IS 一夏は俺のライバルだ!   作:SINSOU

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俺の中学生の終わり

鬼教官『如月あきら』だ。

 

中学三年生となり、俺はライバルである一夏を鍛えることにした。

理由?俺がライバルと見込んだ一夏が、俺に対してだらけているからだ。

ライバルとして、俺は非常に納得がいかんのです。

主人公はライバルと切磋琢磨して成長するものです。

漫画もアニメのゲームだってそうだ。

ゆえに、俺は心を鬼にして一夏と特訓をすることにした。

 

なんで俺もやっているかって?だって一緒に特訓した方が楽しいじゃん。

一夏だけやらせて俺は見ているだけとか、おかしいと思うわけなのよ。

それに、俺の特典で教えるコツは掴んでいる訳で、一人よりも効率が良くなる・・・はず!

というわけで、俺と一夏は特訓する日々になったのである。

 

「グッドモォォォォォニィィィィングイチカァァァァァァァァ!

 ジョギングの時間だぁぁぁぁぁ!

 あ、千冬さんおはようございます。

 大声を上げたのはすみませんのでベアクローは勘弁しイターイ!アタマガー!」

 

俺は織斑の家のドアを景気よく開けて叫び、

偶々玄関にいた千冬さんに頭をベアクローで締め上げられ、宙にぶら下げられた。

イターイ!アタマガ―!カオガー!流石束さんも悲鳴を上げる千冬クロー!

絞めつけられて意識が飛んじゃうのぉぉぉぉぉぉぉぉ!

 

「相変わらずあきらはテンションがおかしいよな。

 じゃぁ千冬姉、あきらと走ってくるから、その後に朝食つくるわ」

 

その光景を見ながら、一夏はジャージに着替えて出てきた。

お願いです、もう少し早く助けてくれたら嬉しかったです。

 

「ああ、私はもう少し寝てくる。

 休日くらいぐっすり寝させてくれ・・・」

 

そう言うと、俺をベアクローで締め上げた手をはなし、千冬さんは二階に昇って行った。

どうやら残業などですっかり疲れ果てているようだ。

まぁ、寝不足で大声を聞いたら俺だってキレる。だが私は止めない。

朝に大声を上げるのは気合を入れるためだ。故に俺は毎度叫ぶのだ。

皆さんは、決して真似をしないでくださいね。

 

千冬さんは、1年間のドイツでひよっこ(ラウラや黒兎部隊)を鍛えて帰ってきた後、

アラスカ条約によって設立されたIS学園の特別コーチ(兼教員)として働いている。

まだは免許を持っておらず、特別枠としているも、来年には免許が取れるとか。

原作では一夏に対して黙っていたが、ここでは働く際にちゃんと伝えている。

一夏の返答は、「え、千冬姉がちゃんと教えられるの!?鉄拳飛ばない!?」で、

千冬さんはその後しばらくは拗ねたらしい。

そんなこんなで、千冬さんはIS学園で働き、

休日にはくたくたになってスーツで寝ることが多くなったとか。

 

脱線したな。

俺はライバルとして一夏を鍛える特訓を行っているのだ。

 

俺のスーパーワンサマー計画の第一段階として、

俺は一夏の体力を向上させるために、毎朝ジョギングをすることにした。

健全な精神は健全な肉体に宿る!人間、身体が資本だもの。

準備運動で身体を解し、町内を一周した後に、ストレッチ。

これを続けている。

後は、基本的なトレーニングにやらを徐々に組み込んでいく。

マッチョにならなくてもいいから、少しでも体調には気を付けてほしいのだ。

なにせ、あと少ししたら嫌でも体調を崩しかねないのだから。

 

次に、ワンサマー学力向上のための下準備だ。

うっかりは良いとして、

原作では教科書をタウンページと間違えて捨てるポカをやらかし、

一週間で勉強をする羽目になるからな、しかもセシリア・チョロコットの試合を前に。

ゆえに、頭で文章を理解し、直ぐにまとめが出来るように特訓を開始。

とりあえず、学校の予習・復習の勉強会を弾等と行っている。

ときに蘭ちゃんが混ざってくるも、相変わらず一夏を見ている。

おのれ一夏・・・。

そして、暇な時には感性を鍛えるために、博物館などにも行った。

もちろん、俺の奢りで。

まぁ、特訓に付き合わせてるわけだしな。それに、お金を使う機会なんてめったにないし。

 

というのを約1年間行ったというわけだ。

結果、前よりも一夏の体力は良くなったし、情報をまとめる力も養えたと思う。

だが、相も変わらず俺の前ではだらけているとはどういうことでしょうか?

あれ、俺、泣いてる・・・?

 

そんなこんなで中学生活も終わりに向かい、俺は弾の家で集まってだらけていた。

 

「もうそろそろ中学も終わりですわー。高校が心配ですわー」

「おいおい、学年上位のお前が駄目なら、俺たちはもっとやばいだろ」

「まぁ、あきらの訳解らない特訓?のおかげで、俺たちもなんとかなるんじゃないかな」

 

俺がだれて横になり、弾がせんべいを齧り、一夏が雑誌を読む光景、カオスだね!

 

「でさ、一夏とあきらは高校はどうするんだ?俺は地元の方に行くけど」

「俺は千冬姉に苦労をさせたくないから、就職率の高い藍越学園に行くよ。

 学費も安いし、アルバイトを続けなきゃいけないし」

 

相変わらず千冬さんのことを考える一夏。

だが、お前は藍越学園に行くことはないのです。と言いたくなったが止めた。

 

「俺はとりあえず3校合格したから、色々と両親と相談中でーす」

「そうかぁ。じゃぁ、今後はまた集まれるかわかんねぇな」

 

弾の言葉に俺と一夏は笑う。

 

「弾さんや、俺も一夏もこの町に住んでるんだぜ?どうせ変わらずグダグダ集まれるって」

「あきらの言う通りだ。別に町から離れる訳じゃないんだ。

 休日になったらまたいつも通りに遊べるさ」

 

そういって、俺たちは笑う。

その際に蘭ちゃんが「どうしたのー?」と入ってきたが、別段、いつも通りに遊んだ。

 

そして、中学校卒業式。

ああ、本当に時間というのは速いもんだな。

俺が転生してきてから、直ぐだったかもしれん。

そう思いながら、俺は卒業証書を受け取った。


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