続き書けたで候。
最近はトロピカルージュプリキュアのOPばかり聞いてます。
みのりん先輩の真顔で踊ってるシーンが好きですはい。
少し短いですが、どうぞ( ‘д‘⊂彡☆))Д´) パーン
ヒエンside
舞とひかりのOHANASHIを受けることになった俺であったが、今はインターミドルの期間中ということもあって、一分一秒が惜しいのでまた後日秘密にしていたことは必ず話すということでなんとか納得してもらった。
それよりも気になったのは、なぜプリキュアの皆がイリヤ達のことを知っていたかである。
事情を聞いてみると、答えは簡単だった。
つぼみ達が猫になってこちらの世界にやってきた日、実はオールスターズもこころの大樹を介して俺達のやり取りを見ていたのだ。
当初の計画では、猫となったつぼみ達は俺が家へ連れ帰ったときに、サプライズとして元に戻り俺を驚かす予定だったのだが、俺が冷火に過去に関わった出来事を語り始めたことで元に戻るタイミングを逃してしまったらしく、様子を見ることになった。
そしてプリキュア世界で様子を見ていた皆も俺が過去に関わっていた出来事に興味が惹かれたらしく、予定を変更して俺の話を聞くことになったそうな。
まあ、実際に話を聞いて感情移入して泣いてしまう子や、驚いて唖然としてしまう子が続出してしまったらしいが。
正直俺が関わってきた事件は、年頃の女の子には精神的にきついものばかりだったと思う。
PT事件然り、闇の書事件然り。
それに俺が相変わらずボロボロになっていたのも心配に拍車をかけてしまったらしい。
特に俺が冷火に語る前に独り言で呟いていたアダムの言葉が、プリキュアの皆は気になっているようだ。
そういえばシンフォギア世界での詳細は、冷火にまた後日語るって言ったままだったな。
その件に関しても、いずれ皆を交えて話さなければならない。
まあ、今は勘弁してもらおう。
そして二人に約10分ほど懇切丁寧に説明することでようやく解放された。
すると……
「それでヒエンさんがわざわざ助けに来てくれまして……」
「私達が敵わなかった人にあっという間に勝っちゃったんです」
「その恩返しもあってインターミドルに協力してるってわけ」
「へぇ、そうだったんだ〜。さすがヒエンさん。しっかりヒーローやってるなあ」
イリヤ達とのぞみが楽しそうに話していた。
さすがプリキュアシリーズ屈指の人気No.1プリキュア、キュアドリームこと、夢原のぞみ。
たった10分足らずでもう別世界の魔法少女達と仲良くなっていた。
凄まじきかなそのコミュ力。
他のピンク組プリキュア達もあっという間にイリヤ達と仲良くなっていく。
こいつらすげぇな。
底抜けに明るいから警戒心なんてないようなものだしな。
「君達はマジカルステッキみたいな物なのかい?」
《違いますよコロンさん!ただのマジカルステッキではなく、スーパーマジカルステッキルビーちゃんです!マスターの身を守る魔術障壁に物理保護、怪我をしたときの治療促進に加え、身体強化などなど!その他にもルビーちゃんには24の秘密機能がありますからねぇ!なんでもござれですよぉおお!!》
《電話や占い、テレビにインターネット、GPS機能だって搭載されています》
「「「すごいですぅ(でしゅ)!!」」」
「君達は本当にマジカルステッキなのかい?」
妖精達とステッキ姉妹も仲良さげに話していた。
特に妖精達が素直に反応するから余計にルビーが調子に乗るっていう。
ここはスルーが一番な気がするぞコロン。
「皆、仲良くできそうだな」
そんな様子を俺は一人離れた所でジュースを飲みながら見ていた。
今は休憩時間も兼ねており、自由時間である。
と、そういえばイリヤ達に敵情視察に行ってもらっていたことを思い出す。
そこで話を聞かせてもらおうとイリヤ達のところへ向かおうとしたとき、突如として、超直感が反応する。
「っ!」
咄嗟に横へと跳ぶと、空間に
「これはっ!?」
見れば全員、いやクロ一人を除いた全員がバインドで拘束されていた。
「あ、ありえな〜い!?」
「な、なになに!?」
「これって!?」
「なんなの!?」
「鎖!?」
なぎさ、咲、のぞみ、ラブ、つぼみ達がそれぞれ反応する。
すると彼女達の足元に魔法陣が出現し、少し離れた所にある半透明な正四角錐いわゆるピラミッド型の檻に転送され、まとめて拘束されていた。
イリヤと美遊、妖精達やルビー達マジカルステッキも同様であった。
と、ここでまたしても超直感が反応する。
「!?」
俺は即座にセットアップしつつ死ぬ気モードになると、接近していた二人組の攻撃をガードする。
「ほう?」
「やるね」
甲高い音が周囲に響く。
見れば奴らの持ってる物は小太刀であった。
「小手調べだ」
「了解」
そこから二人組による連撃が俺を襲う。
「うおっ!?」
小太刀を籠手でいなしながら必死に捌いていく。
少し戦って分かったが、こいつら相当強い。
目的は分からないが、早目に決めた方が良さそうだ。
俺は拳に炎を纏わせると、カウンターの要領で奴らの顔面へと狙いを定めるが、奴らは小太刀で受け流すと後ろへと下がった。
改めて様子を伺うと、白い狐の仮面をつけた黒装束の二人組であった。
声音からして若い男だろうか?
「ほう?なかなかやりますね」
「こいつ……」
そしてクロも赤い
こちらは黒装束ではあるのだが、つけている仮面がオペラ座の怪人を模したようなオシャレな仮面であった。
クロの白黒の双剣と、奴の雷の魔力刃がぶつかり合う。
クロは空中に剣を幾重にも展開させると、それらを怪人マスク男に射出する。
(あれが投影魔術……)
某赤い弓兵の力の元である投影魔術を生で見れたことに内心歓喜するが、今はそれどころではない。
怪人マスク男は後ろに下がりながらそれらをかわすと、狐のお面男二人組と合流する。
クロも後退しながら俺と合流した。
俺は奴らへ話しかける。
「……お前ら、一体何者だ?」
少なくとも何らかの目的があって俺達を襲撃してきたことは確かであろう。
すると怪人マスク男が答える。
「……今世間で注目されている若手選手の力に少し興味があっただけですよ」
「なに?」
「その様子では貴方自身、自覚がないのかもしれませんが、ヒエン·オオゾラ、貴方はインターミドル内で最も警戒されている最重要選手の一人です」
「……仮にそうだったとして、今回の襲撃に一体なんの関係がある?」
「分かりませんか?貴方の力を他選手へ情報として売れば、高く売れるのですよ」
「なるほど。理には叶ってるな」
情報というのはあるのと、ないのとでは全く違う。
特に今回のインターミドルでは、自分の対戦相手の情報をいかに入手するかで勝敗が決まってくるといっても過言ではない。
相手の得意とする物、苦手とする物、好きな物に嫌いな物、それらの情報が時として勝負の分かれ目になることだってある。
「つまり、お前達は情報屋のような物か?」
「ええ、そう捉えてもらって構いません」
「そうか」
俺は腸が煮えくり返りそうになるのを必死にこらえて、冷静に話しかけるように心掛ける。
「俺の情報が欲しいのなら後で幾らでもくれてやる。だからそのかわり、すぐにでもあの子達を解放しろ。あの子達はなんの関係もないだろ?」
そんな俺の言葉を怪人マスク男は……
「甘いですね」
一蹴した。
「彼女達は人質です。それにすぐに解放なんてしたら全く面白くない。私は
奴の言葉を聞いて隣にいるクロが呟いた。
「イカれてるわね」
そして干将·莫耶を構えた。
それを見た俺も額の炎を勢いよく燃え上がらせながら、口を開く。
「……そんなくだらない目的のために俺の仲間に手を出したんだ。お前ら、覚悟出来てんだろうな?」
するとずっと様子を見ていた狐のお面男の一人が前に出る。
「面白い……お前達の力を俺達に見せてみろ」
「ちょっと恭ちゃん!?リニスさんも挑発するなんて一体何考えてるの!?っていうか二人ともなんだか楽しんでない!?……ああ、もう」
するともう一人の狐のお面男が何やら言っていたが、同じく前に出た。
やる気になったらしい。
幸運なのは奴らに人質をどうこうするつもりはないということ。
ならばやる事は一つ。
あいつらを速攻でぶちのめし、人質を解放する。
すると隣にいるクロが話しかけてくる。
「ヒエン、あの真ん中の怪人男は私に頂戴。あいつとの決着、まだついてないのよね」
「なら俺はあの二人を相手にする。気を付けろ、こいつら得体が知れない」
「分かってるわ。なら、派手にいきましょうか!!」
クロの言葉を皮切りに俺達は攻撃を仕掛けた。
次回は、ヒエン&クロvs謎の襲撃者(笑)。
では、また( ゚д゚ )クワッ!!