続きかけたで候。
では、どうぞ( *・ω・)ノ
ヒエンside
「うっ……」
「あ、起きました?」
目を開けるとオレンジ色のツインテールをした少女が側にいた。
「ティアナ?」
「はい。お久し振りですヒエンさん」
「あれ?俺なにしてたんだっけ??」
「覚えてませんか?スバルとギンガ姉さんに勢いよく抱き付かれて気絶しちゃったんですよ」
「あー……そういえば」
「気分は悪くないですか?」
ティアナがおしぼりで俺のおでこを拭いてくれる。
少し汗をかいているようだ。
「大丈夫。特に変な感じはしないよ」
「そうですか。何か飲みます?」
「じゃあ水を一杯……」
「分かりました。取ってきますね」
するとティアナは水を取りに部屋を出ていった。
俺は寝かされていたベッドから起き上がり、部屋を見回す。
どうやらここはナカジマ家の個室らしい。
以前、泊まらせてもらったときに使用させてもらった部屋だ。
(しかし、久し振りに会ったけど、7歳なのにしっかりしてんなぁ)
ティアナ・ランスター
StrikerSからの登場人物であり、そのときの年齢は16歳である。
髪はオレンジ色のツインテールで、スバルには「ティア」の愛称で呼ばれている。
使用する魔法はミッドチルダ式で、魔力光はオレンジ色……というよりは茜色に近い。
希少魔法の一つである幻術魔法を習得しており、戦術にもよく使用している。
使用デバイスは拳銃型のインテリジェントデバイスの「クロスミラージュ」。
機動六課ではスターズ分隊の「センターガード」を勤めている。
センターガードとは、魔導師のボジションの一つで、陣形の中央に立ち、誰よりも早く中~遠距離を制し、正確な援護射撃と前衛指揮を行うポジションである。
早い話が司令塔だ。
性格は強気でプライドが高いが、ドジを連発するスバルの世話をよく焼いており、意外と面倒見がいい。
Strikers本編では、兄ティーダの夢だった執務官に自分が代わりになる事を目指している。
しかし空戦適性が無かったため、士官学校の入学試験に落ちるという挫折の過去を持つ。
機動六課に配属された当初は周囲の才能への劣等感や、兄への想い、そして日々の訓練で自分が強くなっている実感が湧いてこない影響で不安と焦燥感を感じており、任務や訓練で無茶を続けていた。
そしてなのはとの模擬戦で教導無視の捨て身の攻撃を実行した結果、なのはの怒りを買ってしまい、見せしめとしてボコボコに叩きのめされてしまう。
なのはの制裁を受けた後も六課の隊長陣に反発を強めるティアナであったが、状況を見かねたシャリオからなのはの過去について知る。
それはかつてなのはがティアナのような無茶な訓練をしていた影響で、重傷を負って苦しんだ事、教え子達には自分と同じ思いをさせないように教導しているということであった。
そしてなのはとの一対一の対話で、身の安全だけではなく、ティアナ自身の将来の事も気にかけてくれていたことを知り、号泣する。
二人は無事和解したのだった。
前世では、このなのはのティアナへの対応について、賛否両論が分かれていた。
だが俺としては正直、なのはの対応については賛成である。
考えても見てほしい。
例えば俺がある軍隊のチームの隊長で、とある任務についていたとする。
俺は部下達に
だが
しかし、その場は臨機応変に対応することで、無事なんとか乗り切った……としよう。
だがこのとき一歩間違えていれば、
ティアナの取った行動とは、
その事を危惧したなのはは、模擬戦後の任務でティアナを出動待機から外したのだ。
もし俺もなのはと同じ立場であったとしたら、ティアナを任務から外すであろう。
命令の聞けない者、ルールを乱す者をそのまま入れておけば、それだけ他の者の命に関わることになるからだ。
そういえば、Strikers本編でティアナとなのはのやり取りでこんなのがあった。
ティアナ『言うことを聞かない奴は、使えないってことですか………』
なのは『自分で言っててわからない?当たり前のことだよ、それ』
ティアナ『現場での指示や命令は聞いてます。教導だってちゃんとサボらずやってます。
それ以外の場所の努力まで、教えられたとおりじゃないとダメなんですか?
私は、なのはさん達みたいにエリートじゃないし、スバルやエリオみたいな才能も、キャロみたいなレアスキルもない。
少しくらい無茶したって、死ぬ気でやらなきゃ強くなんてなれないじゃないですか!!』
このときのティアナは、自暴自棄に陥っていた。
そのあとスバルも、こんな発言をしている。
スバル『命令違反は絶対ダメだし、さっきのティアの物言いとか、それを止められなかった私は、確かにダメだったと思います。
たけど、自分なりに強くなろうとするのとか、キツイ状況でもなんとかしようと頑張るのって、そんなにいけないことなんでしょうか!?
自分なりの努力とか、そういうこともやっちゃいけないんでしょうか!?』
ぶっちゃけこれらのやり取りをテレビで見ていたとき、こう思った。
何言ってんだこいつら……?と。
このときスバルはティアナを止めるべきだったとか、物言いが悪かったということは理解しているようだった。
Strikers本編のスバルは、毎日ティアナの努力の日々を側で見ていたからだろう。
しかしこのときのなのは達は、別にティアナの自主訓練や努力を否定しているわけではない。
ティアナの訓練が仲間を守るためではなく、身体を壊すだけの間違った訓練であるということを、ただ気付かせようとしていただけなのだ。
正直俺としては、このときのティアナとスバルの主張は、駄々をこねている
だがStrikers本編のティアナの劣等感の気持ちも分からなくもない。
なぜなら俺もつい最近までは、周りとの才能の差や劣等感などで苛まれていたからだ。
今はもう美沙斗さんのおかげで吹っ切れたけど。
むしろ開き直ったけど。
まあ俺から言わせれば、ティアナも十分すごい才能の持ち主なのだが。
その証拠に最終決戦では罠にハマり、ナンバーズのノーヴェ・ウェンディ・ディードと3対1で対峙することになり、加えて足を負傷するという窮地に陥るが、逆に完璧なコンビネーションを逆手に取り、戦局を逆転させ勝利した。
元より機動六課の隊長陣は、ティアナを情報分析・戦術立案・戦闘行為などの
最終的にティアナは、なのはから最強の切り札『スターライトブレイカー』の術式を伝授されている。
後に執務官補佐試験に満点で合格し、機動六課解散後は次元航行部隊に配属されたのを機に心機一転、髪も下ろしている。
そしてフェイトの第二補佐官として執務官実務研修に入り、執務官になるための第一歩を踏み出したのである。
一時期はクロノの所属するクラウディアにも配置されることになる。
以上がStrikers本編でのティアナの情報である。
というかクロノの所属する艦に配置されるとか、コキ使われる未来しか見えないじゃないですかヤダー。
それにしても将来か。
ちなみに俺は現時点では何も考えていない。
フリーターじゃダメかな?
「…………」
ダメだ。
リニスに殺される未来しかない(震え声。
訓練が倍になり、座学も増え、魔力枯渇ギリギリまで模擬戦させられ、そのうえ説教される未来しか見えない。
端的に言えば死ぬ。
そろそろ俺も将来について、真剣に考えなければいけない時期か。
まあ、今はインターミドルで世界チャンピオンになるのが目標だけど。
先のことはインターミドルが終わってから考えよう。
そうこうしていると、ティアナがお盆に水を入れたコップを乗せて持ってきてくれた。
「お待たせしました」
「ありがとう」
俺はコップを手に取り、一気に飲みほす。
「ぷはぁ。生き返った、ありがとう」
「どういたしまして」
俺はティアナに質問する。
「そういえば皆は?」
「下でお喋りしてます。私はヒエンさんの看病に付きっきりでしたけど」
「あー……悪いことしたな」
「いえ、好きでやってることですから気にしないで下さい」
「ありがとな」
俺はティアナの頭を撫でる。
同時に調和の波動を流しておくことも忘れない。
ティアナは気持ち良さそうに目を細める。
頭を撫でた後、とりあえず部屋を出ることにする。
階段を降りると、リビングでは皆が勢揃いしていた。
メガーヌさんと、雑誌記者のユリナさん、二人の娘のルーテシアちゃんと、ユミナちゃんの姿もあった。
まだ一歳だからか無邪気に笑っている。
あ、あとティーダもいた。
俺は挨拶をする。
「すいません、お騒がせしました」
「あら、起きたのね」
クイントさんが手招きをしてきたので、空いてる席に座る。
見れば俺と一緒に吹き飛ばされたピンク猫がフェイトの側にいた。
無事で良かった。
すると俺の側にギンスバの二人がやって来る。
「その、お兄ちゃん……」
「…………」
二人は顔を見合わせ、同時に言った。
「「ごめんなさい……」」
俺は笑顔で言う。
「大丈夫。ケガもしてないし、気にするな」
まあ俺じゃなかったらヤバかったと思うけど。
ギンスバミサイルマジヤベェッス。
ちなみになぜミサイルかというと、破壊力が半端ないから。
俺は二人の頭を軽く撫でる。
すると二人は笑顔になり、俺の横に座る。
それと同時にアリシアとフェイト、ティアナの三人からなぜかジト目をいただいた。
なんでやねん。
すると向かい側にいるティーダが話しかけてきた。
「久し振りだな、ヒエン」
「久し振りだな、ティーダ。だいたい半年ぶりくらいか?」
「そうだな。お前がなかなかこっちに来ないから暇だったんだぜ」
「仕方ないだろ?地球からミッドチルダに来るのは色々手続きが大変なんだよ」
今でこそ転送装置があるものの、半年前はまだ闇の書事件の後始末やらなんやらで忙しかったから、ミッドチルダに来る暇はなかったのだ。
すると今度はユリナさんが話しかけてきた。
「ヒエン君、元気そうで良かったわ」
「ご無沙汰してます、ユリナさん」
「ユミナちゃんもご挨拶しなさい?」
「あーあー」
黒髪の幼い女の子がゆっくり近寄ってくる。
俺はユミナちゃんを右手で抱きかかえると右膝に座らせる。
ユミナちゃんはご機嫌なのかよく笑っていた。
「じゃあルーテシアも預かってもらおうかしら~」
「メガーヌさん」
今度はメガーヌさんからルーテシアちゃんを預かる。
「うーうー」
「はいはい、元気だな~」
俺はルーテシアちゃんを左手で抱きかかえ、左膝に座らせる。
座らせて気付いたけど、一歳児って意外に重い。
とりあえず現在進行形で、調和の波動を全開で二人に流している。
すると気持ちいいのか二人ともウトウトし始める。
寝るなこりゃ。
そしてそこからお菓子を持ってきたリニスと、クイントさんを加えて話をする。
最近あったことから世間話まで会話に花を咲かせた。
闇の書事件のことは、ミッドチルダでも話題になっていたらしく、俺とフェイト、リニスが事件解決へと導いた立役者であることは、風の噂で地上本部や、本局の局員にも伝わっているとのこと。
そのことを聞いたギンガが、目を輝かせてフェイトに話しかけていた。
逆にフェイトは、ギンガに落ち着いて対応していた。
どうやらフェイトは、年下がいると無意識にしっかりするらしい。
ちなみにテスタロッサ姉妹、ナカジマ姉妹、ランスター兄妹は俺が気を失ってる間に既に自己紹介を済ませていた。
現在は、元気娘アリシアが中心となってガールズトークで話を弾ませている。
そして話題はインターミドルの話へ。
ユリナさんが話を切り出す。
「今回初の男女混合ということで、インターミドルには過去最大人数の若者が参加を表明しているわ」
空中モニターに映像が投影される。
そこには棒グラフが映っていた。
「大会本部でも過去最大規模になることを考慮して、あることが決められたの。それは全て男女混合で行うこと。都市本戦に関しては、男女のチャンピオン二人がいるから、今年だけ例外的に22名の男女混合トーナメント戦になるわ」
「なるほど」
俺は相づちを入れる。
全て男女混合にすることで公平性を保つというわけか。
「そこで今、注目されている若手選手について説明するわね」
続いてモニターに映るのは、インターミドルのチャンピオン兄妹。
「皆知ってると思うけど、クリストファー兄妹よ。兄のヴォーラスに、妹のダイヤモンド」
改めて見て気付いたけど、ヴォーラスの奴、
顔に傷はあるし、未来編のザンザスのようだ。
逆にダイヤモンドはクールな印象のある少女だ。
右目に眼帯をしてることから少しクローム
「そしてここからが都市本選常連の猛者達。『SM
インターミドル都市本選に出場する猛者達を、興味津々に見る皆の衆。
だが俺は一人の選手に無性に突っ込みを入れたかった。
(最後のオボン・クレーって、どう見てもONEPIECEに出てくるMr2ボン・クレーじゃねえかああぁぁ!?)
どうやら今回のインターミドルは一筋縄じゃいかなさそうだ。
インターミドル選手、名前と二つ名だけでも出せたということで良しとしよう(震え声。
ちなみにインターミドルには、ティーダとクロノも出る予定です(ネタバレ。
では、また(・∀・)ノ