とある宮古芳香の悪戦苦闘   作:ゆっくり霊沙

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ST-2の性能表

前面装甲100mm(200mm)、側面75mm(150mm)、背面50mm(75mm)、砲塔周回速度30秒、平均装填速度9秒、弾薬量60発、フリーズクラブⅥ型エンジン搭載。
さらに火災自動消火装置が搭載され、継続戦闘能力が上がった半面、消火装置に内臓されたガスが漏れ、異臭がすることがある戦車だった。
速度は時速30キロ出る。

転作扱いになるのかな?自分の書いた作品のを他の作品に持ってくるのは?


ST-2

【上東海道】〔7月20日〕

想像以上にこの新型重戦車ST-2は開発に時間がかかった。

パートナー4の成功点である防御力をあげようとしたが、重量の関係で妥協され、パートナー4の半分程の防御力の戦車となった。

コストはパートナー4の1/2、ST-1の5/3と技術の進歩により比較的安くなっていた。

しかし、佐天元帥はずんぐりとした形状が不満で、

 

「ドイツのⅥ号試作戦車(ティーガーⅠ)・・・あれはかっこよかったな~。2は強いけどスマートじゃないし、どんどん縦深突撃の機動力が消滅してるんだよ・・・次に造る戦車は・・・Lシリーズになるな。それだとLは時速が速い戦車で前面を重戦車、側面をL等の中戦車から軽戦車、敵後方を空挺で包囲・・・が理想的だね。・・・ふー。さて、戦力差を見ようか。」

この時点でアメリカは250師団を保有している。

人口が約1億5000人のアメリカにとって総人口の実に3.3%が兵士となり、戦っていた。

無茶をすれば500師団を集められるが、指揮は崩壊して革命となるだろう。

 

対して北邦では750師団の編成が完了していた。

現在の人口が約23億という点からして少なく感じるだろう。

上層部も5000師団の編成計画を表明していた。(流石に嘘だろうと他国からは思われているが)

自動拳銃や軽機関銃、バズーカ等歩兵の武器は2年半の年月で進化し続け、ドイツと共同開発により完成したラインメタルMG3は2人に1機の比率で配備されるほどの傑作機関銃で、対歩兵に対して絶大な威力を発揮していた。

また、戦術面でも変化が現れ始めていた。

アメリカは戦車を歩兵の壁という古い運用を続けている(歩兵が全機械化されているが)のに対して、北邦は散発的な戦車運用が完全になくなり、空軍を見習った2両1分隊2分隊1小隊9小隊1中隊の36両運用を基本として、そのなかでも軽戦車、中戦車、重戦車、駆逐戦車と分類を分け、極めて近代的な運用をできるようになる。

初期に師団の大半が崩壊していた砲兵隊の反省から自走化も完了し、約25師団の自走砲師団が完成した。

第20~23自走師団には最強(最凶 他国運用不可能)の200mm砲を2門つけた6人乗りの自走砲に、第24、第25自走師団には7.7mm対空自走砲が配備され、対空能力の強化がなされた。

指揮系統もハッキリなされ7月1日に参謀本部>アラスカ総司令部>カナダ方面軍(10個軍250師団)=アメリカ方面軍(10個軍250師団)=戦略予備上東海道方面軍(5個軍)=訓練北海道滞在軍(5個軍)>各軍司令部>各軍団司令部(1軍団=5師団)>各師団司令部>各連隊>各大隊>各中隊>各小隊>各分隊と縦の関係が完成したのだ。


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