ソードアート・オンライン~黒の剣士と謎の少女~   作:雪安

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どうも雪安です。

今回はかなりの長文になってしまいました。


第十九話 ビーストテイマー

[第三十五層 フィールドダンジョン“迷いの森”]

 

~シリカ視点~

 

 「てやー」

 

 私は今モンスターと戦っている、一対一なら苦労せず倒せる相手なのに、三体も居ると苦戦

する、以前に戦闘した時はパーティーで倒していたから、余裕と思っていた。

 

 だがこの敵はとんでもなくチームワークが良く、一体が危なくなると他が攻撃をしてくる

そして、その間にダメージを受けた個体は手に持っているツボの液体を飲んで体力を回復して

しまう

 

 「はぁ、はぁ、はぁ」

 

 完全にじり貧である

 

 「・・・(回復アイテムが無い!)」

 

 「グオー」

 

 アイテム切れで、敵への注意がそれそこに、モンスターがすかさず攻撃して来た。

 

 今の攻撃で、後ろに有った木に背中から叩き付けられた。

 

 そして、敵が私に追い打ちをかけて来たが、私のパートナーのピナが私をかばって攻撃を

食らってしまった。

 

 「・・・ピナ、ピナ!やだいかないで、ピナ!!!」

 

 私の手の中でピナは砕け散った。

 

 残された、ピナの羽を見て私は今後悔している

 

 

 私は親にお願いしてナーヴギアとSAOを買ってもらった。

 

 最初は楽しく遊んでいた、でも学校で出された、宿題を終わらせないと親に取り上げられて

しまうからログアウトボタンを押そうとメニュー画面を開いたが、ボタンがなく、どうしようと

考えていると、始まりの街中央広場に強制転移させられた、そして、製作者のデスゲーム開始宣言

の後、私は宿に閉じこもった、でも、一ヶ月が過ぎた頃第二層が解放された。

 

 私はこの時思った。このゲームはクリア出来る、それから、私は街周辺のモンスターを倒して

レベリングを始めたが、街でガラの悪い四人組に絡まれてしまった。

「なぁいいだろう?俺達と遊ぼうぜwww」と明らかに卑猥な事を考えている目をしていた。

 

 そこに、たまたま通りかかったプレイヤーが助けてくれた。

 

 その人とフレンド登録をして

 

 それから、その人の紹介で情報屋の“鼠”事アルゴさんと知り合ってから情報を買って少しずつ

だが、上の層へ登っていった。

 

 そんな時フィールドダンジョンで一匹のモンスターと遭遇したが、その子はただ私を見ている

だけで攻撃してこない、それで、アルゴさんから聞いたある噂話を思い出した。

 

 ごくまでにモンスターが攻撃しないで近づいてくる事があり、その時に食料アイテムをあげると

テイムが出来ると、私はおやつに食べようと思っていたピーナッツをあげてみると、その子に名前

を付ける画面が出た、私はその子に現実で飼っていた猫の名前を付けた。

 

 それから、私の生活は激変した。

 

 ピナのおかげで夜の孤独感から解放されて、それに私を仲間に誘うパーティーが急増した。

 

 いつしか私は中層プレイヤー達から竜使いシリカと呼ばれるようになった。

 

 今日もそんな感じでパーティーに誘われた、しかし、そのパーティーに居たもう一人の女性

プレイヤーのロザリアさんは何か嫌な感じがした。

 

 私の感じた嫌な感じの正体はすぐに解った、彼女は事あるごとにピナの事をトカゲと呼び、私の

事をおこちゃまアイドルと馬鹿にしてくる、そして、私は我慢の限界で彼女と口論になった。

 

 口論の内容はドロップアイテムの分配で私はピナが回復してくれるから回復アイテムはいらない

でしょ?と彼女が言ってきた、そのくせ当人はろくに前線に出ないそんな彼女の態度が気にいらな

く私はパーティーを抜けた。

 

 本題なら、街に戻ってから抜けるべきだった、私が抜けた場所はフィールドダンジョン、

迷いの森だった。

 

 

 

 人は死ぬ時、これまでの事を走馬燈のように思い出す、モンスターが私にトドメをさそうと

こん棒を振り上げた。

 

 だが、その攻撃は振り下ろされず、私の目の前でポリゴン化して消えた。

 

 敵が消えた向こう側に全身黒ずくめの男性が立っていた。

 

 

 

 

~キリト視点~

 

 俺は今三十五層であるプレイヤーを探している、事の発端は今朝の最前線での転移ゲート前で

一人の男性プレイヤーが泣きながら、あるアレンジギルドに仇討ちしてくれと頼んでいた、それを

我ギルドのリーダーユカが引き受けた。

 

 現在俺達は手分けして、オレンジギルドタイタンズハンドのリーダーロザリアを探している

 

 「・・・うん、ユカからのメールだ」

 

 『キリト、ロザリアをパーティーに入れた人達が迷いの森に狩り出かけたて情報を聴いたわ』

 

 とユカからの連絡で俺は、迷いの森に向かった。

 

 この迷いの森と言うフィールドダンジョンは時間経過でダンジョン内の構造がランダムに変わる、

この森から出るには街で売っているマップが無いと自力での脱出はほぼ不可能である、

 

 

 

 『・・・ピナ、ピナ!やだいかないで、ピナ!!!』

 

 俺は索敵スキルで前方の方に、モンスターにやられそうになっているプレイヤーが居たので俺は

ソードスキルで三体を倒した。

 

 「・・・ピナ」

 

 少女が目の前の羽を抱きしめたながら呟いた。

 

 「・・・それは?」

 

 「・・・ピナです。私の大切な友達な」

 

 「・・・君はビーストテイマーなのか、すまない君の友達を助けだれなくって」

 

 「・・・いいえ、私が馬鹿だったんです。一人で森を抜けられるなんて思い上って」

 

 「・・・その羽、名前とかついてないかい?」

 

 少女が羽に触れると「ピナの心」とアイテム名が表示された。

 

 それを見て少女は泣き出してしまった。

 

 「泣かないで、ピナの心が残っているならまだ、蘇生が可能だ」

 

 「ほ、本当ですか!」

 

 「ああ、最近分かった事なんだが、四十七層に思い出丘と言うフィールドダンジョンがあて、

そこの頂上に咲く花が使い魔、蘇生アイテムだしぃ」

 

 友達が生き返ると喜んだがすぐに表情が曇った、そう彼女にとってそれは十二層も上の層だ、今

の彼女では、花を手に入れる事が出来ない

 

 「・・・実費だけもらえれば、俺が取りに行っていいんだが、主人が居ないと花が咲かない」

 

 「じょ、情報だけでもありがたいです。一生懸命レベルを上げて何時かは!」

 

 「・・・蘇生可能期間は死亡から三日以内だ」

 

 「そ、そんな、」

 

 「・・・大丈夫三日もある」

 

 俺はそう言うと、アイテムストレージ内に装備出来ない装備品のいくつかを彼女にトレードで

贈った。

 

 「どうして、そこまでしてくれるんですか?」

 

 「・・・笑わないて、約束するなら話す」

 

 「・・・笑いません」

 

 「・・・君が妹に似ているから」

 

 俺は手で目を隠しながら答えた。

 

 「・・・あははは」

 

 「・・・すいません、あの、少ないですが」

 

 そう言うと、彼女はお金を渡そうとしてきた。

 

 「・・・いや、お金はいらないよ、俺が此処に来た理由と被らないでもないし」

 

 「・・・あの、私シリカて言います。」

 

 「・・・俺はキリトだ、短い間だがよろしく」

 

 俺は、シリカを連れて森を出た。

 

 そして、街に着くと早速ロザリアと遭遇したが、俺は軽くあしらってからシリカに思い出の丘の

説明をしてから、メールでユカ達に報告した。

 

 

 

[第四十七層]

 

 「・・・わぁ、凄い」

 

 シリカは眼前の光景に目を奪われている、ここ四十七は通称がフラワーガーデンと呼ばれてい

て、フロア全体が花で溢れかえっている

 

 俺はシリカを連れて、思い出の丘に向かった。

 

 その途中でシリカが妹の事を聞いてきた。

 

 俺はなぜか、シリカに妹の事を話した。

 

 そして、丘で蘇生アイテムを回収すると、歩いて街に向かった。

 

 「・・・キリトさん?」

 

 「・・・そこに隠れている奴出てこいよ」

 

~シリカ視点~

 

 キリトさんの声で、目の前にロザリアさんが現れた。

 

 「へぇ、私のハンティングを見破るなんて、なかなかの探索スキルね、その様子だと首尾よく、

蘇生アイテムを手に入れたようね、おめでとうシリカじゃ、早速それを渡しなさい」

 

 「な、何を言っているんですか!?」

 

 「そうはいかないな、ロザリアさん、いやオレンジギルドタイタンズハンドのリーダーさんと

呼ぶべきかな?」

 

 キリトさんの言葉にロザリアさんの顔から笑みが消えた。

 

 「だって、ロザリアさんはグリーン」

 

 「簡単な事さ、オレンジギルドと言っても全員がオレンジじゃない、グリーンのメンバーが

ターゲットを見繕って襲う場所に誘導して、襲う」

 

 キリトさんの話を聴いて私はロザリアさんを見た。

 

 「そうよ、あんた達の戦力を分析してお金が貯まるのを待っていたのよ、一番楽しみにしていた

あんたが抜けて、がっかりしたけど、レアアイテム取りに行くて言うじゃない、でも、そこまで、

していてその子の手伝いをするなんて、本当の馬鹿それとも本当にその子に誑し込まれちゃたの?」

 

 「・・・いいや、どっちでもない、俺もあんたを探してのさ」

 

 その後キリトさんの話を聞いて、ロザリアさんが仲間に命令して、キリトさんに攻撃をしたが、

キリトさんの体力は全く減らなかった。

 

 そして、キリトさんが攻略組のトップランカーの一人「黒の剣士」だと分かるとロザリアさんの

仲間の一人が私をターゲットにして来ただが、私の前に黒紫色のロングヘアの女性が現れて、その

攻撃から守ってくれた。

 

 「・・・もう、キリト後方の配慮不足だよ!」

 

 「・・・お前が居るから問題ないだろう?ユウキ」

 

 「・・・な、まさか絶剣か!」

 

 「く、転移・・・」

 

 形成不利と悟ったロザリアさんが転移結晶で逃げようとしたが、左右から剣を突きつけだれて

コマンドが止まった。

 

 「・・・ここまでよ、オレンジギルドタイタンズハンド!」

 

 そう言うとロザリアさんの持っているとは違う感じの槍を持ったプレイヤーがやってきた。

 

 「・・・遅いぞユカ」

 

 その後、キリトさん達の手でロザリアさん達は全員牢獄送りになった。

 

 「・・・ごめんなシリカ、君を囮にするような事をして」

 

 「・・・いいえ、それにしても、まさかこんな形で再会するとは、思いませんでしたね

ユカさん」

 

 「・・・そうねシリカ」

 

 「なんだ、二人は知り合いなのか?」

 

 「ええ、キリトがキリエモンになっていた時にね」

 

 ユカさんがキリエモンと言うと他の三人が揃って口元を手で抑えている

 




次回は多分圏内事件の発端である黄金林檎解散を潰します。(予定)

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