とりあえず書けたので投稿
では、どうぞ( *・ω・)ノ
なのはside
「四人ともバーサーカーをたのんでもいいか?」
「「「「えっ?」」」」
ある少年からそんな言葉が聞こえてきたとき、思わず四人全員で聞き返していた。
「俺がセイバーを抑える。それにどうやらあいつも俺を御指名みたいだし。そうだろセイバー?」
「………」コクリ
しかし、彼は少女たちの困惑する姿に気付かず会話を進めていく。
「ちょ……ちょっと」
なのはが声をかけようとしたが…
「ついてこいセイバー!」
その間もなく、少年とサーヴァント:セイバーは高速で移動しながらどこかへと
「「「「………」」」」
四人の少女たちは思わぬ展開に唖然となる。
あろうことかあの少年はこちらが聞く準備が出来ていなかったにも関わらず、勝手に会話を進め、勝手に会話を終わらせ、あげくの果てには、勝手にどこかへ行ってしまうという始末。
この空間に飛ばされて以降、あの少年が色々やらかしてきた現状に、少女たちの堪忍袋の緒もそろそろキレようとしていた。
なのは「あははは。そっかあ~そっかそっか~」
フェイト「………」
イリヤ「覚悟は……できてるのかな?」
ミユ「うん。そのはず」
四人とも虚ろな目をしながら、少年ヒエンの飛んでいった方向を眺めていた。
しかしここに空気を読めない英雄が一人。
「ウォオオオオオ!!!!」
巌(いわお)のような巨人男バーサーカー:ヘラクレスが四人に勢い良く雄叫びをあげた。その影響で周囲の空気がビリビリと揺れていた。
常人であれば震えて歩けない程の恐怖を感じるだろう。
だが今の少女たちにとっては、この雄叫び自体、ストレスが溜まる単なるやかましいBGMでしかなかった。
なのは「少しうるさいね…」
フェイト「邪魔…」
イリヤ「消すよ…」
ミユ「すぐに終わらせる」
普段の彼女たちなら、バーサーカーの雄叫びに震えていたり、ビビっていただろう。
だが今の彼女たちは、度重なるストレスにより無性にイライラしていた。その影響か脳のリミッターが無意識に外されようとしていた。
簡単に言うと、彼女たちの脳内ではノルアドレナリンという、物質の分泌が高まっているのだ。
人間は昼間にこの脳内物質が分泌されることで、活動的になれる。
つまり、人間を活動的な状態にするのがノルアドレナリンなのだ。
この脳内物質は、強い覚醒作用を発揮することで、意識のレベルを一定以上に保つ。
そこにさらにストレスが加わると、脳内のノルアドレナリンの分泌が憤然と高まり、怒った状態となる。
つまり、ノルアドレナリンの分泌が飛躍的に高まるのだ。
まぁ長々と語ったが、分かりやすく言えば…
キレたことにより、脳のリミッターが外れ彼女たちの隠された能力、又は潜在能力が目覚め始めた((((;゜Д゜)))
なのは「速くこの人倒して皆で一緒にOHANASHIしに行きましょうか♪」
フェイト「OHANASHI……」
イリヤ「そうだね。さっさと行こうよ♪」
ミユ「邪魔物は排除」
その証拠か虚ろな目をした彼女たちから凄まじい魔力の奔流が迸る。そして四人の魔力が混ざり合い、巨大な魔力の竜巻が展開された。
さぁ、蹂躙の始まりだ。
ルビー《サファイアちゃん……皆さんが怖くて喋れません》
サファイア《今は黙っておかないと大変な目に遭うわよ姉さん》
レイジングハート《ヒエン御愁傷様です…》
バルディッシュ《………》(黙祷)
先に動いたのはバーサーカーであった。
その巨体を生かしたパワー任せの突進であった。
だがなのはたちは、それを一度見ていたので簡単にかわすことができた。四人とも空へと飛ぶ。
しかしバーサーカーは、地面を砕くことで瓦礫を作り出し、空中にいる四人にそれらを猛スピードで投げ始めた。
ドヒュン‼ ドヒュン‼ ドヒュン‼ ドヒュン‼ ドヒュン‼
「レイジングハート!」
《Protection》
「ルビー!物理保護いくよ!
なのははフェイトを、イリヤはミユをそれぞれのパートナーを守りながらお互いの桜色の防御で瓦礫を受けきる。
そして各自が動き出す。
ミユが溜めていた魔力を撃つためサファイアを振るう。
「チャージ10倍…
普段のミユの短時間での魔力チャージでは、せいぜい4倍が限界であった。しかし彼女は現在、脳のリミッターが外れている。
普段と同じチャージ時間で巨大な魔力のコントロールを可能とした。
青色の巨大な砲撃がバーサーカーに放たれる。それはなのはのディバインバスターフルパワーに迫る程であった。
だがそれをバーサーカーはバク転で鮮やかにかわす。そして体勢を整えると同時にビルの巨大な瓦礫面を持ち上げそれを豪速球で投げた。
四人ともすぐにそれらをかわす。
そしてイリヤがバーサーカーに新たな攻撃を繰り出す。
「全力の………
薄いピンク色の巨大な斬撃が縦一線にバーサーカーへと迫る。バーサーカーはそれを横飛びでかわし跳躍することで猛スピードでイリヤへと迫る。
「ガァアアアア!!!!」
しかしイリヤはそれを真っ正面から迎え撃つ。
(今ならいける。どんな攻撃も怖くない!!)
「全力の………
なのはのディバインバスターとはまた違う一点集中に込められた魔力砲をバーサーカーへと放つ。イリヤもまた、脳のリミッターが外れている。その影響か普段よりも魔力コントロールが桁外れに速かった。
バーサーカーの拳とイリヤの魔力砲が激突する。
そして打ち勝ったのはイリヤの魔力砲であった。魔力砲は拳を貫通し、肩を貫通し、バーサーカーを地面へと叩きつける。
だがバーサーカーはすぐに起き上がり、攻撃に移ろうとする。
「グガアアア………」
だがその間になのはが攻撃を仕掛ける。
「ディバインシューター」
《Divine Shooter》
なのはは射撃魔法ディバインシューターを8発展開させる。それをバーサーカーへと放った。
なのははその1発をバーサーカーの顔面へ放ち爆発させる。
普通の魔力弾であればバーサーカーは常に宝具を展開しているため効かないだろう。
だが彼女は、ヒエンからあらかじめバーサーカーのことは聞いていた。なのでその対策を取っているのは当然の帰結であった。
彼女のそれは特別製であった。魔力弾8つにありったけに込められるだけの魔力を込めた。普段の彼女ならそれだけのコントロールは、できて4つが限界だっただろう。
だが今回は脳のリミッターが外れているため、集中力も、空間把握能力も普段とは段違いであった。
「シュート!」
「ガァアアアア!!」
バーサーカーは予想外のダメージに思わず後ずさる。なのははさらに体全体へと6発のディバインシューターを食らわせる。
ドドドドドドッッッッッ!!!!!
なのはは残りの1発を手元に引き寄せ、さらに小さく圧縮させる。そしてそれをタイミングを見計らってバーサーカーの
ボオン!!
それを飲み込んだバーサーカーのお腹が爆発を起こす。バーサーカーは思わずお腹を押さえ座り込む。
「ウォオオオオオ………」
だが追撃は終わらない。
《Scythe Slash》
「はああぁ!!」
その後ろからサイズフォームとなったバルディッシュを振るう金髪の少女フェイトの姿があった。
なのはside end
◆◆◆
フェイトside
フェイトは得意のスピードを生かす中・近距離格闘と、高速移動からの斬撃による一撃離脱を得意とする高速機動型の魔導師だ。
フェイトは普段戦う時でも認識できない程のスピードで戦闘をする。そして彼女は今現在、脳のリミッターを外している。
すなわち、今見ている彼女の景色は、今までとは違う景色となっていた。
フェイトは今までとは違う景色に少し驚いていた。
まるで世界がモノクロに変わり、世界がスローモーションになる感覚。
(体が軽い!)
フェイトは高速移動魔法を得意としている。しかし彼女は
つまり彼女は素の身体能力だけで、普段より速いスピードで移動している。
フェイトは現在、脳のリミッターを外している状態だ。そのため潜在能力を限界まで引き上げていることにより素の身体能力だけで高速移動を可能としていた。
フェイトはそのスピードを維持したまま、バーサーカーの後ろへと回り込む。
そして普段より倍に込められ、切れ味が増している魔力刃をバーサーカーへと振るった。
高速でバーサーカーの四肢を切り落とし、そして最後に首を切り落とした。
「フェイトちゃん!」
そこでなのはがフェイトに呼び掛け、お互いにアイコンタクトをかわす。二人は互いにやることを即座に理解した。
なのはとフェイトは、身動きの取れなくなったバーサーカーを中心に10mほどの距離をあけデバイスを構える。そして互いに魔力チャージを開始した。
「ディバイーーーーン……!!」
「サンダー………!」
二人のデバイスに魔力エネルギーが収束される。
「バスターーーーーーっっ!!!」
「スマッシャーーーッッッ!!!」
そして二人の現時点での最高砲撃がバーサーカーに直撃した。
ドゴオオォォンン!!!!
するとなのはとフェイトの集中力は切れ、その場に座り込んでしまう。
「でもこれで……」
「もう終わりのはず……」
二人は手応えを感じていた。
確信すらあった。
これで終わったと。
確かに終わりであろう。
それが並の相手であるのなら…
「ガァアアアアア!!!!!」
だが相手は並ではなかった。
「そんなっ!?」
「まだ立つなんて!?」
仮にも相手は英霊……その蘇生能力や耐久力は怪物級であった。切り落としたはずの四肢や首、顔まで再生していたのだから。
「大丈夫だよ」
しかし……
こちらにも
なぜなら………
その怪物をかつて倒した頼りになる先輩達がいるのだから…。
なのはとフェイトが、声が聞こえた方向を向くと
フェイトside end
◆◆◆
イリヤside
なのはとフェイトがバーサーカーを足止めしている間に、イリヤとミユは『切り札』を展開するために準備を進めていた。
「イリヤ……準備はいい?」
「うん、大丈夫だよ。でも……なんでかな?」
イリヤの言葉にミユは首を傾げる。
「どうしたの?」
「ミユと…なのはちゃんにフェイトちゃん。そしてヒエンさん……といてたら思うんだ」
「何を?」
「何がおきても絶対に大丈夫だって」
イリヤは目を閉じながら、優しげな表情で言葉を紡ぐ。
「もうあの人たちは私にとって…いや私たちにとって大切な仲間……そうでしょミユ?」
「うん」
「だから……一人で無茶しに行ったバカなお兄さんを……さっさと助けにいかないとね?」
「そうだね。あの人を見てたら思いだしちゃうし…」
「なにを?」
ミユは儚げな表情で話す。
「いっつも無茶して……自分をないがしろにして……心配ばかりかけるバカな人を……」
「そっか…」
イリヤはそれが誰かは聞かなかった。
正直、少し気になるが…
誰にも聞かれたくないことはある。
だからこそ聞かないことした。
そしてイリヤとミユが視線を向けると、バーサーカーが、なのはとフェイトの砲撃を受けたところだった。
「イリヤ」
「うん。いくよルビー!」
「サファイア!」
《モーマンタイですー》
《いつでもOKですミユ様》
ミユは『セイバー』のクラスカードを空中へと放り投げる。そしてイリヤとミユはそれぞれのステッキを交差させる。
「これで終わらせよう」
「うん」
「「
イリヤとミユの回りに黄金の光を纏った
そして再び前を見ると丁度バーサーカーが復活しているところであった。その様子に動けなくなったなのはとフェイトは表情をひきつらせている。
だからこそイリヤは二人を安心させるように話した。
「大丈夫だよ」
二人がこちらをみる。
その目は驚愕に満ちていた。
二人は黄金の剣群をバーサーカーへと向ける。
燦爛(さんらん)と輝くそれらの黄金の光は……太陽が登ってくる様であった。
そう。
皆を優しく照らすそれらの光は…
まるで…
「
そしてバーサーカーはその光に包まれ……
ゆっくりと消滅した。
バーサーカー戦やっと終わったああーー!!Σ(゜Д゜)
ちょっと無理矢理過ぎたかな…
では、また(・∀・)ノ