IS学園の言霊少女(本編終了・外伝スタート)   作:ひきがやもとまち

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エクスカリバー攻略戦を書いてたらシリアスになっちゃったので、仕方なしに見送った後のセレニアたちを書いたら結局シリアスになっちゃいました。
ストーリー展開を考えると仕方のない事とはいえ、流石にこの状態でギャグ一辺倒の物語を書くのは難しいですね。やはり新約を書く必要性が絶対的に在る言うことか・・・。

あと、最近では恒例になってきましたが今話も文章が荒いです。特に最初の方。
連載作品が多くなりすぎてしまった事の弊害でチェックしてる時間的余裕が取り辛くて・・・申し訳ありませんが、多少は我慢して頂けると助かります。
目に余るようでしたらご一報ください。可能な限り善処しますから。


33話「白騎士事件をセレニアの価値観で見てみた場合の解釈」

「5」

「4」

「3」

「2」

「1」

「0!」

 

『『『ハッピー・ニューセンチュリー!!!』』』

 

 ーーって、早いよ! 早すぎますよ!

 いくらなんでも早すぎるでしょ、その祝辞! 先走りするにも程がある!

 まだ新世紀になってから十年と少しですよ!? 人類学だと五十年で一世代なんですよ!? 五分の一で改元しちゃってどうすんですか! 古い時代を終わらせる前に新たなる世紀の始まりを迎えちゃってどうする気なんですかぁぁぁ!?

 

 

「ああ・・・やっぱ良いなぁロケットは・・・。アレを打ち上げて月に行きたがったフォン・ブラウンの気持ちがよく分かるぜ」

「まったくだ。アレを見てると俺たち人間なんてちっぽけな生き物で月に行く前の前哨戦として、V1ミサイルで吹き飛ばされても仕方がないって思えてくるよな」

 

 ・・・・・・いやいやいや! 思っちゃダメでしょ絶対に!

 宇宙ロケット研究所の職員さんがヒトラーのナチズムよりもヤバい思想に至っちゃダメでしょ、どう考えてもさぁ!

 ああ、もう! どうして私は打ち上げ場所に此処を選んじゃったかなぁ! 絶対に候補選び間違えたとしか思えない!

 人類ではなく私は、自らの行いに激怒した!

 

 

「・・・はぁ、行ってしまったか・・・。専用機を持っていない以上、私が付いていけるはずもないのは承知の上だが少し辛いな。戦いに赴く戦士たちの背中を見送るだけというのは。

 ーー戦地に向かった夫の帰りを待つ妻の気持ちとは、こういうモノなのだろうか・・・?」

「さぁ? 戦争経験したことも夫を持ったこともないので私には何とも。

 ・・・で? あの中だと夫の条件に該当している男性が一人しか居ないんですが、そう言うことで宜しいんですか篠ノ之さん?」

「ばっ!? そう言うのではない! ただなんだ、私は銃後の婦女子の務めと覚悟について語っていたのであって、結婚したら子供がどうとか子作りがどうとか、そう言うことではなくてだな・・・」

「すんません、そう言うのは帰ってからにして頂けません? 只でさえ疲れてるのに、更なる心労と苦労が胃に訴えてくるので」

 

 何故か今このときになって発動する篠ノ之さんの乙女モード。この人のことも分かってきたつもりでいましたが、まだまだ全然理解できない思考の持ち主な様です。

 とは言え私にとって、朗報でもありました。

 

 ーー何故なら篠ノ之さんが原作主人公(織斑さんです)に恋心を抱いたままであることが分かりましたからね! 原作の展開はまだ生きてることが実証されましたからね!

 織斑ハーレムの芽は潰えていなかったのです! やったーっ!ひょっほーい!

 どんどん、ぱふぱふー♪

 

 

 

「では。私の気分も良くなったところで織斑先生たちを迎える準備をいたしましょうか」

「ほう? 歓迎の準備を始めるのだな?」

「いえ? 一晩中怒られて正座させられて、ゲンコツを頭に貰う心の準備ですよ?」

「・・・・・・」

 

 さぁてと、原作では恐らく織斑さんが毎日のように食らっているのであろう世界最強のゲンコツを、思う存分味あわされに行くとしましょうか。

 案外、病みつきになるかもしれなーーくはないですね、絶対に。

 マゾの横寺くんでもあるまいし、魔王ちゃんの精神攻撃も鋼鉄の王の物理攻撃も悦んで受けたくなる趣味趣向は持ち合わせていません。ごく一般的な常識人の女子高生として、普通に痛がりましょう。

 

 ええ、ごくごく真っ当に、普通に、平凡に、清く正しい女子高生らしくね。

 

「いや、無理だろ絶対。お前にだけは」

「人の心読んで人格完全否定するの、辞めてもらえません!? マジで凹みましたよ今の! 不意打ちは卑怯です!」

「アメリカ相手だからな。真珠湾の真似をして奇襲を仕掛けてみた」

「私は日英ハーフです! 日米ハーフじゃありません!

 成長してもアメリカ国籍は取得できないんです! だから永遠にアメリカ国民には成れません!

 外国人を全部アメリカ人扱いして「ハロー」としか言わないのは、日本人の悪い癖です! 断固として撤廃を求めます!」

「・・・さて、と。痛み止めはどこかなぁ。今のうちに飲んでおきたいんだがなぁ」

「人の話を聞きなさぁい!」

 

 相っ変わらず人のと言うか、私の話を聞いてくれない篠ノ之さん。

 いい加減にしないとセレちゃん、泣いちゃいますからね!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ごつん! ごちん! がごごん!!

 

 

「・・・反省したか?」

「「あい・・・ごめんなさいでした・・・」」

 

 原作メインヒロインと、異世界転生してきた主人公的ポジションになってもおかしくはない元男子高校生の少女。

 仲良く二人並んで、正座&お仕置きのゲンコツを頂きました。

 

 い、いひゃい・・・。

 

「以前からずっと、バカだバカだと思ってはいた。だが流石にここまでバカだったとは予想もしていなかったぞ。まったく、何を考えているんだお前たちは。

 わざわざISを使って学園島を脱走して鹿児島まで飛んできたと思ったら、止めとして宇宙ロケットの打ち上げだ。お前らの頭に一般常識の文字はないのか!

 二人揃って仲良くトイレ掃除一週間の刑に服してやるから反省しろ!」

 

 ・・・・・・ん? あれ、なんだか先生の台詞がおかしな方向に行ったような・・・?

 トイレ掃除「一週間」? え? もしかしなくてもそれって・・・。

 

「織斑先生。まさかとは思いますが貴女、私たちがこのままIS学園に留まり続けると本気で思ってらっしゃるので?」

「・・・あん? 貴様こそ何を言っている。学生でしかないお前たちが一人で生きていけるとでも思っているのか?

 思い上がるなよ、異住・セレニア・ショート。

 望む望まざるにかかわらず、人は集団の中で生きなくてはならない。それすら放棄するなら、まず人であることを辞めることだな」

「ええ、だから辞めたでしょう? 日本「人」であることを」

「・・・・・・は? え、すまん。ちょっと意味が・・・」

「だから辞めたんですよ私たちは。日本政府の庇護化にある日本人学生の立場を。

 権利の放棄によって義務を失い、私たちは日本政府に対して果たすべき義理などなくなったのです。

 犯罪者となった私たちは、どこで何をしようと自由。処罰されることを覚悟しているのであれば何をしようとも許される。

 許さないで処断するのは政府と国の勝手ですからね。そんなものに拘らわってあげる理由も必要も今の私たちにはありません。自己責任でなんでも果たさなければいけない立場に自ら陥ったわけです」

「・・・・・・」

 

 唖然とした表情でいた織斑先生ですが直ぐに体制を立て直し、

 

「そんな子供じみた言い分が通用するとでも思うのか? お前たちが何を言おうとも、世間にとってお前たちが保護者に守られている子供であることには変わりがないのだぞ?」

「普通の学生ならね。ですが私たちにはISがあります。それも国家機密レベルの専用機が六機以上も。この時点で私たちが世間からどう見られているか、お分かりになりません?

 国の制御から外れて暴走しだした国家代表候補の専用機持ちがどれだけ危険か、空を見てれば直ぐに分かりますよ。世界中の誰も皆がね」

「・・・・・・!!!!!」

 

 一瞬にして真っ青になった織斑先生。どうやら私の意図は今度こそちゃんと伝わってくれたようです。ふぅ~、良かった。これで一安心。落着落着♪

 

「お、お前は自分が何をしたか分かっているのか・・・?」

「・・・はい? すいません、いったい何のことを仰っているのかさっぱりーー」

「だから! お前が今やろうとしているのは、ISとIS操縦者すべてが「世界の敵に認定されてしまう」事だと、そう言っているんだよ!」

 

 ・・・ああ、なんだ。その事ですか。それならば単純な説明で済みますね。

 

「其れの何がいけないのですか?」

「なっ!? お前、自分が何を言っているか分かって言っているのか!?

「勿論ですよ。いつでもどこでも街を一時間で更地に出来る大量破壊兵器を召喚可能な女性たちが、自立歩行する核ミサイルと同様の存在なのだという事実に世間が気付く。

 ただ、それだけのことでしょう?」

「・・・・・・・・・」

 

 もはや言葉も発せなくなっている織斑先生・・・と篠ノ之さん。驚愕に目と口を最大限まで大きく開いてる姿はユーモラスで、おむすびを詰め込んでみたいなと思ったのは秘密です。

 

「・・・では、IS操縦者たちはどうなる? 彼女らの身の安全は、いったい誰が保証するのだ?」

「当然、国です。当たり前でしょう? だって主要産業の看板スターなんですから。納めて貰った税金分は国から還元して貰わないと割が合いませんよ」

「・・・今はそれでいいかもしれない。だが、だがしかし! それから先はどうなる!?

 間違いなく彼女たちは、今まで通りの生活は送れない。国軍に所属する軍人になるか、それとも下野してISを捨て、一民間人に戻るかのどちらかを選ぶよう迫られる。

 IS操縦者を志して今まで学んできた若者たちから夢を奪っておいて、それでもお前は「ただ、それだけのこと」と本気で言い捨てるつもりなのか貴様は!?」

「当然です。選択を迫られない人生などありませんし、何かを選んだからには対極に位置する何かを失うと言うのが人の世の理と言うもの。

 才能があるからと問答無用でIS操縦者にさせられたのならまだしも、志願してIS操縦者になったのであれば自らの選択に責任を負うのは人として当然の義務でしょう?

 何でもかんでもISISで済ませていた今までの方が狂っていたんです。

 狂熱に冷や水をぶっかけて冷静さを取り戻した後、改めて考えればいいんですよ。

 IS操縦者を続けるか、モンド・グロッソを開催し続けるか、アラスカ条約に不備がないか見直すか。

 ほんの僅かな期間内にIS保有国のみが参加して決定されたIS運用条約などに縛られることのない、新たな人とISとIS操縦者たちとの付き合い方を模索し始めれば済む話です。

 ただ、それだけの話なんですよ。この件に関する話しだけならね」

「「・・・・・・!!!」」

 

 お二人はこれ以上驚く余地がない程に驚愕の表情を浮かべておられますが、私にとってこれは余りにも当たり前のことであり、当然過ぎて面白味に欠ける思考に過ぎませんでしたから持論を展開しても不愉快になりこそすれ愉快な気持ちには欠片も成りようがない。

 

 ただただ自分と人との認識の違いを自覚させられ思い知らされ、距離が開いてしまっていたことを今の今まで気付かなかった自分自身に苛立ちが募る。

 ただそれだけの不愉快きわまりない作業でしかありませんでした。

 

「一番はじめに気付くべきでした・・・議長と国防委員長の放った最初の一射目を見過ごしてしまったせいで今の今まで気付かなかった。考えようともしませんでした。

 なんという傲慢、なんという欺瞞。今日ここに出発する前の作戦会議中ほど、自分で自分の頭を撃ち抜きたい欲求に駆られたことはありません。

 まったく、私もどうかしていましたよ。まさかこんな簡単な矛盾にも気が付かないなんて・・・」

「異住、お前なに言って・・・」

「セレニア? お前、なにかこのIS戦争について気が付いた事があるのか?」

 

 私は俯いていた頭を上げると篠ノ之さんの目と顔を直視し、できるだけ柔らかい口調を意識しながら自分に対する怒りを制御し、頭を冷静に保つようになけなしの努力を続けながら解説を始めます。

 

「IS戦争についてではありません。このISを主役にした時代と世界、その発端について、『白騎士事件』における真の黒幕とその目論見が、今ようやく分かったんです」

「「!!??」」

 

 もはや驚きようがないと思っていたお二人の表情ですが、どうやら人間に不可能はないようで更に歪みました。別にどうでも良いことですけどね。重要なのは、たぶんこっち。

 

「あの時の世界は、二三四一発のミサイルと、二〇七機の戦闘機と、七隻の巡洋艦と五隻の空母、八基の監視衛星がぶった切られるシーンを見せつけられて“勘違い”してしまった。見るべきポイントがズレていることに誰一人として気付かず、あたかも当然のこととして受け入れてしまった。

 私たち世界人類は議長たちによる政治ショーに騙され通してしまったんです・・・!」

 

 唇を噛みしめることでようやく我慢できる激しい怒り。自責の念。

 かつては責任感などほとんど持ち合わせておらず、人は人、異なる人生を歩む赤の他人が六十億人生きてる蒼き星程度の認識しか持ち合わせていなかった私には、想定外過ぎる政治的世界戦略。あるいは世界人類すべてを騙す、ペテン。

 ヤン・ザ・ドジャーの猿真似にしては、些か以上に規模が大きすぎるんじゃありません? ひょっとして対抗意識燃やしてますか? ヨブ・トリューニヒト国防委員長閣下。

 

「お前はいったい何の話を・・・」

 

 織斑先生の声に顔を向けなおし、私は燃えさかるような怒りに身を焼かせながらも必死に当時のことを思い出しては可能性の消去法で議長たちの思惑に近づこうと試みます。

 そしてそれは、一定の成果を上げるまでには結実できました。

 

 

「あの映像を見た世界中の人々は思いました。「ISを倒せるのはISだけである」と。そのISを作り出せる篠ノ之博士の今までの言葉はすべて真実であったのだと。 

 そう思わされてしまった。思い込まされてしまった。勘違いの誤解を真実だと信じ込まされてしまった。だからこそ今、この世界は議長と国防委員長の作り上げた戦場に成り得てしまったというのに・・・!」

「・・・?? すまないセレニア。私にはお前がなにを言っているのか、サッパリなんだが・・・」

「簡単ですよ。あの時考えるべきだったのはISが如何に自分たちより優れているかではなく「ISを保有して戦力としている篠ノ之博士は人が殺せないみたいだから、そこを付いて先に殺してしまえば彼女に勝てる。彼女個人に勝つにはISなど必要ない」

 ただそれだけです」

「「!!!!!!」」

 

「そも戦争とは、味方よりも敵方が優れている部分を探し出す為の作業ではない。被害が出たのであれば被害の分だけ相手の情報を集められるのだから、そうすべき思考作業が基本だ。

 敵がとてつもなく強い。これが効かないし、あれも効かない。ならばどうするか?

 ーー敵の長所ではなく短所を探そう。成し遂げたことではなく、出来なかったことを探して理由を突き詰めていこう。自分たちよりも優れている部分ではなく、自分たちが勝っている部分を探し出してそこを突こう。

 これから殺す相手がどれだけ自分たちより強いかなんてどうでもいい。どうせ殺した相手の戦績なんて歴史書に載せるくらいしか使い道はないのだから知ったところで意味がない。

 どれだけ強いかではなく、どうやったら殺せるか。

 なにが出来るかではなく、なにが出来ないか。

 あれだけの被害を出させながらも人一人殺されていないことを「相手を生かしたまま無力化するほどの余裕がある」ではなく「相手を生かしたままでないと撃ち落とすことも出来ないチキン野郎しかパイロットの居ない弱小勢力」そう言う風に解釈するのが敵を殺すこと前提の戦争においては正しくて普通だ。

 にも関わらず誰もが「敵を高く評価する」方向に思考を持って行かれ、誘導されていることに気が付かなかった。とんでもない凡ミスです。

 私は私の上の世代が犯したミスを、また繰り返したくありません。だからこそ私は、今の時代を壊すのです。このIS時代は間違った思想を植え付けられた、個人の支配する時代ですから」

 

 

「「・・・・・・・・・」」

 

 

 

 

 ポカンと口を開いて固まる織斑先生と篠ノ之さん。

 間の抜けた表情も可愛らしく見えるのは美人の特権ですかね? なんとも羨まーーしくない! 断じて違う! 絶対に羨ましくなんかない!

 

 あっぶなー! 今の私、完全に思考が女の子しちゃってましたよ! 元男の矜持とか意識とか全部、一切合切きれいサッパリ忘れ去ってましたよ!

 

 これが身体に心が引っ張られるという事か! 私がIS世界の住人、異住・セレニア・ショートと言う名の女の子に成ってきていると言うことなのか!

 

 

 

 

『ーーそう。それが転生者という存在の持って生まれ変わった弊害。元の性別と異なる身体で生まれてきてしまった人間が、その世界の一員になれるように調整するための一種のシステム・・・らしいわよ? 私も聞いた話でしかないんだけどね』

 

「・・・・・・ようやくお出ましですか。遅かったじゃないですかナターシャ先生。携帯電話を肌身離さず持っていた私がバカみたいでしたよ」

 

『ごめんね。私にもいろいろと事情があるのよ。分かってくれとは言わないけれど、我が儘は大人の女の特権よ。受け入れなさい』

 

「・・・で? わざわざメールで連絡してきたタイミングが最悪すぎるんですが、その件についてなにか弁明は?」

 

『一応のお知らせのための連絡メールよ。気にしないでちょうだい

 議長から今さっき届いた最新情報よ。エクスカリバーは完全に破壊され、制御コンピューター及び動力源に使用されていたのが、意図的に戸籍からも抹消されていた一般人の少女エクシア・カリバーンであったことが国防長官自身の内部告発により2分後に開かれる記者会見で発表されるわ。

 ゴップ議長は既に現大統領の解任を決定済み、それに伴って今まで飼い続けていた幾人かの新人女性お飾り政治業者の処分が確定したわ。勿論その中には、亡国機業の跳ねっ返りも含まれている。

 ーー止まっていた世界が動き出したわよ』

 

 どうやら後には退けなくなったみたいですねぇ~。はてさて、どうなることやら・・・。

 

 

「おい、この混乱に乗じて俺たちの退職金とか色々せしめまくって畑耕そうぜ!

 時代が移り変わってく混迷の時代なら、農家こそが最強だろう!?」

「良いなそれ!採用!さっそくJAの中堅幹部に一口乗らないか誘いをかけてみるわ!

 やっぱり人は時代がどう移り変わろうとも食べなきゃ死ぬ生き物だからな~」

「そうそう。国がどうの戦争がどうのと言ってはいられん。

 戦争だの亡国だの気にしてる暇があったら、腕のいいコックを一人でも多く確保して、味の良い食材を提供することに血道をあげんと」

「働いて給料をもらい、物を買って飯を食う。

 世の中が変わったって、上の連中が交代するだけさ。俺たち下っ端は食わなきゃ生きていけないし、食うためには収入を得られないと。

 誰が支配者になろうとも、独裁国家が民主主義国家になろうとも変わりようがない真実」

 

 

 

『いやー。ほんっとISって、どうでもいい存在だなぁ~』

 

 

 ーー今までの雰囲気ぶっ壊しやがった! モブキャラに結論出されたっぽい!

 なんだろうこれ! 議長たちに騙されてたことに気付いた時より、よっぽど腹立つ!

 

 

 

 《インフィニット・ストラトス》の住人たちって、モブの方が精神面では強いんかーい!

 

 

モブキャラに美味しいところを持って行かれたところで続く


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