大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうも(゜▽゜*)

最終決戦始まります。

では、どうぞ( *・ω・)ノ


第三百話 歌い舞い踊る戦姫XLI

第三者side

 

 

 

放たれた反応兵器に錬金術師達が対処している様子は、S.O.N.G.本部でも確認していた。

 

 

「反応兵器、起爆!」

 

 

友里が報告する。

 

 

「衝撃の到達予測……こ、これは!?」

 

 

藤尭も同じく報告しようとしたとき、予想外の光景が目に映る。

 

なんとサンジェルマンの放った弾丸が、反応兵器の爆発を抑え込んでいたのだ。

 

 

「これもラピス・フィロソフィカス……」

 

 

エルフナインが呟く。

 

ラピス・フィロソフィカス、賢者の石は物質の変成を促す作用の他、万能薬としての一面も備え、病を初めとするあらゆる不浄を焼き尽くすとも伝えられている。

 

この場合、反応兵器という不浄を焼き付くしているのだ。

 

だがまたしても予想外な事が起こる。

 

 

「こ、これは!?」

 

 

「どうした!?」

 

 

「さらに膨大なエネルギーを感知!そのエネルギー源は……ヒエン君です!!」

 

 

「なんだとおぉ!?」

 

 

驚きながら報告する藤尭に、負けず劣らず驚愕する弦十郎。

 

見ればモニターに映る少年は、両腕をクロスさせ、前方へ伸ばした状態で待機していた。

 

 

『モードカンバージ・ダブルヒートバーナー!!』

 

 

そして少年は、そのエネルギーを勢いよく前方へと放った。

 

放たれた超巨大なエネルギーは、『オスターマン』の爆発を飲み込む。

 

だが反応兵器も予想以上に強力な兵器であった。

 

 

「エネルギー内圧、さらに増大!」

 

 

「このままでは持ちこたえられません!」

 

 

「ぬう……!」

 

 

続けて報告される情報に思わず歯噛みする弦十郎。

 

だがそこには諦めの悪い常識知らずの死ぬ気野郎がいる。

 

このままで終わる筈がなかった。

 

 

『フルパワーだああぁぁぁぁ!!!!』

 

 

「エネルギーさらに増大!?爆発を完全に飲み込みました!?」

 

 

「オスターマンの反応……消失しました」

 

 

あまりの出来事に流石の弦十郎も唖然としていた。

 

 

「……なんて子だ」

 

 

少年は反応兵器を見事に防ぎきったのだ。

 

 

「あらゆる不浄を払うラピス・フィロソフィカスの力と……」

 

 

「【調和】の能力を纏った、それも()()()()にチャージした集束砲撃(ブレイカー)で反応兵器の爆発(もろ)とも吹き飛ばすとは……さすがヒエン。相変わらずやることが無茶苦茶です」

 

 

友里とリニスが呟く。

 

するとモニターの向こう側で変化があった。

 

 

 

『しなければね、君たちに感謝を』

 

 

 

なんとアダムが現れ、神の力を自身の左腕に付与させようとしていたのだ。

 

近くにいた装者達が防ごうとするが、アダムが放つ錬金術によって動きを止められる。

 

復活した響もなんとかしようとするが、アダムによって吹き飛ばされてしまった。

 

そしてアダムが、神の力が付与された左腕に触れてしまう。

 

 

『ついに……神の力が僕の手に』

 

 

すると突如、発光する。

 

 

「質量、内部より増大!」

 

 

「この姿……まるで!」

 

 

するとモニターには、バフォメットやリザードマンを掛け合わせたような巨大な容姿が映る。

 

指がチューブ状であり、10個の目、口が頭足類を思わせる形をした異形の怪物がいた。

 

何より、その身体から神の力と思わしき光を放っていた。

 

 

 

『あははははは!ついに……ついに……手に入れたぞ!これで超えられる!奴を!創造主を!!』

 

 

 

アダムは吼える。

 

 

 

『憎きカストディアン!アヌンナキを!!』

 

 

 

高らかに吼える。

 

 

 

『忌々しき……シェム・ハを!!!!』

 

 

 

笑いながら吼える。

 

 

 

『あははははは!そしてこれからが始まりだ!アダム・ヴァイスハウプトを経て、神の力を我が物としたアダム・カドモンの……新時代の始まりだ!!』

 

 

 

それを見た弦十郎は表情を険しくさせながら言う。

 

 

 

「あれが真のアダムという訳か……」

 

 

 

真の姿を現し、神の力で強化されたアダム・カドモンの脅威が少年達に迫ろうとしていた。

 

 

 

第三者side end

 

◆◆◆

 

ヒエンside

 

 

 

俺達の前に異形の怪物と化したアダム・カドモンが姿を現した。

 

それも神の力を纏った状態で。

 

見れば身体もより強固となり、巨体となっていた。

 

 

(くそったれ……ただでさえ厄介だった奴が、さらに厄介になっちまった)

 

 

「あははははは!興奮してつい元の(みにく)い姿に戻ってしまったよ!!」

 

 

アダムは目的であった神の力を手に入れることができたからか、随分と機嫌が良いようだ。

 

俺はその間になのは達と共に、待機しているシンフォギア装者の側へと行く。

 

皆一様に、アダムの姿に驚いていた。

 

 

「あの姿が局長の、アダムの真の姿……」

 

 

するといつの間に移動したのか、サンジェルマン達錬金術師も俺達の側にいた。

 

良い機会なので俺は皆に話しかける。

 

 

「皆、よく聞け。はっきり言って今の状況はかなりヤバイ。ただでさえ強いアダムが神の力でさらに強化されちまった」

 

 

皆が俺に視線を向ける。

 

 

「だが俺達はそれでも奴に勝たなきゃならない。このまま奴を放っておけば、人類は支配され、地球は滅びの一途をたどるだろう」

 

 

俺は全員に目を向ける。

 

 

「正直、ここにいる全員で戦ったとしても勝てるかどうか分からない。いやむしろ……負ける可能性の方が高い。それでも言わせてくれ。頼む。奴を倒すために力を貸してくれ」

 

 

すると勢いよく返事が返ってきた。

 

 

「当たり前だよ!」と響が。

 

 

「元からそのつもりだ!」と翼が。

 

 

「言われるまでもねぇ!」とクリスが。

 

 

「任せなさい!」とマリアが。

 

 

「やったるデス!」と切歌が。

 

 

「頑張りましょう!」と調が言ってくれた。

 

 

なのは達も力強く頷いてくれた。

 

俺は錬金術師達の方にも視線を向けると話しかけてきた。

 

 

「……別に貴方のためではないわ。私は奴のやり方が気に食わないだけよ」とサンジェルマンが。

 

 

「あーしは、あいつの顔に一発ぶちこめればそれでいいわ」とカリオストロが。

 

 

「私も奴に借りを返せればそれでいいワケだ」とプレラーティが。

 

 

理由はどうあれ協力してくれるらしい。

 

すると俺達の様子を伺っていたアダムが話しかけてきた。

 

 

「おっと、やる気かい?神の力を得て完全体になった……この僕と」

 

 

「逆に聞くが、ここで引く理由がどこにある?」

 

 

俺は皮肉で返す。

 

相手は神の力を纏ったアダム・カドモンただ一人。

 

対してこちらは俺を含めた魔導師五名に、シンフォギア装者六名、そして錬金術師三名の総勢十四名。

 

人数の利ではこちらが圧倒的に有利だが、正直奴との力の差を考えればこれでも心許ない。

 

だがここで引くわけにはいかない。

 

 

「たとえお前が神の力で完全体とやらになったとしても、俺達のやることは変わらない」

 

 

「ほう?言うじゃないか?たかだか不完全な生命体如きが」

 

 

すると響達が前に出る。

 

 

「だとしても!私達は今、同じ方向を見て、同じ相手を見ている!!」

 

 

「ああ!この馬鹿の言うとおりだ!!」

 

 

「お前が語ったように私達の出来は良くない」

 

 

「だから、なんちゃらの一つ覚えで何度でも立ち上がってきたのデス!!」

 

 

「諦めずに、何度でも!そう繰り返すことで一歩ずつ踏み出してきたのだから!!」

 

 

「たかが完全を気取る程度で!私達不完全を上から支配出来るなどと思うてくれるな!!」

 

 

装者達が各々の武器を取り、構えるとなのは達も前に出る。

 

 

「そうです!私達は貴方を絶対に止めてみせる!!」

 

 

「これ以上、貴方に好き勝手させるつもりはありません!!」

 

 

「ちょっと怖いけど……ここで引くわけにはいかんね」

 

 

「安心してください、はやてさん。皆でフォローし合えばきっと大丈夫です」

 

 

そして錬金術師達も前に出た。

 

 

「あまり私達を舐めない方が良いですよ局長……」

 

 

「やっと、あんたのその生意気な(つら)に一発お見舞いしてあげられるわぁ」

 

 

「ふん。図らずともそこの馬鹿の言う通りなワケだ。こういう機会を……私も待っていたワケだ!!」

 

 

俺を中心に魔導師、シンフォギア装者、錬金術師が横一列に並び、各々が自身の武器を構えてアダムを睨み付ける。

 

そして俺は一言、告げた。

 

 

 

 

 

 

「覚悟しろよアダム……お前は、()()()死ぬ気でぶっ飛ばす!!」

 

 

 

 

 

 

ここに世界の命運を懸けた戦いが幕を開けた。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

先に動き出したのは俺であった。

 

グローブから炎を噴射させて、奴との距離を詰める。

 

約40メートル程離れていた距離が一瞬でなくなる。

 

真っ正面からいくと思わせておいて奴の側面、真後ろなどグローブの炎を微調整しながら瞬間的に移動していく。

 

そして額の炎の質を柔から剛に変えると、勢いよく殴りかかる。

 

 

 

ドオン!!

 

 

 

轟音が響く。

 

俺は奴の後方から回り込み、全力で後頭部を殴った。

 

アダムの姿勢が前方に倒れようとする。

 

すると俺の後に続くように響とカリオストロが正面から攻めていく。

 

 

「「はぁああああ!!」」

 

 

両者の拳がアダムの顔にクリーンヒットし、アダムの身体が今度はのけ反る。

 

 

「叩きつけるワケだ!」

 

 

「お供します!」

 

 

その直後、上空からプレラーティが巨大な剣玉の先端から赤い刃を出すと刀剣のような形へと変形させ、フェイトもバルディッシュザンバーを共に振るう。

 

 

 

ザシュッ!!!!

 

 

 

アダムの両腕が切断される。

 

 

「マリア!」

 

 

「ええ!」

 

 

その後に続くように翼とマリアがアダムの足を斬り飛ばす。

 

 

「切ちゃん!」

 

 

「行くデスよ調!」

 

 

調はヨーヨーを巨大化させ、切歌は鎌をムチ状に変化させて四肢を失ったアダムを拘束する。

 

 

「吹き飛べ!」

 

 

それに続くようにサンジェルマンが銃を向け、炎狼弾を放つ。

 

 

「では僭越ながら私も……アイスメイク……(ウルフ)!」

 

 

冷火の放った氷狼も共に向かっていく。

 

そして炎と氷の狼がアダムに噛みつき、爆発を起こす。

 

 

「だめ押しだお前ら!」

 

 

「「はい!!」」

 

 

さらにチャージを完了させたクリス、なのは、はやてがトドメの砲撃を放った。

 

 

「ぶっ飛べ!!」

 

 

 

RED HOT BLAZE

 

 

 

「エクセリオン……バスター!!」

 

 

「ナイトメア!!」

 

 

 

赤色、桜色、漆黒の砲撃が炸裂し、大爆発を起こした。

 

 

「やったか?」

 

 

俺達は一度引き、様子を見る。

 

 

 

 

 

 

「何がやったのかな?」

 

 

 

 

 

 

低く耳障りな声が響く。

 

見ればそこには攻撃を受ける前のアダムがいた。

 

ダメージをなかったことにしたのだろう。

 

奴の四肢は復活し、ピンピンしていた。

 

 

「やはりダメか」

 

 

俺は状況を分析する。

 

見れば奴の身体全体から神の力の粒子が出ている。

 

神の力を付与させた左腕を吸収したせいか、神の力を完全に取り込んだらしい。

 

奴を止めるには、アダムもろとも神の力を消滅させるしかないようだ。

 

すなわち、トドメを指すには神の力を無効化できる俺か響の二人しかいない。

 

 

「じゃあ今度はこっちからいかせてもらおうか。せいぜい無様にあがけ。端末と作られた猿風情が」

 

 

するとアダムが動き出そうとする。

 

 

「来るぞ!」

 

 

俺達は身構える……が、気付けば俺と響は吹き飛ばされていた。

 

 

「がっ!?」

 

 

「がはっ!?」

 

 

「ヒエン君!?」

 

 

「響さん!?」

 

 

なのはとフェイトがこちらに気を取られる。

 

その隙を見逃すアダムではなかった。

 

 

「「きゃああああ!?」」

 

 

アダムが巨大な手で二人を凪ぎ払う。

 

 

「ああっ!」

 

 

「うわっ!」

 

 

翼とはやても攻撃をかわすが、アダムの尻尾によって二人もろとも吹き飛ばされる。

 

 

「巨体に似合わないスピードで!」

 

 

 

ジリリリリリリンン!!!!!!

 

 

 

すると突如、甲高い音が響く。

 

調と切歌が音の鳴る方へ目を向けると、電話があった。

 

 

「何でこんなところに電話が!?」

 

 

「隙アリィ!」

 

 

「「ああっ!?」」

 

 

二人はアダムの攻撃に吹き飛ばされる。

 

 

「おまけに悪辣(あくらつ)さはそのままデス……」

 

 

「くそったれ!」

 

 

今度はクリスがアダムの動きを止めようとガトリングガンを放つが、アダムは銃弾を両腕で防ぐ。

 

 

「よくも!」

 

 

「皆さんを!」

 

 

するとその隙をついて後ろから短剣を構えたマリアと、氷魔剣(アイスブリンガー)を構えた冷火が攻める。

 

しかしアダムは尻尾で二人を捕らえると、クリスに向かって投げ飛ばした。

 

追い打ちとしてさらに三人を殴り飛ばす。

 

 

「「「ぐっ!?」」」

 

 

「調子に!」

 

 

「乗らないワケだ!」

 

 

カリオストロとプレラーティの二人が、後方から攻めていく。

 

カリオストロは両腕に青いエネルギーを収束させて何度も放ち、プレラーティも炎の錬金術を飛ばしていく。

 

 

「甘いよ」

 

 

だがアダムは必要最低限の動きだけでそれらをかわしていく。

 

 

「くっ……こいつなんてスピード!?」

 

 

「神の力を取り込んだことで、さらに力の底上げがされているワケだ!?」

 

 

そしてアダムが二人に接近し、攻撃を加えようとしたとき、サンジェルマンが上から銃剣で斬りかかった。

 

 

「まだよ!」

 

 

「おっと」

 

 

「はぁああああ!!」

 

 

サンジェルマンが高速で斬りかかる。

 

 

「カリオストロ!サンジェルマンの援護に行け!私は錬金術であいつの動きを封じるワケだ!!」

 

 

「分かったわ!」

 

 

カリオストロはパンチンググローブを展開させて、サンジェルマンと合流すると、果敢に攻めていく。

 

プレラーティも錬金術で援護する。

 

 

「「「はぁああああ!!!!」」」

 

 

だがアダムはプレラーティの攻撃はかわしながら、サンジェルマンとカリオストロの攻撃はそれぞれ片手だけで対処していく。

 

 

「はははは!この程度なのかい?パヴァリア光明結社幹部の力はあぁ!!」

 

 

「ぐあっ!?」

 

 

「きゃあ!?」

 

 

そして二人を吹き飛ばす。

 

 

「いつまでも……やられっぱなしは趣味じゃないワケだ!!」

 

 

すると攻撃直後の硬直を狙ったプレラーティが、巨大剣玉を上から叩きつけた。

 

 

「ぬう!?」

 

 

それを受け止めたアダムの動きが()()()()()()

 

 

「ここだ!!」

 

 

その隙を見つけた俺は右腕にエネルギーを最大限チャージする。

 

そして奴の土手っ腹にぶちこんだ。

 

 

太陽の加速(ソーラーアクセル)!」

 

 

「なにい!?」

 

 

俺は奴の腹をぶち抜くつもりでエネルギーを込めていく。

 

その影響かアダムは物凄い勢いで後ろへと押されていく。

 

 

「ぬ、ぬおおおおおお!!」

 

 

アダムは必死に地面に足を擦り付けながら止まろうとする。

 

 

「おおおおおおおお!!!!」

 

 

そうはさせまいとさらにエネルギーを込める俺。

 

額の炎の出力も最大限に上げてソーラーアクセルを強化する。

 

 

「図に……乗るなあああぁぁぁ!!!!」

 

 

しかし突如、アダムの身体が発光すると思ったら奴の身体が急激に膨張を始めた。

 

そしてソーラーアクセルを受け止めてしまった。

 

 

「なにっ!?」

 

 

動きの止まった俺は奴に巨大な手で拘束される。

 

そして地面に勢いよく叩きつけられた。

 

 

「がっ!?」

 

 

何度も叩きつけられる。

 

 

「ぐぁああ!?」

 

 

そのまま頭を捕まれ身体事、地面に押し付けられる。

 

それは俺事、地面を削る荒々しい攻撃だった。

 

俺の名前を呼ぶ声が僅かに聞こえるが、それに答える余裕はまるでなかった。

 

そして俺は勢いよく投げ飛ばされ、廃ビルに激突した。

 

廃ビルはそのまま崩れ、俺は瓦礫の下に閉じ込められてしまう。

 

 

「うわ!?」

 

 

しかもその影響で、地面が崩れ、地下まで落下してしまった。

 

だが上から爆発音が聞こえてきたことから、アダムの野郎がさらに攻撃してきたらしい。

 

結果的には、地下に落ちたおかげでなんとか被害を免れることに成功した。

 

俺は息を切らしながら瓦礫をなんとかどける。

 

 

「ぐ……はぁ……はぁ……オーバードライブのおかげでなんとか耐えれたか」

 

 

それでももうギリギリだった。

 

やはり奴との力の差が大きすぎる。

 

俺の全力のソーラーアクセルを真っ正面から防いだことからもそれは分かる。

 

仮にリミッターを外して捨て身で攻めたとしても、今のままでは勝てるとはとても思えない。

 

それにもしダメージを与えられたとしても、なかったことにされれば全て水の泡だ。

 

それでも……

 

なんとかして奴自身に勝つ策を考え出さなければならない。

 

 

「どうする……?このまま普通に戦っても勝ち目はない。どうする?どうする?」

 

 

やはりアダムに勝つには、響の【神殺し】の力が必要だ。

 

だが今のアダムと俺達とでは、地力が違いすぎて戦闘にすらならない。

 

 

「せめて響達がエクスドライブになれれば……」

 

 

エクスドライブは歌を重ね、フォニックゲインと呼ばれる高レベルエネルギーにより全機能が開放されたものであり、圧倒的戦闘能力を発揮出来るようになるシンフォギアの限定解除形態だ。

 

この形態であれば、エネルギーチャージに時間のかかる技も連発出来るし、そのパワーの強さも跳ね上がる。

 

その強さは、まさに規格外の一言に尽きる。

 

エクスドライブであれば、今のアダムとも対等に戦えるだろう。

 

しかしそれ自体が奇跡の産物に等しく、起動に伴う条件は厳しいを通り越して無謀に近い。

 

今は選択肢に入れるべきではない。

 

 

「どうする!?どうする!?どうする!?」

 

 

焦りだけが募っていく。

 

 

(何か……何かないか……今のアダムに対抗できる何かが……!この際、強化できれば何だって!!)

 

 

そのとき()()()()に目がいく。

 

それは俺の身体に付着していた。

 

 

「これは……神の力の粒子?」

 

 

それを見たとき、俺は天啓を得る。

 

 

「そうだ。神の力は巨大な生命エネルギーの塊……!それを()()()()()()ができれば!!」

 

 

そういえばカテキョー原作でも沢田綱吉、ツナは体力がないときや、相手との力に差があったとき、零地点突破・改で相手のエネルギーを吸収して一時的に強くなっている描写があった。

 

俺もアダムの纏う神の力を吸収できれば、今よりも強くなれる可能性は高い。

 

だが問題がある。

 

それは神の力を纏った者は自我を失い、破壊の限りを尽くしてしまうこと。

 

その例が破壊神ヒビキである。

 

あのメンタルの強い響が、神の力を纏った瞬間に抵抗する間もなく、(まゆ)に囚われてしまったのだ。

 

俺もそうならないとは言い切れない。

 

これは一種の賭けに近い。

 

いくら【調和】の能力があるといえど、神の力にどれだけ効くかどうか。

 

それに俺は神の力を纏う訳ではない。

 

直接吸収してしまうことの弊害もある。

 

 

「はぁ……はぁ……だが他に手がないことも事実だ。この方法で……いくしかない」

 

 

覚悟を決める。

 

それにどちらにしろ、このままではアダムに地球を支配されてしまうのだ。

 

やるしかない。

 

 

「神の力が暴走して囚われそうになっても、死ぬ気で耐えるしかねぇ」

 

 

やってやるさ。

 

やせ我慢なら誰にも負けない。

 

 

「スゥー……ハァー……」

 

 

俺は目を閉じて深呼吸をする。

 

 

 

身体は動く。

 

 

 

魔力だってある。

 

 

 

ならまだ戦える。

 

 

 

「よし、いくか!」

 

 

 

俺は瓦礫を吹き飛ばし、地上に出る。

 

すると目に映ったのは、アダムの黄金錬成を必死に防いでいる錬金術師達の姿と、黒くその姿を変えたシンフォギア装者達の姿だった。

 

 

 

ヒエンside end

 

◆◆◆

 

第三者side

 

 

 

「図に……乗るなあああぁぁぁ!!!!」

 

 

それを見たとき、目を疑った。

 

 

「がっ!?」

 

 

「ぐぁああ!?」

 

 

少年が一方的にアダムにやられていたのだ。

 

何度も地面に叩きつけられ、そのまま押し付けられながら、引きずられてもいた。

 

威力が凄まじいのか、アダムの攻撃の後にはクレーターができていた。

 

それほどまでに苛烈であった。

 

響達やなのは達は見ていられず、悲痛な顔をして少年の名前を呼ぶ。

 

だがアダムは攻撃の手を止めない。

 

そして少年を廃ビルに投げ飛ばす。

 

威力が凄まじいのか廃ビルは倒壊した。

 

 

「これで終わりだあぁ!!」

 

 

さらに追い打ちとしてアダムは右手に黄金錬成を収束させる。

 

それを見たなのは達が焦る。

 

 

「や、やめてえええぇぇぇ!!!!」

 

 

なのはが声を発するが、時既に遅く黄金錬成は廃ビルへ撃ち込まれた。

 

大爆発が起こる。

 

威力が凄まじいのか、小柄ななのは達は吹き飛ばされそうになる。

 

だが咄嗟に側にいた響達が抱き寄せることで、事なきを得た。

 

 

「…………」

 

 

数秒経っても反応はない。

 

その様子を見たアダムが静かに呟いた。

 

 

「ふん、死んだか」

 

 

その言葉にいの一番に反応したのは、なのはだった。

 

 

「う、嘘……そ、そんな事ないもん。ヒエン君が死んだなんて……そんな事……あるはずないもん」

 

 

なのはは震える声で小さく呟く。

 

 

「いつだって……どんなときだって……立ち上がってくれたもん」

 

 

その声は涙声であった。

 

 

「いつも誰かを守るために……いつも誰かの大切な物を護るために……必死で戦ってくれたもん」

 

 

思い出すのは少年の立つ後ろ姿。

 

 

「だから……だから……」

 

 

いつも憧れていた……後ろ姿。

 

 

「私のヒーローが……ヒエン君が……死ぬはず……ないもん」

 

 

限界だった。

 

なのはの精神はもう限界だった。

 

ここにきて少年が死んでしまったという現実に、彼女の精神は押し潰されそうになっていた。

 

それはフェイトとはやてにも言えることであった。

 

彼女達も茫然自失となっていた。

 

精神的支柱であった少年が突然居なくなってしまったことで、彼女達を支える物が忽然となくなってしまったのだ。

 

なのはは座り込んでしまい、デバイスであるレイジングハートも落としてしまう。

 

フェイトとはやても同様で、相方達が必死に呼び掛けてもなんの反応も示さなくなったのだ。

 

 

「なのはちゃん……」

 

 

「フェイトちゃん……」

 

 

「はやて……」

 

 

そのとき、なのはを響が、フェイトを調が、はやてを切歌が優しく抱き締める。

 

それが合図だったのだろう。

 

 

「「「う、ううう……うわああああぁあぁんん!!!!」」」

 

 

三人の涙腺が一気に崩壊した。

 

その様子を見たマリアが冷火の方を向く。

 

 

「冷火……」

 

 

「分かってます。三人のことは任せて下さい」

 

 

「頼んだわ。この子達はもう十分にやってくれた」

 

 

そしてマリアは廃ビルのあった方を向く。

 

 

「…………」

 

 

冷火はその様子が気になったのかマリアに質問する。

 

 

「どうかしましたかマリアさん?」

 

 

するとマリアは冷火に小声で話しかけた。

 

 

「……貴方はどう思ってる?」

 

 

「まさか……お兄様は()()()()()。そう簡単にやられるはずがありません」

 

 

「道理で落ち着いてると思ったら……」

 

 

「お兄様が無事なことは、ここにいるナハトのおかげで既に知り得ています。恐らく本部でも確認されている事でしょう」

 

 

冷火は肩の上にいるナハトを撫でる。

 

最近のナハトの立ち位置は、冷火のサポート枠になりつつある。

 

少年には既にヒッツがいるため、必然的にこういうポジションとなったのだ。

 

 

「なら、どうしてあの子達にヒエンが無事である事を教えてあげないの?」

 

 

「良い機会だと思いましたから」

 

 

「良い機会?」

 

 

「はい。なのはさん達は今、()()()()()()()()()あります。それを払拭する良い機会かと」

 

 

冷火の言葉にマリアは驚く。

 

 

「どういうこと?」

 

 

冷火は説明する。

 

 

「はい。お三方とも普段からお兄様と行動を共に取ることが多いです。それ故に、()()()()()()()()()()()()が多くなってしまわれました」

 

 

「ああ、そういう……」

 

 

「はい。このままでは三人の成長を阻害しかねないと判断したので荒療治ですが、この状況を利用させていただきました。お兄様を喪失した感覚は彼女達の心をひどく傷つける結果になってしまいましたが……これを機会に()()()()()()()()()()……この行為をしっかりと植え付けられれば、彼女達はさらに成長できるはずです」

 

 

「もし、その考えが甘かったら?」

 

 

「そのときのアフターケアもしっかりと考えてあります。ご心配はいりません」

 

 

「……抜け目ないわね」

 

 

「ありがとうございます」

 

 

「と、話はこれくらいにしておいた方が良さそうね」

 

 

冷火達が目を向ければ、アダムがこちらに向いていた。

 

 

「君達との戦いももう飽きた。そろそろ終わらせるとしよう」

 

 

するとアダムは再び、右手に黄金錬成を収束させるとこちらに放ってきた。

 

 

「ちぃ!?プレラーティ!」

 

 

「分かってるワケだ!」

 

 

するとカリオストロとプレラーティの二人が、ラピスの力でシールドを展開。

 

なんとか攻撃を防ぐ。

 

 

「ほう?やるじゃないか。だがそれもいつまで持つかな?」

 

 

さらに激しく撃たれる黄金錬成。

 

わざと威力を低くしているのか、この状況を楽しんでることにアダムの性格の悪さが滲み出ている。

 

すると何を思ったのか、サンジェルマンがなのは達に大声で怒鳴った。

 

 

 

 

 

 

「しっかりしなさい!!」

 

 

 

 

 

 

サンジェルマンは言葉を続ける。

 

 

「あの男なら……大空氷炎なら、たとえこんな状況でも諦めずに、みすぼらしく惨めでも、必死に足掻くのではないかしら?」

 

 

サンジェルマンの言葉になのは達は顔をあげる。

 

 

「貴方達はあの男の在り方を……あの男の生き様を……ずっと側で見てきたのでしょう?なら、それを信じないでどうするの?それに……まだあの男が死んだと決まった訳ではないでしょう?」

 

 

なのは達の目に光が戻る。

 

 

「……そうだ」

 

 

「……うん」

 

 

「……そうやね」

 

 

「「「まだ……死んだって決まった訳じゃない!!」」」

 

 

そして顔をあげた。

 

 

「ようやくその腑抜けた表情がなくなったみたいね」

 

 

その言葉になのはがお礼をいう。

 

 

「あの、サンジェルマンさん。ありがとうございます。私、大切なことを思い出せました」

 

 

「お礼なら、まずはこの危機的状況を乗り切ることを考えなさい」

 

 

「はい!」

 

 

すると響が嬉しそうにその様子を見守っていた。

 

 

「……何かしら立花響?」

 

 

「いえ!なんでもありません!!」

 

 

「ないならその不快な笑顔をやめなさい」

 

 

「はい!!」

 

 

すると攻撃を防いでいるカリオストロから声がかかる。

 

 

「ちょっとおおぉ!お楽しみのところ悪いんだけど、そろそろきつくなってきたんだけどおおおぉぉ!?」

 

 

「もう少しだけ耐えなさい。まだやることがあるのよ」

 

 

「わ、分かったわよおおぉぉ!気合い入れなさいプレラーティ!!」

 

 

「全く、相変わらず人使いが荒いワケだ!!」

 

 

するとサンジェルマンが響達に話しかける。

 

 

「ここに集まりなさい、シンフォギア装者共」

 

 

装者達は訝しげながらも集合する。

 

 

「分かっているとは思うけど、このままでは確実に私達は負けるわ」

 

 

「それは……あ、でもイグナイトを使えば!!」

 

 

「確かに出力はあがる。だけど奴を打倒するには足りないわ」

 

 

「そ、それは……」

 

 

「だから……貴方達にこの力を託す。手を重ねなさい」

 

 

装者達は言われた通り、手を重ねる。

 

 

「私のラピスの力で貴方達のシンフォギアの力の底上げをする。このままバラバラに戦っても勝ち目はないわ。アダムに、奴に勝つためには立花響、貴方の神殺しの力が必要よ」

 

 

すると響は覚悟を決めた表情をする。

 

 

「分かりました。私達にサンジェルマンさんの力を貸して下さい」

 

 

「……言っておくけどこれは一種の賭けよ。貴方達に何が起こるか私にも分からない」

 

 

「きっと大丈夫です!だよね、皆!!」

 

 

「「「「「ああ!/ええ!」」」」」

 

 

装者達は頷く。

 

 

「それじゃ、いくわよ」

 

 

サンジェルマンは右手にラピスの力を集中させる。

 

響達にラピスの力が浸透していく。

 

すると響は何を思ったのか絶唱を唱え始めた。

 

 

「ziggurat edenal Emustolronzen fine el baral zizzl」

 

 

「そうか!S2CAヘキサコンバージョンを!」

 

 

「それを応用するってんなら!」

 

 

「その賭けに!」

 

 

「乗ってみる価値はあるのデス!」

 

 

響がやろうとしているのは絶唱でラピスの力を増幅させ、イグナイトの力を限界以上に引き出そうというものだった。

 

ただ響自身、それを狙ってやった訳ではない。

 

直感、本能というべきもので咄嗟にやったのだ。

 

 

「Gatrandis babel ziggurat edenal Emustolronzen fine el zizzl」

 

 

響は叫ぶ。

 

 

「バリアコーティング!リリース!」

 

 

皆の身体が黒くなっていく。

 

 

「抜剣!!」

 

 

そして同時に叫んだ。

 

 

「「「「「「ラスト・イグニッション!!」」」」」」

 

 

赤い光が空中に迸った。

 

 

 

第三者side end

 

◆◆◆

 

ヒエンside

 

 

 

地下から出てきた俺が見たのは、全身を黒くした響達の姿であった。

 

え?

あれって響が凶暴化してたときの姿じゃね?

 

凶暴化とはシンフォギア一期と二期で登場した形態であり、抑えきれない破壊衝動により正気を失って暴走した状態のことを指す。

 

作中では感情の昂ぶりや他の聖遺物との接触、怪我によるガングニールの制御不全によって暴走状態に陥っている。

 

暴走時は圧倒的な力を発揮するものの、行動に残虐性が露わになったり、敵味方の分別が付かなくなり、文字通り手がつけられなくなってしまう危険な状態だ。

 

しかしあれだな。

 

あの状態って熱血ロボットアニメ、天元突破グレンラガンのラスボスのアンチスパライルにしか見えないって言う。

 

するとアダムが右腕を上げてエネルギーを収束していた。

 

 

「程がある、悪あがきに!」

 

 

「あいつ……また!?」

 

 

俺はすぐに相棒を呼び出す。

 

 

「受け入れろ完全を!」

 

 

「させるか!調和の咆哮!!」

 

 

「ガァアアアアア!!!!」

 

 

アダムが黄金錬成を放とうしたのを咄嗟に打ち消す。

 

 

「なっ……これはまさか……」

 

 

そしてアダムは俺の存在に気付く。

 

 

「貴様……まだ生きていたのか……小僧おぉ!?」

 

 

「はっ!死体くらい確認しろよ間抜け。そんなんだからお前は詰めが甘いんだよ欠陥人形」

 

 

「貴様あぁ……完全体になった僕をまだバカにするか……小僧おおおおぉぉ!!!」

 

 

アダムが黄金錬成のエネルギー弾の連射を放ってくる。

 

それを俺はブリッツアクションでかわしながら指示を出す。

 

 

「ナハト!リミッター解除!!」

 

 

『きゅ!』

 

 

心の中にいるナハトが再度リミッターを解除し、俺の強化が極限までされる。

 

そして俺は両手に展開したラウンドディフェンダーでエネルギー弾をガードしながら、零地点突破・改の機会を伺う。

 

制限時間は10分だけだが、あの響達の様子を見れば何かしらの方法で強化されたのだろう。

 

なら出し惜しみはなしだ。

 

 

「完全体になってもこの俺を倒せないんだ。お前なんて全然大したことないんだよ!この欠陥人形が!!」

 

 

「貴様だけは……貴様だけは……この手でぶち殺さないと気が済まないんだよおおおおおおおお!!!!!!」

 

 

「やってみろ欠陥人形が!!!!」

 

 

俺は両手の籠手を手甲に変化させ、エネルギーを最大限収束させる。

 

そして技を放った。

 

 

太陽の加速(ソーラーアクセル) W(ダブル)!!」

 

 

連続で放たれるエネルギー弾を弾き飛ばしていく。

 

そして奴の顔面に両手パンチを放つ。

 

 

「ぐぁああああ!?」

 

 

アダムは吹き飛んでいく。

 

だがすぐに体勢を立て直し、神の力を使い、ダメージをなかったことにする。

 

 

「はっ!効かないんだよおぉ!!」

 

 

そして加速して俺を叩き落とそうとするが……

 

 

 

 

 

 

「だとしてもぉぉぉぉ!!」

 

 

 

 

 

 

援護に来た響達と、なのは達によって再度吹き飛ばされた。

 

 

「ぐぁああああ!?」

 

 

見れば響達はロケットに乗っており、なのは達は飛翔魔法で飛んでいた。

 

しかも全員、自分のモチーフの色を纏っている。

 

というか俺もオレンジの魔力光を纏っていた。

 

今更気づいたがリミッターを解除すると、魔力を薄く纏うのか。

 

知らなかった。

 

ん?

 

ってことはなのは達もリミッターを解除してるのだろうか?

 

 

「「ヒエン君!!」」

 

 

すると、なのはと響の二人が勢いよく近付いてきた。

 

驚いた俺は咄嗟にかわしてしまう。

 

 

「「うぅ……なんでかわすの!?」」

 

 

「いや、ちょっとビックリしたから」

 

 

「「ビックリしたのはこっちだよ!!」」

 

 

「お、おう。なんかすまん」

 

 

っていうか響に至っては、バーニア吹かせて体当たりしてきたからかわすのは当たり前だこの野郎。

 

 

「とりあえずヒエン君、これが終わったら問答無用でOHANASHIなの」

 

 

「おい、ちょっと待て!?なんでそうなる!?」

 

 

なんかなのはさんが恐ろしい事言い出したんですけど!?

 

 

「ヒエン君に拒否権なんてないんだよ!」

 

 

「おい響!お前まで何を言い出すんだ!?」

 

 

「ヒエンは黙ってOHANASHIを受ければいいんだよ!」

 

 

「そうや!皆に心配かけた罰や!!」

 

 

フェイトとはやてまで加勢してきた。

 

 

「理不尽だ……」

 

 

「お兄様……流石に擁護できません」

 

 

「冷火、お前まで……ん?そういえばサンジェルマン達はどうした?」

 

 

「サンジェルマン達は力を使い果たしてしまったから休んでいるわ」

 

 

「そうか」

 

 

マリアが俺の疑問に答えてくれる。

 

するとアダムがこちらを睨んでいた。

 

 

「やってくれるじゃないか……不完全共が。もう容赦はしないよ。貴様ら全員、塵に変えてやる」

 

 

俺はアダムを睨みながら皆に言う。

 

 

「気合い入れろよ皆、ここからが正念場だ」

 

 

そして運命の第二ラウンドが始まった。

 




次回予告。

神の力を吸収することに成功する主人公。

だが神の力……溢れる生命エネルギーを取り込んだことで身体に変化が起きる。なんと全身から炎が漏れでて……。

そして響も他の装者の力を束ねて黄金に輝く姿に……。

それを見たアダムも神の力を全開させる。

次回vsアダム・カドモン戦決着。

では、また(・∀・)ノ

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