大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうも|д゚)チラッ

続き書けたで候。

今日、ワンピースフィルムRED見てきました。

かなり面白かったっす。

内容はネタバレ厳禁なので、普通に見に行きましょう。

面白さは自分の目で確かめるのが一番かと。

ただ、まだ公開初日なのにパンフレットもう売り切れてたっていう。

早過ぎない?

とりあえず、話はこれくらいにして内容にいきましょうか。

では、どうぞ∠( ゚д゚)/


第三百六十一話 都市本戦開会式

第三者side

 

 

 

少年とオボン・クレーとの激闘は見ている者達を興奮させた。

 

とある世界の植物園で見ていた少女達は、いつの間にか手に汗握って応援していた。

 

とある世界の潜水艦内で見守っていた大人達は、仕事を放り出して声を上げて応援していた。

 

そして、それは少年のことを日々見守っている歴代プリキュアの一人、キュアアンジェも例外ではなかった。

 

 

『試合終了ォオオ!壮絶な試合を制したのはヒエン選手ゥウウウ!!』

 

 

『『『『『オオォォオオ!!!!』』』』』

 

 

「ふぅ……見ていてヒヤヒヤする試合でしたね……」

 

 

その手にはお手製のタオルがあるのか、【頑張れ!ヒエン!!】と書かれていた。

 

ちなみに他の歴代プリキュア達も、食べ物と飲み物片手に応援していたりする。

 

 

「次は都市本戦ですか。早く見たいですね」

 

 

アンジェはモニターを見ながら呟く。

 

モニターに映っている少年は気を失ったのか、担架で運ばれていた。

 

 

「とりあえず今はゆっくり休んでください。お疲れ様でした、ヒエン」

 

 

インターミドルで本格的に優勝したら、何かしらのプレゼントを用意しておこうと思ったアンジェであった。

 

しかし、この時の彼女は知らなかった。

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

第三者side end

 

◆◆◆

 

ヒエンside

 

 

 

都市本戦が始まるまでの一週間、俺は三日間ずっとダラダラしていた。

 

俺にとって山場とも言える予選決勝を終えてから、軽い燃え尽き症候群に陥ったのだ。

 

試合のダメージのことも考えれば、休養は嫌でも取らなければならなかったので丁度良かったのだが。

 

トレーニングは四日目から再開した。

 

とはいっても軽めであるが。

 

五日目と六日目は、身体の感覚を取り戻すために軽い模擬戦程度に留めた。

 

七日目に都市本戦での組み合わせが発表されるので、それ以降のトレーニングは対戦相手に合わせる形となる。

 

一方、チームヒエンの面々はというと、この一週間、滅茶苦茶エンジョイしていた。

 

当初はマスコミ各社が取材と称して、連日のようにホテルに押し寄せて来たので、当然のように彼女達にも取材はあった。

 

だが、事態を重く見たハラオウン親子の活躍によって、それも直ぐに収まった。

 

一般人である彼女達への過度な接触をした場合、法的措置も問わないと、マスコミ各社に圧力をかけたのだ。

 

まあ、当然の処置であろう。

 

いくら報道の自由があるからと言って、ホテルでの待ち伏せや、張り込みはやりすぎである。

 

プライバシーの侵害もいいとこだ。

 

そんなこともあって鬱陶しいマスコミの取材から解放された彼女達は、それはもう楽しんだ。

 

ミッドランドなる遊園地に遊びに行ったり、ミッドチルダの観光名所を回ったり、保護者同伴で他の次元世界へ旅行にも行った。

 

俺も誘われたが、その時はひたすらダラダラしたい気分だったので、丁重にお断りした。

 

だがそのおかげもあって、心身共にすっかり回復した。

 

そして、遂に都市本戦でのトーナメントの組み合わせが発表される。

 

俺の一回戦の相手は、『矛砕(ファランクス)』のディル・オーディス。

 

ベルカの騎士にして、都市本戦常連組の一人。

 

間違いなく強敵である。

 

試合は二日後に行われるので、ディル・オーディス対策は急務であった。

 

そこで自ら候補に名乗り出たのが、ヴォルケンリッターの剣の騎士、烈火の将シグナム。

 

そして、ミッドチルダ最強の騎士にして地上のエースであるゼスト・グランガイツ。

 

この両名であった。

 

両者共に、物凄く脳筋であるのでディル・オーディス対策など一つしかなかった。

 

『地獄のひたすら模擬戦』再び……である。

 

しかし、既に経験していたこともあって前回と比べて、然程苦もなく乗り切ることができた。

 

慣れって怖い……。

 

それにボンちゃんとの激戦を乗り越えたからか、身体の動きやキレが以前にも増して鋭くなっているらしく、見るからに強くなっているそうな。

 

それを聞いた他のバトルジャンキー達(主に魔法少女)が、こちらに戦いたそうな視線を向けていたのは気のせいだと思いたい。

 

そして迎えた都市本戦当日。

 

場所は打って変わって、都心部にある少し大きな会場である。

 

なんというか、いかにも武道館っぽい場所でやるらしい。

 

会場の周りでは、出店が数多くあり、数多のお客さんで賑わっていた。

 

俺は応援団と別れ、リニスと恭也君、美由希さんを引き連れて控え室へと向かう。

 

都市本戦ともなれば、選手一人一人に個室が用意されており、完全なプライベート空間と化していた。

 

俺はそのまま荷物を置いて、一人で参加セレモニーのあるホールへと向かう。

 

今から開会式があるのだ。

 

ホールに着くと、見たことのある顔触れが揃っていた。

 

俺の存在に気付いた選手達が、一斉に此方を向く。

 

警戒されている様子だったが、俺は特に気にすることなく列に整列する。

 

見ればクロノとティーダの姿もあり、別の列に並んでいた。

 

そして時間になったのか、カナ・モルフォンが壇上へと上がり、選手宣誓をする。

 

そこは普通チャンピオンじゃないのかと思ったのだが、どうもクリストファー兄妹は開会式をバックレたようで、そもそも参加すらしていなかった。

 

こうして開会式は特にトラブルが起こることもなく、恙無(つつがな)く終了した。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

開会式が終わると、一人の人物が俺へと歩み寄ってきた。

 

 

「ヒエン選手」

 

 

「君は……モルフォン選手?」

 

 

なんとカナ・モルフォンが俺に話しかけてきたのだ。

 

 

「カナでいいですよ。一週間前のボンちゃんとの試合は見事でした」

 

 

「ありがとう。正直、崖っぷちもいいところだったけどな……」

 

 

「ふふふ。アオちゃんが嘆いていましたよ?『あんな奥の手があるなんて……なぜ私のときは使わなかったんですか!?』って」

 

 

「あの強化形態は魔力消費が激しい上に、身体にかかる負荷も凄まじいから、そう何度も使える代物じゃないんだよ。それにあのときは、魔力に余裕がなかったから、どちらにしろ使えなかった」

 

 

「そんなに慌てなくても大丈夫ですよ。アオちゃんも本気で言ってる訳ではありませんから」

 

 

カナ選手が視線をある方向へ向けると、天瞳流の面々であろうか?

 

白袴を着た少女や少年達がこちらを見ていた。

 

その中には俺と戦ったアオ選手の姿もあった。

 

というか周りの観客や選手達にも、滅茶苦茶見られている。

 

こうも露骨だと、さすがにやり辛いな。

 

 

「……見られてるな」

 

 

「それも当然だと思いますよ?今、ヒエン選手はインターミドルで一番警戒されている選手ですから。なんせ、あの優勝候補の一人でもあるボンちゃんに勝ったんですし」

 

 

「ボンちゃんとは友人なのか?」

 

 

「はい。昔から知ってる間柄なんです。偶に一緒にトレーニングもしますし」

 

 

「そうなのか」

 

 

それはそうと、俺は先程から気になってることを聞くことにした。

 

 

「さっきから気になってたんだが……どうして敬語なんだ?別にタメ口でも全然構わないんだが……」

 

 

「あら、そう?それじゃ、お言葉に甘えて……普通に話させてもらうわね〜」

 

 

すると、カナ選手はノホホンと話し出す。

 

先程まではキリッとした凛々しい感じのする印象の女性だったのに、今はほんわかした雰囲気の優しい印象の女性という感じがした。

 

彼女の醸し出す空気は、どこか桃子さんと似ている気がする。

 

 

「そっちが素なのか」

 

 

「女の子には外向き用の顔が幾つもある物なのよ〜」

 

 

「そんなものか」

 

 

俺は普段から自然体なので、そういうのは正直、あまり気にしたことはない。

 

 

「貴方のことはヒエン君って呼んでもいいのかしら?」

 

 

「ああ、別に構わないよ。俺もカナと呼んでも?」

 

 

「全然大丈夫よ〜」

 

 

そして俺達は試合について話すことに。

 

 

「貴方と私……同じブロックね」

 

 

「ああ、お互い順調に勝ち抜けば、準々決勝で当たる」

 

 

そうなのだ。

 

俺とカナは同じブロックになっており、互いに勝ち抜けば3回戦、つまり準々決勝で当たることになる。

 

ちなみに、彼女は第6シードで一回戦は免除されている。

 

普通に羨ましい。

 

 

「貴方との試合、楽しみにしているわ」

 

 

「互いにな」

 

 

そしてカナはフワリと優しく笑った後、踵を返して立ち去っていく。

 

そのとき、彼女の髪から甘い花の匂いがしたのが印象的であった。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

俺が応援席に戻ると、随分と久しぶりな面々がいた。

 

ナカジマ家とハラオウン家である。

 

 

「「お兄ちゃん!!」」

 

 

するとナカジマ家の元気姉妹が、俺の姿を確認すると真っ直ぐに突っ込んできた。

 

ただ前回のように、俺は吹っ飛ぶことはなく無事であった。

 

どうやら、ギンガ・スバル共に力加減を覚えたらしい。

 

良かった。

 

試合前にダメージ受けるかと、若干ヒヤヒヤしたぞ。

 

そして始まる自己紹介……

 

 

「ギンガ・ナカジマです!」

 

 

「ス、スバル・ナカジマです……」

 

 

「ティアナ・ランスターです」

 

 

ギンガは元気よく、スバルは少し緊張しながら、ティアナは少しそっぽを向きながら自己紹介する。

 

テスタロッサ姉妹は彼女達とは既に面識があるので、それ以外の面子、主になのは達が自己紹介する。

 

 

「高町なのはです!よろしくね、ギンガちゃん、スバルちゃん、ティアナちゃん」

 

 

「八神はやてです〜三人共よろしゅうな〜」

 

 

「アリサ・バニングスよ」

 

 

「月村すずかです」

 

 

本来なら、なのはやスバル達はもっと先の未来で邂逅するはずだった。

 

それがこの世界ではどうだ。

 

まだまだ互いに幼い状態で邂逅している。

 

俺という人間が間に入ることでこうも展開が早くなるとは……巡り合わせとは本当に面白いものである。

 

そしてプリヤ組やプリキュア組、シンフォギア組(マリア・切歌・調)も軽く自己紹介していく。

 

その様子を見守っていた俺であったが、ティーダとクロノが側にやってきた。

 

というより、ティーダの様子が少しおかしい。

 

 

「おいヒエン!なんだよこの綺麗所は!?お前、一体いつの間にこんな美女美少女達と知り合ったんだ!?」

 

 

「悪いな。君の応援団を見てから収まらないんだ」

 

 

クロノが額に手を当てて呆れる。

 

なるほど。

 

つまりティーダは、俺がチームヒエンの皆とどこで知り合ったかが気になると。

 

いや、こればっかりはどう言えばいいのか……。

 

まさか馬鹿正直に、別の並行世界の地球で知り合ったなんぞ、言える訳がないし。

 

とりあえず、今の俺が言えるとしたら……

 

 

「……成り行き?」

 

 

お茶を濁すように言うことだけだった。

 

 

 

________

______

____

 

 

 

荒れるティーダをなんとか宥めつつ、都市本戦一回戦がいよいよスタートする。

 

ちなみになぜティーダがあんなに荒れていたかというと、出会いがないから……らしい。

 

航空武装隊にも女性はいるだろう?と聞いてみると、奴は涙ながらに叫んだ。

 

 

『あんなゴリラでバトルジャンキーな奴らが恋愛対象に入るか!俺は清楚でお淑やかな女性が好みなんだ!!』

 

 

うん。

 

なんかゴメン。

 

そんなこんなで一回戦を見ていく。

 

さすが都市本戦というだけあって、展開される試合は全てレベルが高い。

 

当然のように注目選手、都市本戦常連組は勝ち上がっていく。

 

俺達の中では先にティーダが一回戦を戦った。

 

少し苦戦はしていたものの、得意の早撃ちで相手を打ち破り、無事一回戦を突破した。

 

その後も試合は続き、遂に俺の番がやってきた。




次回は一回戦。

では、また( `・∀・´)ノ

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