IS学園の言霊少女(本編終了・外伝スタート)   作:ひきがやもとまち

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ジョニー・ライデンの帰還を読んでたら急遽思いついたので、勝手に予告と異なる内容に変えさせて頂きましたお許しください。
一応ですが私なりに言霊少女シリーズらしさを出したつもりです。
やっぱり日常パートの方が楽ですね言霊は。新約はソッチ系で行こうと思いました。

注:いつも通り誤字脱字多目です。早目にポメラDM200を買えるよう節約中ですので、島しばらく我慢してください。要らぬ負担を掛けちゃってごめんなさいです。


32話「織斑の弟たちが征く・・・」

 『白騎士事件』。

 十年ほど前に起きた最初のIS関連事件にして、この世界の原作《インフィニット・ストラトス》を語る上で無くてはならない存在・・・なのでしょう。多分ですけれども。

 

 原作知識のない私には確認のしようがありませんが、とりあえず表向き真実とされている事柄のうち「IS関連技術が経済の主流」と言うのは間違いなさそうです。

 とは言え経済です。儲かる人がいれば儲からない人もいます。中には落ちぶれた会社や、忘れ去られた業種も少なからずあるでしょう。

 その中には本来、ISが作られた最大の理由《宇宙開発事業》も含まれていることを、意外と世間の人たちは知っていません。

 

「いやー、良くこんな廃れた場所を覚えていたね? 今じゃ歴史の教科書以外で目にすることないだろうに」

「私にとっては現役の場所なんですよ。私の記憶の中限定でね」

「ふ~ん?」

 

 不思議そうに小首を傾げながら基地責任者の西田さんは“前世の記憶”持ちの私の言葉に一応は納得してくれたようで、「まぁいいか、そんな細かいことは」と軽く流して点検作業の指揮に戻って行かれました。

 

 彼と入れ替わる形でコントロールルーム内にデュノアさんが入ってきて私に話しかけてきます。

 

「セレニアー、クロエちゃんが傍受した警察無線から織斑先生の動きが分かったよ。

 どうやら倉持技研に到着して、入り口で責任者の人と一悶着起こしてるみたい。出せ!とか、知らない分からないって言葉が乱発されてるらしいから、かなり興奮してるんじゃないのかな?

 ーーまぁ、そのお陰で警察に通報されて軍需用やIS学園用の高度な通信網にハッキングしなくて済むのは有り難いんだけど・・・」

「相変わらず変なところで脇が甘くて、お人好しな人ですねぇ。言うことを聞かなくなり、言いつけを破ると決めた相手がもたらした情報を鵜呑みにするなんて。

 あんな人目のありまくる場所で交わされた会話なんて、全部が全部偽情報だと看破できて然るべきなんですがねぇ~」

 

 肩をすくめつつ、私は指揮シートに身体を沈めてゆったり気分で周囲の人々を見渡します。

 学園出立時とは比べものにならないほど多数の人たちが、喧々囂々と野次やら怒声やら指示やら奇声やらを上げまくりながらも笑顔で楽しそうに、点検作業に励んでおられます。

 

 中の一人が私に話しかけてきます。

 

「真昼間に多国籍のIS混成部隊が降り立ってきた時はなにごとかと慌てましたが、まさかこんな壮大な光景を再び見られるとは。施設の職員たちと急遽かき集めた仲間の技術屋たちを代表してお礼を申し上げます。

 ありがとう、異住・セレニア・ショート。お陰で私たちもようやく時代の変化を受け入れて、良い潮時を迎えられそうだ」

「いえ、それはこちらこそです。

 あなた方がこの場所を維持運営し続けて、いつ何時でも使用可能な状態を保ってくれていなかったら計画がオジャンになる所でしたからね。

 ーーむしろ私としては恩を仇で返すような形になることについて謝罪しなければならないところなのに、そう感謝されたのでは謝るに謝れなくなるじゃないですか。

 ・・・なんだか空気読めない子みたいで・・・」

「はっはっは。では、お相子と言うことで、お互い謝罪ではなく感謝をし合うといたしましょう。我々も、おそらくこれが最後の見納めになるでしょうからね」

 

 いかにもな職人堅気の顔をした初老の男性メカニックが深々と頭を下げられるのに対し、私は自分の都合に巻き込んでしまった方々への謝辞を口にすると、相手は朗らかに笑って綺麗に流します。

 お、大人な対応だ・・・。

 

「しかし、それにしてもーーこの誰からも忘れられた種子島宇宙センターから打ち上げられる観測用以外の多段式ロケットの勇姿を拝める日が、また来るとはねぇ・・・。

 しかもその現場で一番張り切って作業してるのが、我々の息の根を止めた白騎士事件の首謀者、篠ノ之束でしょう? まったく、何がなんだか分からない・・・。

 言いたくはありませんが異住さん。あなたは余程の常識知らずか、あるいは織田信長以来の秩序の破壊者かのどちらですな」

「・・・・・・人生で最大級の不本意すぎる評価をどうもありがとうございます・・・」

 

 めっちゃ誤解に満ち満ちた評価なはずなのに、現状だけ見ると納得せざるを得ない部分も多少あると認められなくもない他者からの評価に、私は思わず唇を尖らせて不愉快さをアピールしてしまいます。

 こういう子供っぽい仕草、昔は嫌いだったんですけどね・・・。どうにも最近、体に心が引っ張られる回数が増えてきたのを実感させられます。転生モノのお約束とはいえ、元男のTS転生者にとっては戸惑わずにはいられない変化ですよ、まったくもう。

 

 

 ・・・それはともかく、閑話休題。

 

 今現在私たちの居る場所を説明しますと(今さっき技術者さんの一人が言っちゃいましたが・・・)鹿児島の南、種子島東南端の海岸線に面する種子島宇宙センターです。

 

『白騎士事件』で宇宙開発の為に作られていたISが試合用に転換されてからと言うもの宇宙開発事業は衰退の一途をたどり、今では軍事衛星や気象観測衛星ぐらいしか打ち上げていません。

 ちなみにですが科学観測ロケットや科学衛星の打ち上げ、それらの追跡・データ取得などを担当する施設は、種子島宇宙センターとともに日本のロケット打ち上げ場となっていた鹿児島県にある、内之浦宇宙空間観測所です。

 今でもこちらでは一定数のロケット打ち上げが行われており、打ち上げ実験が行われるときには見学所が作られたりします。

 

 ・・・なのでこちらの種子島宇宙センターは閑古鳥が鳴いて久しいんですよねぇ。

 本来であれば用済みとして撤去されてもおかしくはないのですが、ロケット打ち上げ施設は発射時の騒音や振動、ロケットからの部品落下などを考慮して人口密集地から離れた場所に作られるので、撤去する必要性があまりない。

 また、ロケットは地球の自転速度を使って打ち上げられるので、赤道に近くて東向きに打ち上げられる場所が必要になりますから、高温多湿でジメジメしている日本の気候風土的に何か作ってもわざわざ出向いてもらえそうにないと言う事情もあり、長い間いらん子小隊な状態が続いてたりします。

 

 それでいて種子島宇宙センターはロケットの組立てから打ち上げ、衛星の最終チェック・ロケットへの積み込みまでを行う日本最大の宇宙開発施設でもあり、センター内には大型ロケットの発射場のほか、液体ロケットエンジンや固体ロケットブースターの地上燃焼試験を行う試験設備、宇宙科学技術館、増田宇宙通信所、宇宙ヶ丘追跡所、光学観測所などの施設がある訳でーーようするに有り体に言って、作るのに金が掛かりすぎてるんですよね、ここ。だから壊すに壊せないんです。

 もったい無いって言うのもありますが、それ以上に「国民の血税無駄にしやがって!」と言う批判が恐ろしい。

 

 使われてた時代を知る人たちにとっては「長い間お世話になりました、お疲れさまです」で頭を下げるシーンなのでしょうが、ISが生まれてから学生生活本番を迎えた方達なんかは宇宙について何も知りません。興味がないからです。

 マスコミも政府も国民が欲していないモ情報は提供しないので、これらの知識は昔を知る人々の間でだけ価値があり、大切に仕舞われてきた思い出の場所なのですがーー

 

 ーー私の身体は『白騎士事件』以後に学生生活本番迎えてるので問題ないよね!と強引に割り込み、基地責任者の方へ力付くで面会した後、比較的近くに住んでる昔なじみにも声をかけてもらってロケット打ち上げ準備を始めて頂きました。

 本来であれば準備だけで数ヶ月かかるそれも、天災チート科学者篠ノ之束博士がテンションMAXやる気全開で仕事すれば、あっと言う間です。博士自身、自分が望んでいた宇宙にIS連れて行って暴れられると聞いて喜んで協力を申し出ていただけました。有り難いことです。

 

 ・・・さて、それではそちらは良いとしてーー

 

「民間の電波はどうですか篠ノ之さん? なにかしら報道規制は敷かれましたか?」

「いや、無いな。さっきからラジオにテレビ、ネットなんかにも目を通しているが特別番組も緊急特番も臨時ニュースも何一つ入ってきていない。

 オルコット、凰、おまえ達の方はどうだ?」

「イギリスも同じくですわね。民間放送はおろか、軍用一般無線にも一切規制が掛けられておりません。普段通りの通常営業です」

「中国もさっきから何も変わらずよ。国営放送でくっだらない国家万歳番組ばっか垂れ流し続けているわ。たくっ、相変わらず税金の無駄遣いしてくれちゃって・・・かいちょー、そっちはどおー? 共産主義大国様はどんな感じー?」

「こっちも何にも変化なしよん♪ いっつも通りに私の恥態が日本の恥として公開されて、国民感情煽りまくっているわねー。

 あはっ♡ よくこれで国家代表から外されないわよね私って。そんなに鉄屑のエースパイロットが大切なのかしらん?」

「鉄屑て。あたしらそれのお陰で良い生活してられてるんじゃあ・・・」

「べっつに~? だって私~、元から良いとこのお嬢様だし~。お金持ちだし~、お屋敷住まいだし~、スポーツ万能容姿端麗成績優秀な超優良物件だし~。

 ISも国家代表の地位も使い勝手が良いから取得してあげただけだしねぇ~。大した価値は端から感じてないのよ、私たち更識は。

 ISなんて操縦者が乗ってなければブリキ人形同然でしょ? だったらわざわざISバトルなんかする必要なくなーい?」

「あ、アンタまさか・・・!?」

「んっふっふ~♪ さぁねぇ~♪」

 

 仲良きことは美しきかな。前々からギスギスしていた(と言うか凰さんが一方的に苦手意識を持っていた)楯無さんと凰さんが仲良く会話しているようで何よりですね。

 

 しかしそれにしてもーー

 

「この段になっても一向に報道規制が成されないのは、どういう事でしょうか・・・?

 一国の軍隊に等しい戦力を持つISが、それも国家代表候補が乗る専用機が五機以上もロストして独自に行動を開始したなんて、絶対に他国へ漏らすわけにはいかない不祥事です。

 学園が隠そうとしているのは分かりますが、隠しきれるレベルの話ではない。それに世界中から国家機密の塊とVIPたちが勢ぞろいしている場所です。必ず諜報機関が複数の工作員を潜伏させているでしょう。それらも含めてどこの国にも一切の情報が流れていないと言うのはおかしくありませんか?

 脱走したのは日本だけでなく、主要各国ほぼ全ての代表候補達だというのに・・・」

 

 その確認のためにわざわざ民間電波をジャックしてもらい続けてたんですけどね。軍需方面はチェックが厳しい上に傍受もされやすい。篠ノ之博士と一緒に付いてきたクロニクルさんの専用機である《黒鍵》はハッキング能力とかに優れているそうですが、所詮ハッキングはハッキング。攻撃を受けていると自覚させる事になってしまいます。

 時と場合、それに状況によっては有効な戦力になり得る機体ですが、今この場においては無用の長物です。なので今は普通に施設内のパソコン使って警察無線だけ傍受してもらってます。これなら暇を持て余した職員さんの悪戯と解釈してもらえそうなので。

 

 なによりも今回の作戦は奇襲。敵に攻撃を察知されてから行えば必ず失敗する類の戦法です。

 気付かれることなく接近し、気付かれると同時に乱戦へと持ち込んで目的を果たし、混乱に紛れて撤収する。それが奇襲という戦術の在り方というもの。

 正々堂々と戦いを挑もうとしている人が採る選択じゃありません。卑怯上等と言い切ったのなら実践すべきです。

 IS操縦者ではない私にとって「お行儀の良い戦闘」なんてクソ食らえ。ゲリラ戦に前線と道徳はねぇのです。

 

 ーーそれとは別に各国首脳の遅すぎるほど遅い反応の鈍さは、一体どうしたことなのでしょう・・・? 打つべき手も、そのための時間もあったはずです。

 

 それなのにどうして何もしない?

 何かしているとしたら、少なくとも民間の電波に何かしらの変化はあるはずなので察知できるはず。

 

 居るはずのないところに居るはずのない人員を配置するとなれば、必然的に無理が生じて誤魔化す必要性が生まれます。それが一部の情報規制や進入禁止、少人数の強制逮捕などの手段に出なければならないのは敵に知られることなく無理を可能にするために必要不可欠なファクターであり、国民側にとっては青天の霹靂でもある異常事態。

 だからこそ各所で問題が多発し、それを糊塗するためにも偽装工作は大規模にやる必要があるのです。小さな嘘はすぐにバレますが、大きな嘘は真実になりますからね。真実を作り出すための巨大なドリームマシーンが政治と政府である以上は自明の理でしょう。

 

「にも関わらず、何もしないで傍観・・・? 一体なぜ・・・。

 議長に恩を売りたいからと言って、私たちの反乱に協力するのも黙認するのも理に合わない。いえ、下手すれば利敵行為呼ばわりされてもおかしくはありません。

 それを主要各国ほぼ全てが同時に行う・・・? なにがなんだかサッパリ分からない行動ですね。どういう意味があるのでしょうか・・・?」

 

 考え込む私に、先ほど「フランスとドイツも異常なしですお母様!」と報告にきてから側に居続けてくれてるボーデヴィッヒさんが「あの、お母様。ちょっとよろしいですか?」とおずおず尋ねてきたので頭を撫でて上げながら歓迎します。

 

 目を細める仕草がとってもキュート♪ かぁわいいーっ☆

 

「むきゅ~♪ ーーはっ! ラウラ、ぼうっとしている場合じゃありませんでした! お母様にシンゲンしないと!

 ・・・コホン。お母様、ラウラの目には世界各国がラウラ達の動きについてこれず、何も出来ないで茫然自失と化しているように見えますです」

「・・・・・・え・・・・・・?」

 

 思わず思考も動きも停止する私。

 

 まさかそんなはず・・・・・・いやいや安易な決めつけは危険です。慎重に判断しましょう。物事は情報を出来るだけ多く集めてから判断しなければなりません。

 

「・・・いや、まさか。いくら女尊男卑で台頭してきた野党勢力が与党に取って代わってから十年ちょっととは言え、政府首脳陣ですよ? それがこれほどお粗末なはず・・・ないない絶対、あり得ないです」

「お母様・・・」

「セレニアさん・・・」

「セレちゃん・・・」

「異住・・・」

「マルグリッド・・・」

「「「セレニア・・・」」」

 

 ちょ! なんでみなさん全員、揃いも揃って可哀想な物を見つめる目で私を見るの!?

 

 ・・・え。うそ・・・マジで? 本当に本当? 嘘ついてないの?

 

「・・・本当に世界各国政府は・・・そこまでヒドい状態にあるんですか・・・?」

『『・・・・・・・・・(こくり)』』

 

 ええ~・・・。マジですか~・・・。

 

 そりゃ議長達も許せなくなりますよ。人類粛正したくもなりますよ。シャアが転生してたら問答無用でアクシズ落としたくなる世界ですよ確実に。いくら何でも酷すぎる。

 

「なんかもう、どうでも良くなってきちゃったなぁー・・・もう」

「話の内容はサッパリ分からんが、ひとまず伝言。篠ノ之束が「準備できたよー! 早く宇宙いこうぜ宇宙! 宇宙は無限のフロンティア!」って騒いでるぞ」

「はぁー・・・・・・・・・・・・」

 

 落ち着いて落ち込んでる暇すらありゃしない・・・これも国防委員長のハラスメント攻撃なのかなぁ? だとしたら効くなぁこれ、効き過ぎて身体よりも心が痛くなって来ちゃいましたよ・・・。

 

 

「・・・それじゃあとりあえず、あなた方をロープで縛って拘束して良いですか?

 脅されて無理矢理働かされてたことにしないといけないので」

「わかった。もちろん、構わないぞ。俺たちだって養うべき家族が居るからな。罪を被ってくれるんだったら願ったり叶ったりさ」

「でしたら早速・・・」

 

 

「だが、しかぁし!!!」

 

 

 突如として一喝する作業員の男性。目が血走ってて怖いです。

 

 

「打ち上げのカウントダウンは俺たちの仕事であり、権利だ。誰にもやらんし渡さない。譲りもしない。これは絶対だ。

 受け入れてくれなきゃ今からでも通報するぞ? それでもいいのか?」

「・・・・・・それに何の意味が? 一応テープレコーダーは破棄しますけど、何かの拍子に記録が残っていたらあなた達の身の安全は保障できかねますよ?」

「カウントダウンの秒読みこそ、ロケット打ち上げに人生を費やしてきた漢達の夢! 権利! 自由! 理想郷! 俺たちのパライゾ!

 これを失うくらいなら世界だって滅ぼしてやるぞ俺たちは!

 なぁ! そうだろう皆!?」

『おおぉぉぉぉぉっ!!!!

 戦争だ!戦争だ!戦争だ!俺たちのために行う、俺たちの為の戦争だ!』

「だよなぁっ!?

 さぁ、どうする異住さん! 時間はあまり残ってないぞ!?」

「・・・・・・・・・・・・・・・はぁ~~~~~・・・・・・」

 

 

 滅茶苦茶長い溜め息を吐き出しまくりつつ、

 

 

 

 

「好きにしてくださいよ、もう・・・」

 

 

 

 

『うおぉぉぉぉぉぉっ!!!!

 ジーク! ジーク! ジーク! ジーク!

 クリーク! クリーク! クリーク! クリーク!

 やはり正義はこの世にあった! 神は我らを見捨てはしなかったのだ!

 日本の技術力は世界一ィィィィィィィ!!!』

 

 

 

 

 ・・・もうイヤ、この世界。おうち帰りたい・・・・・・。

 ・・・くすん・・・。

 

 

 

 

主人公のMP(精神力)が尽きたので続きます


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