Vivid strikeのEDテーマを歌ってる水瀬いのりさんのStarry Wish配信スタート&CD発売しましたね。
さっそくダウンロードしちゃいましたよ。
では、どうぞ( ゚∀゚)つ
ヒエンside
ドガアアアン!!!!
俺とクロノは勢いよく後方へと吹き飛び、両者共にコンテナへと突っ込んだ。
「ぐ…」
俺は邪魔なコンテナをどかせ、フラフラとなりながらも前へと進む。
すると丁度、クロノもコンテナをどかせ出てきたところだった。
「む…」
視線が合うと二人して自然と身構える。
そして再び激突すると思われた瞬間…
「いい加減にしなさああああああああぁぁぁぁいいいいいいいいいいいい!!!!!」
二人してピンク色のバインドに捕まってしまった。
こ、このバインドは…!?
俺は冷や汗を掻きながら、声が聞こえてきた方向に目を向ける。
空中に白いバリアジャケットを身に纏った小さな少女が浮かんでいた。その肩にはフェレットも乗っている。
彼女は相当に怒っているようで、その証拠に頬をパンパンに膨らませながらこちらを力強く睨んでいた。
あかん…
これ説教コースや。
「クロノ執務官……とそこの貴方、落ち着きましたか?お話を聞かせてもらいますよ?」
とそこに巨大な空中モニターが浮かび上がり、緑色の髪色をした綺麗な女性が映っていた。
「母さ…艦長」
今まで黙っていたクロノが反応した。
「クロノ執務官?説教はあとです。まずはその三人を連れてアースラに戻ってきなさい。それと…なのはさんにユーノくん、協力してもらってありがとうございます」
「いえ!滅相もありません!!」
「はい。元はといえば早とちりした兄さんが悪いですし!」
うう…
当たっているだけに何も言い返せないorz
「ヒエンくん」
なのはが俺を呼ぶ。
威圧感凄まじいですはい。
というかビックリして死ぬ気モードも解除された。
「帰ったら、OHANASHIだからね?」
なのはさん、お話のイントネーションちょっと違うよ((((;゜Д゜)))
「兄さん返事!」
「…はい」
ユーノもなのはの頭の上で仁王立ちしながら俺に返事を促す。仁王立ちしながら説教するフェレット…というか怒られてる人間は何気に俺が世界初なのではないだろうか?
とそんな場違いなことを考えている俺にクロノが近寄ってくる。
あちらはリンディ提督からの説教が終わったのか、少し顔を青くさせていた。
なんか途端に申し訳なく思えてきた。
そして近付いてきたクロノが俺の目の前で立ち止まった。
「………」
「………」
はい。
とても気まずいですはい。
さっきまで思いっきり戦ってたのだから当然か…。
俺は助けを求めるようになのはとユーノに視線を向ける。
なのはは両手を腰にやりつつ仕方ないなぁという表情になる。そして口パクでこう言ってきた。
「あ・や・ま・っ・て」
ユーノはなのはの頭の上で、うんうんと頷いている。
俺は緊張しながらも声をかけた。
「あ、あー…その、色々、迷惑かけて申し訳ありませんでした!」
俺は頭を下げた。
数秒後…クロノからの返答があった。
「………こちらもすまなかった。もう少し柔軟にやるようにと艦長にもお言葉をいただいたよ」
俺はそれに苦笑しながら、顔をあげた。そしてクロノは俺に向けて右手を差し出した。
「改めて…時空管理局執務官クロノ・ハラオウンだ」
「あ、俺はフリーの魔導師のヒエン。大空氷炎だ。よろしくクロノ執務官」
「クロノでいいよ。僕もヒエンと呼ばせてもらう」
「わかった。よろしくクロノ」
俺たちは互いに握手をかわす。
その光景を提督と魔法少女、フェレットの三人は暖かく見守っていた。
そんなこんなで色々あったが、俺たちは事情を説明するためアースラへと転送されることになった。
俺は周囲をキョロキョロと見回す。
彼女たちは無事に逃げられただろうか?
俺はクロノとの戦いを挑む目的の一つに彼女たちを逃がすための時間稼ぎという名目があった。
転送されるのか足元に魔方陣が現れた。その時…
『あの…助けてくれてありがとう』
『悪いね。この借りは必ず返すよ』
と心配していたフェイトとアルフから念話が届いた。心の中にいる相棒に周囲の探知を頼んだが、反応がなかったので無事に逃げ切れたようだ。
俺はそれに満足しながら、アースラへと転送された。
◆◆◆
俺たちは少し薄暗い廊下を歩くクロノの後をついていく。俺となのはは、キョロキョロと周囲を見ながら歩く。
なんというかやはりSFチックな作りである。機動戦士ガンダ〇にでてくるような廊下だ。
足下を照らす照明が光っている。少しおもったのだが、もう少し明るくしてもいいのではないだろうか?
正直、歩きづらいとです。
『ユーノくん…ここって一体?』
『時空監理局の次元航行船の中だね』
なのはがユーノに念話で話しかける。ユーノも答えるがなのははちんぷんかんぷんといった表情となっている。
『ええと…簡単にいうといくつもある次元世界を自由に移動するための船』
『はぁ……あ…あんまり簡単じゃないかも』
俺もそう思う。
そもそも次元世界っていうのがよくわからん。宇宙でいう惑星みたいなものか?というか宇宙空間どこいった?
『ええとね…なのはが暮らしてる世界の他にもいくつもの世界があって…ボクたちの世界もそのひとつで…。
その狭間を渡るのがこの船で…それぞれの世界に干渉しあうような出来事を管理してるのが…彼ら時空管理局』
『そうなんだ……?』
なのはは軽い感じで答えているが、もし地球の学者や研究者がいれば腰を抜かして驚いているだろうなと想像してみたり。
だって考えてみなさいよ?
今、人類は宇宙進出に向けてロケットや衛生、惑星探知機など莫大なお金をかけて研究や開発を行っている。
だが実は世界はいくつも存在してて、魔法というものが存在している世界もあるなど誰が想像できるだろうか?
地球では魔法は架空の産物だと思われている。そんなのがあると分かれば大部分の人は驚くだろう。俺だって知識がなければビックリしている。というか腰抜かしてる。こう見えても結構ビビりなのです。
あ、でも俺、転生者とかいうオカルトチックなもの体験してたわorz
「ああ、君バリアジャケットとデバイスは解除していつまでもその格好というのも窮屈だろう」
「あ、はい…それじゃあ…」
なのはがバリアジャケットを解除する。
うん。
あまり変わってないよね。
まあ聖祥の制服をモデルにしているので当然か。
と、それより待ってたイベントだ!!!
相棒!!
撮影の準備は十分か!?
『ガアウ!!』
よろしい!!
相変わらずノリがよろしいようで俺はそんな相棒が大好きです(゜▽゜*)
「君ももとの姿に戻ってもいいんじゃないか?……そっちが本来の姿じゃないんだろう?趣味でないなら解除して欲しいね」
「あ……そういえば………魔力節約の非常措置としてずっとこの姿でいたから…忘れてました」
俺がそんなことを考えているとユーノとクロノが会話をしているが、なのはが首を傾げている。
なんのこといってるんだろう?とか考えてるんだろうなあ。
そしてユーノの体がパアッと光る。
「ふう…」
ユーノはフェレット姿から、夢でジュエルシードの思念体と戦っていた金髪の少年の姿に変わった。
そして俺はというと、録画の準備を完了させていた。現在、これらの風景を俺の目を通して相棒が録画している。
「なのはと兄さんにこの姿を見せるのは久し振り…だっけ?」
「あ………ああ………?」
なのはは目が点になりながら「あ、ああ」と繰り返している。呪〇みたいだ…と言ったら怒られるので心の中で思っておく。
そして…くる!くるぞ!!
「ふえ……ふぇええええええええええええええええええええええええええええええーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!??????」
なのはの悲鳴とも言える声がアースラ中に響き渡った。
「ええっっ!?だって……うそ!?ええ!?ええ!?ユーノくんって……普通の男の子だったんだ…?」
「え!?ええ…あれボクは最初にこの姿を…」
「……君たちの間で…何か見解の相違でも?」
なのはの中ではユーノはフェレットと確定されており、ユーノの中ではなのはに既に人の姿を見せているといった誤解が生まれていたのだろう。
「ええと……なのは…?ボクたちが最初に会った時ってボクはこの姿じゃ…?」
「ちがうちがうっっ!最初っからフェレットだったよ!?」
「そ、そうだ……!ごめんごめん……っ!この姿見せてなかった…!」
「だよね?そうだよね?びっくりした~!!ヒエンくんもそうだったでしょ?ってどうしたの!?」
そして話を振られた俺はというと…
「おおおおお…」
OTL
の状態になっていた。
「だ、大丈夫!?」
「な、なんとか…」
なぜ俺がこんなことになっているのかというと理由は簡単。
なのはの叫び声に鼓膜がやられたのだ。
というかなぜユーノとクロノはこんな至近距離でなのはの叫び声を聞いていたのに平気なのか。
なのはの声量を例で言えば…
至近距離でメガホン片手に大声を出されたようなものだ。
こやつらの耳は鋼鉄ででもできてるのだろうか?
俺は座ったまま二人に話す。
「さっきの話の続きだけど……俺は気付いてたぞ?」
四つん這いになりながらもちゃんと話は聞いてたよ。
「ええ!?」
「そうだったんですか?」
俺の返答になのはは驚き、ユーノは冷静に返す。
「夢で見てたからな」
「夢…ですか?」
あ、ユーノは戦ってた本人だから分かんないか。
俺はユーノに前に見た夢の内容を話した。
「なるほど。おそらくジュエルシードの影響で、僕とその思念体との戦闘が映像として飛ばされたんだと思います」
「それを俺が夢として受信したってことか」
なるほど。
「夢……夢……ああっ!?」
そのときなのはが大声をあげる。
「私もその夢みた!」
「あ、じゃあなのはは普通に忘れてたんだな」
「む~!仕方ないでしょ!色々忙しかったんだから!!」
「あーごめんごめん」
「むぅ」
俺はお詫びになのはの頭を撫でる。
こうするとこの子は落ち着くのだ。本当に猫みたいな子である。
「コホン…君たちの事情はよく知らないが…艦長を待たせているのでできれば早めに話を聞きたいんだが…とりあえずこちらを優先してもらっていいか?」
「あ……はいっ」
「すみません……」
「こっちへ」
クロノはこちらをチラッと見てから進みだした。
おのれクロノ!
華麗にスルーしやがって!!
これじゃ俺が滑った芸人みたいじゃないか!?
なのはは手をワタワタさせ焦りながら、ユーノは立ち止まって、先に進むクロノと止まっている俺を交互に見渡す。
小さい少女少年をそのまま待たせるのはさすがに悪いので俺もさっさと立ち上がる。
「君もバリアジャケットは解除しておいてくれ」
「あ、はい」
俺はバリアジャケットを解除し、学生服に戻ってから先に進んだ。
◆◆◆
クロノに進められるがまま進むとひとつSFチックな扉があった。四人で中に入ると、出迎えてくれたのは一言でいえば茶室であった。
畳敷き、茶道の道具一式に和傘、鹿威し(ししおどし)、果てには桜の木まで完備していた。
原作であらかじめ知っていたとはいえ、艦船の一室に茶室を再現するとはどれだけお金をかけているのか。俺となのはは唖然とした。空いた口が塞がらないとはまさにこのことである。
カコン―――と鹿威しが一定の間隔で音を鳴らす。
その茶室の真ん中に、女性が一人正座していた。鮮やかな碧色のポニーテールが特徴の女性、リンディ・ハラオウンである。
リンディさんは俺達に目を向けると微笑む。
「艦長…来てもらいました」
「お疲れさま~。ま、三人ともどうぞどうぞ…楽にして」
「どうぞ」
「「「は、はい」」」
リンディさんとクロノが俺達に席を進めるので俺たちはおとなしく座る。
そうして俺が一番奥に座り、その隣になのは、ユーノが座る。
リンディさんは丁度ユーノの向かい合わせになるように座っている。クロノはリンディさんの斜め後ろに控えていた。
「初めまして。この船の提督兼艦長をやってるリンディ・ハラオウンです。こっちが息子で執務官のクロノ・ハラオウン」
「親子だったんですか!?」
なのはが驚いたような声を出す。
「まぁ、めずらしいわよね?」
というより俺はその髪の色が気になって仕方ないです。前世では考えられないが…これ地毛なんだろうなあ。
「えーとそれじゃこっちも自己紹介を。俺はヒエン、大空氷炎です。こっちの茶髪で可愛らしい女の子が高町なのはで、その隣の金髪の可愛らしい少年がユーノ・スクライアです。よろしくお願いします」
俺は頭を下げる。俺に続いてなのはとユーノも小さく頭を下げる。
「ヒエン君になのはさん、ユーノ君ね。よろしくね」
リンディさんが優しそうに微笑む。
うむ。
ハッキリいってかなり美人である。
まだ二十代と言われても通用するだろう。
俺がリンディさんをじっと見ていたのが気に障ったのか、なのはがジト目になりながら、肘でつついてきた。
痛いですなのはさん。
「先程は、クロノが行き過ぎた行動をとってしまってごめんなさいね」
リンディさんがこちらを見てクスクス笑いながら、謝ってきた。クロノも再び頭を下げてきた。
「いえ…こちらもそちらを信用せず手を出してしまい申し訳ありませんでした」
俺も頭を下げた。
「そういえばヒエンくんがいきなり戦闘始めようとしたんだっけ?」
「そうだよ。僕止めたのに兄さん全く話を聞こうとしないんだもん」
「………僕の制止も聞こうとしなかったな」
おおう。
なんだか全員で俺のことを批評し始めたぞ。
このままではまずいので反撃する。
「仕方ないだろ?クロノがいきなりフェイトに射撃魔法なんて使うからまずいと思ったんだよ」
「その理由はあのときも言ったはずだ。ジュエルシードが狙われてなおかつ次元震まで起こる可能性があったからだ」
「だったら尚更まずいだろう。あのときはジュエルシードもまだ封印していなかったんだ。もし誤射でもしていたらどうなっていたと思う?」
「誤射なんてしない。それにあのとき君が弾き飛ばさなければ当たっていた」
「話にならないな。あのとき使うなら安全上のことも考えて拘束魔法を使うべきだ」
「それを言うなら…「はいはい。二人とも熱くならない。なのはさんとユーノくんが唖然としてるわよ?」……む。すいません艦長」
むむむ。
なんだか話に夢中になってたみたいだ。
「それでは本題に入りましょうか」
リンディさんはお茶菓子と抹茶を俺達に用意し話を始めた。
「では、あなたたちがこれまでどういった経緯でジュエルシードと関わってきたのか話を聞かせてもらえない?」
「はい。実は…」
「兄さん。ここは僕が」
俺が説明を始めようとしたところユーノが話すようだ。ここは任せるか。俺はユーノに頷いた。
そしてユーノはこれまでのことを話し始めた。
自分がジュエルシードを発掘したこと、しかし手配した次元船が事故に合いこの海鳴市に二十一個のジュエルシードが散らばってしまい、回収するために海鳴市に来たことを話した。
「なるほど…そうですか…。あのロストロギア…ジュエルシードを発掘したのはあなただったんですね」
「はい…それでボクが回収しようと…」
「立派だわ」
「だけど同時に無謀でもある」
「……はい」
ユーノが項垂れる。
自分でも無謀な行動だということは理解しているのだろう。
ここで話を聞いていたなのはが、おずおずと手を上げる。
「あの…ロストロギアって…なんなんですか?」
「んー……遺失世界の遺産…って言ってもわからないわね…ええと…次元空間の中にはいくつもの世界がある…っていうのは知ってるわね?」
なのはとユーノは頷く。
え…
知ってんの!?
ユーノはともかくなのはは俺と同じで知らないだろう!あ、知ったかぶりか!
まぁ、ここは知ってる呈で話した方がいいか。
「それぞれに生まれて育っていく世界…その中には良くない形で進化しすぎてしまう世界がある。進化しすぎた技術や科学が自分たちの世界を滅ぼしてしまって…そのあとに取り残された危険な遺産。それらを総称してロストロギアと呼ぶの」
なるほど。
こちらの世界でいえば、核兵器そのものが残されてしまうようなものか。
「…ジュエルシードはその一つというわけ」
リンディさんの後にクロノも続く。
「使用法が不明…だが使いようによっては世界どころか次元空間さえ滅ぼすほどの力を持つことさえある危険な技術…」
「そう…私達、管理局や保護組織がしかるべき手続きをもってしかるべき場所に正しく管理していなければならない品物…あなたたちが探しているロストロギア。ジュエルシードについてもさっき調べたわ」
リンディさんは抹茶を飲みながら説明する。その際、苦かったらしくそのリアクションが可愛くほっこりした。…そしてなのはに脇腹をつねられた。だから痛いですなのはさん。
「あれは次元干渉型のエネルギー結晶体……流し込まれた魔力を媒体として次元震を引き起こすことのある危険物。最悪の場合、次元断層さえ巻き起こす危険物…」
リンディさんは抹茶に砂糖を入れる。
それ、うまいんだろうか?まぁ、抹茶ラテとかもあるしいいのかな?
「君とあの金髪の少女、フェイトといったか。あの子がぶつかった際のあの震動と爆発…あれが次元震だよ」
あのときの白い巨人戦のことか。
予想はしてたけどやっぱり観測されてたのか。
「たった一つのジュエルシードの全威力の何万分の一の発動…それでもあれだけの影響があるんだ。複数個集まって動かしたときの影響は計り知れない」
「大規模次元震やその上の災害…次元断層が起これば世界の一つや二つ簡単に消滅してしまうわ…」
次元断層…
次元震の上なんてあるのかよ…
「聞いたこと…あります…。旧暦の462年…次元断層が起こったときのこと」
「ああ……あれは…酷いモノだった」
「隣接する並行世界がいくつも崩壊した…歴史に残る悲劇…。……そんな事態は繰り返しちゃいけない。防がないといけないわ」
そのときリンディさんが目を閉じる。
そこで俺は空気が変わったことを察した。
「だから……これよりロストロギア『ジュエルシード』の回収は私達『時空管理局』が全権を担当します」
ある魔法少女物との作品コラボ考えてるんですがどうしよかなあ。