IS学園の言霊少女(本編終了・外伝スタート)   作:ひきがやもとまち

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更新遅れてすみません。
昨日完成して投稿する際に、
「臨海学校の時の簪って、なにやってたのかな?」と考えてしまい書き直してました。
他の方のを見ましたが臨海学校に簪が出ているのはあんまりなかったので、勝手にやらせていただきました。

ただ、今回はセレニアが簪と関わる理由説明です。
簪からは話しかけないだろうし、セレニアが理由もなく他人に関わり合うのも不自然かな、と。

・・・まぁ、その割に今回は簪出ませんけど・・・。

注:最近なぜか集中することが出来ないせいで文章がいい加減になりがちです。ご容赦ください。


13話「はたらくことにした魔王さま」

 私の目の前には海が広がっています。

 照りつける太陽に、カモメの鳴き声。まさに、海です。

 私たちIS学園一年生一同は「非限定空間におけるIS装備の稼働試験」のためと言う名目で、目の前に海が広がる旅館へと二泊三日の旅行、つまりは臨海学校へとやってきた訳ですが・・・・・・

 

「ーー専用機持ちだけで五人もいるのに、明日一日をフルに使ってIS装備の稼働実験とデータ取りって・・・・・・たった一日で終わるほど簡単な事しかしないつもりでしょうか・・・?」

「夢がねぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!」

「おや、本音さん」

 

 いきなり隣で大声を上げる我がマブダチ本音さん。

 わざわざ私の独り言にまで大声で相づちを打ってくれるとは、なんて友達思いな方なんでしょうか。

 やはり、この人こそ織斑ハーレムに加わってもらうべき人材です。機会が有れば是非推薦しましょう。

 

「セレりん! ここは海! 海なんだよ! 年頃の乙女だったら誰もが憧れる場所なんだよ! そこで夢を見ないでドコで見るのかな!?」

「布団の中でしょう?」

「夢がなさ過ぎだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」

 

 再度絶叫。今日の本音さんはいつも以上に元気いっぱいです。

 コレが海の魔力と言う奴なのでしょうか?

 私にはなんの効果も無いようですが。

 

「とりあえず、せっかくの旅行なので私は旅館に戻ってゆっくりします。

 本音さんも体を焼きすぎないように注意してください。日焼けは癌の元でもありますから。出来るだけ日光は避けてビーチパラソルの下か日陰で涼むようにして下さいね。

 若さに甘えると老後が辛いですし、健康には気を付けましょう」

「ドリィィィィィィィィィムっ!!!!」

 

 女子高生の雄叫びを聞きながら旅館へ戻るのも乙なものですね。

 

 

 この旅館の海は更衣室を通って入る仕組みになっていますから、当然のように海から旅館に戻るにも更衣室を通行する必要があります。

 また、更衣室があるのは別館で、私たちが泊まる本館は別にあります。

 

 二つは通路で繋がっていますから行き来に苦労はありません。

 海に入る気のなかった私は水着姿にもなっていないので更衣室もスルー。なにやら百合百合しい展開が繰り広げられていましたが、それもスルーです。

 

 いえ、私も一応は元男ですから。

 こういうシーンを見るのは倫理的に良くないと思いましてね。

 だって、前世と合わせたら私の年齢三十近いですし。三十路の立派なオッサンになりかかっている女子高生が入っていい場所ではないでしょう。

 

 と、意識することもなく更衣室を通り過ぎ、通路の半ばまで差し掛かったとき、ズズズズ・・・・・・と地面が抉られるような地響きが聞こえてきました。

 

「・・・・・・? 地震ですかね・・・?」

 

 現代日本人として海での地震は、かの大震災を思い出すので遠慮したいのですが・・・。

 しかし、妙ですね。音は大きいのに揺れが殆どありません。

 まるで、地面を巨大な“ナニカ”が無理矢理掘削しているような、そんなあり得ない妄想をしてしまいまーー

 

 ボゴンッ!

 

 ・・・・・・轟音を響かせて地面から顔を出したのは、妄想していたよりも遥かにあり得ない代物でした。

 

 それはーー先端にドリルのついた巨大な人参(ウサミミ付き)です。

 ドリルで岩を砕きながら地中を進んできたのでしょう。その偉容(異様かもしれませんが)は、見る者を圧倒する“禍々しさ”に満ちていました。

 

 なんと言っても色が酷い。血の色です。暗い色をした赤色です。

 ウサミミを含めた全体のカラーリングは全て赤暗色に統一されており、見方次第では地獄から蘇った人参という、ポジティブな受け取り方も可能かもしれませんがーー

 

「・・・もしもし、警察ですか。IS学園の保養施設に無断進入した乗り物を発見しました。至急に対処を願います。各国のVIPが集まっている場所なので何か有れば責任問題です。上の方々にもそうお伝え下さい。では」

 

 不審者を発見したら自分で対処しようとはせず、まずは警察に通報。

 ただし、その上で重い腰を上げてくれるように、もう一声付け足しましょう。

 

 平和は大好きですが、平和ボケしすぎないように注意したいですね。

 家内安全、安全第一。自分の身を守るためにも国家を頼り、無理矢理にでも動いてもらうべきなのです。

 

 

 

 

 

「ふむ・・・。これなんか母さんの好みに合いそうですね。それとも、こちらの方がいいでしょうか・・・?

 ミレニアさんにはコレかなぁ・・・。あの人は実用性よりも趣味趣向に走りがちですし・・・」

 

 不審物の通報後、私は旅館のロビーにある土産物屋で家族へのお土産を物色しながら、歴史を感じさせる純和風の作りをした旅館を堪能していました。

 

 楽しんでいる皆さんには悪いと思いますが、「海なんて海水浴場なら何処でも一緒」と考えている私には、せっかく遠出までしておいて海で遊ぶだけというのは理解に苦しみます。

 もちろん私がインドア派というのが、そう思う一番の理由なのでしょうけど。

 

 まぁ、どちらにしろ私にとっては普段はお目にかかれない歴史有る建築物の方がよっぽど目新しいです。

 日英のハーフとはいえ、生まれも育ちも前世までもが日本人な私には、こういった場所には憧れがあるのです。

 

「あら、珍しい。IS学園の生徒さんとこんな所で顔を会わせるなんて」

「・・・? ああ、貴女はたしか女将の清洲景子さんでしたね。

 今日から三日間お世話になります」

 

 私は、この旅館『花月荘』の女将である着物姿の女性にペコリと頭を下げます。

 客人とはいえ、お金を払っているのは親であり、あくまで私たちは養われている身でしかなく、私たちが起こした問題は親が責任をとらされる年齢です。分を弁えて身の丈にあった態度を心がけるのが社会で生きていく上での常識です。

 

「あらあら、そんなに畏まらなくてもいいんですよ? お客様をもてなし、快適にお過ごしいただくことが私たちの仕事であり義務。

 萎縮させてしまっては、かえって申し訳なくなってしまいます」

「そのお心遣いこそ、接客する者たちが模範とするべき方の証。私は敬意を抱くべき相手を見誤るほど愚かではありません。

 少なくとも、そうありたいと思って努力することを怠ってはいないつもりです」

「ふふ、有り難うございます。そう言ってもらえると嬉しいですわ。

 でも、私には貴女こそIS学園生徒の模範とするべき人だと思いますよ? その歳にしてその見識・・・末恐ろしいと感じさせれたのは、学園がここを臨海学校で使われるようになってから初めてのことです」

「恐縮です。・・・が、買いかぶりですよ。私はしょせん、満足にISを動かすことも出来ない劣等生にすぎません」

「貴女こそご謙遜を・・・いえ、その言動から見て本心のようですね。

 ーーそれこそが貴女の真の恐ろしさなのでしょうけれど・・・」

 

 笑顔の裏になにか怖い物を感じさせながら女将さんが私を見定めるかのような視線を寄越してきますが、別に気にする必要はないですね。

 

 だって、私にはなんの利用価値もなく、将来性もゼロの役立たずですし。女将さんが何者であれ、こんなゴミ如きを取り込もうとする物好きな人ではないでしょう。

 

 

 

「・・・・・・アンタに一つ、依頼したいことがあるんだけど」

 

 私がぼんやりとした何時も通りの表情で相手の視線を黙って受け止め続け、やがて飽きたらしくため息を付いた女将さんが、私にこれまでと違った態度と口調で語りかけてきました。

 

 おそらく、これが素なのでしょう。

 元々力など籠もっていなかった彼女の動きが、さらに自然になった気がします。・・・単なる印象ですけどね? 私には体捌きの心得なんて微塵もないので全く分かりません。

 

「内容にもよりますが、とりあえずお聞かせ願えますか?

 お聞きした上で可能か不可能かをお答えしたく思います」

「聞いたからには後戻りは出来ない、そう言ったらどうするんだい?」

「聞かずに立ち去ります。内容も知らずに安請け合いするなんて、相手にも他人にも失礼きわまりない。それでどうやって完遂を目指すと言うんです? どんな事でも一番重要なのは下準備でしょう?」

 

 私の言葉に、なぜか女将さんが両手を上げました。

 まるで「降参」の宣言にも見えますが・・・誰に? と言うか、何に?

 

「参ったよ。・・・・・・更識の娘のことを頼みたかったんだ」

「更識・・・? 楯無会長のことでしょうか?」

「いや、妹の方だよ。姉の方は放っておいても問題なく“楯無”として機能するだろうからね。ただ、妹はどうにも心が弱いらしくて、更識をやらせるのが難しいんだとさ」

 

 “楯無”。そう呼び捨てにした時の彼女からは親しみは感じられませんでしたが、かといって敵意や見下しも存在せず、強いて言えば・・・役職名を呼んでいる、そんな印象でした。

 

「その言い方から察するに“楯無”と言うのは個人名と言うよりも称号・・・たとえば一族の長だけが継承できると言った類の物なのですか?

 ・・・ああ、そう言えばIS学園は国立校であり、彼女はそこの代表で、生徒たちはどこの国のどのような地位であろうとも、名目上は彼女の言うことを無視するのは難しい・・・。

 そう考えると、国がその地位に着けたいと思うのは子飼いの者。そして、更識家はけっこう歴史がある古い家だったはず。

 ・・・・・・歴史が長い名門が権力者と無縁でいることは不可能ですか・・・」

「・・・・・・勘の良すぎるガキは嫌いだよ」

「失礼しました」

 

 女将さんがナイフを突きつけてくる様な視線で私を睨んできますが、別にどうという事もないので普通に頭を下げました。

 

 だって、一度身体がバラバラになりそうなほどの痛みを味わってますからね。中国の専用機が装備している対IS兵器の威力と比べればナイフを恐れる理由もないでしょう。

 

 なにしろナイフでは身体を切りつける事は出来ても、バラバラには出来ませんし。むしろ、そう言うことにはノコギリの方が向いてるかもしれませんね。

 ナイフで死体を切り刻むことは出来ても、解体や分解は不可能なのです。

 

 ごく普通に見返してくる私を見て、なぜか女将さんは怯えたように一歩後ずさりました。

 まるで、ウサギだと思って追いかけまわしていたら、実はウサギが魔王だったと気付いて絶望しているような表情ですが・・・まぁ、気のせいでしょう。

 

 なぜなら、私はただのFランク。世界最弱のIS乗りです。恐れる理由がどこにあると?

 

「どうかされたのですか?」

「・・・っ。いや、なんでもないよ。それよりも、引き受けてくれるかどうかの返事が欲しいんだけどね」

「承りました」

 

 私が了承すると女将さんは心底意外だと言いたそうな顔をしました。まったく、失礼きわまりないですね、さっきからずっと。

 どうやら表の家業の彼女と違って、裏のーー本業の彼女は礼儀を重要視してはいないようです。

 

「どうしたんですか? 問題ないようでしたら彼女ーー簪さんでしたね。彼女の個人データをお貸し願いたいのですが?

 いくらなんでも、見ず知らずの話したことすらない別クラスの女子生徒が理由もなく話しかけて不審がられないとは思っていないでしょう?

 データを見れば話題の切っ掛けぐらいは見つかるでしょうからね。あとは、それをネタにして話しかける算段を立ててみますよ」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんでだい」

「・・・は? ・・・・・・ああ、なるほど。

 別に裏家業のデータは要りませんし、探りを入れるつもりもありませんのでご安心下さい。単純に、ぼっちは他人に話しかけるのが苦手なだけでーー」

「なんで、“引き受けたんだい”・・・?」

「・・・・・・はい?」

 

 聞き間違えたかなと思って女将さんの顔を見上げると、そこには疑惑を通り越して疑心も超越し、“理解不能”にまで至ったような、曰くなんとも言い難い妙に人間味のある表情をした、裏の世界に身を置いた美女の素顔がありました。

 

「えっと・・・・・・どういう意味でしょうか?」

「更識の家がこの国の中で特殊な位置にいるのを見抜いたアンタだ。

 このご時世、国にとっての“特殊な位置”が何を意味するのか分かってないとは言わせないよ?」

「買いかぶりです。私はただの無知で無学で無力な一般人にすぎません。

 ですから予測できる範囲は限られ、推測できる内容は狭く、想像を妄想で補うことで、ようやく継ぎ接ぎだらけの空想ができあがる。・・・学生に出来る事なんて所詮その程度ですよ」

「なら参考までに、その空想とやらを拝聴させてもらっても?」

「別にかまいませんよ。腐ったリンゴほどの価値もないゴミですし」

 

 とりあえず、近くにあったソファに座ってから説明を始めることにします。立ちっぱなしで疲れたので。

 引きこもり系に臨海学校はマジ辛いです。早くも家に帰りたくなってきましたよ。

 ああ、自分の部屋が恋しい・・・。

 

 え? IS学園の自室ですか? デュノアさんとボーデヴィッヒさんが常駐しており、まったく精神が休まりませんが、それが何か?

 

「とりあえずは上流階級内における諜報活動及び派閥の拡大。せっかくの歴史ある名門の名を利用しない手はありませんし、派閥が大きくなれば集まる情報の質と量は向上します。権威主義も使い方次第というわけですね。

 もちろん、家の方でもいくつかの会社を経営されているでしょう。民間から得られる情報の重要性を知らない諜報員なんて素人も良いところですから。それに、民間人に紛れ込んでいれば情報操作で民意を操作できる。民主国家日本においてこれは大きい。場合によっては総理であろうと合法的に失脚させることが可能です。情報を征するものが戦いを制す、ですね」

 

 適当に思いついたことをいくつか並べていきます。

 

 ・・・どれもよくある話で、目新しさに欠けますね。もう少し方向性を変えてみますか。

 

「それに、IS学園最強のIS操縦者を擁しているからには、やはり国外の国家代表になってもらうのが望ましいでしょう。モンド・グロッソの影響力を考えると外国人を招くことによる反発を押さえつけても、補って余りあるほどのものが得られますから、国籍の取得は難しくありません。

 もちろん諜報員としても働いてもらうのでしょうね。向こうも承知の上で迎え入れるでしょう。身内にスパイがいることを前提で行われるのが政治です。人を見分けて、誰になにを話していいかの判断を誤るような輩こそが要らない人物でしょう。不要な物を探り出すのにも使えるのですから、十分な利益です。向こうが用意するのは国籍だけでいいのですからね、ぼろい商売という奴ですかね」

 

 ああ、なんだか喉が渇きました。しゃべり疲れてきたので、次で終わりにしましょう。

 ・・・・・・コーラかMAXコーヒー飲みたいですね。

 

「最後は、最強のIS乗りは同時に人類最高戦力・・・つまり、「殺せない人間はいない」人です。ならば、やらせることなんて一つしかないでしょう」

 

 はぁ、疲れた。

 ただの妄想話でここまで話が長くなるとは自分でも予想していませんでしたよ。

 これ以外にも無数にありますが、まぁあくまで妄想でしかないと言う前提の話なのでこれくらいでいいでしょう。

 個人の考える妄想に価値はありません。価値を生みたいのなら作家にでもなるべきですね。私程度の妄想力では不可能なので目指しませんけども。

 

「・・・・・・・・・そこまで分かっていながら、どうして引き受けた!?

 自分がどれだけ危ない橋を渡ることになるか、私が説明する必要が皆無になっちまったじゃないか!」

 

 ・・・なぜ役割を奪われた役者みたいな表情で私を責めるんですか、女将さん。私は何も奪ってませんし、これからも奪う気はありませんよ?

 ただのFランクに何を期待してるんですか、この人は・・・・・・。

 

 ・・・はぁ、とりあえず引き受けた理由の説明ですか。

 

 ・・・・・・またしても説明・・・もはや呪いですね。

 

「どうしてもなにも、その簪さんの事を家から依頼されたという事は、何についてかは皆目見当もつきませんが、彼女は悩んでいるのでしょう?」

「・・・え? あ、ああ、そうだ。理由については渡したデータに記載されているが・・・」

「そして、彼女は更識会長ーー楯無さんの実の妹さん。・・・それで間違いありませんか?」

「あ、ああ、それは間違いない。彼女たちが実の姉妹であることはDNA鑑定でも証明済みだ」

 

 ここまで条件がそろえば十分ですよ。

 まぁ、「一般人が動く分には」ですけれども。

 

「何かと良くしてくれる人の妹が、実家が心配するほどに悩んでいるんです。無理なく出来る範囲で力になりたいと思うのは、人として当然のことではありませんか?」

 

 あくまでも、「一般人にとっては」ですけどね。

 大事なことなので二回言いました。

 立場がある人には出来ないことも、立場どころか失う物すら碌にない身軽な私がやる分には問題有りません。身重な人が自重で動けないのであれば、動ける人が動くべきでしょう。

 それが効率と言うものです。

 

「さて、それでは早速彼女の部屋に行ってみますか。

 ああそれと、お借りしたデータは紛失しないように注意しますし、もしもの時は私を尻尾切りに使って下さい。引き受けた以上はその程度は覚悟の上ですからね。

 ・・・・・・まぁ、出来れば家族には累が及ばないようにして頂けると文句はありませんが・・・・・・これはさすがに贅沢すぎますよね。忘れて下さい」

「い、いや・・・それくらいならなんとか・・・・・・」

「本当ですか? それは助かります。なら、それを以て今回の依頼の報酬とさせていただきましょう。必要経費すらかかっていないことにお金を払ってもらうのは些か以上に心苦しいので」

 

 では、失礼します。そう告げて私はロビーを出ていきましたが・・・最後に後ろからボソリと「・・・・・・魔王め」と呟く声が聞こえて、ちょっとだけ不愉快になりました。

 

 

 

 

 まったく、この世界に魔王なんて存在しないでしょう?

 ここはハイスクール学園バトルラブコメの世界であって、ファンタジーではありませんよ?

 まして登場するのはISという、超未来のSF感満載なパワードスーツ。

 

 魔王なんて設定にありません。なので、存在しないのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ああ・・・魔王がいない生活ってーー幸せだなぁ・・・・・・。

 

つづく




注:セレニアは簪がヒロインの一人である事を思い出せていません。


次回、セレニアの言刃が簪を切り刻み、変質させます。
またかよ、と思われるかもしれませんが、こういう展開しか思いつかないものでして・・・

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