大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうも(・∀・)

続きかけたで候。

ちょっと短いです。

では、どうぞ∠( ゚д゚)/


第三百ニ十五話 オボン・クレー

ヒエンside

 

 

 

俺は現在困惑していた。

 

なぜなら、隣の個室で声高らかに歌っているオカマ選手がいるからだ。

 

彼?彼女?の名はオボン·クレー。

 

某海賊漫画に出てくるオカマをそのままにした選手である。

 

どうやら隣の個室に俺が入っているのに気付いていないのか、機嫌よく歌っている。

 

まあ、気持ちは分からんでもない。

 

周りに人がいないと、つい歌ってしまいたくなるよね。

 

かなり熱唱しちゃう系だよね。

 

で、実際に人がいたら恥ずかしくて死にたくなるっていう。

 

よし。

 

ここは引き続き気配を消しておこう。

 

バレたらお互いに気まずいなんてもんじゃないしな。

 

すると歌い終わったのか、オボン·クレー選手は()()と話し出す。

 

 

《随分ご機嫌良いっちゃブルね、ボンボーイ。誰か面白い子でも見つけたのかしら?》

 

 

「そうなのよぅ。聞いてよイワさん、面白そうな子がいたのよぅ」

 

 

この会話を聞いて俺は吹き出しそうになる。

 

ちょう待てい!?

 

イワさん!?

 

まさか、あのオカマ(キング)もリリなの世界にいるというのか!?

 

 

「その子ね、あちしと同じ組の子なんだけどねん。ほら、さっき話題になってたじゃない。額に炎がついてたゼッケン80番の子よぅ」

 

 

《ああ、覚えてるっちゃブル。確か名前はヒエン·オオゾラ、ヴァナタと同じ地球出身の魔導師よ》

 

 

「あら?そうなのねん」

 

 

そして注目されてるのは俺かあぁぁ!?(驚愕。

 

あと、何気にオボン·クレー選手も地球出身ということにビックリだわ。

 

 

《で、そのヒエンボーイがどうしたの?》

 

 

ヒエンボーイて。

 

オボン·クレー選手は答える。

 

 

「あちしには分かる。あの子はきっと、あちしと()()()()よ」

 

 

同じ存在……?

 

まさかこいつ俺と同じ転生者か?

 

いやでもアンジェ先輩はそんなこと一言も……

 

ううむ。

 

ここは少し確認を取ってみるか。

 

俺は心の中にいる相棒を通してアンジェ先輩に思念でコンタクトを取る。

 

 

『アンジェ先輩〜?』

 

 

すると反応はすぐに返ってきた。

 

 

『貴方から話しかけてくるとは珍しいですね。何かありましたか?いえ、記憶を読んだ方が早いですね……なるほど。結論から言うと、そのオボン·クレー選手は転生者ではありません。が、なんと言いましょうか?その世界にいるMr.2ボン·クレー本人と言えばいいでしょうか?ごく稀にいるのですよ、そういった存在の方が。鍛えれば戦闘力も某海賊世界に存在するMr.2ボン·クレーと同等以上になれるでしょうね』

 

 

『あの……聞く前に答えるのやめてもらえません?あと、とんでもない情報サラリと入れるのもやめてください』

 

 

つまりはあれか。

 

その作品を模した世界であっても、()()()()別世界に存在する人もいる可能性があると。

 

例えるなら名探偵コナンの世界にルパン三世のルパンが存在したり、金田一少年の事件簿の金田一(はじめ)が存在する様なものか。

 

さすが並行世界。

 

もはやなんでもありじゃねえか。

 

 

『それを貴方が言いますか。あ、あとインターミドルの予選突破おめでとうございます。()()()()()()()()()で応援してます』

 

 

『え?』

 

 

どうやら歴代プリキュア全員が俺のインターミドルを応援しているらしい。

 

とんでもないことを聞いてしまった気がする。

 

 

『それでは、私はまだ仕事が残ってるのでこれで。また聞きたいことがあったら、いつでも連絡してください』

 

 

『あ、はい。ありがとうございます』

 

 

するとアンジェ先輩からの思念は終了した。

 

それと同時に隣のドアが開く音がする。

 

オボン·クレー選手が出ていくらしい。

 

俺もトイレはし終わってるけど、この人が出ていってから出るとしよう。

 

あ、でも結局同じ存在ってどういう意味なんだろう?

 

 

《同じ存在ってどういう意味っちゃブル?》

 

 

するとイワさん?が質問する。

 

っていうかイワさんって某海賊漫画じゃ身長かなりデカかったよね。

 

どうやって個室に入ったん?

 

 

「決まってるでしょう!あの子は、あちしと()()()()()よぅ!いえ、違うわね。あの子には立派な()()()()()()()()()があるのよぅ!!」

 

 

「いや、ねぇよ!?」

 

 

俺は思わずドアを開けてツッコミを入れる。

 

はっ!

 

しまった!?

 

理不尽な思い込みについツッコミを入れたくなってしまった!!

 

するとオボン·クレー選手は手を洗いながら、鏡越しに俺を見る。

 

 

「あらっ!アンタ噂のヒエンちゃんじゃないのよぅ!元気イィ?あちしは超元気!オカマたるもの健康じゃないといけないのよう!!んがっはっはっはっは!!!」

 

 

そしてなぜか驚いて二度見していた。

 

 

「フンフンフフーン♪……んなぬ!?ってヒエンちゃーん!?チョットチョットアンタなんでそこにいんのよーーーう!トイレにいるってことは用を足しにきたの!?ってそれはあちしも同じじゃないのよ〜〜う!あちしびっくらこき過ぎて二度見!オカマ拳法!!“あの秋の夜の夢の二度見”!!!」

 

 

《落ち着かんかい!ヒーハー!!》

 

 

スパァン!と良い音がする。

 

そこにはセンスを持った()()()イワさん、イワンコフと思われる人?がいた。

 

 

「あ、ごめんねイワさん。あちしったらつい興奮しちゃって」

 

 

《とりあえず、まずは二人とも手を洗わんかイィンナ!!》

 

 

俺も手を洗うことにする。

 

しかし思ったことが一つ。

 

騒がしいよこの珍獣コンビ……。

 

 

 

________

______

____

 

 

 

手を洗い終わってトイレから出た廊下で、お互い自己紹介することに。

 

 

「あちしの名はオボン·クレー。こっちはデバイスのイワさんよ」

 

 

《初めましてヒエンボーイ。ヴァターシの名前はイワンコフ。そこのボンボーイからはイワさんと呼ばれているわ》

 

 

「イワさんはあちしが初めて作ったデバイスでね、ずっと二人でやって来たマブ親友(ダチ)なのよぅ」

 

 

「それは凄いな」

 

 

ということはオボン·クレー選手は、デバイスマイスターでもあるのか。

 

 

「俺はヒエン、大空氷炎だ。こっちではヒエン·オオゾラで登録してる。よろしくオボン·クレー、イワンコフ」

 

 

すると二人は言う。

 

 

「あちしのことはボンちゃんでいいわよぅ。そんな他人行儀だと気を使うしねぃ」

 

 

《ヴァターシもイワさんでいいっちゃブル》

 

 

そこで俺は気になっていたことを聞くことした。

 

 

「なあボンちゃん、ボンちゃんはONE PIECE好きなのか?」

 

 

アンジェ先輩は言っていた。

 

ボンちゃんはこの世界にいるMr.2ボン·クレー本人だと。

 

だとすれば別世界の自分が映っている作品に惹かれたのではないだろうか?

 

 

「そういえばヒエンちゃん、アンタ地球出身だったわねぃ。だったらあの作品を知っているのにも納得よぅ。そうね、好きと言えば好きだけど、そういうのとは違うわ。あちしはあのアニメを見たときに、なぜだか身体中に衝撃が走ったのよ」

 

 

「衝撃?」

 

 

「ええ、なんて言えばいいかしらん?出会うべくして出会ったって感じかしらん?そこで猛烈に惹かれたキャラクターがいたのよぅ」

 

 

《それがMr.2ボン·クレーって訳なのよ》

 

 

イワさんが補足する。

 

 

「あちしはMr.2ボン·クレーについて必死に調べたわ。話し方や戦い方……それこそもう一人の自分を見つけたかのような感覚にとらわれたわ」

 

 

《そこからボンボーイは必死に努力したの。ヴァターシの元となったエンポリオ·イワンコフの人格データの作成に、オカマ拳法を極めるために春光拳(しゅんこうけん)を習いにいったり……ね》

 

 

「本当に凄いな」

 

 

俺も今まで努力はしてきたつもりだったが、正直俺以上にボンちゃんは努力している。

 

それに春光拳といえば、vividに出てくるリオ·ウェズリーが使用する武術の名前だ。

 

あれは射砲撃や武器戦闘もある魔導武術だ。

 

このリリなの世界でオカマ拳法を極めるには、うってつけの武術であろう。

 

そのうえデバイスの作成まで……相当努力したんだろうな。

 

 

「そう。あちしの目標はMr.2ボン·クレーを超えること。そのためにオカマ拳法を極めて、インターミドルも優勝するために毎日レッスンしてるのよぅ」

 

 

「そうだったのか」

 

 

「ヒエンちゃんはどうしてインターミドルに出ているのかしらん?」

 

 

「俺は腕試しみたいなもんさ。自分の力が世界でどれだけ通用するのか試したくなった」

 

 

「ふ〜ん。でもあちしには分かるわよ。アンタ相当強いでしょ?」

 

 

「有名選手にお世辞でもそう言われると嬉しいな」

 

 

俺とボンちゃんは睨み合う。

 

妙な雰囲気になってきたな。

 

 

「ねぇ、ヒエンちゃん。あちしと賭けをしてみない?」

 

 

するとボンちゃんがそんなことを言ってきた。

 

賭けか。

 

何が狙いか分からないが、売られたケンカは買わせてもらう。

 

男ならここは引けない。

 

 

「良いだろう。面白そうだ」

 

 

「アンタが勝ったら、あちしを煮るなり焼くなり好きにしたらいいわ。でもあちしが勝ったら……」

 

 

「勝ったら?」

 

 

 

するとボンちゃんは大声で言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あちしの弟子となり、あちしと一緒にオカマ拳法を極めるのよオオオオォォォ!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、なにいいぃぃ!!!!????」

 

 

俺は予想外すぎる提案に驚く。

 

というかなんて恐ろしい提案をするんだコノヤロウッッッ!!!!

 

 

「ついでに言うと、もう撤回は出来ないわよヒエンちゃん……イワさん」

 

 

《『良いだろう。面白そうだ』……確かに録音したわボンボーイ!ごめんねヒエンボーイ!でもこれはこれで楽しそうっちゃブル!ヒーーハーー!!》

 

 

数秒前の自分を殴りたい。

 

どうやら地獄への片道切符が発券されたようだ。

 

 

「ガッハッハッハッ!勝負よヒエンちゃん!一緒にオカマしようぜ!!」

 

 

とりあえず一言、言わせてほしい。

 

 

「ジョ~~ダンじゃ、なーいわよーーう!!!!!!」

 

 

魂からの叫びだった。




次回はエリートクラスの試合からですはい。

オボンちゃんのデバイスとしてイワさん出しました。

ちなみに言っとくとオボンちゃん、大阪出身の新世界育ちです。

では、また( `・∀・´)ノ

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