ソードアート・オンライン~黒の剣士と謎の少女~   作:雪安

12 / 28
歴史を知るユカ、だが彼女の知る歴史とは徐々に違いが表れだした。


第十一話 第二回ボス攻略会議と違和感

[第二層 体術クエスト場]

 

「「「「「・・・・」」」」」

 

 私はキリト、アスナ、ユウキ、ラン、アルゴの前で五人が「クリア出来るか!」と叫んだ

課題の岩を砕いた。

 

「我弟子よ、よくぞ、我特訓を成した。しかし、この世界にはこれをたやすく成しえる猛者

が大勢居る、更なる鍛練を積み、更なる高みを目指すのじゃ!」

 

 そう言うと体術クエストの仙人は私の顔に描いた六本の髭を消して、没収していた武器を

返してくれた。

 

 「「「「「・・・そんなのありかよ!」」」」」

 

 と、キリト、アスナ、ユウキ、ラン、アルゴが叫んだ。

 

~数分前~

 

 私の差し入れで、一息入れた。キリト達は再び岩殴りを始めた。

 

 「・・・おお、流石に頑張っているネ」

 

 様子を見に来てアルゴがキリト達の頑張りを見て感想を述べた。

 

 「・・・おい、アルゴ!なんかこのクエスト攻略に関する情報はないのか?」

 

 アルゴの存在に気が付いた、キリトがアルゴに声をかけた。

 

 それにアスナ、ユウキ、ランの三人もアルゴを見ている

 

 「・・・情報が有れば、タダで提供しているヨ」

 

 とアルゴが遠回しにそんな情報無いと返答を返した。

 

 キリト達はがっかりしてまた、岩殴りを始めた。

 

 う~ん、流石にこのままだとまずいわね、確か祖父の話だと祖父はこのクエストクリアに

三日かかったと言っていたな、仕方がない祖母が言っていた、もう一つの方法を使いますか

 

 「・・・我弟子になりたいのか?」

 

 私は体術クエスト開始に同意した。

 

 「ちょっと、ユカ何やっているのよ!」

 

 私がクエストを開始にいち早く気付いた、アスナが叫んだ。

 

 その叫びを他所に私は仙人の説明を聴いた。

 

 「師匠岩を割ればいいんですよね?」

 

 「うむ、手でも足でも、なんなら“頭”を使ってもよいぞ」

 

 それを聴いて、私はアイテムストレージから赤い布を取り出した。

 

 「「「「「・・・?」」」」」

 

 私がいきなり、赤い布を出した事にキリト達はそろって首をかしげているが、私はそれを

無視して、この広場の周りに生い茂る森に入った。

 

 すると森の中にポップした牛型モンスターが私めがけて突進して来た。

 

 私はそのモンスターを連れて広場に戻ると、仙人が座って居る岩の前で闘牛士のように

モンスターをいなした。

 

 そして、モンスターはそのまま、仙人が座る岩に“頭突き”をして消滅した。

 

 そして、仙人が座って居た岩が割れて、仙人から修業(クエスト)完了を言われた。

 

 このクエストの攻略法は二つある、一つはキリト達がやったように殴って割る方法だ、ただ

この方法の場合岩の急所に該当する場所を的確に殴らないと、何時までも割れない、

 

 そしてもう一つの方法は今私がやったモンスターで岩に“頭突き”をさせるという方法である

ここで、なぜキリト達やβの時に見つけたアルゴがこの方法に気がつかなかったのか、それは

クエスト開始時に装備している武器を仙人に没収されて、説明で手でも足でもあたまでも、と

言われて自力で割ると誤解してしまったのだ、ちゃんと仙人は頭を使ってもいいと言ったのに

五人はそれを頭=頭突き(自分の頭)と考えてしまったのだった。

 

 絶対このクエストテキストを作成した人は、一○さんの頓智を参考にてしていると思う

 

 

~話の冒頭に戻る~

 

 「・・・まさか、こんな方法あったとは、は~オレッチのβ時代・・・」

 

 アルゴが相当に落ち込んでいるが、それよりもアルゴに見せないといけない物があるのよね

 

 「・・・ねぇアルゴここに隠し通路があるんだけど」

 

 私の「隠し通路」にアルゴが瞬時に反応した。岩の下の空間に降りるとそこには

 

 「こいつは、この階のフロアボスの情報だな」

 

 そこには、ボスの絵が描かれていた。

 

 

 

 そして、その数日後アルゴはこの体術クエストの情報を攻略本に乗せた。

 

 そこにはちゃんと森のモンスターを使う方法も書かれていた。

 

 で、今私達は第二層ボス攻略会議の会場に来ている当然キリトを連れて、後キリトが逃げ

ないように私達が四方を囲んでいるこれで、キリトを快く思っていないプレイヤー達から

キリトを守るが、同時に男性プレイヤー達の嫉妬の視線がキリトに集中している

 

 因みにキリトは私達に囲まれて居心地が悪そうだ

 

 「・・・キリトハーレムだね」

 

 「アオ頼むから、そう言う事を真顔で言わないでくれ( ;∀;)」

 

 とアオが茶化して来た。

 

 ここで、なぜアオが私達と一緒に来なかったのか?

 

 私が残るように頼んだからだ、流石にディアベル達の行動を知る術が無いとなると、色々

問題があるので、アオにある程度の情報を送ってもらっている、ただこの会議の事は

ディアベルがメールで知らせてきた。

 

 アオからの情報によるとあの後ディアベルは自分もβだと白状して持っていたアイテムと

お金を全て出して、知っているクエストの情報を洗いざらい話した。

 

 しかし、ここで予想外の展開が起きた。会議の時に散々βを罵ったキバオウが装備品の提出を

不要と言ったのである、キバオウの発言にその場に居たプレイヤー達は何も言わなかった。

 

 ただ、今回のレイドの8パーティーの内一つが前回と違うメンバーに変わった。

 

 そう仲間が死んだと叫んだパーティーはβが指揮するレイドに居たくないと抜けた。

 

 その代りに新しく入ったパーティーは“ギルド” レジェンド・ブレイブスと名乗っていると

の事だ

 

 ここでまた、私の知っている歴史と違う状態になっている、私の知っている歴史だと“ギルド”

レジェンド・ブレイブスはメンバーのネズハ氏が、遠近感覚がうまく掴めないフルダイブ

不適合者で、戦いに参加出来ず、彼に合わせていたために第一層のボス戦に参加出来なかった。

 

 そこを悪魔のプレイヤーによって鍛冶屋詐欺を教えだれてそれをやって大金を手に入れて、

ボス戦レイドに参加出来るだけの装備を調達した。

 

 そして、エギルとアスナもその被害に遭った。

 

 幸いアスナの方はキリトがぎりぎりの所で取り戻し、その後ネズハ氏を捕まえて鍛冶スキル

を捨てさせて投擲武器のチャクラと体術のスキルを教えてボス戦で活躍させた。

 

 とこれが、私が祖父母から聴いた、第二層で起きた「鍛冶屋詐欺事件」だ

 

 しかし、ここに居るレジェンド・ブレイブスもとい、ネズハは露店鍛冶をしていない

 

 ボス部屋への移動の途中私はレジェンド・ブレイブスの一人に話をふった「酒場で顔を

隠したプレイヤーに何か言われていない?」とすると、それを聴いたメンバーは「なぜそ

れを知っている?」と驚いていた。

 

 「確かに我々が拠点にしていた酒場にそのプレイヤーが居て、我々に声をかけてきた、だが

そこに四人組のプレイヤー達来てその中の一人がその顔を隠したプレイヤーに何かをささやく

と、そいつは酒場を出て行った。でその後男に何かをささやいたプレイヤーが俺達にこう

言ってきた。」

 

 『確かにただのゲームならアイツが言った事をやっても問題は無いだが、今のここは、

ゲームじゃないアイツが言った事をやれば、いずれ被害者から死者が出る』

 

 「・・・そう言うとそのプレイヤー達は店を出て行った。その次の日に攻略本に体術スキル

と投擲武器チャクラの存在を知った。」

 

 と話してくれた。

 

 私の知っている歴史と違い過ぎる、いくらパラレルワールドとは言え、ここまで、変わる物

なのかしら?

 




次は第三層です。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。