そのためある意味書きづらい……ww
今回も友情出演(?)として他にもモデルとなった方がいますが……いつも通り後書きで!
新しく評価をつけていただきありがとうございます!
田千波 照福さん!!
他の方も付けてくれていいんですよ?(チラチラ)
では本編、滝沢兄弟姉妹次男、百斗編、どうぞ!!
「ふわぁ~~~~……眠いな~……」
寝ぼけ眼を擦りながら自分の家においてある一台の車に乗り込む僕こと滝沢百斗。
家族のなかで一番家を出るのが遅い(あず兄が2限目からの日を除く)僕は家の扉の鍵をかけていざ出勤。
毎日見ているせいですっかり覚えてしまったこの景色を特になにも感じずに運転していく。
『今日の運勢最悪なのはごめんなさい……』
「ああ、今日は僕の運勢が最下位か~……」
ただでさえ不幸体質と言うか、損しやすい性格のせいで色々面倒なことに巻き込まれたり遭遇したりする僕はこういった占い事を信じてしまう傾向があったりする。
僕の周りは信じない人が多いからよくバカにされるんだけどね……。
あず兄とか凄く笑ってくるし……ちくせう。占いなめてたら痛い目にあうんだよ?
そんな占いとその後のニュースを聞きながら会社へ向けてゴーゴー幽霊船。
ちょっと病弱なセブンティーン(20)な僕が頑張ること10分……全然頑張ってないね。
仕方ないジャン‼
家から職場が近いんだもん。
加奈姉にちょっと申し訳ないけど近いって最高。
尤も車じゃないと入れない職場ってのが面倒なところなんだけどね~。
まだ人があまり来ていないこの時間にいつもの場所に車を止め、作業着に着替えて就業開始前に携帯を弄りながら時間を潰していく。
携帯ゲームをしたりTwitterを開いたり小説を読み書きしたり……
「おいっす‼」
「うわっと!?」
と言った僕にとって割りとヘブンな時間を邪魔するやつが一人……
「今日も頑張ってるな~。何してるかは知らないけど」
「いきなり背中叩かないでよ大祐‼」
会社に入ってからの付き合いで僕の同期……なんだけど正直あまり馬が合わないというか、個人的には苦手な人。
ムードメーカー的な人で悪い人じゃないんだけどね~……
「今日も誰かにメールか?このたらしめ」
「そんなわけないでしょ?それにまたってなにさ」
生まれてこの方そういった経験は0である。
年齢=勢なめるな‼……言ってて悲しくなってきた。
「だってお前の兄弟皆レベル高いじゃん?だったら誰かしら付き合ってる人とかいるだろ?そうなれば百斗にだって彼女の一人や二人……」
「生憎そんな軽い男じゃないんで~」
「なんだ~?俺がチャラいっていうのか?」
「実際チャラいじゃん」
「お?やるか?」
「やらないよめんどくさい」
いつも通りの軽口の言い合いをしたところで先程の会話を思い出す。
(恋愛ね~……)
今まで縁もゆかりもなかった話題だし、僕自身彼女っていいな~って思いこそすれ手に入れようと自分から動いたことないんだよね……。
家にいるときも……いや、家にいるときはたまに話してるね~。
好きな人出来た~とか、付き合い始めた~とか……でも今は皆フリーだったかな?
最近その手の話してないからわかんないや。けど……
(かな姉は優しくて頼りになるし、あず兄はクールでカッコいい。キヨは少し引っ込み思案だけど明るくて楽しい人だし、こっつーは純粋に可愛いし……あれ?もしかして僕だけなにもなくない?)
「?おい、百斗。急にどうしたんだ?」
「いや、なにも……ただ未来に軽く絶望したよね」
「何があったし」
「明日に絶望しろ!未知に絶望しろ!思い出に絶望しろー! 」
「希望は前に進むんだ!」
「ムワアアア」
某ゲームのやり取りをしたあと某黄色いあの人のやられ声をあげていく。
え?お前ら馬合わないの嘘だろって?そんなまさか。
「しかし、本当にいないのか?もったいない……」
「そうだよね~……皆いい人なのに」
「お前自身はどうなんだよ」
「僕?そんな人いないって~……だって僕だよ?僕の事気になる人なんて……」
不幸体質で基本ネガティブ野郎のどこがいいのか……。
「いやいや、お前が受けに回ってどうするよ。お前男だろ?だったら自分から行かないと……好きな奴とかいないのか?」
「好きな人……かあ……」
そういいながらある人を思い浮かべ……かけてやめた。
ここで思い出したら多分顔に出る……。
それだけは避けないと……。
「お?顔が少し変わったぞ?」
「何が?」
「まさかいるな?」
「いないってば‼︎」
「お前らなにしてるんだ?」
そんな僕たちを若干冷めた目で見る影が一つ。
「あ、先輩。お早うございます」
「先輩ちっす‼」
「ちゃんと挨拶しろ」
「痛って!?」
相変わらずバカなことやって殴られている同期は無視して先輩の紹介を。
僕たちの二つ上の先輩で結構気さくな人で話しかけやすく、仕事もそつなくこなしながら僕たちに色々教えてくれる優しい先輩だ。
意外にもかなりのゲーマーで、僕もちょくちょく通信して一緒に遊んだりしている。
「ほら~、先輩だってやんちゃじゃないですか~‼」
「やかましいわ‼」
なんてことをいつ待てる間にまた始まる先輩と大祐のいつものやり取り。
先輩とか関係なく弄っていく大祐に対してチョップを放つ。
「ムワアアア」
「さっきから最高なぜやられ声が黄色いデブなんだ?」
「ちょ、先輩~。黄色いデブのことをマ◯さんって言わないでくださいよ~」
「誰も◯ミさんのことデブなんてないだろ‼」
おっとこれはマミさん好きの僕に対する宣戦布告だろうか?
「ってこんな話してる間にもうすぐ就業時間だぞ。ほら、お前たちも準備しろ」
「「は~い」」
先輩の一言で席につき装置を起動。
ここから長い長い単純作業の繰り返しである。
(さてと、確か今日までって言ってた依頼があって、それは今日中に終わるの確定だからよしとしよう。問題は次の依頼だね。これはなかなか厄介な……)
頭のなかで今日はどのように動こうか大まかな一日の予定をたてていく僕。
こういうのがあった方が動きやすいんだよね。
ってことで今日の行動を決めたところで早速……
「おい滝沢、ちょっといいか?」
「あっはい!」
仕事を始めようとしたところで上司に呼ばれて走っていく。
こういった時の移動は迅速に。
これ鉄則ね。……最も物凄く嫌な予感がしてるんだけどね。
「お前に頼みたいものがあってな」
「は、はあ……」
そう言いながら渡されたのは一枚の紙。
僕以外にも大祐と隼人先輩も気になったらしく横から覗き込んでくる。内容は……
「……へ?」
「すまんがそれも今日中に頼む。特急の依頼だ」
「……嘘ぅ」
内容自体は難しいというわけじゃないけどかなり時間がかかるもので、もともと今日やらないといけないものと合わせたらとてもじゃないけど終わらせれるものじゃない。
つまりは……
「うう、残業確定……」
繁忙期ならいざ知らずこの時期はまだそんなに忙しい時期じゃないのになぜこんなことに……。
「うわあ、この量は……」
「手伝えればいいんだがな……」
思いっきりひとり作業の仕事だ……。
手伝ってもらうことが無いから自分一人でしないといけない。
これはもう……
「完全に乙だな」
「ドンマイ百斗!」
「はあ……」
どうやら朝の占いは僕が思っている以上に大きな影響力があるようだ。
はあ……憂鬱。
☆
(カタカタカタカタ)
夜中の部屋に響くタイピング音。
外はもう暗く、周りに人も全くいないこの状況。
少し薄暗い部屋の中に一人だけ残った僕は寂しくパソコンと計器とにらめっこする。
時計を見るともう時間は9時を過ぎており、それでももうちょっと先にならないと終わらない量残っていた。
「あう〜、最悪だよー……まだ終わる気しない〜……」
なんて思っているときに携帯に着信が。
開いてみるとかな姉からのメール。
『珍しく遅いね。これからご飯作るけどいつ帰れそう?』
このメールを見てさらにうなだれる。
今日はどうやらかな姉が早く帰って来ているらしい。
いつもは逆な立場なだけに何だかとてつもない疎外感を覚える。
だってこのあときっと僕以外の4人でわいわいいいながら食べてるんだもん……羨ましい。
けど今日はまだ帰れそうにないからメールを打つ。
『ごめん、まだ時間かかりそう……。先に皆で食べてていいよ!帰りにコンビ二よって弁当かなんか買うよ』
メールを送信して再びパソコンとにらめっこ。
まだまだかかるといっても長くてあと1時間弱……ようやく見えてきた終わりに少しずつ作業の手が早くなり、そして10時を迎える少し前に……
「終わった~~~~‼ 」
今日出された分が全て終了。
あとはこの結果を明日の朝一に渡せばミッションコンプリート。
片付けもさっさと済ませて急いで更衣室へ。
途中廊下までもまっくらになっていて怖くて後ろを振り向けなかったのは内緒で。
着替えも終わったところで早速車の鍵を取り出して乗り込む。
あとはさっさと家に帰るだけなんだけど……
「もうご飯食べ終えてるだろうな~……」
言わなくてもわかっていることだけどついつい呟いてしまう。
若干の寂しさを感じながら家への帰り道にある唯一のコンビニへ。
鞄の中をあさって財布を取り出して……
(あれ!?財布は!?)
慌てて色々探してみるけどどこにも存在しない。そこでそういえば朝自分の机に財布出しっぱなしだったということに気がついて落胆。と同時に嫌な予感にたどり着く。
(今お金無いってことは夕飯……)
今から帰ったところで間違いなくご飯は残ってない……というか自分でいらないって言っちゃったから残ってるはずがない。
家にはインスタントとかあまりないし、あってもキヨが食べちゃうから多分ないし……これ、詰んでない?
僕の夕飯抜きが決定した瞬間だった。
どうやら星座占いというのは一人の楽しみの半分を失わせる力があるようだ。
「ああ、もう……最悪」
どこにもぶつけられないストレスを抱えながらも帰るしか選択肢がないため仕方なくエンジンをかける。
若干心地いい車の揺れに揺られながらあとわずかいかない帰路につく。
たった3,4分しかないから景色を楽しむこともないし、何か面白い事を見つけることもなく家に着く。
家の横にある駐車場に車を止めて降車。
扉を閉めるときに静電気を喰らってまた溜息を一つ。
なんでこの時期になってまで僕を襲うのか……。
そんなこんなでようやく家の扉の前へ。
ドアノブを触る時に先ほどの静電気を思い出し恐る恐るドアノブに触り、やっぱり静電気を受けて軽くドアノブを叩いて回していく。
「ただいま~……」
ドアを開けた先にはまっくら&静かな廊下。
もうキヨとこっつーは寝たころかな?
靴を雑に脱ぎ捨てて廊下を歩き、まだ電気がついているリビングへの扉を開ける。
すると……
「「「「おかえり、百斗(兄)!」」」」
「……え?」
机の上に料理が並べられており、みんなが待っていた。
「遅いぞ百斗」
「もう、せっかくの私の料理がさめちゃったよ~」
「なんで……先に食べててって……」
「あの後キヨ兄が百斗兄の部屋に財布落ちてるの見つけたんだよ」
「加奈姉のメール聞いた時あれ?って思ってね……だったらいっそのこと百斗兄待とうって思ったんだ」
皆の視線が僕に向けられる。
……本当、皆の兄であり弟で本当によかった。
目じりにたまりかけた涙を悟られないようにさっと拭いて皆に笑顔を向ける。
「……ただいま!」
今日も今日とて、滝沢家は平和である。
皆からいじられ、何かと損をする役回りだけどなんだかんだで愛されているキャラ。
そんな感じで書かせていただきました百斗編、いかがでしたでしょうか?
僕を知っている人と良く知らない人で見え方がかなり変わると思いますww
滝沢百斗
兄弟姉妹の真ん中の次男坊。
皆によく弄られており、その時におこすリアクションがおもしろいから余計にいじられる完全な受けキャラ。また性格のせいでよく損をする。
ただそれは愛されている証拠でもあり、本人も理解しているため強く言えない。身長小さい。
佐藤大祐
百斗の同僚でいわゆるチャライ属性のキャラ。
百斗とは馬が合わないとお互い理解しているもののそれでもなんだかんだで一緒にいる(周りからは嘘だと言われている)
先輩に対しても物おじしないタイプでよく言えばムードメーカー、悪く言えば失礼な奴。
夢水隼人
百斗の会社の上司で厳しいながらも優しい。
口調もかなり砕けており喋りやすい。
百斗とよくゲームをしており、最近ではイカが出てくる陣取り合戦ゲームに夢中である。
ちなみにゲームの腕前は百斗の方が上である。
さて、それでは今回も元となった方の紹介を。
滝沢百斗
まあ、僕ですww
果たして読んだ方はこのキャラを僕と照らし合わせてどう思ったのですかね?ww
そしてもう一人、夢水隼人
アルリラさんがモデルとなっています!
気になる方はユーザー検索からやってみてくださいね!
ちなみに佐藤大祐はオリキャラです。
では次回!!
三男、滝沢清風編
お楽しみにです!!