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ありがとうございます!!皆様のご期待にお答えできるよう、頑張ってまいります!
では、しばしお付き合い下さい。
《桃井side》
土曜日、朝7時。
私、桃井さつき、待ち合わせ場所として有名な東京の渋谷、“忠犬ハ○公”の前にいます。
……なんでこんなにドキドキしてんのよっ!?もーーー!
一体誰を待っているのって?もう少ししたらわかりますよ。
「おはようございます、桃井先輩。お待たせしてしまいすいません。」
あっ、来た、……!!
「お、おはよう、そうくん!!」
「……?おはようございます。」
そう、私は後輩の真宮棕佑くんを待っていたんです。
どうしてこんなことになったのかというと、この前……不良さんたちとバスケをした帰りにこんなことがあったからでして……。
『
「すみません、俺マジバによってから帰りますね。」
「あっ、私も行く!大ちゃんも行くよね?」
「はぁ!?俺はねみぃから帰るぜ。」
「ダーメーー!!」
かがみんと分かれた後、そうくんの要望で3人でマジバに寄って、帰路についていました。
「おめぇもシェイク好きなのかよ。」
「マジバのいちごシェイクは絶品ですよ。」
いちごシェイクを本当に美味しそうに飲む宗くん。
「バスケやってる時とどっちが幸せ「バスケに決まってるじゃないですか。」……だよな。」
そんな会話をしながら、帰っていた途中、どうしても気になって聞いてみました。
「そうくん、その……“雪さん”ってそんなにすごい人なの?」
かがみんが心強すぎる仲間、とまで言った誠凛の新しいマネージャーさん。
そして、そうくんの幼なじみさん……。
「はい、すごいですね。きっと誠凛の監督さんなら、雪のことをうまく使って来ると思います。」
「へぇー、お前が言うなら相当だな。どんなやつなんだよ。」
「そうですね……、とても頭がいいです。後、伝えるのが上手いですね、わかりやすくて。」
マネージャーとか選手とかに関係なく、自分の頭で考えた作戦を、チームメイトにいかに正確に伝えられるかは、勝敗にも関わってくることがあるから、そのスキルは本当に心強い。
……まぁ、大ちゃんには一生無理だろうなぁ。
「さつき、お前今、俺のこと馬鹿にしただろ。」
「……うん。」
「おい……、、、。」
「だって、大ちゃんは考えもしないじゃん!!」
大ちゃんとギャンギャン騒いでると、それから……、とそうくんが続けた。
「ん?」
「雪は、俺の技、つまりマジシャンズ・セレクトの対処法を知ってます。」
「…………えっ?」
「雪には黒子先輩のミスディレクションの対処法も、わかっていると思います。
俺たちが見に行った“誠凛対桐皇”の試合で、俺よりも、今吉さんよりも先に見破りましたから。」
「まじかよ……。」
「きっと見破った点も活かして、黒子先輩のミスディレクションは強化されてきます。
……俺の意識誘導と組み合わせれば、強力な技の出来上がりですからね。」
そしてきっと、
考えれば考えるほど、誠凛が強敵になってくなぁ。……大ちゃんは本当に楽しそうな顔してるけど、、、。
「あっ、そうだ。桃井先輩。」
「へっ!?何ー?」
「土曜日の午前中、暇ですか?」
「えーっと、土曜日は部活午後からだから、午前中は暇だけど……。」
「その日、誠凛高校が海常と練習試合するらしいんですよ。雪が見に来いって言ってきたんで、一緒に行きませんか?
説明聞くよりも、見た方がわかりやすいと思いますし……。」
「………………
えぇぇぇ?!」
』
ということがあったんです。
「桃井先輩、どうかしましたか?」
「えっ!?なっ、何でもないよ!ただ……」
「ただ……?」
「うーんとね、大ちゃんとか私の周りの男の人ってさ、あんまりファッションにこだわる人いなかったの。」
大ちゃんとテツくんは壊滅的だし、きーちゃんはそんなことなかったけど、何となく好みじゃなかったし……
赤司くんとみどりんとむっくんも、大人っぽすぎて……ね、、、。
それに比べてそうくんはっ!!
「すいません、俺もあんまりこだわる方じゃなくて……。」
「いやいやいやいやっ!すっごくおしゃれだよっ!」
だって、朝早いから人があんまりいないけど……
淡い青色のシャツにデニムにキャップって!!!!宗くんの横通り過ぎた人、みんな振り返ってるよっ!?
「ありがとうございます、桃井先輩に言われると、なんだか嬉しいですね。」
なんか……すっごくデートみたいだと思うのは私だけ?
「じゃあ、行きましょうか。」
「あっ、うん!」
違う違うっ!宗くんが作ってくれた、貴重な偵察時間っ!!
大事に使わなきゃねっ!!
近い未来、戦うであろう……
――――――――
《?side》
「もしもーし?」
『ごめん、寝てただろ、悪いな。』
「大丈夫!寝てないからっ!!」
『声、寝起きだから。』
やっぱり、隠し事はできない、私の自慢の幼なじみ。
本当は同じ高校に行くはずだった、小さい頃からの私のヒーロー。
「で?そんな寝起きの私を起こして、何のご用ですかな?」
『あー、土曜日さ。やっぱり、見に行ってもいい?』
「おっ!来る気になったー?」
『うん、俺の先輩も行きたいって言ってたから、連れてってもいい?』
「もっちろーん!
そうくんのことを倒す相手だからねっ!ちゃんと見ていって下さいな。」
『まぁ、倒されないように見て行くよ。』
じゃーね、と切ろうとした宗くんを止めた。
「そうくん、そっちの高校はどう?」
本当は桐皇に行く予定ではなかった宗くん。そうくんのご両親も、桐皇に行くことを、かなり反対してた。けど……
『行って正解だったよ。』
「うん、そっか!」
そうくんがまた笑顔でバスケしてくれてるなら、私は大賛成なんだけどねっ!
もうあんなことが起きませんように……。
『……?どうかした??』
「なんでもないよー、じゃあ土曜日ねっ!」
『ありがとう。おやすみ、雪。』
「いい人に出会えたんだね、そうくん。」
そうくんが私の心を読んでしまうのがうまいように、私もまぁまぁ上手いと思う。
久しぶりに聞いたなぁ、そうくんのあんなに楽しそうな声。
寝よ寝よ、と思ったわたしのほっぺを水が流れてた。
もう二度と、そうくんからバスケが奪われませんように……。
【急募!】
本作品のオリキャラである“真宮棕佑”と“橘雪”の絵を書いていただける方を探し中です。
書いてくれる方、ぜひ私の活動報告の方へお願いします。
特にキャラクターに強い要望はありませんが、最初の話の方に出てきた設定だけ守っていただければ、書き手さんにお任せいたします。
今後ともよろしくお願い致します。
評価・感想、お待ちしております。