今回も映日果さんに書いていただきました!!
また、タグに合作を追加いたしました。
この先も僕だけではなく沢山の方が何話か書いていくと思います。
いろんな角度から書かれる家族たちの日常をお楽しみください!
今回は女性陣のちょっと激しいお買い物のお話……
「おはようございま〜す!」
まるで自分の家みたいなお隣さんの家に遊びに来ました!
黒愛ちゃんち、5人兄弟で生活してるすごい人たち。
今日は黒愛ちゃんに呼ばれて朝早くから黒愛ちゃんちにお邪魔することになったんだけど……
「かなねえ、お願い! 今日、お買い物連れてって!」
「ごめん、こっつん、わたし今週の休み今日だけだからお家でのんびりしたいんだけど……」
珍しく黒愛ちゃんと加奈さんが言い合いしてる。
いつもなら加奈さんが黒愛ちゃんのわがままを飲んでるのに……
「あ、叶音ちゃん、いらっしゃい」
「あ、梓さん! おはようございます」
梓さんは結構何でもできるかっこいいお兄ちゃん。いつもそう言うと自分のできることをしてるだけって言われるけどねそれって自分のできることが結構あるってことじゃないのかな……?
「黒愛ちゃんたち、なにしてるんですか?」
「ああ、加奈ねえの休みが今日だけだから、加奈ねえはゆっくりのんびりしたいって言ってるんだけど、こっつーが買い物に連れてけって言ってるの」
「あれ、私、黒愛ちゃんから一緒に買い物いこって誘われたから来たのに……」
「またこっつーは……まあきっと大丈夫だよ」
梓さんが二人の方を指差すから私も思わずそっちを向いてしまう。
「加奈ねえ……お願い……!」
加奈さんに上目遣いでお願いした黒愛ちゃん。
す、すごく可愛い……やっぱり黒愛ちゃん可愛いよね!
「こ、こっつん……」
「え……えー! か、加奈さん!?」
加奈さんが鼻血出しながら倒れちゃったよ!?
しかもけっこう血が出てたよ!?
大丈夫なの!?
心配しながら見ているとすぐにキヨさんが来てパッと処置をした。
そっか、そういえば光樹お兄ちゃんと同じ学校行ってるんだもんね。手当てとかはキヨさんが1番できるのかも?
「さ、叶音ちゃん、加奈ねえ復活したら出かけるだろうからもうちょっと待ってて」
「え、でも……」
「そもそも加奈ねえがこっつーの頼み断るわけないんだから。しかも叶音ちゃんも一緒って言ったら余計ね」
なんかすごく無理矢理な感じがしたけど、加奈さんならなぁって思っちゃった。
加奈さん、ごめんなさい……
梓さんが言った通り、加奈さんが復活してすぐにお出かけすることになった。
なんかすごくノリノリなんだけど、本当に大丈夫なのかな……?
「大丈夫だよ、叶音ちゃん、私はみんなと一緒なら疲れなんて吹き飛んじゃうから」
百斗さんから借りた車を運転しながらそう答える加奈さん。
かっこいいなぁ、私も大人になったら加奈さんみたいになれるのかな?
「ところで黒愛ちゃん、今日はなに買うの?」
「え? ううん、特に決まってないよ?」
「そうなの?」
「こっつんのお買い物はだいたいそうだねぇ。叶音ちゃんは決めて買いに行くタイプ?」
「私はなにが欲しいってことを決めるくらいですね。加奈さんは買うものまで決めて買い物いきそうですよね」
「私もそんなには決めていかないよー。
……あ、そうだ……」
加奈さんの目がいたずらっぽく光った気がする……
嫌な予感……
「ねえ、叶音ちゃんも今日1日は私のことお姉ちゃんって呼んで?」
「え、それは恥ずかしいです!」
「いいじゃん、お願い!」
そんな顔で見られたら断れないよぉ!
でも……
「わ、わかりました。
か、かな、お姉ちゃん……///」
「お、お姉ちゃん! みんなから普段加奈ねえって呼ばれてるからなんかドキドキする……
なにより、恥ずかしがってる叶音ちゃんがかわいい!」
「叶音ちゃんかわいいよー!!」
「わっ! く、黒愛ちゃん!」
横から黒愛ちゃんに急に抱きつかれた。
嫌じゃないんだけど、苦しいよぉ〜
「あー、こっつんずるい! 私も後でやるー!」
「もうすぐつくもんね! でも叶音ちゃんは渡さないよ!」
「黒愛ちゃんも加奈さんも「んー? 叶音ちゃん?」……か、加奈お姉ちゃん……も! 私で遊ばないで!」
「ほら二人ともついたよ」
「無視ですか!?」
遊ばれてるうちに目的地、近くのショッピングモールに到着。
でもなんかもう疲れちゃった……
「どうしたの、叶音ちゃん? ほら、早くいこ!」
そう言って手を出してくれた黒愛ちゃん。
「うん!」
わたしはその手を握って……
「さあ行くよ!」
「ええ!」
走り出した黒愛ちゃんに引っ張られる!?
「待って待って!」
わたしの言葉は聞いてもらえなくて。
加奈さ……加奈お姉ちゃんも助けてくれなくて、楽しそうに見てるだけだし!
とりあえずわたしは黒愛ちゃんが行きたいところまで頑張って走ろうと決めた。
「ついたよ!」
黒愛ちゃんについて頑張って走った先にあったのはお店の雰囲気からとってもかわいい小物やアクセサリーが置いてあるお店。
なんか楽しそう!
お店の中にはわたしや黒愛ちゃんくらいの女の子がいっぱい。
あ、このリボンかわいいっ! あ、でもあっちのちっちゃいハートのネックレスもきれい……
どっちも買えるくらいのお金は持ってるけど、そうするとこのあとが……どうしよう……
リボンとネックレス、どっちも手に持って悩んでるとその両方が一瞬でなくなっちゃった……?
「買ってあげるよ、どっちも」
「か、加奈さん! いいですよ、さすがに申し訳なさすぎます!」
「今、また加奈さんって呼んだからわたしが買うー」
「もぅ、加奈お姉ちゃん!」
「妹はお姉ちゃんに買わせとけばいいの。こっつんのも買うし」
「結局そうなるじゃないですか! ダメです!」
思った以上に大きな声が出ちゃったわたしにみんなの視線が集まる。はぅぅ……///恥ずかしい……
「はい、叶音ちゃん」
加奈お姉ちゃんに紙袋をわたされた。
わたしがちょっと恥ずかしがってる間に加奈お姉ちゃんが黒愛ちゃんのと一緒にお会計しちゃったみたい……
何度もお金払うって言ったけど全然聞いてくれなくて結局……
「じゃあ……あ、ありがとう、お姉ちゃん!」
ありがたくもらっちゃうことになっちゃった。
お姉ちゃんって呼ぶの敬語外れちゃうなぁ……普段から加奈お姉ちゃんには、昔みたいに敬語使わないでって言われてるんだけど、一回敬語にしちゃうとなかなか戻らないみたい。
で、さすがに貰いっぱなしは悪いからって何か一個お願い聞きますって言ったら今度は加奈お姉ちゃんがわたしを引っ張って違うところへ!?
……なんか今日よく引っ張られるなぁ……
頑張ってついていきながらわたしはそんなことを冷静に考えてた。
そして連れてきてもらったのはお洋服のお店。
「いつもこっつんのばっかりだから違うタイプの叶音ちゃんのコーディネートもしてみたい!」
ちょっと待っててねって言われてお店の中に入った加奈お姉ちゃんについて、とりあえずお店の中に入る。
「叶音ちゃん、頑張って!」
「黒愛ちゃん?」
「加奈ねえがああなると1時間は着せ替え人形だから……」
私もお洋服見るの好きだから全然平気じゃないかな?
なんて話してるうちに加奈お姉ちゃんに呼ばれた。
渡されたのは少し大きめのTシャツにホットパンツ。
なんかいつも着てるのとは全然違うから着るの緊張したけどいざ着てみるとなかなかいい気がした。
「おお、叶音ちゃん、普段の女の子な格好もいいけどこっちも似合うね!」
「太もも……」
「叶音ちゃん、ちょっと一人称を僕にしてみてよ!」
「え、えっと……ぼ、僕と一緒に遊びに行こうよ!///」
ちょっと恥ずかしすぎるよぉ~!
ちなみに加奈お姉ちゃんと黒愛ちゃんはしばらく動かなくて心配だったけど……
加奈お姉ちゃんが復活してから次に選んでくれたのは、ミニ丈の白いワンピース。小さいリボンがアクセントになっててすごくかわいい!
夏にはピッタリだよね! これに麦わら帽子とかいいんじゃないかなぁ?
「やっぱり当たり前のようにこういうのは似合うね」
「太もも……」
「黒愛ちゃん、そんなとこばっか見ないで!」
次は少し短い丈の、七分丈っていうんだっけ?、のパンツにちょっと薄い青のブラウス。このブラウス、裏地が小さいお花ですごくかわいいんだよ!
「ちょっと大人っぽくなるねぇ。ちゃんとお姉さんだね」
「叶音ちゃん、かわいいっ!」
「加奈お姉ちゃんも黒愛ちゃんもそんなに褒めないで……///」
さすがに褒められすぎて恥ずかしいよぉ!
あのあとも何着か加奈お姉ちゃんにコーディネートしてもらってたくさんお着替えして、楽しかったけど……さすがに疲れたよぉ……
黒愛ちゃんが頑張ってって言ってた意味がよくわかったよ……さすがにこれは大変……
お手洗いに行った加奈お姉ちゃんを黒愛ちゃんとまってるときにこのショッピングモールにあるお店が入ってる見つけた。私、ついてるかも?
しばらくして、加奈お姉ちゃんが戻ってきてから私は休憩するために私の大好きなホットケーキのお店を紹介してそこでお茶にしようって提案。すぐ行こうってなって今度は二人に引っ張られながら私はそのお店の場所を教えてあげる。ふたりとも興味を持ってくれてよかったぁ。ただ、引っ張らないで〜!
「もう、加奈ねえが叶音ちゃんで遊んでるからそろそろ帰らないとじゃん!」
「ごめんごめん、でも楽しんでたでしょ?」
「私はちょっと疲れました……」
ホットケーキを待ってる間、時間を見ると食べたら帰らないといけないくらいの時間だった。
私、今日一円もお金使わせてもらってない……
でもさすがにみんなの分出せるほどお金は持ってない……
「叶音ちゃん、お金は気にしないで? 私が出すから。というか、出したら怒るからね?」
「でも今日そうやって全部……」
「あ、ホットケーキきたよ!」
「あっ……もう、加奈お姉ちゃんずるい」
「聞こえなーい」
ちょっと厚いけど見た目ほど全然重たくなくて1人でペロッと食べられちゃうこのふわふわなホットケーキ、私大好き!
「これふわふわ〜美味しい!」
「うーん、うちで作るならどうやってやろう……?」
加奈お姉ちゃん、もしかしてこれお家で作ろうとしてるの!? それなら毎日食べに……ううん、自分で作れるようになろうかな?
「加奈お姉ちゃん、作れたら私にもつくり方教えて!」
「もちろん!」
帰り道、肩に重さを感じて横を見ると黒愛ちゃんが私の肩に頭を乗せて寝ちゃってた。
その気持ち良さそうな顔につられて私も黒愛ちゃんの頭に頭を寄せて、いつの間にか寝ちゃってた。
「はい、叶音ちゃん」
家に着いて加奈お姉ちゃんが大きな紙袋を私に渡した。
「えっと……?」
「今日のお礼。私の好みで選んじゃったからちょっと気に入らないかもだけどよかったら着てくれると嬉しいな」
中身をちらっと見るとさっきお洋服やさんで試着したのが何セットか入ってた。
「貰えないですよ、今日全部出しとてもらってるのに……」
「いいから、お姉ちゃんのプレゼントもらっといて」
「……わかりました。ありがと、加奈お姉ちゃん!」
「やっぱりかわいい!」
ちょっと苦しいけど、全然嫌な気持ちはなくって、むしろとっても幸せな感じ。
私も、お姉ちゃん欲しかったな、ちょっとそんなこと思っちゃった。
またこんなお買い物行けたらいいな。
……なぜ、加奈姉はこんなキャラにww
だんだんキャラ崩壊して行ってますねww
おかしいな~初期の頼れるかっこいいお姉さんはどこに……
恐らくこの先このように何人かはっちゃけていきますww
すでに滝沢家から二人壊れた人でてますからね(失礼)
では続きもお楽しみに!!