影を失った光が、新たな影に再び出会った話   作:ゆう☆彡

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お手に取っていただき、ありがとうございます!

お気に入りが270件っ!!
更新おっそいのに、ほんとに感謝です。
評価も増え、作者喜びと驚きのあまり、声を出してしまいました(笑)

さて、誠凛高校との初絡み!っと言っても、1人だけですけど。

評価、感想、お待ちしております!
そして、最後にお知らせがあるので、見てやってください。


今日がもたらす、運命の出会い【前半戦】

 

「真宮……てめぇ大丈夫かよ。んな、小鹿みたいな歩き方してよー。」

「…お疲れ……様です、青峰先輩。それ…と、今日は……すいません。」

「あー、いんじゃねぇの?若松がいいつったんだろ。」

 

 

1年生VS2年生の試合があった帰り道。真宮は何を謝っているのかというと……

 

「そうくーん!!」

「ぐほっ……、、、。」

「さつき、お前ひでぇな。」

「えっ!?そうくん!?大丈夫!!??」

「練習もまともに出来なかったやつに、普通飛びつくか?」

 

後ろから桃井に飛びつかれた真宮は耐えきれず、そのまま地面に倒れた。

そう、真宮だけでなく今日2年生と試合をした1年生は、疲労で練習にも参加出来ず、帰り道も危険なぐらいになってしまい、誰か付き添うという異常な事態に発展していた。

 

「すみません、桃井先輩。大丈夫ですので……。」

 

青峰と桃井は家が近いということで、真宮に付き添うことになった。

 

 

 

時刻は夜の7時。あたりもだいぶ真っ暗だった。

 

「――――っ!!―――!」

 

 

「!?」「……??」「今……声聞こえた??」

「あっちは……ストリートコートの方じゃないですか。」

 

「……行くか。」「わかりました。」

「えっ!?大ちゃん!?そうくん!?」

 

【ストリートコート=バスケ】

二人の頭の中は、そんな単純な等式が成り立っていた。

 

先程まで立っているのもやっとだった真宮と、青峰が声のした方へ全力で走り出す。

 

 

『もしかしたらバスケが出来るかもしれない。』

それはつまり、隣のやつと一緒にプレーできるかもしれない、ということだった。

 

 

《?side》

 

ちっ、めんどくせぇ。

 

本当にただバスケしてただけだった。……が、気づけば何故かこんな状況だった。

茶化しに来たのか、何なのか……とにかく目的は知らねぇが、難癖つけて試合を申し込んできた、それも1対5。

前に黒子と黄瀬とやった時でさえ、3対5だった。しかもこいつら、まぁまぁ強ぇ。……言いたくねぇがかなりやばい。

 

「おら、いいのかぁ。お前が諦めちまったら、次は誰にしようかな。

まぁ、キャプテンとかも潰しがいはあるが……やっぱりお前の相棒にするかぁ?」

「それか、女でもいいなぁ。」

 

…………。

俺の中で何かが切れた。もう自分でも抑えがつかない。

「っざけんじゃねぇぞっ!!」

 

今思えば、俺に殴らせることがあいつらの目的だったのかもしれない。だが、そんな事を考えられるほど余裕は無かった。

 

 

 

―――カクッ

 

「おわっ!?」

 

それは、もしあいつがいたらやりそうなことで、それでもあいつじゃない、見たことのないやつからの制御。……あっ一人は見たことあった。

 

「止めた方がいいですよ。あなたの能力と、あなた達のチームがありながら、こんなくだらないことで壊すことないと思います。」

「よぉ、バ火神。さすが、単細胞だな。」

「青峰先輩、多分人のこと言えませんから。」

 

あいつなら、黒子ならやりそうなこと。

でも、黒子ほど影は薄くなかった。俺でもわかる、こいつの存在感は普通。

でも……気づかなかった。なぜか気づけなかった。

 

「大変そうなので、助っ人に参りました。」

「まぁ、てめぇは俺のこと楽しませてくれる、数少ねぇ野郎だからな。ありがたく思え。それに、真宮ともやってみたかったしな。」

 

 

助っ人に来たのは、桐皇学園のやつら。

キセキの世代、青峰大輝、そして真宮と呼ばれた男。

 

黒子と同じぐらい小さくて、体もひょろい。

何より、何の匂い(・・)もしない。どう見ても普通の選手にしか見えねぇ。

 

それでも……。

青峰に『やってみたい』と言われたそいつのエメラルドの目は、暗闇で怪しく輝いていた。

 

 

 

 

そして、今日という日が俺の中で忘れない日になった。

そして、難癖をつけてきた奴らに感謝した。

 

『こんな奴に出会わせてくれて、ありがとう』と。

 

 

――――

 

「ハァ…ハァハァ……大ちゃーん!そうくーん!!もう、待ってよ!二人ともー!

 

って、あれ?かがみん??久しぶりー!」

「あっ、ども。」

 

青峰と真宮に、あっという間ににおいてかれた桃井が追いついた。

 

「で……どういう状況なの?これは。」

「俺にもよくわかんねぇよ。ただ、バ火神が殴りかかりそうだったから、真宮が止めただけだ。」

「あぁ!?バ火神とか言うんじゃねぇよ!このアホ峰!!」

「うっせぇ!単細胞!!」

「誰が単細胞だ!!てめぇにだけは言われたくねぇよ!!」

 

 

火神に絡んできた奴らを放って、仲間(?)同士のくだらない争いが始まった。

 

「桃井先輩、止めなくていいんですか?」

「どっちも馬鹿だから、止められないんだよねー。」

「そうですか。……!

まぁ、向こうさんが待ってくれないみたいですけど。」

「えっ??」

 

桃井が顔を向けると、火神に絡んでいたたちの悪い奴らが、待ちくたびれたのか、こちらを睨んで近づいてきた。

 

「へぇ、誠凛だけじゃなく、桐皇のエースさんまでお出ましじゃねぇか。」

「こりゃあ、潰しがいがあるな。」

「それに女付きだなんて、ラッキーじゃねぇか。」

 

気味の悪い笑みを浮かべながら、桃井の方見る。その顔を見て、桃井には悪寒が走った。

女の中では、こういうのには強い方なのだが、なぜか怖いと思った。彼らなら、本当にやりかねないと思ったのかもしれない。

 

そんな桃井を察してか、間に入ったのは桃井の隣にいた真宮だった。

 

「すいません、俺らを無視しないでください。

桃井先輩は大事なマネージャーさんなんです。先輩に危害を加えるのであれば、それはどんな手を使っても妨げさせていただきます。」

「そうくん……。」

 

「まぁ、せっかくストリートコートにいんだ。バスケで決着つけようじゃねぇか。」

 

続いたのは青峰。その顔はバスケを早くしたいと、純粋に思う顔だった。

 

 

「さて……やりますか。」

「大丈夫かよ、真宮。オメェさっきまで、小鹿みたいだったじゃねぇか。」

「大丈夫です。

それに、青峰先輩と早くバスケしてみたかったですし。」

「まぁ、それに関しては同意見だな。」

 

制服のブレザーを脱ぎ、ネクタイを外す。

 

「おい!そいつら結構やべぇぞ。制服で勝てるような相手じゃねぇし……何より、、、。」

 

火神は真宮のことを見た。

 

先程までプレーしていた火神には、わかっていた。

こいつらは、上手いが荒い。最悪の場合、ありえない怪我をしかねない。

そして、信じられなかったのだ。

青峰のようなキセキの世代レベルがもう一人いるならまだしも、初見のしかも、全く強そうに見えない真宮のことを。

 

「大丈夫だ、火神。」

「はぁ?」

「あいつがフォローする。てめぇと俺は自由にやってりゃいいんだよ。」

 

耳打ちされたのは、自分の耳を疑う言葉だった。

あの青峰が、真宮のことを完全に信頼しきってる言葉だった。

 

 

「よろしくお願いします。

 

火神先輩はいつも通りやってもらって構いません。ただ、ボールから目を離さないでください。」

 

信じきれなかった……が、あの目にまっすぐ見られた瞬間、何故か吹っ切れたような気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

始まる、真宮棕佑と青峰大輝の初戦。運命の試合。




さて、お知らせです!

このお話、まだヒロインが決まってません。
というわけて、みなさんからのご意見を取り入れようと思っております。
私の活動報告の方に、じゃんじゃん送り付けてください!

一応候補としては……
①桃井先輩
②相田リコ監督
③オリキャラ・幼なじみの雪ちゃん
④アレックス
⑤恋愛なし!

もちろんこの他からでも構いません!
みなさんのご意見、お待ちしております!!

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