なのはの無印のEDの「Little Wish~lyrical step~」
っていいですよね。
最近これしか聴いてない。
では、どうぞ( ゚д゚)ノ
ヒエンside
俺は今、ユーノを肩に乗せ森の中を高速で飛び回っていった。
「チョロチョロチョロチョロ逃げんじゃないよ!」
「使い魔を作れるほどの魔導師がなんでこんな世界に来ている?ジュエルシードについて!ロストロギアについて!何を知っている!?」
「ごちゃごちゃうるさい!」
アルフが飛びかかってくる。
俺はスピードをあげ攻撃をかわす。迎撃として着地した隙を狙いチェーンバインドでアルフを拘束するが爪で呆気なく破壊されてしまう。アルフが人間態でないせいか少しやりづらい。
上空ではなのはとフェイトが戦い始めた。ディバインバスターとサンダースマッシャーがぶつかり合い拮抗している。
そしてその撃ち合いを制したのはなのはであった。フェイトをピンク色の砲撃が飲み込む。
「なのは強い!」
「でも…甘いね」
「いや…今のなのはなら大丈夫だ」
フェイトのサイズスラッシュがなのはに振られたがなのははしゃがんでそれを回避。そしてレイジングハートを杖術のように回しフェイトに突き付ける。
「ほらな」
「な!?フェイトのスピードについていってるっていうのかい!?」
ここにきて模擬戦での経験が生きたようだ。俺はなのはがフェイトのスピードに慣れるように、できるだけ彼女のスピードを再現するように戦った。
あの模擬戦の後、あのときの俺のデータを更新し何度もイメージファイトをしていたためフェイトのスピードにも対抗できたようだ。「次は絶対に勝つの!」と意気込んでいたからな。あれから1日しかたっていないがかなり努力したのか、杖術も付け焼き刃ではあるがそれなりに振れている。
それらの成果も今ここで出ているようだ。
だが…
フェイトはなのはの近接攻撃を得意のスピードで鮮やかに回避する。なのはが何度も攻撃するがフェイトは余裕でかわす。そして後ろに回り込み、なのはの首元にバルディッシュを突きつけた。
ここに勝負が決した。
フェイトとなのはが話している間に、レイジングハートからジュエルシードが1つ排出される。それを掴むとフェイトは踵を返した。
「帰ろうアルフ」
「さすがアタシのご主人様!じゃあねオチビちゃん、炎の少年」
「待って!」
なのはがすかさず呼び止める。
「できるなら私達の前にもう現れないで。もし次があったら今度は止められないかもしれない。貴方も次会ったら容赦はしない」
「じゃあね~」
フェイトとアルフは、俺となのはにそう告げると消えるように去っていった。
◆◆◆
あのあと回復魔法でなのはを回復させてから、修復魔法で破壊された木や橋などを直し旅館へと戻った。
俺が戻ったとき、戦闘から1時間ほどしかたっていなかったので桃子さん達からは少し説教されるだけで済んだ。
なのはとユーノは俺が話してる間に窓からそっと戻ったので桃子さん達にはなんとかばれなかったようだ。
次の日、周囲を観光したり皆で現地名産の物を食べたりして楽しんだ。しかしその間、なのはの表情はずっと沈んだままであり最終日も笑顔をできるだけ出そうとはしていたが、無理をしてるのは誰の目からもまるわかりであった。
(やっぱりそうとう堪えてるみたいだな…)
俺は帰りの車で一昨日の戦いについて思い出していた。原作ではなのははあっという間にやられていたが、俺との模擬戦を経ていたことで少しだがフェイトに対抗できていた。
ということはだ…
俺はここである可能性に行き着く。
それは原作キャラに接触することで未来を変えることもある程度可能だということ。リニスを助けたときからその可能性は予測はしていたのだが、イマイチ確証が持てなかった。だが今回のことで確信に変わった。
そしてもうひとつ今回のことで分かったことがある。
それはこの世界の出来事はある程度、原作沿いに進んでいっているということ。
ここである程度というのがみそだ。
ここは並行世界だ。
原作沿いに進むといってもアニメと映画の出来事が混じりあっている。
俺はなのは達に比べてジュエルシードとの接触率が高い。それは一人で行動していて2度も巻き込まれた経験からも分かる。
なのはやフェイトが見つけられなかった若しくは見逃したジュエルシードが俺に回ってくる可能性があるということだ。幸か不幸か今のところは全て接触している。
それに俺の使い魔となっているリニスが今はいないことも確信した一因でもある。
原作ではリニスはとっくに消滅している。だが俺が介入したことによってリニスの運命は変わり、今も元気に過ごしている。だがリニスは現在、外国にいっておりジュエルシードに関わっていない。これが偶然なのかは分からないが…。
話は変わるが俺は転生者だ。その関係で神の加護というものがついている。だがこの加護が厄介なものでトラブルに巻き込まれやすくなる体質を含んでいるらしい。
ジュエルシードに巻き込まれるのはそれの影響が大きいのかもしれない。
とまあ俺の推測は今はどうでもいいか。
それよりもなのはのことだ。
話しかけても上の空でボーッとしており、こちらに気付く素振りを一切見せない。
そこで俺はピコン!と思い付く。
反応しないなら反応させればいいじゃない!ということで…
なのはで遊ぶことにしました(゜▽゜*)
〇顔の前で手を振ってみる。
(・・)/サッ
「………」
気付く素振りなし。
〇次にツインテールを弄ってみる。
◆ヽ( ̄∀ ̄)ノ◆ほれほれ
「………」
気付く素振りなし。
〇旗揚げの要領であげてみる。
◆\(o・Q・o)/◆ ハタアゲテ♪
「………」
まだ気付く素振りなし。
〇両方回してみる
シュルシュル〝◎―ヾ( ̄ー ̄ )ノ―◎゙シュルシュル
「………」
まだまだ気付く素振りなし。
〇ほっぺをつついてみる
( ´∀`)σツンツン
「………(怒)」
四度気付く素振りなし。
〇さらにつつく
( ・ω)σプニプニ
「………(怒)(怒)」
まだ気づかぬ。
〇ほっぺグニングニンしてみる
(ノ)・ω・(ヾ)ムニムニ
o< ・ω・ >oビローン
(((・ω・)))ポワワーン
(ノ)・ω・(ヾ)ムニムニ
o< ・ω・ >oビローン
「………(怒)(怒)(怒)(怒)(怒)」
まだか。
〇耳にフーッとかけてみる。
<(; ̄ ・ ̄)=3 フゥ...
「にゃあああああああ!!!!!!!」
(`Д´)=○)´3`)∴
パチイイイイイイイイイィィィィィィィィィンンンンンンンンン!!!!!!!!
世界を狙える右手をもらいました。
◆◆◆
「もう!もうったらもう!何するの!?まったくもう!」
「いや元気なさそうだったから慰めようかなって思って」
「ウソつくの!途中から面白がってたでしょ!」
「………ソ、ソンナコトナイヨ」
少し目を反らす。
グイッ!
「ちゃんと目を見て言いなさい!」
両手で顔を戻される。
「ハイ。スイマセンデシタ」
「はぁ。もういいよ」
なのはは苦笑しながら言う。
なんとかお嬢様のご機嫌は直ったようだ。
「あははは。仲いいな二人とも」
「そうですね。ふふっ」
士郎さんと桃子さんが優しい顔でこちらを見ている。
「アンタは本当にガキね」
「まあまあアリサちゃん」
「あははは…」
アリサは相変わらず俺を罵倒し、すずかはアリサを宥め、美由希さんは苦笑い。
『ヒエンさん…』
『ガウガウ』
ユーノとヒッツの小動物コンビには呆れられた。
あっれ~
こんなはずじゃなかったんだけどな~
そして我らが主人公高町なのはは…
『ありがとね』
念話ではあるが可愛らしい笑顔で俺にお礼を言ってくれた。
まあこの子にはやっぱり笑顔が一番だ。
温泉旅館編やっと終わったー