続きかけたで候。
続いて四回戦です。
では、どうぞ( ゚∀゚)o彡°
ボンちゃんの試合が終了する。
俺達はその強さに驚いていた。
「強いな……」
「純粋な体技だけでも相当な強さですよ、あれ」
俺の呟きに続くように、隣に座っている冷火が話す。
「あの人の動きなんだっけ?バレエにそっくりだね!!」
アリシアがテンション高めに話す。
試合の興奮がまだ収まってないらしい。
「バレエなあ」
確かにボンちゃんのオカマ拳法はバレエを基にしている。
ボンちゃんとは少し戦ったが、素の身体能力も相当高い。
そもそもONE PIECE本編のアラバスタ編でもMr.2ボン・クレーは、麦わらの一味であるサンジと互角の勝負を繰り広げていた。
俺も好きな戦いの一つである。
ボンちゃんに勝てたら、俺も麦わらの一味に入れるくらいの強さを得てるのかしらん。
冗談はさておき、ボンちゃんと戦うのであれば、あの変幻自在なオカマ拳法に対抗する術を持たなくてはならない。
万全を期すに越したことはない。
なんせ相手は昨年の世界代表戦準優勝者なのだから。
まあ、まずはその前に次の対戦相手に勝たなければならないのだが。
と、そうだ。
忘れない内になのは達に魔力を分けてもらわねば。
「すまんなのは。魔力を分けてほしいんだが……」
「あ、そっか。さっきのアオさんとの試合で結構使ってたもんね。いいよ、手出して」
「ん」
なのはが俺の右手を取ると目を閉じる。
すると淡いピンク色の魔力光がなのはの身体を通して、俺を優しく包み込む。
俺のリンカーコアに魔力が充電されていく。
「どう?」
「うん。大体半分くらいかな」
これでも結構戦えるが……
「じゃあ私もあげるよ」
「よろしく」
今度はフェイトが名乗り上げてくれる。
ありがたく力になってもらおう。
フェイトからも魔力を受け取ると、9割程戻った。
これなら万全に戦える。
「二人ともサンキュ」
「「どういたしまして」」
そういえば次の対戦相手はどんな人なんだろうか?
「リニス、次の相手は誰か分かるか?」
「ええ、抜かりありません。なのは、お願いします」
「はい、レイジングハート」
《Yes.my master.》
するとそこには試合映像であろうか、一人の男性が映っていた。
なのはが話す。
「この人の名前はショウ・リードさん。ゴーレムマイスターで、ヒエン君の次の対戦相手だよ」
「ゴーレムマイスター……」
vividのコロナと同じゴーレムマイスターか。
映像には土の騎士を幾重にも操り、相手を翻弄するショウ選手がいた。
この人、もしかしてベルカの騎士か?
「この人は基本的に土の騎士パラディンを操って手数で攻めるタイプだね。質より量って感じで相手の動きを止めてから攻撃してるよ」
「ふむふむ」
「ただゴーレムだけじゃなくて武器も造形して戦ったり、巨大な岩を操って隕石みたいに降らせたり、大量の土で土砂崩れを起こしたり……戦術の幅が異常に広いの」
「手数や戦術で攻めるとは、ある意味私と同じようなタイプですね」
なのはの説明に冷火が頷く。
「ショウ選手は操作系タイプですが、自らも戦う聖王教会の騎士です。よって戦闘経験は豊富。苦戦は必須だと思われます」
リニスの説明に俺はうなる。
また強そうな人が相手か。
思うんだけど俺のブロック強敵多すぎない?
そうリニスに言えば、こう返ってきた。
「運が悪かったとしか言いようがありませんね」
デスヨネー。
とりあえず、次の試合開始時間まであまり時間がないので昼ごはんを軽く食べつつ相手の研究をすることに。
これ1日2試合は思ったよりきついぞ。
まず勝ち上がったとしても、次の対戦相手の研究をする時間が全くとれない。
それに午前の試合の疲れも幾分か残るし。
まあ、それは対戦相手にも言えることであるが。
とりあえず、泣き言はここまでにして相手の戦法や魔法の特徴だけでも頭に叩きこんでおこう。
そうして俺は残された時間、ショウ選手対策に頭を悩ませるのであった。
◆◆◆
『皆様お待たせ致しました!続きまして予選2組エリートクラス4回戦四組目の選手入場です!レッドコーナーからは、圧倒的な物量で攻めるゴーレムマイスターでありながら武芸も一流の聖騎士!「
銀色の鎧を纏った黒髪の男性が静かに入場してくる。
物静かな性格なのか、観客席には目もくれず、すぐにリングに上がった。
セコンドは聖王教会のシスターを二人引き連れている。
『ブルーコーナーからは、ダブル変換「炎熱」と「凍結」の使い手でありながら多種多様な魔法を使いこなすオールラウンダー!額に炎を灯す男!「
俺もゆっくりと入場していく。
セコンドはリニス、恭也君、美由希さんの三人だ。
リングに上がるとショウ選手と目が合う。
確信する。
この人は強い。
油断せずに行こう。
『四回戦は4分4R規定ライフは18000。三回戦よりライフが3000上がります』
俺達は開始線の前に立ち、向かい合う。
『そして両者が並びました。果たして勝利の栄光はどちらが掴むのか?戦いのゴングが今……鳴りました!!』
そして戦いの開始であるゴングが鳴る。
先にショウ選手から仕掛けてきた。
「行くぞヴァース」
《Yes.my master.Paladine standby.》
直後、リング内から土騎士パラディンが生成される。
数はおよそ30体くらいであろうか?
それらが俺に一斉に襲いかかってきた。
俺はひとまず右手を向けて砲撃魔法ヒートバーナーを放ち、向かってくるパラディンをまとめて吹き飛ばす。
そして俺も動き出そうとしたのだが……
「なっ!?動けない……だと!?」
なんと足元をいつの間にか土の鎖で拘束されていたのだ。
《Rock Bind.》
そして追撃と言わんばかりにショウ選手がこちらへと突っ込んできた。
右手に剣を、左手に盾を持っており、その姿はまさに聖騎士であった。
ショウ選手は剣に魔力を纏わせると、こちらに突き刺してきた。
「
俺は咄嗟にラウンドシールドを展開し、破衝剣を受け止める。
剣とシールドが衝突することでバチバチバチと火花が散る。
その間にパラディン達が攻めてくるが、俺は
なんとか動けるようになった俺は、さっそく攻撃を仕掛けることにした。
「弾けろ!」
「ぬっ!?」
ラウンドシールドを爆発させ、ショウ選手の剣の軌道をずらすと、左手を向け、直射砲撃ストレートバーナーを彼の腹に打ち込む。
「甘い」
だがコンマ数秒の差で盾でガードされる。
が、ショウ選手はストレートバーナーの威力に押されてそのまま後ろへと下がっていく。
しかし盾で受け流すと、再度こちらへ突貫してきた。
「チェーンバインド!」
俺は分身に彼の相手をさせつつ、後方で待機しながら捕縛魔法で拘束しようと試みる。
「ヴァース!」
《Stone Edge.》
だが俺達に予想外の攻撃が襲いかかる。
なんと盾から無数の石の刃が飛んできたのだ。
(仕込み盾か!?)
俺はラウンドシールドを前方に展開させ防ぎ、分身は篭手で致命傷になりそうなものだけを弾いていく。
分身は少し傷を負いながらも、ショウ選手に近接戦を挑んだ。
俺はというと、彼の右手を拘束しようとチェーンバインドを集中させる。
しかし素早い身のこなしによってかわされ、魔力を纏わせた剣によってバインドは斬り飛ばされる。
そして分身も徐々に傷を負わされていく。
どうやら先程の石の刃でトリッキーな攻撃をされているのか、うまく対応できないらしい。
俺の中で騎士というのは正々堂々なイメージがあったのだが、ショウ・リードという聖騎士は実践主義派らしい。
無駄のない合理的な動きで徐々にこちらを追い詰めていく。
まるで詰め将棋を受けているかのような印象を受ける。
俺は少しばかり周りを見渡す。
2体の分身はなんとかパラディン達を抑えこんでいた。
これならショウ選手本人に集中できそうだ。
そしてショウ選手が俺へと突っ込んでくる。
俺は右手に炎の剣を展開させて、彼を迎え撃った。
今回の相手の能力のモデルは、幽遊白書の暗黒武術会編で出てきた魔性使いチームの
後は少しクールキャラにしたかったので、外見のイメージはソードアートオンラインのヒースクリフを若くした感じでしょうか?
では、また( `・∀・´)ノ