賑やか家族Diary♪   作:犬鼬

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お待たせしました第1話!

少し遅めの投稿申し訳ないです……
やっぱり1次って厳しいですね……早速洗練を受けていますww
果たしてこれはほのぼのになっているのかな?ww

では本編へ!
今回は兄弟姉妹の長女、滝沢加奈の自己紹介兼普段の生活みたいな感じです。

ではどうぞ!


1話 滝沢加奈

私たち兄弟の家は広さだけではなく、立地にも恵まれてたりする。 と言うのもここから歩いて、そうだね~……8分くらいかな?の所に大きな駅があって、走れば5分かからないくらいでつくことができるから足には全然困らないんだぁ。

他にも皆が通っている学校も全部徒歩で行ける距離にあるから通学もとても便利!

具体的にどういうとき便利かって言われると……

 

「急がないと遅れちゃう‼」

 

遅刻しそうになっても問題ないってことかな?

いや、違うの!普段からこんなにギリギリって訳じゃないの!

今日は皆起きるの遅かったし、梓も大学の講義が1限目からだったからついバタバタしちゃって……

 

(って今はそれどころじゃなくて!)

 

頭の中の雑念を振り払って急いで駅のホームへ。

改札にカードをかざして通り抜け、3番ホームへ駆け降りるとすぐ左手にドアの空いた車両が。

横目でその車両が目的のものであることを確認してすぐに飛び乗る。

乗った瞬間ブザーが鳴り響きゆっくりと扉が閉まっていく。

 

(ふう……間に合った)

 

腕に付けた時計を確認するといつも通り一本前の電車に乗れていることを改めて知り、ほっと一息。

え?一本前なら慌てなくてもいいって?だって一本後だと間に合うけど満員電車だもん……

この時間だと多いのは多いけど若干の余裕はあるから。

やっぱり朝ってゆっくり、まったりしたいと思うのが普通でしょ?

とりあえず偶然見つけた空席に腰を下ろしホッとため息。

 

一息ついたところで改めて自己紹介。

私の名前は滝沢(たきざわ)加奈(かな)

24歳の社会人で一応皆の長女。

皆からは頼れるお姉ちゃん何て言われるけど私からしてみれば可愛い弟妹なんだから頼ってもらうのは当たり前だし、寧ろ皆がいるお陰で毎日ほっこりして日頃の疲れなんて吹っ飛ぶんだけとな~……

この前だって買い物いってるときこっつん(黒愛のこと)、『手、繋ご♪』っていいながらもっぎゅって握ってきて……

 

(あのときのこっつん可愛かったな~♪っていけないいけない)

 

頬が緩みそうなのをグッとこらえる。

こっつんのあのスマイルからのあの声は卑怯だと思うんだよね~。でもここでにやけちゃうと回りから変な目でみられるから我慢我慢!

 

そうこうしている間に電車は目的の駅に到着。

空気の抜ける音と共に開かれる扉へ人の流れに沿って続き、外へ出る。

改札を抜けて駅から出て、回りを見渡せばそこはビルが立ち並ぶ大都市。

パッと見全部同じに見えるそれのうちの一つへと歩を進め中に入る。

 

「あ、かなっち‼」

 

自動ドアを潜り抜けてすぐ聞こえる聞きなれた声。

そちらへと視線を向けると予想通りの子がいた。

 

「おはようかなっち~。今日もいつも通りの時間だね~……少し疲れてるみたいだけど」

 

「何でわかったの?」

 

「髪の毛の手入れがちょっと雑になってるわよ~」

 

「え、ホントに!?」

 

「ええ。後で直してあげるわね♪」

 

「ありがと!」

 

話をかけてくれたのは私がこの会社に入社した時から意気投合して仲良くなった 上坂(こうさか)真尋(まひろ)

高い身長にすらっとした体型でモデルって言われても納得してしまう体型をしている。の割には言葉とか行動が少し子供っぽくて、そのギャップがすごく可愛い子だね〜。

……羨ましい。

 

「そんなじっと見ないでよかなっち。かなっちだってかっこ可愛いじゃん?」

 

「何その新しいジャンル」

 

「そんな目で見ないでよ〜、それにかっこ可愛いって別に新しいジャンルでもないでしょう?」

 

「そうなのかな〜」

 

聞いたことはあるけど正直そんな人見たことないからなんとも言えないんだよね〜。それにかっこ良さなら間違いなく真尋の方が上だと思うんだけどな〜。

そういう意味ではかっこ可愛いって真尋のためにあるような気がする。

 

「それにしても、かなっちが焦って出勤ってことは……またいつものアレ?」

 

「それは……ね?本当、皆朝から大変なんだから……」

 

「っふふ、聞いてて飽きないわよ?かなっちの弟と妹さんたち」

 

「私の立場になってみる?毎日大変だよ〜……」

 

「それでも、弟と妹さんたちのこと、大好きなんでしょう?」

 

「それは勿論」

 

私のことを慕ってくれる子たちだもん。嫌いになれるわけないでしょ?

特にこっつんは可愛いし!

 

「本当に仲いいわよね〜。それにみんなそれぞれ特徴的で面白くないかしら?」

 

「そう?確かに似てる人はいないけど……」

 

言われて思い出してみると確かにみんな特徴的なのかも……。

 

「ほら、2番目のお兄ちゃん……梓君だっけ?あの子はなんかクールでかっこいいし、背も高いでしょう?それに話によれば影から支えてくれるタイプの人なんでしょう?もうすごくかっこいいじゃない‼︎ちょっと紹介を……」

 

「すると思ってる?……って、実はそれでもいいんだけどね〜」

 

「だよね〜……ってえ?」

 

「別にそれで二人が幸せになるんだったらそれもいいのかな〜って」

 

「な、なるほど……」

 

「……え?真剣に考えてる⁉︎」

 

「そんなまさか〜」

 

一抹の不安がよぎるんだけど……ま、そのときはその時でいいかな?もしかしたら意外と似合ったり?

そういえば他の子の事はどう思ってるのかな?

実は私たち兄弟姉妹、何故かいろんな人に知られているみたいでそこそこ噂になっているらしく、こっつんや清の事は会社に少し知られてるし、逆に百斗の職場や梓の大学の人にも私のことは知られているらしい……

噂って怖いね〜。

 

「ちなみに他の子のことはどう思ってるの?」

 

「他の子か~……そうねぇ。黒愛、ちゃんだっけ?あの子もの凄く可愛いでしょ‼何て言うかぎゅってしたくなるような可愛さがあるわ‼」

 

「それには同感!」

 

毎朝目を少し擦りながら小さく欠伸をするこっつん……凄く可愛いんだよね~。

例え寝不足でもあの子の笑顔見たらすっかり元気になっちゃうんだもん♪

 

「後は清風君!若くて爽やかな声なのに恥ずかしがり屋で可愛いよね〜!なのに背は高くて顔はかっこいいからギャップがあってすごく可愛いのよね〜」

 

「そう?……でも、わからなくは……ないのかな?」

 

「そうそう!……さて、こんなものか」

 

確かにどこかおどおどしているところとかあるし、そういうところを見ると母性本能をくすぐられると言うか、ついつい見守ってしまうと言うか……そういわれるとなんだか凄く可愛いこのような気がしてきた。……ってあれ?誰か忘れて……あ!

 

「ね、ねえ。百斗は?」

 

そう言えば今まで全く名前が出てこなかった……い、いや、決して忘れてたわけじゃないんだよ!?

 

「ああ、百斗君ねえ……あの子は……小さいし面白い子よね」

 

苦し紛れに褒めてくれた真尋。

百斗。哀れなり……

しかも小さいって言われている……。

確かに梓と清風は170超えてるし、お父さんも身長高いのに百斗だけ160前半なんだよね……なんでなんだろう?

 

そんなこんなでいつも通りの中身のない会話を楽しみながら階段を登っていき、自分たちのデスクに座り準備をする。

今日も今日とて仕事日和だ。

 

(さ~て、今日も頑張ろう‼……っと、あれを置かなきゃね)

 

鞄の中から少し小さめの写真を取り出して見る。

そこには私たち兄弟姉妹とお父さんお母さんの写真が……

これを皆に見つからないようにこそっと飾って、疲れたときにこれを見てほんわか癒されながら仕事をするのが私のスタイルだったり。

ストレスフルな時に皆の顔を見るとやっぱり落ち着くんだよね~。

勿論この事は会社のだれにも……

 

「お、かなっちまたこの写真持ってきてる!みんないい笑顔よね~」

 

「……」

 

「それにしてもかなっちって表に出さないけど本当に家族が……ってかなっち?」

 

「さ、朝礼始まるよ!早く準備しなくちゃ!!……ね?」

 

「かなっち……怖い」

 

一体いつからばれていたのか……今度はばれないようにしなくちゃだね。

後写真も別のものに変えよう。

え?なんでばれないようにしたいかって?……だって、恥ずかしいでしょ?

今度はばれないようにもうちょっと小さい写真にして……でもそれだと皆の顔が……う~……っていけない!朝礼始まってる!?急がなきゃ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

          ☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぷはぁ~……疲れた~……」

 

「はい、お疲れ様。かなっち!」

 

「あ、ありがと~真尋~」

 

今日も長い長い就業時間がやっと終わりを迎え、安心感と脱力感と達成感から机に突っ伏す。

そんな私の横からコーヒーを置いてくれる真尋。本当、こういった些細な気遣いって嬉しいんだよね~。

 

「今日も残ったね~……」

 

「だね~……」

 

ふと顔を上げて時計を確認すると21:30を指していた。

正直これくらいまで残るのが普通に感じ始めているあたり私の感覚って変わって来てるのかも……他の職場ってどんな感じなのかな?今度百斗に聞いてみよっと。

 

「さて、私達も帰りましょうか」

 

「だね~」

 

日没が遅くなり始めたと言っても流石にこの時間はもう遅く、外はもうまっくら。

今日やらなきゃいけない部分も終わったし、会社に残る必要もないから荷物を持って退社。真尋は車で私は電車帰りだから会社を出てすぐわかれる。

家の方向が同じだったら送ってくれたかもなんだけどね……そこは仕方ないね。真尋に迷惑かける訳にもいかないしね~。

帰りの電車で若干うとうとして寝過ごしかけたけど何とか覚醒していつもの駅で降りる。

改札を抜けたところで携帯に着信が来たので携帯を開く。

梓からのメール。

 

『もう料理作って待ってるけど何時くらいに帰ってこれる?』

 

一緒に写真もついており、そこには百斗に乗っかって遊んでいる清風とこっつんの姿が。

それを見て微笑んでいる梓も容易に想像できる。

それを思いながらクスリと笑みをこぼす。

 

(また大切な写真が増えちゃった)

 

写真を保存して少し駆け足になりながら愛しの我が家へ。

だんだん見えてくる我が家から漏れる光と人影を確認して抑えても頬が緩んでしまうのがわかる。

気が付けばまた更に足の進みが早くなっており、気が付けば家の扉の前に立っていた。

 

『・い、・・まりあ……な』

 

『ちょ・・!おも・!』

 

『いい……!たま・・あそ・・よ、・・兄!』

 

『わた・ものる・!!』

 

中から聞こえる皆の談笑。

何時も聞いている落ち着く声。

 

さあ今日もみんなの声を聞いて、会話をして……仕事の疲れを癒しちゃおう!

扉のドアノブを掴んで開け放つ。

中から流れる暖かい風に包まれる感じを受けながら家の中へ。

 

「ただいま~!」

 

「「「「お帰り~!!」」」」

 

お決まりの言葉を言うと四倍になってお決まりの言葉が返ってくる。

その事に幸せを感じながら私はそっと足を踏み入れた。




滝沢加奈

皆から頼られるお姉さん。
だけど意外と加奈自身が周りを頼りにしていたりも?
喋り方も相まってどこか柔らかな印象を受ける。

上坂真尋

加奈の同期。
加奈がふわふわした感じならこちらはすっとしたクール系。
ただ性格は子供っぽい。

今回は加奈編という事で短いながらも彼女の普段の動きを大まかにでした。
今回出てきたキャラ。加奈と真尋ですが、真尋は完全オリジナルですが、加奈の方は元となった方がいます。
ただ紹介は控えておこうかなと思います。

しいて言えば僕はこの方を尊敬してますし、いうなればファンですww
そのため結構動かすのに気を使っていたり

なんて言ってみますww

次回は次男の梓回です~。
お楽しみにです!

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