ソードアート・オンライン~黒の剣士と謎の少女~   作:雪安

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どうも、雪安です。

今回はコミックの話を改変した物です。


第三章 コンソール

[第一層始まりの街郊外の森]

 

 「グォォォーーー・・・」

 

 モンスターを倒した私は、先を急いでいた。

 

 なぜ、私が今森の中を走っているかと言うと

 

 茅場のデスゲーム開始宣言で、広場は静寂に包まれた。が、誰かが手鏡を落とし悲鳴を上げた

直後から、広場は怒りや憎しみ、悲しみと言った、負の感情で溢れた。

 

 私はアスナの腕を掴み、近くの路地裏に連れて行って、そこでアスナを休ませた。

 

 「ここなら休めるわ。アスナはしばらく休んでいて」

 

 私はアスナにそう言って、ふと近くの路地を見るとキリトがクラインとユウキ、ランに

今後の事を話していた。

 

 クラインは、SAOを一緒に買う為に徹夜して並んだダチが広場にまだ居るからと残り、

ユウキとランはキリトに着いていった。

 

 私は近くの店で飲み物を買って、アスナの元に戻った。

 

 「はい、アスナ。これ飲んで」

 

 「・・・ありがとう」

 

 私は、アスナに買ってきた飲み物を渡すも、アスナはゆっくりとだが飲んだ。

 

 「・・・少しは落ち着いた?」

 

 「・・・ええ、ユカは何で落ち着いていられるの?」

 

 「・・・人は周りが激しく動揺していると、自分は逆に冷静になれるものよ」

 

 その後、私はアスナに今後の事を話して、宿で休んだ。

 

 デスゲーム開始から四日が経った。

 

 この四日間毎日アスナと待ち合わせしていた場所に行ったが、なぜかアスナが居なかった。

 

 「・・・・?」

 

 辺りを見回したが何処にも居ない

 

 そこに、二人の男性が話かけてきた。

 

 「なぁ、あんた。ひょっとして此処にいた子の連れかい?」

 

 「あの子が何処にいるのか知っているの?」

 

 「ああ、”非常用コンソール”があるって噂話をしていてな」

 

 「それって、どのくらい前?」

 

 「確か・・・三十分くらい前だったかな?」

 

 私は全速力で街を出て、噂のコンソールの場所に向かった。

 

 

~アスナ視点~

 

 「ここに非常用コンソールが!」

 

 これで、現実に帰れる。

 

 今ならまだ、追試に間に合う!

 

 「グルルルル・・・・・」

 

 しかし、そこには大型のモンスターが居た。

 

 私は、そのモンスターの攻撃をモロに食らってしまった。

 

 幸か不幸か、後方にあった木に背中から叩きつけられた。

 

 「!?」

 

 今の攻撃でライフがイエローになった。

 

 私はここで死ぬの・・・?一緒に帰るって約束したのに、勝手な事してごめん、ユカ・・・

 

 私は目を瞑って、最後の時を待った。

 

 「ご―――」

 

 ガキン、という音が聞こえた。目を開けるとそこには・・・

 

 

~ユカ視点~

 

 噂のコンソールの近くまで来た。

 

 今まさにアスナがモンスターに殺されそうになっていた。

 

 私は、モンスターの攻撃を防いだ。

 

 「ゆ、ユカ!」

 

 「はあ・・・はあ・・・ま、間に合った」

 

 私はモンスターに全力で攻撃して倒した。

 

 「・・・アスナ、無事?」

 

 「ユカのおかげで・・・」

 

 アスナが喋っているのにも構わず、私はアスナの顔をビンタした。

 

 「ユカ?」

 

 アスナは、叩かれた顔に手をあてて私を見ている

 

 「バカ!私がどれだけ心配したと思ってるのよ・・・!」

 

 私は、涙声でアスナに言った。アスナの瞳に写る私は涙目になっていた。

 

 私はアスナの身体を抱きしめた。

 

 「お願いだから・・・もうこんな無茶をしないで・・・」

 

 私の言葉を聞いて、アスナも私を抱きしめてくれた。

 

 「ごめん・・・ごめんなさい」

 

 アスナは泣きながら謝ってくれた。

 

 私達はお互いが落ち着くまで、抱きしめ合った。

 

 「アスナ・・・落ち着いた?」

 

 「ありがとう、ユカ」

 

 「いやー。なかなかいいもの見せて貰ったヨ」

 

 いきなり背後から、聞こえた声にアスナは驚いた。

 

 「え、何時からそこに?」

 

 「ニシシシ」

 

 「・・・あなた、情報屋の“鼠”ね」

 

 にたにた笑っていた人物が真剣な顔で私を見てきた。

 

 「・・・何デ、オレッチの事知っているんダ?」

 

 「私の友達が元βテスターでね、あなたの事もよく話していたわ」

 

 「ふーん」

 

 私の話を半信半疑て顔で見ていた。

 

 私は情報屋の彼女と会話して、お互いに自己紹介した。

 

 「しかし、噂の真意を確かめに来たんだが、やっぱりガセだったか」

 

 私は噂の場所に近づいてみると、どこにでもある洞穴だった。

 

 でも私は、ここに第一層のボス情報があるのを祖父母の話から聞いていたから、洞窟の壁を

念入りに調べた。

 

 「?おい、なんで壁をそんなに調べているんダ?」

 

 私はアルゴの質問に答えずに壁を調べ、隠し部屋を見つけて中に入った。

 

 「な、オレッチの探索にもヒットしなかったぞ」

 

 奥を見ると、ボスの絵が描かれた壁画があった。

 

 「コイツァ、ボスの武器情報だな」

 

 その後、私達はアルゴとフレンド登録して別れた。

 

 街に戻った私はアスナに、街を出て先に進もうと提案した。

 

 アスナは、勝手な事をして私に心配をかけた手前反対はしなかった。

 

 私は今後の目標を決めた。レベル11か12を目標にした。

 




次はキリトと合流予定

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