大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうも|д゚)チラッ

続き書けたで候。

皆さんはご存知でしょうか?

『プリキュア5』の続編が出るヨ!

夢原のぞみちゃんの大人バージョンの画像も出てますし、もう最高ですね!

10月からテレビ放送、皆見ようゼ!!

では、内容いきます。

どうぞ∠( ゚д゚)/


第三百七十二話 続・都市本戦三回戦

ヒエンside

 

 

 

「それじゃ、続けましょうか」

 

 

カナはそう言うと、再び刀を構える。

 

そして攻撃を仕掛けてきた。

 

先程の蜃気楼程のスピードではないものの、一気に懐に潜り込んできた。

 

 

(これは過去の映像にもあった抜き足……!?)

 

 

抜き足は天瞳流に伝わる歩法と呼吸の合わせ技で、相手が見えているにもかかわらず、脳が認識できなくなる剣技の1つらしい。

 

 

「天瞳流抜刀居合……天月・(かすみ)!」

 

 

「くっ!?」

 

 

俺は直感に従い、後ろ飛びで斬撃をかわすが、すぐに次の攻撃が来た。

 

 

「天月・線!」

 

 

「やばっ!?」

 

 

ジャンプしてかわしている滞空時間の隙を狙って、大きな縦一線の桜色の斬撃が放たれる。

 

空中で身動きの取れない俺は咄嗟に左手から炎を勢いよく放ち、不格好ながらもなんとかかわした。

 

 

「天月・乱!」

 

 

俺は受け身を取りつつ、横に転がりながら態勢を立て直すと、足に炎を纏い勢いよく走り始めた。

 

炎熱疾走(フレアドライブ)を発動させて、リング内を駆け回る。

 

 

『ヒエン選手!カナ選手の攻撃をリング内を駆け回ってかわす!対してカナ選手は激しい猛攻でヒエン選手を追い詰めていく!!』

 

 

カナはさらに走る俺の方向に向けて、桜色の斬撃を幾度も放つ。

 

刀を振るう速度は早すぎるのか、目に見えない。

 

 

「天瞳流抜刀居合……飛花(ひか)!」

 

 

今度は風により飛び散る花びらのように、小さな斬撃が無数に俺へと襲いかかる。

 

俺は炎熱疾走を解除すると、高速移動魔法ソニックムーブを発動させて、その場から離脱する。

 

そして回り込むようにカナの背後へと移動するが、俺の居場所が最初から分かっているのか、それに合わせて刀を振るってきた。

 

 

「天瞳漣月(れんげつ)!」

 

 

俺は左手に展開させたラウンドディフェンダーで斬撃を受け流すと、至近距離から直射砲撃魔法ストレートバーナーを放つ。

 

しかし、カナは紙一重でかわすと回りながら刀を水平に振るった。

 

俺はそれをしゃがんでかわし、距離を取りながら次の一手を打つ。

 

 

「フレアレイ!」

 

 

五つの光弾を生み出し、時間差で四方八方から攻めていく。

 

だがカナは、巧みな足捌きでそれらを見事にかわしていく。

 

 

「貴方の攻撃……全部見えてるわよ、ヒエン君」

 

 

「とんでもない奴だな……」

 

 

(気配察知能力と空間把握能力が異常に高いのか。いや、それだけじゃない。場の流れと先を読む力も異常に高いんだ)

 

 

つまりカナは客観的に物事を見る事が得意なのだ。

 

こういった人物程、どんな局面でも冷静かつ客観的に考える力と傾聴力に優れている。

 

俺の超直感とはまた違った強さを持つスキルだ。

 

 

「名付けるなら……『超慧眼(けいがん)』ってとこか」

 

 

「『超慧眼』って?」

 

 

「お前のその尋常じゃない程の場の流れを読む力と、先を読む力の総称だよ!フレアショット!!」

 

 

俺は弾丸強化のキーワードを唱える。

 

五つの光弾はさらに光り、少し大きくなると、高速でカナに襲いかかる。

 

 

「……これはさすがにかわしきれないわね。それに普通の技じゃ、突破も無理そう。やっぱり貴方に勝つには、秘剣しかないわね」

 

 

するとカナは刀を構えると、技を放った。

 

 

「天瞳流抜刀居合……第六秘剣・螺旋捩花(らせんねじばな)!」

 

 

カナは螺旋状に回転すると、空中で体を大きく捻り、反転しながら光弾を斬り裂いていく。

 

周囲360度から及ぶ攻撃を全方位防御によって防いだのだ。

 

だがこれはチャンスだ。

 

今、カナは攻撃直後で動きが止まっている。

 

ここで範囲攻撃で攻めれば、試合の流れは一気にこちらへと傾く。

 

俺は右手を向けて、砲撃魔法ヒートバーナーを放った。

 

チャージせずに放つが、それでも威力は並の砲撃よりはずっと強い。

 

そしてカナにオレンジの砲撃が勢いよく迫るが……

 

 

「第二秘剣・落花生裂(らっかせいさつ)!」

 

 

なんと空中で身体を立て直し、ヒートバーナーを一刀両断したのだ。

 

俺はそれを見て納得する。

 

 

(そうか……カナは異様に身体が柔らかいんだ。刀を見えない速度で振るうからこそ、柔軟性が特に必要なんだ)

 

 

武術をやる上で柔軟性とは非常に重要だ。

 

身体が硬いことで生じるトラブルは決して少なくない。

 

肩コリや腰痛の原因となったり、疲れやすくもなる。

 

痩せにくい体質となり、太りやすくさえなってしまう。

 

無論、怪我だってする。

 

俺とて、日頃からそうならないようにトレーニングをする前は、必ず準備運動やストレッチを行っている程だ。

 

と、今はそんなことを考えている場合じゃない。

 

カナが次なる一手を打ち出してきたからだ。

 

 

「第一秘剣・睡蓮斬(すいれんざん)!」

 

 

水平に振るわれた斬撃が俺に迫る。

 

咄嗟にラウンドシールドで防ぐが、威力が思いのほか強く、後ろに徐々に押されていく。

 

天瞳流の技はあまり詳しくないが、やはり秘剣というだけあって、他の技よりも強力な気がする。

 

 

「うぉおおおお!!!!」

 

 

「……やるわね」

 

 

なんとか耐え切ったが、攻撃は終わらない。

 

いつの間にか、俺の斜め横に接近しているカナの姿があったからだ。

 

 

「第九秘剣・扶郎花乱(ふろうからん)!」

 

 

「ちっ!?」

 

 

俺は両手から炎を噴射して真上へと回避する。

 

しかし、その際に掠っていたのかライフポイントが僅かに減る。

 

 

ヒエン・オオゾラ

LP39000→38000

 

 

「逃さないわ」

 

 

「なにっ!?」

 

 

カナは足元に魔力を纏うと、跳躍する。

 

そして足下に障壁を展開させているのか、縦横無尽に跳ね回る。

 

恐るべきはそのスピードだ。

 

なんと空中に逃れた俺に容易に追いつくのだから。

 

ボンちゃんと同じ跳躍移動だが、動作を最小限にしているのか、体感的には彼よりも早く感じる。

 

 

「くっ!?」

 

 

残像を残すスピードで俺を斬りつけていく。

 

なんとか両手に展開したラウンドディフェンダーで凌いでいるものの、ダメージはどんどん蓄積されていく。

 

 

ヒエン・オオゾラ

LP38000→37000→36000→35000→34000

 

 

このままではまずいと思うのだが、いかんせん反撃の隙がまるでない。

 

なんとかしなければ……

 

 

「第八秘剣・銀杏斬断(いちょうざんだん)!」

 

 

だが、そんな焦る俺とは裏腹にカナが真上から渾身の力で刀を振り下ろし、斬撃を与えてきた。

 

俺は咄嗟にクロスガードで受け止めるが……

 

 

「はぁあああああ!!」

 

 

「ぐ、ぐぁああああ!?」

 

 

受け止めきれずにリングにそのまま叩きつけられてしまった。

 

落下の勢いを殺すために障壁を多重に展開して、後頭部など重要な部分はなんとか守れたが、受けたダメージは決して小さくはなかった。

 

 

ヒエン・オオゾラ

LP34000→20000

 

 

『カナ選手の秘剣が遂に炸裂ウゥゥ!滅多に見ることの出来ない強力な剣技です!!カナ選手が秘剣を解放したということはヒエン選手を本気で倒すに値する選手と認めたということです!!!』

 

 

「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ」

 

 

俺は実況の言葉を聞きながら仰向けになりつつ、なんとか呼吸を整える。

 

カウントを取られるが、ギリギリまで休憩する。

 

戦って分かったが、カナは速い。

 

べらぼうに速い。

 

普段のトレーニングで、俺は御神の剣士である恭也君や美由希さんの神速によって高速戦闘には嫌というほど慣れている。

 

その証拠に、カナの普通の技には対応出来ていた。

 

だが、秘剣を使われるとそうもいかない。

 

彼女の秘剣は、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のだ。

 

体感的には美沙斗さん並に速い気がする。

 

そのうえ超慧眼によって、動きの先読みをされてしまい、こちらの動きを完全に封じられてしまっている。

 

 

(まずいな……完全にあいつのペースだ)

 

 

まずはあの秘剣と、超慧眼をどうにかしなければ勝利は厳しい。

 

厳しすぎる。

 

まさかこんな序盤からピンチになるとは思いもしなかった。

 

 

(これはもう切り札を使うしかないな……)

 

 

俺はカナへと視線を向ける。

 

彼女はというと、刀を鞘へと戻し、既に開始線前へと戻っていた。

 

そして、こちらを挑発するように不敵に笑っていた。




次回も残りの秘剣炸裂します。

では、また( `・∀・´)ノ

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