大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうも|ω・`)ノ ヤァ

続き書けたで候。

では、どうぞ∠( ゚д゚)/


第三百八十一話 都市本戦四回戦

ヒエンside

 

 

 

俺はいよいよインターミドル都市本戦四回戦、準決勝に挑む。

 

 

『皆様お待たせ致しました!都市本戦4回戦1組目の選手入場です!レッドコーナーからは、ダブル変換「炎熱」と「凍結」の使い手でありながら、多種多様な魔法を使いこなすオールラウンダー!3回戦では「花舞剣士(リーフフェンサー)」、カナ・モルフォン選手を打ち破った今大会一のダークホース!人呼んで額に炎を灯す男!「氷凍炎焔(アイスフレイム)」!ヒエン・オオゾラ選手!!』

 

 

スポットライトが当てられる中、俺はゆっくりと入場していく。

 

バリアジャケットには既に換装しており、死ぬ気モードにもなっている。

 

会場を見渡せば、席は全て埋まっており、それだけこの試合が注目されている事が分かる。

 

テレビ放送でも視聴率は高く、ワイドショーでも専用のコーナーがある程だ。

 

 

「まあ、それも当然か」

 

 

俺は小さく呟く。

 

今日の相手は三年間無敗の女子チャンピオン、ダイヤモンド・クリストファー。

 

凍結の魔眼の使い手で、オーバーSランクにも匹敵する魔力の持ち主。

 

彼女はあのクロノをも破った強敵だ。

 

 

「だからって、負ける気はさらさらないけどな」

 

 

『続きまして、3回戦では強敵「漆黒賢者(ブラッキーワイズマン)」クロノ選手を打ち破った最強の女子チャンピオン!美しい銀髪を(なび)かせ、可憐な純白ドレスをクールに着こなすご令嬢!「氷姫(アイスプリンセス)」!ダイヤモンド・クリストファー選手!!』

 

 

白いワンピースを着た銀髪の美少女が姿を現す。

 

 

氷装(ひょうそう)

 

 

ダイヤモンドは入場しながら防護服へと換装する。

 

白い純白のドレスを纏い、三叉槍(さんさそう)を思わせる鋭い白い杖を右手に持つ。

 

右目を保護する黒い眼帯が大きく目立つ。

 

俺達は向かい合う。

 

 

「ようやく……会えた」

 

 

「ん?」

 

 

「貴方とは……ずっと戦いたいと思っていた」

 

 

「チャンピオンにそう言ってもらえるとは光栄だな」

 

 

「貴方は……自分が思ってる以上に注目されていると……知った方がいい」

 

 

「どういう意味だ?」

 

 

「貴方は人を惹き付ける……良い意味でも、悪い意味でも」

 

 

俺がさらに話を聞こうとすると、実況の声が響いた。

 

 

『4分4R、規定ライフは50000。三回戦より10000上がります。果たして勝利を手にするのはどちらなのか?戦いのゴングが今……鳴りました!!』

 

 

そして試合開始のゴングがなった。

 

 

「それじゃ……いくよ」

 

 

先手はダイヤモンドからであった。

 

 

「グレイシャー、射撃」

 

 

《Hail Storn.Fire.》

 

 

話の続きは気になるが、今は試合に集中した方が良さそうだ。

 

(ひょう)を思わせる数多の氷の粒が展開されると、俺へと狙いを定める。

 

俺は額の炎の質を柔から剛へ切り替えると右手を出し、広域砲撃ヒートバーナーフルバーストでまとめて吹き飛ばす。

 

そのままオレンジの砲撃がダイヤモンドへ迫る。

 

 

「グレイシャー、砲撃」

 

 

《Hail Storm.》

 

 

白銀の砲撃と激突するが、広域砲撃故にオレンジの砲撃が撃ち負ける。

 

俺は真上へ飛んでそれを回避する。

 

 

剛炎の銃弾(ブレイズバレット)……ファイア!」

 

 

続けて俺は15発の魔力弾を展開させて時間差で放つ。

 

 

「グレイシャー、少し多めで」

 

 

《Hail Glaze.》

 

 

こちらと同じ数の氷の塊が放たれ、いとも簡単に相殺される。

 

俺は空を飛び回りながら、さらに射撃魔法を放っていく。

 

 

「verマシンガン!」

 

 

自身の周囲に10個の炎のスフィアを固定し、マシンガンのように放つ。

 

威力は軽めであるものの、連射性に優れており、相手に反撃する暇を与えない。

 

ダイヤモンドの氷の塊をすり抜け、直撃させていく。

 

しかし彼女の周囲には霧が帯状に漂い、ダイヤモンドを囲いこむように展開されていた。

 

霧が魔力弾をガードし、見事に防いでいた。

 

 

(あれはクロノの試合でも使ってた氷の霧か)

 

 

言うなれば、某忍者漫画の砂の自動防御(オートガード)のような物だ。

 

あれを突破するには霧を丸ごと吹き飛ばすか、霧が追い付かないスピードで攻撃するしかない。

 

 

「verバズーカ!」

 

 

一応、一番威力の高いバージョンに切り替えてみるものの効果は薄い。

 

俺は同時に放たれる氷の塊に気をつけながら、ダイヤモンドと距離を取る。

 

そして右手を向けて砲撃魔法ヒートバーナーを放つ。

 

このままチマチマ攻撃してても意味はないので、大技で様子を見る。

 

 

「グレイシャー、相殺」

 

 

《Snow Storm.》

 

 

ダイヤモンドも砲撃を放ち、俺の攻撃を相殺する。

 

俺は四分身を出し、四方向からヒートバーナーを放つ。

 

 

「グレイシャー、完全防御」

 

 

《Ok Boss.Icicle.》

 

 

さすがに氷の霧だけで防御するのは無理と判断したのか、防御魔法を使用すると、彼女を囲うように氷柱が現れる。

 

ヒートバーナーは氷柱に阻まれ、ダイヤモンドへダメージを与える事が出来ない。

 

だが俺はその隙を突いて、彼女の真上に回り込んでいた。

 

右手の篭手を手甲に変化させ、大爆発の加速(ビッグバンアクセル)を放つ。

 

氷柱を破壊し、そのまま攻撃するとダイヤモンドは杖で受け止める。

 

 

ダイヤモンド・クリストファー

LP50000→45000

 

 

「やるね……でも、攻撃直後は隙だらけ」

 

 

《Snow Smasher.》

 

 

「ちっ……」

 

 

俺はクロスガードで白銀の砲撃をガードする。

 

身体全体がダメージでヒリヒリするが、耐え切れない訳ではない。

 

 

ヒエン・オオゾラ

LP50000→45000

 

 

俺は四分身に念話で引き続き、攻撃を指示する。

 

四分身は両手のグローブに炎を灯して、近接戦闘を仕掛ける。

 

ダイヤモンドは杖を駆使して、四分身の攻撃を受け流していく。

 

しかし、近接戦闘も出来るとは正直言って意外であった。

 

俺の中では典型的な砲撃魔導師のイメージが強かったからだ。

 

彼女はそのまま杖をバトンのようにクルクルと回しながら、素早い身のこなしで四分身をいなす。

 

だがライフは、徐々にではあるが確実に減っていく。

 

 

ダイヤモンド・クリストファー

LP45000→44800→44600→44400→44200

 

 

「さすがに分が悪いか……なら、こうしようかな」

 

 

《Blizzard Roid.》

 

 

すると、ダイヤモンドは新たな魔法を発動させる。

 

それは俺もよく使用する魔法であった。

 

 

吹雪の人形(ブリザードロイド)!?」

 

 

彼女の周囲にダイヤモンドの形をした氷の人形が現れる。

 

 

『激しい射砲撃から始まった今回の試合!一見、ヒエン選手優勢に思われたが、ここでダイヤモンド選手が氷の人形を展開させたぁ!!しかもこれはヒエン選手の使用するブリザードロイドだあぁぁ!!!』

 

 

その数およそ100体。

 

俺は操れて10体が限界なのだが、ダイヤモンドは軽くその10倍を操っていた。

 

 

「この魔法、初めて使ったけど便利……だね。ただ……思ってるより……魔力消費が激しいけど」

 

 

「操作魔法の適性は俺よりも圧倒的に上か……嫌になるぜ、全く」

 

 

その他の魔法資質も俺より確実に高いだろう。

 

そもそも俺は全ての適性があるとはいえ、その数値はほぼ平均値を地で行く。

 

なのはやフェイト、はやてのような主人公組や、クロノやティーダのようなエリート、カナやボンちゃんのような都市本戦常連組、チャンピオンであるクリストファー兄妹のような自分の強味と言えるものが俺にはない。

 

だからこそ、それを補うために手数を増やし、オールラウンダースタイルで戦っているのだが。

 

話に戻ろう。

 

ブリザードロイドの特性を考えれば、普通に戦っても氷の人形故にすぐに再生する。

 

その厄介さを俺はよく知っている。

 

ならば、破壊力のある魔法で一気に殲滅するしかない。

 

俺は四分身に指示を出し、各自で対処させる。

 

四分身は広域砲撃ワイドバーナーを放ち、氷の人形達を一掃する。

 

 

『ヒエン選手!氷の人形に分身で対抗!強力な砲撃で一掃していく!!だがダイヤモンド選手も新たな人形を形成して立て直す!!』

 

 

しかし、倒してもさらなる人形が形成されていく。

 

ならばその間に本体を叩くしかない。

 

俺は真上からダイヤモンドへと奇襲をかける。

 

操作魔法というのは魔力リソースが大きく、操るのには幾分か意識を割く必要がある。

 

その証拠に()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

いくらチャンピオンと言えど、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のだろう。

 

だが今はそれが隙となる。

 

 

「貴方がここで仕掛けてくる事は……分かっている」

 

 

《Hail Smasher.》

 

 

しかし、さすがは女子チャンピオン。

 

俺が仕掛けてくるのもしっかりと読んでいた。

 

今から防御は間に合わない。

 

なら、迎撃しかない。

 

俺は即座に額の炎を最大限にまで燃え上がらせ、技を放つ。

 

 

灼熱の加速(バーニングアクセル)!」

 

 

ダイヤモンドのヘイルスマッシャーと、俺のバーニングアクセルが激突する。

 

至近距離でぶつかり合ったことから、爆発が起こり互いにダメージを受けた。

 

 

ヒエン・オオゾラ

LP45000→35000

 

 

ダイヤモンド・クリストファー

LP44200→34200

 

 

そして更なる攻撃を仕掛けようとした所で……

 

 

 

ブーッッッ!!!!!!

 

 

 

第1ラウンド終了のブザーがなった。




次回はいよいよ魔眼発動。

では、どうぞ( `・∀・´)ノ

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