とある宮古芳香の悪戦苦闘   作:ゆっくり霊沙

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1940年

〔西暦1940年1月11日〕

アメリカは北邦のクリスマス作戦の報復としてギガント作戦を発動し、シアトルの包囲に成功し、駐留していた第10軍50万人が閉じ込められる。

第4軍を援軍に包囲の一部を挟撃するものの中々崩れなかった。

アメリカはこの瞬間に賭けに出る。

残りの軍、イギリスとカナダの残存兵を集めてパットンルート作戦を開始。

カナダ都市のイエローナイフ奪還を目標とした攻撃である。

ヘルキャット駆逐戦車等の後に活躍する実験兵器も多数持ち出された作戦は北邦の激しい抵抗があったもののなんとか勝利する。

ただし、損害は北邦の3倍の6師団分も膨れ上がり、アメリカ軍の活動に支障が出るほどであった。

ちなみにイエローナイフまでの間や最前線の部隊は戦車を持っていなかったが、バズーカの集中運用、対戦車地雷等を上手く使うことで出血を強いることに成功している。

 

〔2月1日〕

シアトルの一時放棄を佐天元帥が決定し、シアトルから60キロ北に後退した。

こちらでもアメリカ軍の損害が酷く、150万人を動員して30万人が戦死し、30%が負傷した。

人口的に負けの色が濃厚になってきたが、アメリカ軍は日本戦車のチルを滷獲することに成功し、戦車の発展速度が飛躍的に上がることとなる。

 

〔3月2日〕

北邦は同盟国のドイツの将軍にドイツ人用に人間工学に基づいた戦車・・・88mmを載せた駆逐戦車(ヘッツァー駆逐戦車)の輸出を提案する。

代わりにドイツから海軍士官に北邦海軍の教育を依頼するという取引が成立する。

ヘッツァー88は500両がドイツに無事に到着する。

 

〔5月10日〕

ドイツはマンシュタイン将軍の黄色作戦、第2フェイズのフランス本土進攻の赤色作戦を発動する。

主力戦車はⅣ号戦車に移り、レオパルド、ヘッツァー88、その他様々な装甲車両がフランスに襲いかかった。

 

「見ろ、人がゴミのようだ!!」

フランスの将官の誰かが叫んだ。

フランスの闘将ガムラン総司令は皇帝ナポレオン6世に

 

「ドイツは焦りすぎました。我々の勝ちです。」

と堂々と宣言し、ド・ゴール中将の機動軍団(機甲師団3個 主力はルノーB1改重戦車の発展型のルノーB2重戦車とルノーR45軽戦車)にマジノライン戦術を託していた。

マジノライン戦術はマジノ将軍がマジノ線という要塞を作ろうとしたのだが、それを機甲師団で再現した鉄壁の機動防御戦術で、ドイツは9個師団が瞬く間に消失する大損害を被る。

別ルートにいたペタン元帥が進行を開始する。

これはグデーリアン率いる戦車師団が食い止める。

ヒトラーは事態を重く見て、立案者のマンシュタイン将軍を現地に送ると黄色作戦は瞬く間に成功する。

ド・ゴール将軍も負けるわけにはいかないので壮絶な戦車同士の戦いがアンデンヌの森で起こるが、ドイツ空軍による攻撃が成功すると一気に戦局がドイツに傾くが・・・。

 

「ここから先は通行止めだ。」

イタリア、ドイツとの同盟関係を一方的に破棄し、フランス、イタリア連合はドイツ南部を急襲し始めた。


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