大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうも(゜▽゜*)

続き書けたで候。

今回はこの世界のことを分析していくのと同時にある違和感を感じる主人公。

では、どうぞ( *・ω・)ノ


第二百五十一話 フィアッセ・クリステラ

ヒエンside

 

 

 

フィアッセ・クリステラ

 

 

 

とらいあんぐるハート3に出てくるヒロインの一人で歌姫と呼ばれているすごいお姉さんである。

 

幼少期に高町家と家族ぐるみの付き合いをしており、その関係で恭也君、美由希さんとは幼馴染の間柄である。

 

世界的に有名な歌手であり、母は世界的歌手、父はイギリス上院議員を親に持つスーパーセレブなのだが、本人はかなりの庶民感覚を持ち合わせている。

 

そしてここからが重要な話なのだが、実はこの人もフィリス先生や、リスティさんと同じHGSの超能力者なのだ。主に転移系、テレポートの能力が使える。

 

だが能力を使う度にその代償として生命力を消費、つまり命を削ることになるので多用はできないのである。

 

あとフィアッセさんは高町家の大黒柱である士郎さんが大ケガを負うことになった爆弾テロにも大きく関わっている。

 

とらハ3でもその話は少しだけ出ている。

 

そして肝心の内容はというと、その後製作されたとらハ3のOVAで全容が語られている。

 

当時士郎さんはフィアッセさんのボディーガードをしていたのだが、彼女の命を狙った犯人が()()()()()()()にぬいぐるみをプレゼントとして渡す。

 

そのぬいぐるみには爆弾が仕掛けられており、犯人が起動させようとしたところ、それに気付いた士郎さんが()()()を庇って爆発に巻き込まれ、死亡してしまったのだ。

 

これがとらハ3の士郎さんに起こった爆弾テロの全容である。

 

だがこの世界の士郎さんは生きているし、しかも爆弾テロが起きた時期もズレている。

 

とらハ3では()()()()()()()()()に爆弾テロに合っていたが、この世界では()()()()5()()()に合っているのだ。

 

つまりこの時点で()()()()()がある。

 

まあぶっちゃけ、だからどうした?ということになるのだが。

 

たとえ爆弾テロがあったという事実があったところで、桃子さんと楽しそうに話すフィアッセさんを見る限り、互いに良い関係性を保てているのだろうし、俺が心配するようなことは何もないだろう。

 

するとお喋りが終わったのか桃子さんとフィアッセさんがこちらへ来た。

 

桃子さんが笑顔で紹介する。

 

 

「フィアッセ、紹介するわね。こちら美由希の同級生の大空氷炎(ひえん)君。人手が足りないときにウチのお店を手伝ってくれる優しい子なの」

 

 

「初めまして、フィアッセ・クリステラです。えっと、ヒエンって呼んでもいいかな?」

 

 

そして自己紹介された俺はというと……

 

 

「初めまして、大空氷炎です。全然大丈夫です。むしろどんどん呼んで下さい。俺もフィアッセさんとお呼びしても?」

 

 

「うん。全然いいよー」

 

 

「ありがとうございます。で、フィアッセさん、早速で悪いんですが……」

 

 

「うん?何かな??」

 

 

「サイン下さい」

 

 

サインをねだった。

 

 

 

────────

──────

────

 

 

 

世界的歌姫からサインをもらった俺はホクホク顔でシュークリームを食べる。

 

とはいっても、今でも現在進行形で死ぬ気化しているので外面は少しクールな感じになっている。

 

訓練を始めてから早三ヶ月ほど経つが最近ようやっと、少し普通な感じでも話せるようになってきた。

 

だが基本的にはクールな感じになるため、常に死ぬ気化している状態でも通常通りに話せるようになれば……死ぬ気モードに完全に慣れたと見ていいだろう。

 

ちなみにサインの色紙は、炎の物(ファイアオブジェクト)で出したから0円(プライスレス)

 

 

「じゃあフィアッセさんはコンサートのために日本に来日したんですか」

 

 

「うん。でもコンサートはまだ二ヶ月も先なんだけどね?それで色々準備もあるから休暇も兼ねて高町家の皆に会いに来たんだよ」

 

 

「へえぇー」

 

 

「フィアッセはね、恭也と美由希の幼馴染なのよ」

 

 

そこで桃子さんが補足を入れてくれる。

 

 

「昔は恭也も美由希もフィアッセにべったりでね~。特に恭也なんて大きくなったらフィアッセと結婚するんだ~って」

 

 

「あははは。なつかしいねぇ~」

 

 

「二人ともその話詳しく」

 

 

俺は面白そうな話に直ぐ様飛び付く。

 

恭也君の黒歴史を聞ける絶好の機会。

 

こんな千載一遇のチャンス……逃してたまるものかああぁぁぁぁ!!!!!!!!

 

そして話を聞くと出るわ出るわ。

 

恭也君のフィアッセさんへの淡い恋心。

 

彼女にいいところを見せようと士郎さんに模擬戦を嬉々として挑みコテンパンにされたこと……

 

フィアッセさんの誕生日に何か思い出に残るものを送ろうとして当時はまっていた盆栽を送ったこと……

 

フィアッセさんに喜んでもらいたくて手料理を作ろうと取りかかったが、ダークマターのようなものができあがったこと……色々な話が聞けた。

 

そしてその話を聞いた俺はというと……

 

 

「恭也君って意外と純情!?」

 

 

そんなことを呟いていた。

 

 

「そんな恭也も今は忍っていうガールフレンドがいるし、お姉ちゃんとしては嬉しい限りだよ~」

 

 

フィアッセさんが朗らかに笑いながら言う。

 

姉の心境としては弟に恋人ができて安心しているらしい。

 

じゃあそんなフィアッセさんはどうなんだろう?と思い、気になったので話題を振ろうとすると超直感が警鐘を放ってきたため、やめておくことにする。

 

たぶん聞いた途端、俺にとってよくないことが起こるのだろう。主に自滅して。

 

ここにきて超直感の強化を肌で感じ取ることができた……気がする。

 

 

「忍さんとも既に面識はあったんですか?」

 

 

「うん。恭也が高校生の頃に紹介してくれてね?当時は私も翠屋を手伝ってて忍もよく手伝ってくれたんだ~」

 

 

「え?」

 

 

そうだったの?

 

全く知らなかったんだけど?

 

俺が首を傾げているのに気付いたのだろう。

 

桃子さんが説明してくれる。

 

 

「翠屋が軌道に乗り始めた頃にフィアッセはチーフウェイトレスとして働いてくれててね?忍ちゃんもそのときにアルバイトとしてよく来てくれてたの」

 

 

「ということは俺が翠屋に来る前の話ですね」

 

 

だとすれば俺が中三になる以前の頃……約三年前くらいの話か?

 

その頃にはフィアッセさんと忍さんも普通に翠屋を手伝ってたのか。

 

そういえば最近はリニスはもちろん那美さんも翠屋を手伝っているらしい。

 

翠屋は食べ物が美味しいと雑誌やテレビで取り上げられるが、店員も美男美女が多いと注目されることもある。

 

 

「当時はまだ士郎さんも入院してたからどうなるか分からなかったけど、皆が支えてくれたからなんとかなったわ」

 

 

「……うん、そうだね」

 

 

そのときフィアッセさんの顔が僅かに曇る。

 

桃子さんもそのことに気付いたのか声をかける。

 

 

「フィアッセ、貴方が今でも()()()()について悩んでいるのは分かる。だけどもう気にしなくてもいいの。士郎さんも元気になっているし、本人も気にしていないから。だから……」

 

 

「そ、そうだ!私、他の皆にも挨拶してくるね!!」

 

 

するとフィアッセさんは店の奥に入っていった。

 

俺と桃子さんはそれを呆然と見送るのだった。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

俺は桃子さんに挨拶したあと、翠屋を後にする。

 

帰るときに「妙な雰囲気にしちゃってごめんなさいね」と言われた。

 

一応、気にしてないとフォローはしておいたが正直なところ少し気まずかった。

 

 

「…………」

 

 

俺は考えながら歩く。

 

まさかこの時期にフィアッセさんと出会うことになるとは全く予想していなかった。

 

だが彼女と出会ったことである疑念が確信に変わりつつあった。

 

やはりこの世界はリリカルなのはのだけでなく、とらいあんぐるハートの部分も混ざっている。

 

それは今まで知り合ったとらハの関係者達からも分かる。

 

 

「うーむ……」

 

 

それに俺は現在なんとも言えない形容しがたい感情を感じていた。

 

なんと言うべきだろうか?

 

 

最近妙に事件に巻き込まれる期間が早くなっている気がするのだ。

 

 

「考えすぎか?」

 

 

というのもフィアッセさんが俺の目の前に現れたというのが、とても偶然とは思えないのだ。

 

また新たな事件の前触れの様な気がしてならない。

 

 

(とらハ3のストーリーじゃ、確かフィアッセさんはチャリティーコンサートで襲撃に合うんだよな)

 

 

フィアッセさんのとらいあんぐるハート3でのストーリーを説明すると、彼女の母親ティオレさんが主催するチャリティーコンサートにてある女性剣士が現れ、襲撃に合うのだ。

 

そして彼女の護衛として来ていた恭也君がその女性剣士と戦闘になるのだが……

 

なんとその女性剣士の正体は御神美沙斗(みかみみさと)さん、美由希さんの()()()()()なのだ。

 

士郎さんの妹である美沙斗さんは、不破の家から御神家当主である静馬さんの元へ嫁に行き、美由希さんを生む。

 

その昔、御神の一族は表を御神、裏を不破とし、ボディーガードや要人暗殺と言った仕事を生業にしていた。

 

そしてその職業柄、恨みを買う事が非常に多かった。

 

あるとき一族が集まる祝いの儀式の際に爆弾により、士郎さんや恭也君、美沙斗さんと美由希さんを除く一族皆が殺されてしまう。

 

自らの愛する者達を突如として理不尽に奪われてしまった美沙斗さんは、美由紀さんを士郎さんに預けて、爆弾を仕掛けた組織に復讐するためだけに生きていくことを決意する。

 

ちなみに士郎さんと恭也君は、二人で旅に出ていたこと、美沙斗さんと美由希さんは、美由希さんが風邪を引いていたので病院へ行っていたため無事だったのだ。

 

話に戻るが、美沙斗さんがコンサートの襲撃に来た訳はこの仕事が終われば、報酬代わりとして、一族に爆弾を仕掛けた組織の情報が入手出来るからだった。

 

そして近くの廃ビルで決闘する恭也君と美沙斗さん。

 

だが完成の域にある美沙斗さんの剣の前に恭也君は倒されてしまうと思われたが、なんとか相討ちに持ち込むことに成功する。

 

しかし美沙斗さんの連絡係として側に控えていた男が廃ビルに仕掛けていた爆弾を作動させたことで一気にピンチに陥る。

 

「自分を置いて逃げろ」と言う美沙斗さんであったが、恭也君は二人で助かろうと鋼糸を巧みに操り、美沙斗さんを連れて脱出を試みる。

 

だが傷ついた体ではうまく逃げられず、宙ぶらりんになってしまう。

 

そこにコンサートから抜け出したフィアッセさんがHGSの能力を使い、二人を助けるのだ。

 

助けられた美沙斗さんは襲撃を止め、真っ当な手段で組織をつぶすことを誓い、二人の前から姿を消すのだ。

 

これがフィアッセさんのとらハ3での主なストーリーの内容である。

 

 

 

そしてこの世界のフィアッセさんも二ヶ月後に()()()()()を控えている。

 

 

 

とても偶然とは思えない。

 

仮に美沙斗さんが襲撃に来ると仮定した場合、確実に恭也君より強いと想定される。

 

その脅威は並みではない。

 

美沙斗さんは完成された御神の剣士。

 

だがそれは()()()()()でいえることだ。

 

生身では確実に勝てないだろうが、セットアップしている状態なら心配はいらないだろう。

 

 

「……でも一応警戒だけはしておくか」

 

 

俺は二ヶ月後のコンサートについて調べられるだけ調べることにした。

 




インターミドルの訓練と同時進行でコンサートについて調べる主人公。

さてどうなるのか?

では、また(・∀・)ノ

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