大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうも(゜▽゜*)
やっと異世界編も終わりが見えてきた。
といってもあと何話か続きますがorz

では、どうぞ( *・ω・)ノ


第六十話 異世界の魔法少女の邂逅Ⅷ

ヒエンside

 

 

 

「はぁ…」

 

俺は今、無性に居心地が悪い。

 

なぜかというと…

 

 

「「「「………」」」」ムスッ

 

 

お嬢様4人の機嫌が非常に悪いのだ。

 

気絶から目が覚めたら、なのはには「見えても普通は言わないでしょー!!」とガチでキレられ、フェイトには「パンツじゃないもん…」と半泣きになられ、イリヤには「なにを言ってるんですかー!!」と本気で注意され、ミユには無言の威圧をされる始末である。

 

うん。

どうしようこれ?

 

どう考えても年頃の娘さんに言うセリフじゃなかったなorz

 

ちなみに謝っても許してもらえなかった。

 

とりあえず俺一人ではどうしようもないので皆の相方ーズに念話で相談してみたのだが…

 

『というわけでどうしよう?』

 

《とりあえず一言言わせてください。バカでしょう》(レイジングハート)

 

《バカですね》(バルディッシュ)

 

《ぷぷぷ。バカなんですねー》(ルビー)

 

《すいませんヒエン様。フォローできません》(サファイア)

 

開口一番、罵倒キター。

 

しかしこうも一気に言われると結構来るものがあるゼorz

 

はぁ。

 

でも正直、今落ち込んでる場合でもないんだよな。

 

俺達は既にキャスター、アサシンといったサーヴァントの襲撃を受けている。他の奴らがいつ襲ってこないかも分からない現状、唯一サーヴァントとの戦闘経験があるプリズマイリヤ勢からできるだけ情報を集めておきたい。

 

だが、今イリヤとミユから話を聞くのは正直厳しい。なのでまずはルビーとサファイアから聞くことにする。

 

とりあえず今できることをやっていかないとな。

 

『すまん。この状況を作った俺が言えた義理じゃないんだが、今は軽く現状の把握だけでもしておきたい』

 

《まぁ、そうでしょうねー》(ルビー)

 

『とりあえずキャスター、アサシンと呼ばれる奴らと戦ったわけだが…』

 

《はい。恐らく次のサーヴァントが襲撃にきてもおかしくないと思われます》(サファイア)

 

『なぁ、気になってたんだがそのサーヴァントっていうのは一体なんなんだ?』

 

まぁ、英霊っていう存在だってのは分かるんだが?

 

《そうですね。簡単に言うとサーヴァントとは、英雄が死後、人々に祀り上げられ英霊化したものを魔術師が使い魔として現世に召喚したものを言います》(ルビー)

 

『ふーん。使い魔ねぇ』

 

俺の脳裏にリニスが浮かぶ。

 

たぶんリニスがいてくれたらこんな事態でも冷静に対処するんだろうなあと考えてみるが、いないものは仕方がないので気にしないことにする。

 

しかしここであることに気付く。

 

あれ?

確か召喚するっていったよな?

そうなると……クラスカードは一体どうなるんだ?

 

『そういえばクラスカードはどうなるんだ?確かイリヤが言ってたよな?キャスターを封印したって。あれって直接英霊を封印してるのか?』

 

確かそんな設定だった気がするんだが?

 

《いえ厳密には違います。そもそも英霊とは、偉業を成した英雄が死語に『英霊の座』と呼ばれる高次の場所へと迎えられる存在のことを言います。そうして英霊と成った者はそれぞれが力の肖像たる武装を持っており、通常の武具を越えた奇跡を成す強力な兵器…『宝具』を使用するのです》(ルビー)

 

『宝具…』

 

いわゆる必殺技みたいなやつだよな確か。

 

《クラスカードは、いわゆる通行証なのです》(サファイア)

 

『通行証?』

 

《はい。英霊の座への間接参照(アクセス)。クラスに応じた英霊の"力の一端"を写しとり自身の存在へ"上書き"することで疑似召喚する。つまり…()()()()()。それがクラスカードの本当の力なのです》(サファイア)

 

『要はあれか?直接英霊を封印してるわけじゃなくてその英霊の力を引き出すってやつか?』

 

《はい。まぁ、敵として具現化しているので直接封印すると言う点でいえば間違ってはいませんがねー》(ルビー)

 

ルビーとサファイアの説明により少しは理解できた……気がする。

 

『そういえばクラスカードはもう全部集めたんだよな?』

 

《はい。全て集めましたよ》(ルビー)

 

《それがどうかしたのですか?》(サファイア)

 

『ああ。少し気になることがある。以前奴らと戦ったときのことを詳細に教えてほしい。相手の戦い方、そのときの状況、作戦でもなんでもいい。とにかく詳しく教えてほしい』

 

俺の予想が外れてなければ恐らく…

 

 

30分後…

 

 

そして俺はルビー、サファイアからサーヴァントと戦ったときのことを詳しく聞いた。

 

話を聞く限りでは、俺の持ってるプリズマイリヤの原作知識と合致していた。ちなみにそのときの戦闘映像を全部見せてもらったのだが…

 

はっきり言って凄まじい強さである。

 

そもそもサーヴァントとは、それぞれの能力や逸話に応じて7つのクラスに分けられている。

 

分かりやすく言うとこうなる。

 

 

セイバー・・・剣士のサーヴァント

 

ランサー・・・槍兵のサーヴァント

 

アーチャー・・・弓兵のサーヴァント

 

ライダー・・・騎兵のサーヴァント

 

バーサーカー・・・狂戦士のサーヴァント

 

キャスター・・・魔術師のサーヴァント

 

アサシン・・・暗殺者のサーヴァント

 

 

ルビーとサファイアによれば、アーチャーとランサーに関してはイリヤとミユが戦う前に既に封印されている。

 

なのでイリヤ達が厳密に戦ったことのあるサーヴァントは、戦った順でいうとライダー・キャスター・セイバー・アサシン・バーサーカーの5人となる。

 

そしてこの空間で既に俺達はキャスターとアサシンと戦った。

 

「普通に考えれば、残るはライダー、セイバー、バーサーカー…だな」

 

「どういうことですか?」(イリヤ)

 

「ああ。俺の予想が正しければこのあとにライダー、セイバー、バーサーカーの誰か又は、3人による襲撃があるはずだ」

 

「なるほど。どうしてそう思うんですか?」(ミユ)

 

「推測になるんだが、今回の騒動はこの特殊な空間によるものだろう」

 

「どういう意味?」(フェイト)

 

「今回の敵は恐らく俺達の記憶から作り出された本物そっくりの敵ってことだよ。それもパワーアップっていう最悪の条件付きでな」

 

「ど、どういうこと!?」(なのは)

 

「それは…ってお前達もういいのか?」

 

なんかいつの間にか自然と話してたから気付くのに少し遅れたが…

 

「レイジングハートが教えてくれたの」(なのは)

 

「何を?」

 

「ヒエン君がこの後の戦いに向けて作戦をねってるって。それよりさっきの続き…」(なのは)

 

「そ、そうだな。そういえばなのは、俺と合流する前に以前戦った思念体と戦ったっていってたな?」

 

「うん」(なのは)

 

「実は俺も戦ったんだよ」

 

「そ、そうなの!?」(なのは)

 

「ああ。それで…これを見てほしい」

 

そういうと俺は魔法陣からジュエルシードを取り出す。

 

「「ジュ、ジュエルシード!?」」(なのは&フェイト)

 

なのはとフェイトが驚いているが今はスルーする。

 

「わぁ~キレイ~」(イリヤ)

 

「うん」(ミユ)

 

「まぁ、この石のことは時間がないから詳細は省くが、以前奴らと戦ったときにこの石が核になっていたせいで何度倒しても再生していたんだ。だが今回の敵は…」

 

「再生して…いない」(ミユ)

 

「そういうこと。それに大きさはせいぜい3~4mだったのに今回は倍の7~8mはあった。明らかにパワーアップしている」

 

「私達が戦ったときもそれくらいありましたよねイリヤさん?」(なのは)

 

「うん。かなりの大きさでビックリしたよ…」(イリヤ)

 

《イリヤさん若干泣いてましたもんねー》(ルビー)

 

「泣いてないよ!」(イリヤ)

 

「まぁまぁ…」

 

俺はイリヤをからかうルビーを止めながらジュエルシードを魔法陣へと戻す。

 

「それらのことから分析すると、今回のサーヴァントにも類似する点はいくつもある。まず一つ目…クラスカードに封印しているはずなのに突然現れたこと、二つ目…前よりもパワーアップしていること、三つ目…倒したらそのまま消滅したこと」

 

俺の言葉に全員ハッとした表情になる。

 

「奴らを倒しても核となるジュエルシードや、クラスカードは出てこなかった。だとすれば必然的にそれ以外の力が働いているということになる。そこで俺はこう考えた。今回の敵は記憶から作り出されたんじゃないかと?おそらくこの特殊な空間に入る際に、俺達の記憶を読み取り以前戦ったことのある敵を呼び起こしているんじゃないか…ってな。でも……今のところは全部推測なんだけどな?」

 

前世で読んでいたプリズマイリヤでもこの空間に関しての記述なども特になかったしな。

 

「「「「………」」」」

 

すると俺の顔を呆然と見ている少女達の姿が。

 

どうしたん?

 

「ル、ルビー!ヒ、ヒエンさんが…あのヒエンさんがかなり頼りになるよ!?凛さんやルヴィアさんみたいにちょっと残念な人なのかなって思ってたのに!?」(イリヤ)

 

《甘いですよイリヤさんー。ヒエンさんは私の同志なのですよ?これくらいできて当然です!!》(ルビー)

 

《なんで姉さんがいばってるの?》(サファイア)

 

「皆落ち着いて」(ミユ)

 

おい。

ひどい言われようじゃないか。

俺は君たちにまともに接して………ないこともなきにしもあらずですねはい。

 

「はぁ…こういうときは頼りになるのに」(ボソボソ)(なのは)

 

なのはさん?

言いたいことがあるなら直接言ってもいいのよ?

 

「………」ジトーッ(フェイト)

 

フェイトさん。

そんなに呆れた目で見ないで下さい。大方さっきのパンツのくだりがまだ恨みに残ってるのか?だからそんなにスカートを押さえてモジモジ……ジャキ…「分かりましたすいませんでしたなのでバルディッシュを下ろしてくださいお願いします!」

 

とグダグダになりながらも作戦会議をなんとか始めることができた。その間、相棒やデバイス達に周囲の警戒をしてもらっている。

 

これで襲撃なども防げる……と思う。

 

「でイリヤとミユがサーヴァントと戦っている映像をルビーとサファイアに見せてもらったんだが…」

 

「「見たんですか!?」」(イリヤ&ミユ)

 

「は、はい」

 

二人から物凄い視線が…。

特にミユさん、目が物凄く血走ってますよ。

 

「ああ、うんそのあれだ。コスプレみたいで良かったぞ二人とも」

 

二人の言いたいことを察した俺は、俺なりにフォローしたつもりなのだが…

 

「「忘れてください!今すぐに!!」」(イリヤ&ミユ)

 

「は、はい」

 

「「??」」(なのは&フェイト)

 

必死だな二人とも。

なのはとフェイトは頭にはてなマークを出していたが二人の名誉のために言わないでおこう。イリヤとミユが怖いわけではない。断じて!!

 

「でセイバーとバーサーカーの正体が分かったぞ」

 

「「ええっ!?」」(イリヤ&ミユ)

 

なんでそんなに驚くのか分からんが…仮にも俺は前世ではFateファンだったのだ。これくらい造作もない。というかアニメ見てりゃ誰だって分かる。……主に調べる際に、ウィキペディアさんとグーグル先生には大変お世話になりました。

 

「セイバーの宝具は聖剣約束された勝利の剣(エクスカリバー)。そんなものを使うのは歴史上一人しかいない。円卓の騎士、騎士王『アーサー・ペンドラゴン』。

 

そしてバーサーカー…映像を見たところ攻撃してもすぐに回復し、なおかつ蘇生能力まである。そんな常識はずれな能力をもつ英雄なんて数えるほどしかいない。

 

皆も聞いたことあると思うぞ?

そいつの名は……ギリシャ神話の大英雄『ヘラクレス』だ」

 

「「「へ、ヘラクレスウウゥ!?」」」(なのは&イリヤ&ミユ)

 

なのはとイリヤとミユが大声をあげる。

 

というかイリヤとミユに限っては一度戦ってるよね?

 

「ヘラクレスはギリシャ神話の二大英雄のひとり。主神ゼウスと人間の娘との間に生まれた半神半人の英雄であり、数多の冒険を繰り広げ、その全てを乗り越えたといわれている。

 

彼は生前、十二の偉業を成した。その歴史から考えれば……奴を12回ころ……倒せば勝てるはずだ。だが戦闘映像を見る限り、一度受けた攻撃はある程度の耐性がつくらしい。

 

こいつを完全に倒すには、12回とも別に威力の高い攻撃をするか又は……」

 

俺はイリヤとミユに顔をチラッと向ける。

 

「二人が以前やったようにセイバーのクラスカードで一気にダメージを与えれば……いけるはずだ」

 

イリヤとミユは覚えがあるのかこちらを見てうんと頷いた。

 

すると俺の裾を誰かが引っ張る感覚がした。視線を向けるとフェイトがいた。

 

どうしたよ?

 

「アーサー・ペンドラゴンとヘラクレスって誰?」

 

あー

そっか。

 

「もしかしてフェイトはあれか?ミッドチルダの生まれか?」

 

「うん。地球の歴史はまだ全然分からなくて…」

 

「あーそうだな。フェイトでも分かるように言えば…古代ベルカ時代の聖王オリヴィエ・ゼーゲブレヒトと、覇王クラウス・G・S・イングヴァルトって言えば分かるか?」

 

「うん。聞いたことあるよ」

 

「それらの歴史上の人物が今回の敵になってると思ってもらえればいい」

 

「そ、そうなんだ…。うん分かった」

 

フェイトが手を胸にもってきてうん!と勢いよく頷いた。

 

なんだろう。

物凄く和む。

 

「なのはちゃん二人がなんのこといってるか分かる?」(イリヤ)

 

「いえ、私もまだ魔導師になって1ヶ月くらいしか経ってないのでなんのことだかサッパリ…」(なのは)

 

「おそらくフェイトさんの出身の世界の歴史の話だと思う」(ミユ)

 

「「な、なるほど」」(なのは&イリヤ)

 

「あとはライダーについてなんだが…」

 

すると魔法少女の4人がこちらを一斉に向く。そんなに一気に見られると少し怖いのですが。

 

「「ライダーについて?」」(なのは&イリヤ)

 

「ぶっちゃけ」

 

「「ぶっちゃけ?」」(フェイト&ミユ)

 

 

「わ…」

 

 

「「「「わ?」」」」

 

 

 

 

 

 

「わからん…」

 

 

 

 

 

 

「「「「ダアアアッ!?」」」」

 

4人仲良く勢いよく乗り出してズザーッとこけていた。

 

痛くないのかな?

 

「な・ん・で!!意味もなくためたんですか!?」(イリヤ)

 

「いやだってあの映像だけじゃわからんし…」

 

だってしゃーないやん!

 

勿論知ってるよ!?

 

ライダーが誰か知ってるよ!?

 

でも俺がそこで当てたらなんで分かったんですか?って話になるやん!!

 

戦闘映像見たけどものの5分で決着ついててん!!

 

そんなんで当てられるわけないやん!!

 

思わず関西弁になってしまったが仕方ない。仕方ないったら仕方ない。

 

すると……

 

 

「ガウ!ガウガウ!!」

 

 

相棒が突如鳴き声をあげる。

 

 

「どうした相棒?」

 

 

すると相棒からある思念が送られてきた。

 

 

「なに!?皆、今すぐ戦闘準備!!正体不明の魔力反応がこっちに猛スピードで向かってきてる!!おそらくサーヴァントだ!!!」

 

 

残る敵サーヴァントは3人…

 




最強の敵が残ってるー

では、また(・∀・)ノ

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