大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうも|д゚)チラッ

続き書けたで候。

今回からエリートクラス三回戦。

vsアオ·セフィラ戦です。

では、どうぞ( ゚∀゚)o彡°


第三百三十九話 エリートクラス三回戦

ヒエンside

 

 

 

俺達は現在インターミドルの会場に足を運んでいた。

 

 

「「「「「会場が大きい!?」」」」」

 

 

すると新たにチームヒエンの応援団として加わったプリキュア、特に元気組が会場の大きさに圧倒されていた。

 

 

「「「「「人も多い!?」」」」」

 

 

そして人の多さにも圧倒されていた。

 

と、それはともかくチームヒエンの人数が大幅に増えた。

 

今までは俺を含めた全員で17人であったが、今回は新たに15人加わるので32人になった。

 

いや、忘れていた。

 

他にも俺の側にいる恭也君と美由希さん、妖精で人間に変身できるココとナッツ、シロップを混ぜると37人の大所帯である。

 

あと午後からはヴォルケンリッターの4人も合流するのでさらに41人になる予定だ。

 

ちなみに他のパートナー妖精達には、ぬいぐるみのフリをしてもらっている。

 

いくら魔法の世界といえども、妖精の姿は目立つのでね。

 

 

「ボサッとしてないでさっさと控え室に行くぞ」

 

 

「そうそう。選手は早く準備しないとね〜」

 

 

「二人ともノリノリじゃねえか」

 

 

それよりもこの二人、恭也君と美由希さんが執事とメイドに意外と乗り気なのにびっくりした。

 

やっぱり地球じゃ見られないようなイベントがあるから、テンションが上がるのだろうか。

 

 

「お兄ちゃんとお姉ちゃん、楽しそう」

 

 

そしてなのはは、そんなお兄さんとお姉さんを見てニコニコしていた。

 

滅茶苦茶和んだ。

 

そうそう。

 

昨日の夕方になのは達と、オールスターズの顔合わせは既に済ませている。

 

というか、なのは達のテンションの上がりようが凄まじかった。

 

あの人見知りのフェイトですら自分から話しかけにいったほどだ。

 

まあ、仲良くなれそうで良かった良かった。

 

そんなこんなで俺は皆と別れ、控え室に行き、試合の準備を進める。

 

しかし部屋に入ると、一斉に視線が向けられる瞬間はいつまで経っても慣れない。

 

無性に個室が欲しいとです。

 

そして俺はセットアップを済ませ、死ぬ気モードとなる。

 

準備を終えるとリニス、恭也君、美由希さんの三人と共にリングへと向かう。

 

もう少しで試合が始まる。

 

さあ、気合を入れていこうか。

 

 

 

________

______

____

 

 

 

『皆様大変長らくお待たせ致しました!予選2組エリートクラス3回戦選手入場です!レッドコーナーからは、初出場ながら魔力変換資質「炎熱」と「凍結」を見事に使いこなし、都市本線出場選手を下したことで、世界中へとその名を轟かせることになった額に炎を灯す男!付いた二つ名は「氷凍炎焔(アイスフレイム)」!ヒエン・オオゾラ選手!!』

 

 

実況者の声が聞こえてきたので、ゆっくりと入場していく。

 

一·二回戦の時よりも歓声が大きい気がする。

 

それだけ注目されているということだろう。

 

 

「「「「「ヒエンさん頑張れー!!」」」」」

 

 

すると応援席から皆の声援が聞こえてきたので、手を振って答えておく。

 

 

『ブルーコーナーからは、僅か15歳にして天瞳流抜刀術師範代!「花舞剣士(リーフフェンサー)」カナ·モルフォンの妹分!青い髪を(なび)かせ今宵も鮮やかに勝利するのか!「青ノ巫女(アズールミーディアム)」!アオ·セフィラ選手!!』

 

 

向かい側の入口から居合刀を持った白袴の女性選手が入場してきた。

 

彼女がアオ·セフィラだ。

 

側にはモルフォン姉妹がいるので、彼女達がセコンドなのだろう。

 

アオ選手はリング前で一礼すると、そのままリングへと上がる。

 

 

「武装形態……青海(あおみ)

 

 

セットアップを瞬時に済ませると、俺達はリング中央で視線を合わせる。

 

彼女は綺麗な青い目をしている。

 

しかしその目の奥底からは、静かではあるが激しい闘争心を感じた。

 

 

『三回戦は4分4R規定ライフは15000。二回戦よりライフが1500上がります。そして両者が並びました』

 

 

俺とアオ選手は開始線に並んだ。

 

 

『果たして勝利の栄光はどちらが摑むのか?戦いのゴングが今……鳴りました!!』

 

 

そしてゴングがなった。

 

直後、俺はグローブをブースターに彼女の背後、死角へと回り込む。

 

アオ選手には悪いが、開始早々に終わらせる。

 

彼女のショートジャンプはとてつもなく厄介だ。

 

クロとの模擬試合を何度も見返したが、発動の兆候がまるで分からない。

 

気が付いたら消えており、次の発動までのタイムラグもほぼ一瞬しかない。

 

ならば発動させる前に倒すしかない。

 

そしてそのチャンスが、試合開始直後の、この一瞬という訳だ。

 

 

「フッ!」

 

 

俺は彼女の首筋に手刀を繰り出す。

 

 

(もらった!)

 

 

完全に入ったと思った……が、やはりそう上手くはいかないらしい。

 

俺の手刀は見事に空を切ったのだから。

 

 

「っ!」

 

 

その瞬間、俺は即座にブリッツアクションを発動させてその場から緊急回避する。

 

直後、真上から刀を振り下ろすアオ選手の姿があった。

 

なんとかかわすことに成功するが、俺の前髪が少しだけ斬れていた。

 

 

(危なかった……)

 

 

思わず冷や汗が吹き出る。

 

相手の攻撃を感じ取る超直感と、加速魔法ブリッツアクションがなければ、俺は確実に斬られていただろう。

 

 

「あの攻撃をかわしますか」

 

 

「悪いが、俺に奇襲や不意打ちといった攻撃は通用しない」

 

 

「そのようですね」

 

 

「とは言っても、それはお互い様なようだが」

 

 

俺の言葉に彼女は不敵に笑いながら答える。

 

 

「咄嗟にしては上手くやったつもりでしたが……どうやら反射神経は貴方の方が上のようです」

 

 

俺は無言で構える。

 

 

「ですが……勝つのは私です」

 

 

その直後、巨大な青い斬撃が放たれていた。

 

 

「天瞳流抜刀居合……天月·線」

 

 

俺は咄嗟にグローブから炎を噴射し、真上へと回避する。

 

しかし、今度は地面から幾つもの強力な青い斬撃が放たれる。

 

 

「天月·乱」

 

 

俺はグローブの炎の出力を微調整しながら、なんとか斬撃をかわしていく。

 

かわしながら下に視線を向けて見れば、アオ選手はショートジャンプを発動させながら、幾度も斬撃を放っていた。

 

別の場所からほぼ同時に放たれるのが地味にきつい。

 

 

『おーっと!ヒエン選手、開始早々アオ選手の死角から攻撃を仕掛けたものの、うまくかわされてからは防戦一方だあぁ!反対にアオ選手は、ショートジャンプを駆使してヒエン選手を攻める攻める!!』

 

 

実況者の声に耳を傾ける余裕もない。

 

こちらもなんとか攻撃したいが、彼女が一瞬で消えるため狙いを定めることも出来ない。

 

まずはどうにかしてショートジャンプを攻略しなければ、このままではジリ貧だ。

 

 

(なら、この二日間必死に考えたショートジャンプ対策……試してみるか)

 

 

ショートジャンプ対策その①……フェイクシルエット。

 

俺は幻影15体を出し、その中に紛れる。

 

 

『出たあぁ!ヒエン選手お得意のフェイクシルエット!ヒエン選手の幻影がアオ選手を惑わすようにリング内を縦横無尽に動き回る!!』

 

 

「出ましたね!お得意のフェイクシルエット!!」

 

 

いつの間にかフェイクシルエットが俺のお得意魔法になっていた。

 

いやまあ、そりゃ他の魔法に比べたら結構使ってるけどさ。

 

と、そんなことを気にしてる場合じゃない。

 

俺は両手に炎のエネルギーを溜めると、それを放った。

 

 

炎の円斬(ファイアカッター) (ダブル)!」

 

 

2枚の炎の円盤をアオ選手に向けて放つ。

 

すると幻影15体も炎の円盤を投げつけた。

 

合計32枚の炎の円盤がアオ選手へと迫る。

 

 

「くっ!?」

 

 

アオ選手はその内の2枚を居合刀で斬り伏せるが、すぐに消えてしまう。

 

 

「これはまさか……幻影の中に本物を紛れこませて!?」

 

 

俺は彼女を惑わせるように話す。

 

ショートジャンプ対策その②……幻術魔法を駆使して精神的に揺さぶりをかける。

 

 

「「「「「その通り。この中に本物が2枚ある。君はこの全てに対処できるか?」」」」」

 

 

俺の幻影達が声を揃えて喋る。

 

現時点での俺の操れる幻影は限界で30体。

 

だが幻影の操作だけに意識を取られれば、他が疎かになってしまう。

 

なので必然的に幻影の数を減らさなければ、攻撃にまで手が回せなくなるのだ。

 

するとアオ選手は攻め手を変えてきた。

 

 

「なら全部薙ぎ払えばいいだけのこと!」

 

 

アオ選手は空中へとショートジャンプで転移すると、居合刀に魔力を纏わせる。

 

そして鋭い魔力斬撃を放った。

 

 

「天瞳流抜刀居合……水天一碧(すいてんいっぺき) 四連!」

 

 

青い斬撃がリング内の四方へと放たれる。

 

リングへと降りていた本体の俺は、もちろんそれをかわす。

 

幻影は全滅、炎の円盤も一気に減らされてしまったが、6枚だけなんとか残せた。

 

 

「ここだ!」

 

 

ショートジャンプ対策その③……攻撃直後の硬直狙い。

 

俺は残りの炎の円盤を操作し、彼女へと向かわせる。

 

最初の4枚は囮で、本命は最後の2枚だ。

 

攻撃直後ならショートジャンプも使えまい!

 

 

「仕掛けてきましたかっ!」

 

 

だが彼女はショートジャンプなど使う気はないようで、居合刀に魔力を纏わせたまま、構えていた。

 

空中に浮遊していることから、飛翔魔法を会得しているようだ。

 

格闘型の魔導師は陸戦型が多いため、飛翔魔法を使える者は少ないのだが、彼女は例外らしい。

 

俺は当初の予定通り、まず4枚を四方から囲むように向かわせる。

 

 

「この程度、なんの問題もありません。天瞳流抜刀居合……天月·(かすみ)!」

 

 

しかし彼女は余裕で対処する。

 

居合刀を目に見えない速度で振るい、炎の円盤を一気に4枚共に消し去ったのだ。

 

なんというスピードで刀を振るうのだろうか。

 

魔力で肉体を強化しているのだろうが、その練度が並じゃない。

 

居合剣士。

 

ミッドチルダ式の魔法を扱いながらも、ベルカの騎士とはまた違う近接戦闘タイプの者達。

 

なかなか侮れない。

 

そういえばvividに登場する10代女子最強の世界チャンピオン、ジークリンデ·エレミアは言っていた。

 

 

『研ぎ澄まされた居合刀の一閃は、速度がそのまま破壊力となる』……と。

 

 

つまりあの速度で放たれる居合刀の破壊力は、下手をすれば俺を一撃で仕留めることも不可能ではないということ。

 

うん。

 

そう考えるとえげつねえわ。

 

滅茶苦茶えげつねえわ。

 

彼女の攻撃は食らわないに越したことはない。

 

いやマジで。

 

そして俺は上下から本命の2枚を向かわせる。

 

居合刀一本だけでこれらに対処するのは厳しいはず。

 

だが彼女は冷静だった。

 

 

「なるほど、上下からの同時攻撃。これが本命ですか。しかし……甘い……甘すぎますっ!!」

 

 

即座に居合刀を小太刀に換装させ、炎の円盤を2枚共に、それも同時に一刀両断したのだ。

 

ウッソだろおい。

 

俺の考えたショートジャンプ対策がいとも簡単に破られたぞ。

 

1枚は絶対当たると思ってたのに……なんて女の子だ。

 

 

「今度はこちらの番ですね」

 

 

そのとき全身に悪寒が走る。

 

アオ選手がこちらを向いた途端、腹を斬られる映像(ビジョン)が見えたのだ。

 

俺は咄嗟にクロスガードで身を固める。

 

その瞬間、凄まじい衝撃が前方から襲ってきた。

 

 

ヒエン·オオゾラ

LP15000→14000

 

 

「……本当に奇襲や不意打ちは通用しないのですね」

 

 

「……まあな」

 

 

なんとか防げて一安心する。

 

しかし一つだけ、無性に言わせてもらいたい。

 

いきなり目の前に現れるのだけは勘弁してほしい(懇願。

 

だって考えてみ?

 

急に正面に、両手に小太刀持った女の子が現れるんだよ?

 

恐怖しかないやん。

 

 

(頑張れ俺!チョー頑張れ俺!俺はやれば出来る!やれば出来るうぅぅ!アイキャンドゥイットオオオオオオォォォ!!)

 

 

 

俺は内心ビビりながら……

 

心の中で叫びながら……

 

自分に喝を入れながら……

 

目の前の少女への勝利への道を模索し始めるのだった。




投稿してないのになぜかランキングに入ってた(6/27PM22:45)。

まあ、別に気にしないけども。

次回は、高町兄妹との特訓の成果を試します。

では、また(`・ω・´)ゞ

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