『如月あきら』だ。
なんか、こう、らしくないことをしたせいで、恥ずかしい・・・。
だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!そうだ!俺は一夏のライバルだ!
あいつが情けない状態で争ってもよくねぇンだよ!
そうだ、それだ!
俺はあいつの全力を倒す!それだけだ!それ以外に何にもねぇ!
だから笑ってありがとうなんて言うんじゃねぇ!
しかも教室でやるんじゃねぇ!なんてことしやがったんだお前は!?
首を傾げるな!やめろ!俺がおかしいみたいな顔するんじゃねぇ!
おい弾よ、笑ってんじゃねぇ!腹パンかますぞおらぁ!
そして数馬、お前にもお見舞いするぞぉ!
ああ、いくつかの突き刺さる視線がマジで痛いです。
止めて!興味深々な目で見ないで!若干恐いから!
人間、視線だけで相手を殺せると聞きますが、マジですわ。
違うからな!俺は一夏のライバル!それ以上でもそれ以下でもないからな!
全く、一夏のせいで酷い目にあったぜ。
あいつ、恩をあだで返しやがった!俺は変な意味で有名人になっちゃったじゃないか!
俺はそんなんで目立ちたくないんだよぉぉぉぉぉぉ!
よし、考えるのは止めた。
起こった事はしょうがない!
人間、過去を悔やめど未来は無限!未来を変えればいいのです。
というわけで、勝負だ一夏ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
さて、そんなこともあったが、ようやく2年生になりました。
え、急過ぎ?良いじゃん、原作でもそうそう書かれてないし・・・。
ちなみに俺が訪問した後だが、その後、一夏と姉である千冬が俺の家にお礼しに来た。
うん、扉を開けての、あの時の千冬さんはホラーだったわ。
そうとうせっぱ詰ってたんだろうな。目が半ば修羅ってた。
篠ノ乃束といい、箒といい、なんで俺にそんな恐い目で見るか怯えるの!?
私、一般人です。転生者で特典あるけど。
一しきりお礼を言われた後、
「一夏と友達になってくれないか?」なんて言われた。
もちろん俺は言ってやったぜ。
「おれはいちかのライバルだ!」ってな。
そしたら笑って「ありがとう」って言ったよ。
意味不明だ。
その後は、俺の家や篠ノ乃の家、弾の家等で協力して、一夏等を見守ることになった。
やっぱ頼るべきは親だわ。俺じゃ無理だもん。
そうしたいざこざがあっての、2年生だ。
そして、ようやく箒とのイベントだ。
確か、箒が一夏に惚れる理由が、2年生でのいじめだったか?
しかし、よく束さんが何もしなかったよな。あの人、報復すると思うけどな。
まぁ、それはいい。そこを俺がさらっと助けて好感度アップですよ。
あーっはっはっはっはっはっは・・・喉痛い。
というわけで、箒のいじめ現場発見。
おいこら、女の子相手に野郎が徒党を込むんじゃねぇ。
うわー醜いですわー。あーあ、箒ちゃんすっごい涙目ですわ。
これは許せませんですよ。
さて、ここで俺が止めるためにで・・・って一夏!?何突っ込んでるの?
というかお前どこにいたの!?
そしてお前馬鹿なの!?馬鹿でしたわね!この直感カンストの瞬間発火装置!
おまえはどんなパブロフの犬だ!?
ああくそ!今出ってっても間に合わん!
が、とりあえず止めねえとな!
「一夏!俺が先生を呼んでくる!絶対に怪我すんじゃねぇぞ!
おいてめぇら!そこを動くんじゃねぇぞ!動いたら絶対に後悔させてやる!」
そういった訳の解らないことを言って、俺は先生を呼びに走って行った。
その後、俺に呼ばれた先生がいじめていた男子たちを取り押さえ、
そしてクラスの問題となり、果てには学校の問題になった。
いじめは駄目です。それでトラウマになる子供がいるんだから。
遊びといじめは同義じゃねえんだよ・・・。
さて、そんなこんなで箒ちゃんを助けたわけだが、
やっぱ箒ちゃんの視線が一夏に行っておるのです。
そりゃ目の前で身体を張って守られたら、女の子はイチコロですわ。
おのれ、主人公補正とヒロイン補正!やはりお前たちが俺の壁か!
そうしたあまりに大きな壁に対して恨みつらみを思っていると、箒ちゃんが俺の方に来た。
「えっと、その、助けてくれてありがとう!」
・・・・・・・・・っは!?一瞬意識が飛んだぞ、俺。
いやいや、箒ちゃんを助けたのは一夏であって俺じゃないのです。
それでもお礼を言いたい?なら受け取りましょう。
「どういたしまして!」
やったぜ、ヒロインとの仲を一歩進めたんだぜ。
これは俺の野望への大きな一歩ですよ!
おい一夏、お前もお礼に来るんですか。
だから言ってるだろ。俺は本気のお前と争いたいだけで、些細な怪我をしてほしくないだけだ!
だから照れてねぇって言ってるだろ!お前の頭は春か?お花畑なの!?
え、頭に花は生えない?だから馬鹿だって言ってるんだよ!
あの、箒ちゃん?なんでそんな目で俺を見るの?一夏と仲がいい?
いやいや箒ちゃん?俺はこいつとライバルであって、決して仲がいい訳じゃ・・・。
おい一夏!そんなしょげた顔するんじゃねぇ!お前は犬か!?
そう言えばパブロフの犬だったなお前!
もう収拾つかないじゃないですかー!誰か助けてー!
俺は叫ばざるをえなかった・・・・・。
さて、こうした馬鹿騒ぎが巻き起こったわけだが、
それでも俺は一夏や箒ちゃん、弾等と共に楽しくやっていた。
そしてその後世界は大きく変わっていく、ある事件によって。
そう、全ての始まりであり、この世界のタイトルの名を冠した兵器であり、
女尊男卑へと世界を変えてしまった存在の晴れ舞台。
『白騎士事件』である。