れていたわ、

このままだと、この世界でも、キリトがビーターになってしまう

 

 「どうするのよ、あんたがLA欲しさに突っ込んだせいで厄介な事になっているわよ」

 

 ディアベルがこの場を止めようと起き上がろうとしたが、キリトが先に動いてしまった。

 

 「ククク、ハハハハ」

 

 「なんだ!何が可笑しい!」

 

 「元βテスターだ?俺をあんな屑どもと一緒にしないでもらおうか?いいかよく考えてみろよ、

テスターの人数はたったの千人だぞ、その中に真のゲーマーが何人いたと思う?殆どがろくに

レベリングのやり方も知らないド素人ばかりだったよ、今ここに居るあんたらの方がはるかに

マシさ、だが俺はあんな奴らとは違う!俺はテスト期間中誰も辿り付けなかった層まで登った、

俺がボスのスキルを知っていたのは、上の層で刀装備の敵と散々戦っていたからだ、他にも色々

しているぜ、情報屋なんか問題にならないぜ!」

 

 「なんだよそれ!そんなのもうβどころの話じゃねぇじゃないかよもう、チートだ

チーターじゃねぇかよ!」

 

 『そうだそうだ、βのチーター、だからビーターだ!』

 

 「いいねそれ、そうだ俺は汚いビーターだ今後はたかがテスターごときと一緒にしないで

もらおうか?」

 

 キリトは装備変更でボスのLABの黒いロングコートを着と玉座に向かって歩ていった。

 

 

 

 キリトが見えなくなるとユウキ、ラン、アスナがキリトの後を追った。

 

 「どうするのよ、このレイド最大の功労者を悪者にしちゃって」

 

 私はディアベルを睨んだ。

 

 「どうにか彼らを纏めてみるよ」

 

 それを聞いて私もキリトを追った。

 




キリトにソロプレイ?やらせるかよ!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。